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業務系SEの今後について
- 1. 業務系SEの今後について
消費税増税と年金問題が与える影響
2012//
株式会社ノーチラス・テクノロジーズ
http://www.nautilus-technologies.com/
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Tel: 03-6712-0636 Fax: 03-6712-0664
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- 2. 自己紹介
okachimachiorz
– 省略
キャリアの中で共通点として
– 「今後ふくらむ人件費どうします?」にいつも直面していた。
– 「働いている人たちのキャリアパスってどう思っています?」とか、考
えないといけない立場の連続だった。
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- 3. さて現在の社会状況〜マクロ
年寄りが増える
– 圧倒的に一人当たりの生産価値が減少する
体力が減れば、生産できる価値はどうしても減る
補うだけの勉強を「常に」にしていれば別だが、少数派
社会的コストの増大
– 社会インフラの維持コストの問題
公共事業で景気維持というスタイルの後遺症
ランニングコストまで考えてないので、結果の辻褄があってない
– 全体のパイの縮小均衡
人口減
売上の減少->よって利益フォーカスの操業
コスト削減の圧力
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- 4. さて現在の社会状況~個人(特に20-30代)
年金問題
– もはやスキームとして成立しない
– 払っても戻ってこない
– 後だしじゃんけんで何が悪いという居直りのおじさん軍団
「俺たちの世代が一番ワリを食ったという意識」は強い
被害者意識層は遠慮しません
消費税の増額
– 5% -> 8% -> 10%
– どんどん逝きます。直接税が減額されないので、実施所得減少
要するに実質所得は(体感的に)減少する
– 都内で一家を構えて、嫁さん+子供と食わすには
– 額面年収1000万+貯蓄5000万はないと厳しい
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- 5. んで、SIの現状をマクロから
産業別人口 ~最近話題のIPAの調査結果 (これはIT全般の資料)
– http://www.ipa.go.jp/jinzai/jigyou/docs/global-report_01.pdf
(このp21の「2)IT人材の動向:IT サービス企業、及びユーザー企業内のIT
関連業務就労者数」を参考)
– ITサービス技術者数だけであれば、日本はほぼ米国と同等
そして、お給料様の現状ですよ・・
(おなじくこのp23「2)IT人材の動向:IT技術者給与比較」を参考)
– 平均給与はほぼ米国の半分。アイルランド・デンマーク・フィンランド
以下
(一部で購買力平価の考えが足りないという指摘等もあったので、
ま、それはそうだなとも思います、全文みた上で、各自判断してく
ださい。)
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- 6. つまりどういう事かというと・・・
日本のIT業界は
– 例えば、米国に比べて
– または他の国々と比べても
まず「人が多過ぎる」
つぎに「給料が安い」
人が多すぎて、
給料が安い
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- 7. というわけで、ここで良く言われる格言
「プログラマーの生産性は、低い人と高い人と比べると10倍以上の
開きがある、ということが良くある」
– 割と現実に見ることが多い。
– 例)
3人x 3ヶ月で出来たSQLバッチ->激遅い
– そもそも実際の環境で走らせていないとか
– コードが酷いとか
ベテランが一週間で書き直して、普通に動く
ということで、よく言われること
「できるやつの給料をあげなさい」
– でないと携帯ゲーム屋にいっちゃうよ、という流れ
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- 8. 本当にそうなのか?
まず、「プログラマーの生産性は、低い人と高い人と比べると10倍
以上の開きがある、ということが良くある」ということ
IT業界で結構言われる
他の業界で言われることは、実は少ない
– あっても3倍というケースが多い
極めて例外的に10倍ということはある
– 普通はそんなに一人当たりの出力がズレたら商売にならない
– 「同じ労働集約的な産業においても、10倍も変わるということが日常茶
飯事である」ということはない
「プログラマーの生産性は、低い人と高い人と比べると10倍以上の
開きがある、ということが良くある」ということがあること自体
が、まず異常だと思うべき。
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- 9. なぜ10 倍の生産性がでるのか?
能力が高いほど生産性があがる
– これは事実としてある
– できる人の設計・コードは、別格であり追随を許さないということはあ
る
他方、そもそもばらつきが酷くないか?
– 参入障壁がない
– 受託が、人数で数合わせをしているビジネスモデル
できなくても、チームに無理矢理組み込む
優秀な人の生産性が高い、というよりも低い人が多すぎるのではな
いか?
– 設計とかコードとか普通におかしいだろということが、ままある
– 普通に5秒で気づくことに気がつかない
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- 10. そこで、経営層は普通どう考えるか?
「できるやつの給料をあげる前に、できないヤツの給料を下げる(または
上げない。または首を切る)」
んでコイツは建前で、実態は・・・・
– 「できないヤツの給料を上げないついでに、できるやつの給料も適当に据え置
く」
– 現実問題として、人員が多い組織では人件費を上げるということは至難の業
– モチベーションは給与では上がらない、むしろ落ちる
他人が給料あがったことのマイナスは、自分の給料があがったことでは補えない
つまりあげるなら、一斉に上げるということが必要
そんなことやると即死する会社が多い
つまり「人が多く、給料が安い」+「能力のばらつきがヒドイ」= まず
当面の対策としては、人件費の据え置きに走る→恒久化する
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- 11. そこで、ITのあり方について
SI自体が成り立たないという現実
– 「人が多すぎて、給与が安い」
– しかし、人力での大規模SIに頼る現実
– 若年層人口の減少
– 社会的なコストの増大
– 一般に労働集約的産業の行き詰まり
かつ、前述の「特に人件費の扱い」を考えると、一人当たりの賃金
が上がる要素はゼロに近い。
– 特に大規模SIを商売にしているところは、そうなってしまう
– これは経営層の資質という問題ではない
– そうせざる得ないという現実もある
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- 12. SIの現実
SI屋
– 単純な売上増を安易なSIで稼ごうとする経営スタイル
一度こちらに振ると脱却が難しい
– 特に上場会社で右肩成長圧力があるところに顕著
ユーザー層
– ITのリソースを外部から調達すればよいというユーザー層の考え方
人は外からとればよい、という考え方
– 特にITは本業ではない、と公言するユーザー様に顕著
この「需要と供給」というパーフェクトな図式のなかで成立してきた
SI事業は当然の背景として、明確な「市場としてのビジョン」は皆
無。
– 需要者と供給者で、市場を維持しようというモチベーションが薄い
– IT業界特有の問題
– 結果として成立しているだけ
– 要するに「なくなるときは、簡単になくなる」という言っています。
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- 13. 業務系SEの現実
認識すべき背景
– SIがマーケットとして非常に厳しい
– 企業環境として給与は上がり辛い
– 年金・消費税で実質所得は間違いなく下がる
なので、どうすべきか?という問題を真剣に考えるべきである。
– 考えるべきこと
マーケットがどう変化するか?
変化するマーケットにどう自分自身をビッドするのか?
賭けるチップ(自分の能力)は手元にあるか?
– この辺を間違えて、ビッドすると大負けする
例)安易なゲーム会社への転職とか
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- 14. マーケットがどう変化するのか?
まずSIビジネスが縮小していく
– 縮小とゼロになる、ということは違う
– ゼロにはならない
– 縮小して、どうバランスさせるのか?という問題
中規模・小規模SIの増加
– 投資余力の減少から規模の縮小が始まる
SI自体の数の減少
– 先送り案件が増える
– 投資自体がシュリンクする
– 運用や追加補修の増加
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- 15. 変化するマーケットにどうビッドするのか?
少ない人員で回せる仕組みが必要になる
– とはいえ、5人とか10人とかそういった話ではない
– 100人月→70人月
– 50人月→20人月
– こういったサイズの縮小が増える
– 「アジャイルには大きすぎる」
ある程度マルチでできることが必要になる
– 能力のある人間が1.5役ぐらいをやっていく感じになる
– 単一能力ではなく、複数の領域でのノウハウが必要
業務系のニッチな仕事はむしろ増える
– SI屋を抜きに直接発注が来ることも増える
– 間違って拡大するとすぐに死ぬ
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- 16. 手持ちのチップは十分か?
手持ちの武器は何が必要か?
– 「カードは多ければ多いほどよい」
– 最強のカードは、複数の「最強−1」のカードには勝てない
– 最強のカードになるには かなりコストはかかるが、最強-1であれば実は
真面目にやればいけてしまう。
スーパースターになる必要はない
– 設計
– アーキテクチャ
– アプリ
– インフラ
– 運用
– 基礎技術
– 業務系ノウハウ
– 「どこか複数の領域で、ほぼ万全(完全ではない)な状態」が望ましい
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- 17. エンジニアとしてのキャリア・パス
単一の道で最強をめざす
– おすすめしない
– 日本で最強はない
日本で最強だと、ガラパゴスな感じで勢力争いになる
複数の道で最強-1をめざす
– おすすめする
– 90点を100点にするのではなく、 30点を90点にする
– 「50点では妥協しないが、100点は目指さない」
それ以外
– 「別の業界への転職をお勧めします」
– おすすめは・・・
考えたけど特に思い浮かばない感じ
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- 18. 経験知として
そもそもITの流れを理解しておくこと
– 歴史は繰り返している
汎用機→オープン化→クラウド
– その都度車輪の作り直しになっている
特にミドル系
– 車輪の作り方を知っておく必要はある
実際に作るべきかどうか?というときには必ず再考すること
– 「流行に飲まれるな」
HTML5、Hadoop、関数型
一回退いた上で、自分なりに咀嚼してから「目的をもって」取り組むこと
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- 19. 何もしないとどうなるか
まず実質所得は下がる
– これは決定的
– しかも、あと5年後に確定
SIビジネスは縮小する
– 予算がないので、スケジュールが短縮され、デスマが増える
– 「政治ができない」順に仕事がなくなる
技術とは関係ない
つまりモチベーションとか、生きがいとか、そういった精神的な充
実の以前に、そもそも食べていくことが辛くなる
– 正直、消費税は想像以上にきついですよ。
– 税金には消費税はかからないので、手取りがさっくり減る計算に近い
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- 20. いままで何が違うのか?
座っていても大丈夫という時代が「本当に」なくなりつつある
– 大企業でも倒産や合併という憂き目にあう
SNS等のつながりで、情報の流れが速い
– 選択肢の幅が広がる
– また逆に、競争が激しくなる
企業の壁が薄くなる
– 個人を守ってくれない
– 自力救済
「勉強するモチベーション」と「自分の能力をどう評価するのか」
ということが、非常に重要になる
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- 21. つまり
夢も希望もない
わけよ。
自分で作らない
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- 22. 何をカードにしておくか
設計
アーキテクチャ
アプリ
インフラ
運用
基礎技術
業務系ノウハウ
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- 23. 何をカードにしておくか
設計
– 「普通の設計」ができるようにしておく
特定の要素技術に依存しない
画面設計・データモデル設計・フロー設計・・・
– 例外処理を拾えること
やり過ぎると死ぬ
やらなくても死ぬ
程度を押さえる
– 設計時点でパフォーマンスボトルネックを想定する
どこが詰まるのか、想定しておく
– 「適度に行う」という適度感を身につける
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- 24. 何をカードにしておくか
アーキテクチャ
– すべての基本はIO
各物理階層をちゃんと理解する
限界を理解する
パフォーマンスはアーキテクチャで決定される
– 障害設計から考える
トラブル中心で考える
– 「何が何をするのか」がわかるようにしておく
過度に複雑なってはいけない
「フレームワークの役割」の理解
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- 25. 何をカードにしておくか
アプリ
– 基本はプロジェクトマネージメント
普通にWFができること
WBS・課題管理・・・・
– 要素技術の共通点を押さえる
制御構文
ライブラリーのあり方
– 書きすぎないこと
「作らない技術」を持つこと
少ない人数でどうするのか?
手をどう放すか、ということも常に意識すること
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- 26. 何をカードにしておくか
インフラ
– とにかく情報収集
ただし、枝葉末節にこだわらない
仕様は変わる
マニュアルも変わる
– ネットワークの基礎技術は押さえること
物理階層
プロトコル
設計
障害
パフォーマンス
上には上がいるが、最低限というものはある。
– ハードはいろんなものが出てくるが、最後はIO
パフォーマンス
障害
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- 27. 何をカードにしておくか
運用(継続開発)
– 設計が命
運用設計は絶対一度は経験すること
今まで「見えなかったもの」が見える
– 継続的なインテグレーションのマスター
システムは使われてなんぼ
生きているシステムは、変更される~どんどん変わる
割と常識になっているので、マスターすること
– コスト意識をもつこと
運用コストは馬鹿にならない
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- 28. 何をカードにしておくか
基礎技術
– 以下の基礎は「絶対にマスター」しておくこと
– 「計算」についての基本知識
計算量
確率統計
– 高校生~大学学部程度で十分
計算とはなにか
– 「品質」についての基本知識
品質は作り込むもの
手法は様々だが、完璧なものはない
– 「論文が読めるようになっておくこと」
我々は巨人に肩に乗るべき
TX・分散・並列・・・・
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- 29. 何をカードにしておくか
業務系ノウハウ
– 1.「考える」
なぜ、こういう仕組みになっているのか?
書籍を読む・基礎知識を積む
– 例)会計処理 → 一応簿記ぐらい知っとく
– 例)最適化 → ORぐらい知っとく
– 2.「聞く」
なぜなのか?聞いて聞いて聞きまくる
いやがられるけど、めげない
– 3.「応用する」
大事なのは、個々の仕様ではない
「考え方」を学ぶこと
「考え方」を常識にとらわれずに転用すること
– 転用することで、オリジナルへの理解が深まる
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