多足わらじモデルのススメ

1. 多足わらじモデルで環境激変時代を生き抜く 身の丈の経営であるために

2. サマリー 自己紹介 経歴 はぐら茶屋の紹介 業務紹介 多足わらじモデルのススメ まとめ

3. 自己紹介 名前： 倉林 俊成 くらばやし としなり 所属：有限会社はぐら茶屋（代表） 出身：三鷹生まれ（S51年）、三鷹育ち（３年ほど新潟県柏崎育ち）

4. 個人プロフィール 16歳 はじめての海外一人旅(英国) 19歳 インド一人旅 大学では化学科、細胞工学研究室（現：応用生物化学） 卒業後 100人程度の独立系ソフトウエア企業に就職 現場、管理職を得て2005年ごろ子会社の設立に携わりCTOをやるも半年で離脱 同年 はぐら茶屋スタート 2006年 はぐら茶屋法人化

5. はぐら茶屋の紹介 街中でほっと一息つける峠茶屋的な空間をめざし、祖父母の庭先に約２年の月日を掛けて、武蔵野美大の子達など多くの人の手を借り古い小屋を改築。 これが・・・

6. こうなりました！

7. 事業紹介 はぐら茶屋はいろいろやっています。 喫茶 紅茶茶葉の小売 ネットショップ運営 ソフトウエア開発 主にはソフトドリンクとソフトウエア開発の２足のわらじです。

8. 多足わらじモデルのススメ はぐら茶屋は一見まったく関係ないような事業を並立しておこなっております。 なぜこのような事業形態をとるのか、概要を説明します。

9. 多足わらじモデルってなんだろう ２足のわらじに おさまらないほどの 業務の多角化

10. なぜ多足わらじモデルをする必要があるのか？ 現代は環境激変期、 数年後に何が残るかわからない時代

11. それはいつからか？ バブル崩壊から多様化、細分化が進み・・・ リーマンショックでそれがさらに加速された。

12. どこでそれはおきているのか？ インターネットを始めとする情報技術の進歩は距離を簡単に越えてしまうようになった。 人々の理解、進行速度の差こそあれ文字通り世界中でおきている。

13. 誰が主役なのか？ 組織ではなく個人。 情報技術の革新は組織が持つ競争優位性をくつがえしてしまう例がでてきた。

14. どのように振舞えばいいのだろう？ 時代は再び黎明期に突入している。 何が生き残るかわからない時代に、事業の継続性の寸断、 即死を免れるためには いろいろなところに 足がかりをのこしておく必要がある。

15. 多足わらじモデルが時代背景 なぜはぐら茶屋はそのような形態をとったのか？ 自分なりの時代解釈と その詳細をご説明します

16. スケールメリットがデメリットに フォード以降、２１世紀初頭まで規模の経済。 大量生産によるコスト削減がメリットとなり規格化が進んだ。 近代はＧＭの破産が象徴 金融危機や原材料高、基礎技術の革新など外因的環境変化が大きすぎてマネージメントしきれない。

17. 多様化と商品ライフサイクル 価値観の多様化にともない独自性の強いブランディングの構築がメリットからデメリットになるケースがでてきた。 世間で流通していない規格を採用するのは半世紀前はその覇権を示すのにプレゼンスがあったが、現代では逆効果。 また技術の細分化が進み、すべてをひとつのマンモス企業が抱えるには逆に無駄が多くなるようになってきた。 かつてに比べ商品などのライフサイクルが短くなっている。 大きく投資しても利益回収までたどり着けない。

18. 企業の突然死を避けるために 企業のあらゆる活動を維持・継続させ、存続させることを経営とするならば、現代は特に継続が困難な時代。 IT関連企業にとってもっとも恐れるべきはサドンデス。 サドンデスとは昨日まで価値があったものがプラットフォームの変化などによって、ある日を境に無価値なものになってしまうというもの。 会社の収益源がそれに頼っていたらその瞬間に終わってしまう。 このサドンデスを防ぐためには事業の収益源は分散していかなければならない。

19. 情報革命とグローバリゼーション サドンデスの恐怖にさらされているのはＩＴばかりではない。 情報化により、同じエリアの競争でよかった事業者が全国を相手に戦わなくてはならなくなったり、もっと言えば世界を相手に競争を強いられるようになった。 サービスさえ輸入できるようになってしまっている。 生産、流通、販売というすべての業種において、いままで通用していた方法や商品が無価値なものになる可能性がある。

20. 多角化戦略について 経営学の教科書的には利益をさらに広げるための戦略として多角化戦略があるが、小規模事業者にとっては生き残るための手段として多角化があるのではないかと考える。

21. 多角化戦略の分類 多角化の分類をみると主には「集約型・拡散型」に分類される。 専業(型)戦略 垂直(的)統合戦略 多角化戦略 本業中心多角化戦略 関連多角化戦略 非関連型多角化戦略

22. はぐら茶屋の多角化戦略 はぐら茶屋は紅茶を中心とした「本業中心多角化戦略」にシステム開発を混成させた非関連型多角化戦略、拡散型。

23. まとめと所感 これだけはどこにも負けないという先端を作って各個撃破のほうが競争には優位。 経営資源の有効配分と蓄積を考えれば、小規模な事業規模段階における多角化ほど無駄なことはない。 だが現代は安定的な時代ではない。

24. まとめと所感 囲碁における布石。それがどこかで効いてくるかを予測するのは困難だが布石をまるでおかなかったら足場は悪くなる。 身の丈にあった企業であるためにはサステーナビリティ（継続性）こそが重要。 多くのひとはイニシャルコストばかりを気にするが重要なのはランニングコスト。 いくらでそれを買うかよりも、いくらでそれを維持できるのかを意識すれば、百足のわらじの童話のようにならずにすむのではないか。 維持費のかからない多足わらじがおすすめ。