デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガバナンスのあり方とは？

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ISACA大阪支部2021年5月度月例会
デジタルトランスフォーメーションを推進するための
ガバナンスのあり方とは？
株式会社IT VALUE EXPERTS
代表取締役社長広木共郷
株式会社IT VALUE EXPERTS ーITもっとを価値あるものにー
©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021

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講演者プロフィール
特定非営利活動法人 itSMF Japan 理事
国内外のIT系イベントに、ジャンル問わず参加し、多くの情報を収集・発信
ITマネジメントに特化したコンサルティング会社を経営
企業のデジタル化の推進をITマネジメント変革の領域から支援
外資系ITプロバイダ→コンサルティングファーム→IT VALUE EXPERTS 起業
広木共郷（ひろきともさと）
株式会社 IT VALUE EXPERTS
代表取締役最新のマネジメントプラクティスを取り入れ、日々実践中

3
会社概要
株式会社 IT VALUE EXPERTS（略称：IVE）
業務開始日： 2017年11月
所在地：東京都品川区
事業内容： ●IT（情報技術）を活用した経営改善、業務改善に関する
コンサルティング
●IT （情報技術）に関わる人材育成、能力開発のための
教育事業及びセミナーの企画・運営
●IT（情報技術）の活用を推進する企業及び業界団体の
設立・運営支援
代表者：代表取締役社長広木共郷
3

4
企業理念 / Mission, Vision, Value
Mission
• ITに関わる組織と人財の能力を最大限に引き出し、
顧客企業の情報活用力を飛躍的に引き上げる
Vision
• ITの活用によって企業変革を目指す経営層や現場の
実践者が「必ず思い浮かべる選択肢」になる
• ITマネジメント領域において業界トップクラスの
知見と、企業・人的ネットワークを持つ
Value
• お客様と長期にわたる良好な関係性を築く
• プロフェッショナルとして常に高い品質基準を
持ち、仕事に真摯に取り組む
• バランスの取れた幸福な人生を送り、イキイキと
仕事に取り組む時間
レ
ベ
ル
ITの持つポテンシャル

5
IVEのコンセプト
様々なニーズを持つパートナーが集まり、コラボレーションすることで、各自のゴールを実現する
新たな組織の形を追求
コミュニティプラットフォーム
共働・共栄・共助
個人事業主
会社経営者
会社員（副業）
休職者
求職者
リモートワーカー
空いた時間で
仕事がしたい
売上を
増やしたい
もっと
仕事したい
もっと柔軟に
働きたい
収入を
増やしたい

6
事業内容/ Our Business
弊社のエキスパートが持つネットワークとノウハウを最大限に活用し、ITマネジメントに関わる組織の能力向上
に向けた変革をエンド・ツー・エンドで支援します。
ITマネジメントに関わる経営者や実践者のネットワーク作りを支援します。
また、日々の意思決定を支援するため、海外の動向も含む最新の情報と学習機会を提供します。
海外の動向を含むITマネジメントに関する最新の情報を入手し、
弊社の知見を加えた価値あるインサイトとしてお客様に提供します。
Facebook/twitter：＠ITVALUEEXPERTS
ネットワーキングサービス
インサイト提供サービス
コンサルティングサービス
企業向け
実務者向け
一般向け
「情報が欲しい！」「悩みを相談したい！」といった業務上のニーズ・課題に、オンラインで
効率的にエキスパートにアクセスし、いつでもどこでも、知見を必要なだけ活用できます。
オンライン相談サービス
実務者向け
Expert
Now

7
ITサービスマネジメントをコア領域として、IT・デジタルによる価値創出に必要なケイパビリティの構築を支援します。
IT
ケイパビリティ
ITサービス・
マネジメント
デジタル
トランスフォー
メーション・
コンサルティングサービス領域

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デジタル
IT・デジタルによる価値創出につながる、ケイパビリティ構築を推進するコンサルティングサービスを提供しています。
チェンジ
マネジメント研修
ソーシング＆
サービス・
インテグレーション
IT/ソフトウェア
資産管理
サービス・
インテリジェンス
デジタル運営モデル
構築
ITサービス
オファリング
推進
ITバリュー・
ブリッジ
ITビジネス・
マネジメント
セキュリティ
リスク・
マネジメント
CSV対応
ITサービス・
マネジメント
IT
トランス
フォーメーション・
IT・デジタルに
よる価値創出
代表的なサービスメニュー

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本日の講演テーマ
デジタルトランスフォーメーションを
推進するためのガバナンスのあり方とは？

10
アジェンダ
1. 背景
2. デジタルトランスフォーメーション推進の現状
3. DXを推進するためのガバナンスのあり方とは？
4. まとめ
5. Q&A

11
背景

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VUCAな世界
Volatility – 変動性
Uncertainty – 不確実性
Complexity – 複雑性
Ambiguity – 曖昧性
VUCA
技術的要因
政治的要因
経済的要因
社会的要因

13
デジタルトランスフォーメーションの時代
明確なDX戦略を持たない企業は
8割以上が2024年までに
シェアと成長機会を奪われる(ガートナー)
デジタルトランスフォーメーションは
もはやオプションではない

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成長のドライバーとしてのテクノロジー
指数関数的成長
（エクスポネンシャル）
突然死
線形的成長
GAFAMの時価総額、
東証1部超え 560兆円に
(日本経済新聞 2020年5月9日)
“デジタル・ディスラプター”
“Amazon Effect”
テクノロジーの活用が
生死を分ける

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COVID-19がその流れをさらに加速
あなたの会社のデジタルトランスフォーメーションを
リードしたのは誰ですか？
Who led the digital transformation of your company?
A)CEO
B)CTO
C)COVID-19
※出所：Twitterでの投稿

16
日本におけるDX:2025年の崖
日本企業がこのままDXを推進しなかった場合、2025年以降に最大で年間12兆円の経済損失が生じる
可能性
※出典：経済産業省『DXレポート』

17
日本におけるDX
※出典：Googleトレンドによる検索結果(2021/4/6)
DX関連キーワード検索
デジタルトランスフォーメーション
デジタル化
COVID-19の拡大を機にDX推進の機運が高まる
緊急事態宣言発令
(1回目)

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デジタルトランスフォーメーション推進の現状

19
デジタルトランスフォーメーション？
定義

20
デジタル化とは
参考：https://crew.bebit.co.jp/diary/20170308/ (2019年)
情報が、アナログ信号から
デジタル信号へ変換されること。
文字、音声など、あらゆるものを
対象とする。
物事の手続きや過程が
デジタルテクノロジーの適用によって
変革されること。
Digitization
（デジタイゼーション）
Digitalization
（デジタライゼーション）
13:00
“フィジカル” “人を介したプロセス“
デジタル化

21
デジタルトランスフォーメーションとは
非デジタルな手段では実現できなかった
組織の目標の実現を、
デジタル技術の活用により大幅に促進させること
参考：ITIL4 Digital ＆ IT Strategy

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テクノロジーに関することではなく、
• 製品の革新性(Product Leadership)
• 運営の卓越性(Operational Excellence)
• 顧客との緊密性(Client Intimacy)
のいずれか、
もしくはすべてをもたらす
新たなビジネスと事業運営モデルである。

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企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、
データとデジタル技術を活用して、
顧客や社会のニーズをもとに、
製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、
業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・⾵⼟を変革し、
競争上の優位性を確立すること
参考：経済産業省『DXレポート』

24
参考：経済産業省『DXレポート2』

25
うまくいかないデジタル化、DX推進
●DXを推進している国内企業を対象とした327社のうち、
「本気で取り組み成果を上げている」と回答した企業は26.3％。
- 日経BP社「デジタル化実態調査」(2019年11月)
●日本でDXに成功している企業は14%であり、
調査対象国全体の成功割合である30%の半分以下。
- ボストンコンサルティンググループ「デジタルトランスフォーメーションに関するグローバル調査」(2020年10月)
●「目指すべき姿への変革を実現している、
もしくはそこに向けて順調に進んでいるという取り組みは、全体の7％しかない」
- アビームコンサルティング社によるリサーチ(2020年12月)
●「95％の企業がDXにまったく取り組んでいないか、取り組み始めた段階」
- 経済産業省DXレポート2(2020年12月)

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要因：状況判断の誤り
参考：『不確実な世界を確実に生きる』カネヴィン・フレームワークへの招待
• 実行
• ベストプラクティス
• 標準ルール
• マニュアル化
• 専門家に相談
• 調べる、分析する
• プロジェクト・
マネジメント
• PDCA
• 試す
• 直観
• セーフ・フェール
(Safe-fail)な探索
• 決める
• 損害を抑制する
• 秩序を取り戻す
• 複合系に移動し、
思考や探索に時間を
使えるようにする
カネヴィン・フレームワーク：
不確実な状況における複雑さを見極め、的確な思考や行動を選択することを助ける理論的枠組み
無秩序
複合系
因果関係がわからず複雑
(後知恵でしかわからない)
煩雑系
単純ではないが、
調査分析や事実確認により
理解可能
混沌系
因果関係を解明する
ことは不可能
自明系
安定的で
因果関係が明らか

27
要因：モノ売りの発想から抜けられない
コト売りの世界
出所：『サブスクリプション』ダイヤモンド社
顧客
モノ売りの世界
製品
チャネル
チャネル
サブスクライバー
サービス
体験

28
要因：ITは蚊帳の外
事業部門デジタル部門
デジタル化！
IT部門
既存システムの対応で
手一杯…

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要因：ビジネス不在
事業部門経営層
どんな成果が？？
IT部門
デジタル化だ！！

30
他企業/パートナー
要因：自社内で「頑張る」
情報は社外に沢山
あるのに…
経営層
デジタル
推進担当
デジタルを
業務でどう活かせるか
考えよ！
何を、どう進めれば
良いのか？

31
要因：すれ違うトップと現場
デジタルで
新ビジネスだ！
RPAで効率化だ！
トップダウン
ボトムアップ
トップ
現場

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要因：組織の「壁」を越えない
A部門 B部門 C部門
AIを活用して
新サービスを
開発したい
AIで業務を
効率化したい
AIを意思決定
に活用したい
A B C
コンサル /
ITベンダ
コンサル /
ITベンダ
コンサル /
ITベンダ

33
結果：小さく始めて小さく終わる
PoC貧乏
コンセプト PoC パイロット本格展開
企画倒れ一部署のみで
終了
展開・
持続困難

34
結果：競争優位につながらない
• 製品の革新性(Product Leadership)
• 運営の卓越性(Operational Excellence)
• 顧客との緊密性(Client Intimacy)
ここばかり？

35
振り返り：定義
新たな
ビジネスと
事業運営
モデル
非デジタルな
手段では実現
できなかった
組織の目標の
実現
製品や
サービス、
ビジネス
モデルの変革
競争優位の
確立
デジタルトランスフォーメーションとは、

36
従来の考え方・アプローチで
デジタルトランス
フォーメーションが
可能か？
“Elephant in the Room”

37
Change！
でも…何を、どうやって？

38
変えるべきこと
Ways of Thinking
考え方
Ways of Working
働き方
Ways of Managing
管理手法
●不確実性を受け入れる
●顧客との価値共想
●反復型改善
etc
●コラボレーション(越境する)
●フェイル・ファースト
●自律型組織
etc
●サーバント・リーダーシップ
●“アジャイル”
●心理的安全性
etc

39
重要成功要因
ガバナンスのあり方の変革！
Ways of Thinking
考え方
Ways of Working
働き方
Ways of Managing
管理手法

40
DXを推進するための
ガバナンスのあり方とは？

41
ガバナンスの定義：
• 組織を方向付け、コントロールするための手段
• ガバナンス適用範囲における、あらゆる活動の指針として機能
• 合意された方向性と目的に対して、
パフォーマンスとコンプライアンスを監視
ガバナンスの活動：
• 方向付け
• 評価
• モニタ
ガバナンスに関わるマネジメントの活動：
マネジメント組織は、事業の目的を達成するために、
ガバナンス組織によって設定された方向性に沿って、
活動を計画、構築、実行および監視する
評価
計画構築運用モニタ
ガバナンス
方向付けモニタ
マネジメント
フィードバック
ビジネス
ニーズ
マネジメント
参考：ガバナンス
©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 参考：COBIT2019

42
ガバナンス変革の3つの要点
価値創出のためのガバナンス
実用最小限のガバナンス (MVG)
ガードレールとしてのガバナンス
Ways of Thinking 考え方
Ways of Working 働き方
Ways of Managing 管理手法

43

44
価値：モノからコトへ
People don't want quarter-inch drills.
They want quarter-inch holes.
- Theodore Levitt
人々が欲しいのはドリル(＝モノ)ではない。
彼らは穴が欲しい(＝コト)のだ。
ジョブ(成し遂げたいこと)
＝顧客にとっての「価値」

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価値の作り方：価値共創
プロバイダ（提供者）が
顧客（受益者）にサービスを提供
ワンチームで、ステークホルダー
にとっての価値を共創
プロバイダ顧客
プロバイダ顧客
パートナー
価値

46
参考：価値創出のためのガバナンス
ITの事業体の
ガバナンス
ビジネスと
ITの整合
価値の創出
COBIT2019におけるガバナンス目標：

47
価値の創出を阻む壁
文化の壁組織の壁マインドの壁
●●部
▲▲部

48
文化の壁
文化はあらゆる変革において
促進要因であると同時に阻害要因となる。
そして、多くの場合は阻害要因となる。
“Culture eats strategy for breakfast”
（ピーター・ドラッカー）
文化の壁

49
組織の壁
組織の壁
• IT と事業部門
• 開発と運用
• 親会社と子会社
• 自社とベンダ
• 顧客とプロバイダ
etc
●●部
▲▲部

50
参考：デジタル化推進組織
Icons: Created by modifying http://openpptguy.com/ja/ (Licensed under CC BY 4.0)
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

51
マインドの壁
タイプA タイプB
行動様式
情報入手方法
情報の扱い
失敗に対する
態度
リスク選好
不確実性を
可能な限り排除する
不確実性を受け入れる
十分に考えてから実行走りながら考える
社内で探す社外に出て探す
情報は外に出さない
外部に発信して
フィードバックを得る
失敗しないようにする早く（失敗して）学ぶ
タイプA タイプB
マインドの壁

52
価値創出のためのガバナンス：エンパワーメント
統治のためのガバナンス価値創出のためのガバナンス
ガバナンス
ガバナンス
価値創出
Empower
(力を与える)
Enforce (強制)

53

54
未来が予測できない世界
VUCAとガバナンス
Volatility – 変動性
Uncertainty – 不確実性
Complexity – 複雑性
Ambiguity – 曖昧性
Ways of Workingの観点では、
変化への柔軟な対応力がカギ
• アジリティ
• スピード
• フェイルファースト
どうガバナンスするか？

55
Minimum Viable Product(MVP)
©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 出典：https://www.dynamicyield.com/ja/glossary/minimum-viable-product/
MVP＝実用最小限の製品(プロダクト)
初期段階で
実際に役に立つ製品をリリースし、
その後ユーザからの
フィードバックを基に
段階的に機能を拡張

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ステージに応じた柔軟なガバナンス
©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 参考：https://www.dynamicyield.com/ja/glossary/minimum-viable-product/
初期ステージと成熟ステージでは求められる
ガバナンスは異なる

57
MVPとMVGのスパイラルアップ
プロダクト(製品)のスパイラル
Minimum Viable Product
(実用最小限の製品)
ガバナンスのスパイラル
Minimum Viable Governance
(実用最小限のガバナンス)
価値創出

58
サービス開発と連動したガバナンス展開
ガ
バ
ナ
ン
ス
展
開
ガバナンス
フレームワーク
(※)の定義
ガバナンス
モデルの定義
ガバナンス
導入実施
ガバナンス
モデル
• 定義、目的、方針
• 対象範囲
• 組織と役割
• ガバナンス対象
• アーティファクト
ガバナンス
フレーム
ワーク
• プロセス
• データ
• ソーシング
• ベンダー(調達)
• プロジェクトなど
※管理の仕組み
ガバナンスの実業務への展開
サ
ー
ビ
ス
開
発
サ
ー
ビ
ス
数
技術要素数
パイロット
ステップ1
ステップ2
ステップ3

59

60
少し振り返り
デジタルトランス
フォーメーション
推進
実用最小限の
ガバナンス
実用最小限の
製品
価値の創出
変化への柔軟
な対応
エンパワー
メント
モノから
コトへ
ステージに
応じた
ガバナンス
ど
う
管
理
す
る
か
？

61
必要なのはガードレール
これまでのガバナンス
これからのガバナンス
• 行き先を決める
• 行き先までのレールを作る
• レールに乗せる
• 遅延、事故が発生していないか
をチェックし、必要に応じて
是正する
• 必要最小限のガードレールを
設ける
• 試行錯誤(失敗)を許容する
• 変化に柔軟に対応しつつ、必要
に応じてガードレールを調整

62
活用できる手法
VeriSM™：デジタル時代のサービスマネジメントアプローチ
• デジタルトランスフォーメーションの時代に対応するため
のアプローチ
• ITが長年にわたって積み上げてきたプラクティスを
企業全体に適用
• ITIL®やCOBIT等を置き換えるものではなく、環境に
合わせて複数のプラクティスを組み合わせて活用
※参考：iFDC資料

63
活用できる手法：マネジメントメッシュ
©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 ※参考：iFDC資料
マネジメントメッシュ：
• 製品やサービスの提供に影響を与えたり、直接
貢献する様々な要素をメッシュ(網目)で表現した
もの
• メッシュの要素には、組織が使用している
リソース、環境、管理手法、新たなテクノロジー
が含まれる
• メッシュはコンテキストに応じて定義でき、組織
ごとにユニークなものになる
• 企業全体のビューで現状と将来の状態を可視化で
きるので、ガバナンスの観点で活用可能
• 環境や組織の変化に応じて新たな要素をメッシュ
に組み込むことができるため、柔軟にガバナンス
を構築・展開することが可能

64
マネジメントメッシュの活用方法
① 組織が今持っているもの(利用可能なもの)を明確
にする（Organizational Mesh）
• リソース→環境→マネジメントプラクティス
→新たなテクノロジーの順に洗い出す
② アイデアをベースに、今後必要となるものを明
確にする（Requirements Mesh)
• リソース→環境→マネジメントプラクティス
→新たなテクノロジーの順に洗い出す
• すでに持っているもの(①)は活用する
③ ①と②のギャップを分析し、それぞれの活動計
画に落とした上で実行に移す
④ ガバナンスの会議体等で定期的に現在の状況を
分析し、継続的に改善する(移行後のメッシュ)

65
マネジメントメッシュ活用例
投影のみ

66
ガードレールとマネジメントメッシュ
• 必要最小限のガードレールを
設ける
• 試行錯誤(失敗)を許容する
• 変化に柔軟に対応しつつ、必要
に応じてガードレールを調整
●ビジョン、目標を定める
●リソース、環境の観点からガードレールを設置する
範囲を規定
• 法規制要件
• 予算、スケジュール等
●リソース→環境→マネジメントプラクティス→
新たなテクノロジーの順に検討することで、
活動がテクノロジーの側面に偏らないようにする
●ギャップ分析により、各活動がどこまで
進捗しているかを可視化し、リソースを柔軟に
振り分ける
●環境の変化、顧客からのフィードバックをベースに
メッシュの軸を柔軟に追加・変更する

67
まとめ

68
ガバナンス変革の要点

69
実践のためのヒント
自組織の
「メンタルモデル」を
定期的に振り返る
組織変革管理を当初から
活動に組み込む
DX＝
組織ごとにユニークな
旅路
●Ways of Thinking
●Ways of Working
●Ways of Managing
●多くのステークホルダー
と対峙
●多くの壁の存在
●DX＝トランスフォーメーション
●事例はあくまで事例
●組織として継続的に学習し、
実践し、振り返ることで
道が見える

70
Q＆A

71
Q&A
ご質問、コメントがあればお願いします。

72
EOF
72
株式会社IT VALUE EXPERTS
連絡先：info@iv-experts.co.jp
Website：https://www.iv-experts.co.jp/
SNS(Facebook/Twitter)：
@ITVALUEEXPERTS

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