SlideShare uma empresa Scribd logo
1 de 28
Baixar para ler offline
UX Analytics Lab 「Validating Product Ideas」読書会 #9
9 Apr 2016 at 13:00 @ 綱島の素敵なスペース
Yukio Yoshida
1
Author
2
Tomer Sharon
WeWork , Head of User Experience
2015 – Current
Google , Senior User Experience Researcher
Nov,2008 – Oct,2015
Charge
3
Chapter 4
What is the user’s workflow ?
日記調査法
What is the user’s workflow ?
4
●ユーザーワークフローとは?
• 目標達成へ向けての一連のステップのこと
• ワークフローとはエントリーからゴールまでの流れのこと
●なぜユーザーワークフローを明らかにする必要があるのか?
• 製品設計へ活かす為 ※ユーザーがタスクを完了するまでに製品との間に摩擦が生じている為。タスク完了までに
サポートをするにはワークフローを明らかにする必要があるから
●どうしたら明らかに出来るのか?
• 日記調査 ※ユーザーの動機とワークフローの理解で最も無駄のない調査手法であるから
●日記調査である理由は?
• 比較的長いプロセスには適している。理由は、タスクの複合体(習慣)としての理解を助けるから
What is the user’s workflow ?
5
Step by Step
1. Why is This Question Important ?
2. When Should You Ask the Question ?
3. Answering the Question with a Diary Study.
4. Why a Diary Study Works.
5. Other Questions a Diary Study Helps Answer.
6. How to Answer the Question.
7. Other Methods to Answer the Question.
8. Diary Study Checklist.
6
1. Why is This Question Important ?
7
●ユーザーワークフローを理解するには、特定のステップの存在、複合体として理解が必要だから
例)出張の際のワークフロー
1. 会議のスケジュールを設定
2. 1をふまえ、フライトを予約
3. 2をふまえ、場合によりフライトのスケジュールに基づいて会議のスケジュールを変更
4. 3をふまえ、ホテルを予約
5. 4をふまえ、レンタカーを予約
6. 空港までの出迎えサービスを予約
2. When Should You Ask the Question ?
8
●製品戦略プロセスで、2つの素晴らしい価値をもたらすから
1. 戦略を立てるとき:製品を利用する必然性、潜在的な利用者の特定
2. 評価をするとき:現実との一致度 ※製品へワークフローを実装する際に
3. Answering the Question with a Diary Study.
●理由
• 生活を詳細に垣間見ることができる 例)生活習慣
• 製品が起用される有無を探ることができる 例)文脈、状況、思考、態度
• 手段(解決策)として製品を使用した経験の有無を探ることができる 例)期間(年月日、時間)、相互作業
●プロセス
1. 設計
2. 配送
3. 記入
4. 分析
5. インタビュー
6. アウトプット ※ペルソナ、カスタマージャーニーマップ
9
4. Why a Diary Study Works. / 5. Other Questions a Diary Study Helps Answer.
10
項目 日記 アンケート インタビュー 行動観察
使用度 頻度 ○ × △ ◎
方法 ○ × △ ◎
達成度 方法 ○ × △ ◎
達成度 ○ × △ ◎
満足度 ○ × △ ◎
学習度 ○ × △ ◎
動機 ◎ △ × ○
使用言語 言語 ※文章力 △ × ○ ◎
言語以外 △ × ○ ◎
生活習慣 正確性 ○ × △ ◎
詳細度 ○ × △ ◎
条件 時間 ◎ ○ △ ×
期間 ◎ ○ △ ×
偏り 参加者 ◎ ○ △ ×
観察者 ◎ ○ △ ×
6. How to Answer the Question.
11
STEP 1:Choose diary type and structure.
STEP 2:Set up a data collection tool.
STEP 3:Carefully recruit eight research participants.
STEP 4:Prepare instructions and brief participants.
STEP 5:Launch the pilot and then the full study.
STEP 6:Prompt participants for the right data.
STEP 7:End with interviews.
STEP 8:Reframe diary data.
STEP9:Construct workflow.
STEP 1:Choose diary type and structure.
12
●構造化
• イベント 例)第一印象、相互作業、使用、問題、質問、要求、苦情
• 時間 例)毎朝の習慣 時間、日、間隔、駆動、態度
• 投稿形式 例)ビデオ、写真、スケッチ
• 組合せ 例)スーパーボール試合後のエントリー(イベント×時間)、プロセス(イベント×時間)
●非構造化
• 参加者への期待に確信が持てない場合に適している
STEP 2:Set up a data collection tool.
13
●調査目標と収集情報の種類に応じて中身が変わる
• キット:日記、カメラ、グラフ用紙、高品質オフィス機器、見本の日記
• ツール:メール、音声メッセージ、SMS、MMS、フォーム、ブログ、Googleドキュメント、スプレッドシート、
WhatsApp(https://www.whatsapp.com/)、Facebookメッセンジャー、Googleハングアウト、Viber
(https://viber.co.jp/)
• 形態:テキスト、写真、キャプチャ、ビデオ、スタンプ
• 気をつける点:オープンクエスチョン、ツールは制限しない
STEP 3:Carefully recruit eight research participants.
14
●日記調査で成功するには有効で信頼性の高い結果を提供できるか否か
• 質的調査同様最低8人(6~12人の間)を確保 ※参加者を探す方法は9章を参照
• 調査に適しているかを事前に電話で確認 ※理解度等(期間、時間、調査項目など明確な数字を提示)
• 長期休暇、責務の有無は事前に確認すべき
• 完全なデータを取得する最長の方法として調査完了前のインタビュー ※リモート可
●プロセス
1. 特徴の識別
2. アンケートの準備 ※オープンエンドの質問形式(更に構造化された形式)
3. メディアの選定
4. スクリーニング ※文章力も評価するか否か
5. アンケートのコンパイル
※サンプル https://docs.google.com/a/ajacc.co.jp/forms/d/1K-jjGvircdOBLIdt2vhpgldoaWDnlxlpxxoYpQk3hys/viewform
STEP 4:Prepare instructions and brief participants.
●ガイダンスに含めるべき指示
• 日記の割り当てを指定 ※構造化された日記形式
• 調査目標
• 調査日程
• インセンティブ
• 使用するツール
• 手順
• 毎日の計画 ※構造化日記形式
• 担当者紹介
• 質問形式
15
例)ゲーム日記調査書見本
●目標:新しいビデオゲームを始める数日間のアナタの考えと習慣について
●日付:6月8日(月)~14日(日)、毎日10分を日記に費やす。終了後17日(水)14時から1時間のインタビュー
●ツール:Facebookメッセンジャーを使用してテキスト、写真、動画を共有します ※調査中は介入しません
●指示
• ビデオゲームを配送
• 到着後、初めてのゲームの体験を文書化
• 調査期間は7日間
• 毎日10分を日記に使用
• 1日10分以上ビデオゲームをプレイ
• 毎日何回も投稿有り
• 毎日のタスクを満たしているか確認
• 質問OK
●連絡先:調査中、後に関わらず、Facebookメッセンジャーでいつでも質問を送ってください
16
例)毎日の計画見本
●0日目
• スケッチ ※ビデオゲームの配置場所含む
• Facebookメッセンジャーで写真を送信
●1日目
• ゲームに関連することを詳細に記載
• スケッチへゲームの位置を赤点で示す。最初の位置
を1、次を2で示す。点を赤線で結ぶ
• スケッチの更新の度にFacebookメッセンジャーで写
真を送信(時間も記録)
●2日目
• ゲームの第一印象(どのように知ったか、目標)
●3日目
• 操作方法を説明
17
●4日目
• 初めの問題や挑戦 写真で説明
●5日目
• ゲームについて持っている3つの苦情
●6日目
• ゲームの好きなところを3つリストアップする
●7日目
• 進捗評価(何か学んだか)
※ゲーム全体についての考えなどはいつでもテキスト、
写真、ビデオで共有すること
例)スケッチ見本
18
STEP 5:Launch the pilot and then the full study.
●立ち上げに先立って一週間、確認の為にテスト(パイロット版)する
• 指示がより明確になる
• 本番リスクの低減
• 利便性のアップ(なめらかになる)
●確認事項
• 日記学習ツールのインストールの有無
• 使用方法の理解度のチェック
• 所持ツールの把握並びに使用ツールの決定
• エントリーの際に充分な詳細の提供の有無
• 腹落ち感の有無
• レスポンスの有無
• 実施されているかの有無
19
STEP 6:Prompt participants for the right data.
●促すポイント
• 特定の単語を理解していない場合、明確にするよう促す
• 1日の終わりではなく、イベント発生時に共有を促す
●注意事項
• フォローは出来る限り避ける ※インスタントメッセンジャーで完了させる
• 具体例を提供しない ※良い日記とはなどのレベル感であればOK
• 写真はサポートする ※距離、明暗、焦点など
20
STEP 7:End with interviews.
●日記調査の終わりに参加者との面談の実施
• 目的は日記のギャップを埋めるため ※様々な行動やコンテキスト、アクション、反応の原因とその理解のため
●ポイント
• 明確化を求める
※効果的な面接を行うプロセスは第2章を参照
21
STEP 8:Reframe diary data.
●リフレームの必要性
• 参加者間での隠された関係性を、データを合成・解析して見つけることが最も効果的な方法の一つだから
• 問題解決に関するユーザーワークフローが新たなアイデアの助けとなるから
●ポイント
• 膨大なデータ量である為、意味のあるモノにするには知識と洞察力、体系的で厳格なアプローチが必要
• タグ付けの出来るツールを使用すると検索、見直しにも便利
22
Reframer(https://www.optimalworkshop.com/reframer)
23
1
2
3
STEP9:Construct workflow.
●構築方法
• 日記調査のデータ(Reframed)とインタビューを共通性を識別した後に、テーマを決める
●ポイント
• ワークフローのサポートツールとして、家の中でのゲーム配置場所を示したスケッチを添える
24
例)ワークフローサンプル
●テーマ:新しいビデオゲーム
• ゲームは郵送にて自宅に到着
• ゲームを箱から出す
• コンソールでゲームを挿入する
• パッチでゲームを更新する
• ファンクションを選択する
• ストーリーを把握する
• 物語を通じてプレイする
• 友勝ちとゲームの話をする
• ゲームの長所と短所を理解する
• オンラインでゲームのヒントについて読む
• ストーリーを完了
25
7. Other Methods to Answer the Question.
●2つのメソッドを組み合わせることがユーザーワークフローを暴く最善の方法
●観察(文脈の科学)
• 製品やサービスをしようしている人々の自然な文脈から学ぶ調査手法
• 人々のニーズや問題について発見
• ユーザーの環境で情報を収集できる
●面接(インタビュー)
• 直接対話を通じて情報を収集する調査手法
• 欲望、闘争、態度、意見など、人の気持ちを理解するには素晴らしい方法
• 設計の問題を解決する価値を提供する
26
8. Diary Study Checklist.
1. Why is This Question Important?
2. When Should You Ask the Question?
3. Answering the Question with a Diary Study.
4. Why a Diary Study Works.
5. Other Questions a Diary Study Helps Answer.
6. How to Answer the Question.
7. Other Methods to Answer the Question.
8. Diary Study Checklist.
27
より知見を深めるには
https://teamtreehouse.com/library/researching-user-needs
28

Mais conteúdo relacionado

Semelhante a 20160409_Validating Product Ideas_yukio yoshida_cp04

Pivotal Trackerでアジャイルなプロジェクト管理
Pivotal Trackerでアジャイルなプロジェクト管理Pivotal Trackerでアジャイルなプロジェクト管理
Pivotal Trackerでアジャイルなプロジェクト管理You&I
 
ユーザーストーリーワークショップ
ユーザーストーリーワークショップユーザーストーリーワークショップ
ユーザーストーリーワークショップYou&I
 
地図を捨ててコンパスを頼りに進め
地図を捨ててコンパスを頼りに進め地図を捨ててコンパスを頼りに進め
地図を捨ててコンパスを頼りに進めDai FUJIHARA
 
地図を捨ててコンパスを頼りに進め
地図を捨ててコンパスを頼りに進め地図を捨ててコンパスを頼りに進め
地図を捨ててコンパスを頼りに進めRakuten Group, Inc.
 
リーンスタートアップ、アジャイル開発導入事例
リーンスタートアップ、アジャイル開発導入事例リーンスタートアップ、アジャイル開発導入事例
リーンスタートアップ、アジャイル開発導入事例Arata Fujimura
 
connectionpool 事業概要書
connectionpool 事業概要書connectionpool 事業概要書
connectionpool 事業概要書Yu Ito
 
コミュニケーションスキルを重視したソフトウェア技術者教育手法の研究
コミュニケーションスキルを重視したソフトウェア技術者教育手法の研究コミュニケーションスキルを重視したソフトウェア技術者教育手法の研究
コミュニケーションスキルを重視したソフトウェア技術者教育手法の研究Yuichiro Saito
 
Scrum体験スパルタワークショップ
Scrum体験スパルタワークショップScrum体験スパルタワークショップ
Scrum体験スパルタワークショップYou&I
 
ディープラーニング最近の発展とビジネス応用への課題
ディープラーニング最近の発展とビジネス応用への課題ディープラーニング最近の発展とビジネス応用への課題
ディープラーニング最近の発展とビジネス応用への課題Kenta Oono
 
Twitterにおける即時話題推定技術「どたばたかいぎ」の開発
Twitterにおける即時話題推定技術「どたばたかいぎ」の開発Twitterにおける即時話題推定技術「どたばたかいぎ」の開発
Twitterにおける即時話題推定技術「どたばたかいぎ」の開発Eric Sartre
 
卒論パワポVer3 伊東純平
卒論パワポVer3 伊東純平卒論パワポVer3 伊東純平
卒論パワポVer3 伊東純平純平 伊東
 
多摩美術大学 エンタテイメントとデザインゼミ2 第6回
多摩美術大学 エンタテイメントとデザインゼミ2 第6回多摩美術大学 エンタテイメントとデザインゼミ2 第6回
多摩美術大学 エンタテイメントとデザインゼミ2 第6回Satoru Tokuhisa
 
No023-01-suc3rum-20110527
No023-01-suc3rum-20110527No023-01-suc3rum-20110527
No023-01-suc3rum-20110527Sukusuku Scrum
 
Tableau Drive、企業に導入する新しい方法
Tableau Drive、企業に導入する新しい方法Tableau Drive、企業に導入する新しい方法
Tableau Drive、企業に導入する新しい方法Tableau Software
 
Scrumワークショップ
ScrumワークショップScrumワークショップ
ScrumワークショップYou&I
 
W&B Seminar #5(to share).pdf
W&B Seminar #5(to share).pdfW&B Seminar #5(to share).pdf
W&B Seminar #5(to share).pdfAkira Shibata
 
Redmineをつかったスクラム開発のはじめの一歩
Redmineをつかったスクラム開発のはじめの一歩Redmineをつかったスクラム開発のはじめの一歩
Redmineをつかったスクラム開発のはじめの一歩kiita312
 

Semelhante a 20160409_Validating Product Ideas_yukio yoshida_cp04 (20)

Pivotal Trackerでアジャイルなプロジェクト管理
Pivotal Trackerでアジャイルなプロジェクト管理Pivotal Trackerでアジャイルなプロジェクト管理
Pivotal Trackerでアジャイルなプロジェクト管理
 
ユーザーストーリーワークショップ
ユーザーストーリーワークショップユーザーストーリーワークショップ
ユーザーストーリーワークショップ
 
地図を捨ててコンパスを頼りに進め
地図を捨ててコンパスを頼りに進め地図を捨ててコンパスを頼りに進め
地図を捨ててコンパスを頼りに進め
 
地図を捨ててコンパスを頼りに進め
地図を捨ててコンパスを頼りに進め地図を捨ててコンパスを頼りに進め
地図を捨ててコンパスを頼りに進め
 
リーンスタートアップ、アジャイル開発導入事例
リーンスタートアップ、アジャイル開発導入事例リーンスタートアップ、アジャイル開発導入事例
リーンスタートアップ、アジャイル開発導入事例
 
connectionpool 事業概要書
connectionpool 事業概要書connectionpool 事業概要書
connectionpool 事業概要書
 
コミュニケーションスキルを重視したソフトウェア技術者教育手法の研究
コミュニケーションスキルを重視したソフトウェア技術者教育手法の研究コミュニケーションスキルを重視したソフトウェア技術者教育手法の研究
コミュニケーションスキルを重視したソフトウェア技術者教育手法の研究
 
Scrum体験スパルタワークショップ
Scrum体験スパルタワークショップScrum体験スパルタワークショップ
Scrum体験スパルタワークショップ
 
Scrum
ScrumScrum
Scrum
 
ディープラーニング最近の発展とビジネス応用への課題
ディープラーニング最近の発展とビジネス応用への課題ディープラーニング最近の発展とビジネス応用への課題
ディープラーニング最近の発展とビジネス応用への課題
 
Scrum"再"入門
Scrum"再"入門Scrum"再"入門
Scrum"再"入門
 
20160124_uxstorytellers
20160124_uxstorytellers20160124_uxstorytellers
20160124_uxstorytellers
 
Twitterにおける即時話題推定技術「どたばたかいぎ」の開発
Twitterにおける即時話題推定技術「どたばたかいぎ」の開発Twitterにおける即時話題推定技術「どたばたかいぎ」の開発
Twitterにおける即時話題推定技術「どたばたかいぎ」の開発
 
卒論パワポVer3 伊東純平
卒論パワポVer3 伊東純平卒論パワポVer3 伊東純平
卒論パワポVer3 伊東純平
 
多摩美術大学 エンタテイメントとデザインゼミ2 第6回
多摩美術大学 エンタテイメントとデザインゼミ2 第6回多摩美術大学 エンタテイメントとデザインゼミ2 第6回
多摩美術大学 エンタテイメントとデザインゼミ2 第6回
 
No023-01-suc3rum-20110527
No023-01-suc3rum-20110527No023-01-suc3rum-20110527
No023-01-suc3rum-20110527
 
Tableau Drive、企業に導入する新しい方法
Tableau Drive、企業に導入する新しい方法Tableau Drive、企業に導入する新しい方法
Tableau Drive、企業に導入する新しい方法
 
Scrumワークショップ
ScrumワークショップScrumワークショップ
Scrumワークショップ
 
W&B Seminar #5(to share).pdf
W&B Seminar #5(to share).pdfW&B Seminar #5(to share).pdf
W&B Seminar #5(to share).pdf
 
Redmineをつかったスクラム開発のはじめの一歩
Redmineをつかったスクラム開発のはじめの一歩Redmineをつかったスクラム開発のはじめの一歩
Redmineをつかったスクラム開発のはじめの一歩
 

Mais de Japan Culture Creation

UX読書会「インタフェースデザインのお約束」優れたUXを実現するための101のルール
UX読書会「インタフェースデザインのお約束」優れたUXを実現するための101のルールUX読書会「インタフェースデザインのお約束」優れたUXを実現するための101のルール
UX読書会「インタフェースデザインのお約束」優れたUXを実現するための101のルールJapan Culture Creation
 
UXDAYSTOKYO主催 2024年2月8日(木)19時開催 UX読書会「カラー・アクセシビリティ」
UXDAYSTOKYO主催 2024年2月8日(木)19時開催 UX読書会「カラー・アクセシビリティ」UXDAYSTOKYO主催 2024年2月8日(木)19時開催 UX読書会「カラー・アクセシビリティ」
UXDAYSTOKYO主催 2024年2月8日(木)19時開催 UX読書会「カラー・アクセシビリティ」Japan Culture Creation
 
2023​年9​月15​日(金)​ 19​時開催のUX読書会「「ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン 」
2023​年9​月15​日(金)​ 19​時開催のUX読書会「「ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン 」2023​年9​月15​日(金)​ 19​時開催のUX読書会「「ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン 」
2023​年9​月15​日(金)​ 19​時開催のUX読書会「「ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン 」Japan Culture Creation
 
UX 読書会 認知バイアス事典
UX 読書会 認知バイアス事典UX 読書会 認知バイアス事典
UX 読書会 認知バイアス事典Japan Culture Creation
 
20220222 _UX読書会 _バカの研究
20220222 _UX読書会 _バカの研究20220222 _UX読書会 _バカの研究
20220222 _UX読書会 _バカの研究Japan Culture Creation
 
20141012_observing the user experience_cp18_yoshida
20141012_observing the user experience_cp18_yoshida20141012_observing the user experience_cp18_yoshida
20141012_observing the user experience_cp18_yoshidaJapan Culture Creation
 
20150110_measuring the user experience cp9_yoshida
20150110_measuring the user experience cp9_yoshida20150110_measuring the user experience cp9_yoshida
20150110_measuring the user experience cp9_yoshidaJapan Culture Creation
 
20150425_the guide to ux design process&documentation_cp5_yoshida
20150425_the guide to ux design process&documentation_cp5_yoshida20150425_the guide to ux design process&documentation_cp5_yoshida
20150425_the guide to ux design process&documentation_cp5_yoshidaJapan Culture Creation
 
20151122_designingtheconversation_sc4_yoshida
20151122_designingtheconversation_sc4_yoshida20151122_designingtheconversation_sc4_yoshida
20151122_designingtheconversation_sc4_yoshidaJapan Culture Creation
 

Mais de Japan Culture Creation (12)

UX読書会「インタフェースデザインのお約束」優れたUXを実現するための101のルール
UX読書会「インタフェースデザインのお約束」優れたUXを実現するための101のルールUX読書会「インタフェースデザインのお約束」優れたUXを実現するための101のルール
UX読書会「インタフェースデザインのお約束」優れたUXを実現するための101のルール
 
UXDAYSTOKYO主催 2024年2月8日(木)19時開催 UX読書会「カラー・アクセシビリティ」
UXDAYSTOKYO主催 2024年2月8日(木)19時開催 UX読書会「カラー・アクセシビリティ」UXDAYSTOKYO主催 2024年2月8日(木)19時開催 UX読書会「カラー・アクセシビリティ」
UXDAYSTOKYO主催 2024年2月8日(木)19時開催 UX読書会「カラー・アクセシビリティ」
 
2023​年9​月15​日(金)​ 19​時開催のUX読書会「「ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン 」
2023​年9​月15​日(金)​ 19​時開催のUX読書会「「ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン 」2023​年9​月15​日(金)​ 19​時開催のUX読書会「「ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン 」
2023​年9​月15​日(金)​ 19​時開催のUX読書会「「ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン 」
 
UX 読書会 認知バイアス事典
UX 読書会 認知バイアス事典UX 読書会 認知バイアス事典
UX 読書会 認知バイアス事典
 
20220222 _UX読書会 _バカの研究
20220222 _UX読書会 _バカの研究20220222 _UX読書会 _バカの研究
20220222 _UX読書会 _バカの研究
 
20160124_uxstorytellers_002
20160124_uxstorytellers_00220160124_uxstorytellers_002
20160124_uxstorytellers_002
 
20141012_observing the user experience_cp18_yoshida
20141012_observing the user experience_cp18_yoshida20141012_observing the user experience_cp18_yoshida
20141012_observing the user experience_cp18_yoshida
 
20150110_measuring the user experience cp9_yoshida
20150110_measuring the user experience cp9_yoshida20150110_measuring the user experience cp9_yoshida
20150110_measuring the user experience cp9_yoshida
 
20150425_the guide to ux design process&documentation_cp5_yoshida
20150425_the guide to ux design process&documentation_cp5_yoshida20150425_the guide to ux design process&documentation_cp5_yoshida
20150425_the guide to ux design process&documentation_cp5_yoshida
 
201500822_uxstrategy_cp4_yoshida
201500822_uxstrategy_cp4_yoshida201500822_uxstrategy_cp4_yoshida
201500822_uxstrategy_cp4_yoshida
 
201500822_uxstrategy_cp3_yoshida
201500822_uxstrategy_cp3_yoshida201500822_uxstrategy_cp3_yoshida
201500822_uxstrategy_cp3_yoshida
 
20151122_designingtheconversation_sc4_yoshida
20151122_designingtheconversation_sc4_yoshida20151122_designingtheconversation_sc4_yoshida
20151122_designingtheconversation_sc4_yoshida
 

20160409_Validating Product Ideas_yukio yoshida_cp04

  • 1. UX Analytics Lab 「Validating Product Ideas」読書会 #9 9 Apr 2016 at 13:00 @ 綱島の素敵なスペース Yukio Yoshida 1
  • 2. Author 2 Tomer Sharon WeWork , Head of User Experience 2015 – Current Google , Senior User Experience Researcher Nov,2008 – Oct,2015
  • 3. Charge 3 Chapter 4 What is the user’s workflow ? 日記調査法
  • 4. What is the user’s workflow ? 4 ●ユーザーワークフローとは? • 目標達成へ向けての一連のステップのこと • ワークフローとはエントリーからゴールまでの流れのこと ●なぜユーザーワークフローを明らかにする必要があるのか? • 製品設計へ活かす為 ※ユーザーがタスクを完了するまでに製品との間に摩擦が生じている為。タスク完了までに サポートをするにはワークフローを明らかにする必要があるから ●どうしたら明らかに出来るのか? • 日記調査 ※ユーザーの動機とワークフローの理解で最も無駄のない調査手法であるから ●日記調査である理由は? • 比較的長いプロセスには適している。理由は、タスクの複合体(習慣)としての理解を助けるから
  • 5. What is the user’s workflow ? 5
  • 6. Step by Step 1. Why is This Question Important ? 2. When Should You Ask the Question ? 3. Answering the Question with a Diary Study. 4. Why a Diary Study Works. 5. Other Questions a Diary Study Helps Answer. 6. How to Answer the Question. 7. Other Methods to Answer the Question. 8. Diary Study Checklist. 6
  • 7. 1. Why is This Question Important ? 7 ●ユーザーワークフローを理解するには、特定のステップの存在、複合体として理解が必要だから 例)出張の際のワークフロー 1. 会議のスケジュールを設定 2. 1をふまえ、フライトを予約 3. 2をふまえ、場合によりフライトのスケジュールに基づいて会議のスケジュールを変更 4. 3をふまえ、ホテルを予約 5. 4をふまえ、レンタカーを予約 6. 空港までの出迎えサービスを予約
  • 8. 2. When Should You Ask the Question ? 8 ●製品戦略プロセスで、2つの素晴らしい価値をもたらすから 1. 戦略を立てるとき:製品を利用する必然性、潜在的な利用者の特定 2. 評価をするとき:現実との一致度 ※製品へワークフローを実装する際に
  • 9. 3. Answering the Question with a Diary Study. ●理由 • 生活を詳細に垣間見ることができる 例)生活習慣 • 製品が起用される有無を探ることができる 例)文脈、状況、思考、態度 • 手段(解決策)として製品を使用した経験の有無を探ることができる 例)期間(年月日、時間)、相互作業 ●プロセス 1. 設計 2. 配送 3. 記入 4. 分析 5. インタビュー 6. アウトプット ※ペルソナ、カスタマージャーニーマップ 9
  • 10. 4. Why a Diary Study Works. / 5. Other Questions a Diary Study Helps Answer. 10 項目 日記 アンケート インタビュー 行動観察 使用度 頻度 ○ × △ ◎ 方法 ○ × △ ◎ 達成度 方法 ○ × △ ◎ 達成度 ○ × △ ◎ 満足度 ○ × △ ◎ 学習度 ○ × △ ◎ 動機 ◎ △ × ○ 使用言語 言語 ※文章力 △ × ○ ◎ 言語以外 △ × ○ ◎ 生活習慣 正確性 ○ × △ ◎ 詳細度 ○ × △ ◎ 条件 時間 ◎ ○ △ × 期間 ◎ ○ △ × 偏り 参加者 ◎ ○ △ × 観察者 ◎ ○ △ ×
  • 11. 6. How to Answer the Question. 11 STEP 1:Choose diary type and structure. STEP 2:Set up a data collection tool. STEP 3:Carefully recruit eight research participants. STEP 4:Prepare instructions and brief participants. STEP 5:Launch the pilot and then the full study. STEP 6:Prompt participants for the right data. STEP 7:End with interviews. STEP 8:Reframe diary data. STEP9:Construct workflow.
  • 12. STEP 1:Choose diary type and structure. 12 ●構造化 • イベント 例)第一印象、相互作業、使用、問題、質問、要求、苦情 • 時間 例)毎朝の習慣 時間、日、間隔、駆動、態度 • 投稿形式 例)ビデオ、写真、スケッチ • 組合せ 例)スーパーボール試合後のエントリー(イベント×時間)、プロセス(イベント×時間) ●非構造化 • 参加者への期待に確信が持てない場合に適している
  • 13. STEP 2:Set up a data collection tool. 13 ●調査目標と収集情報の種類に応じて中身が変わる • キット:日記、カメラ、グラフ用紙、高品質オフィス機器、見本の日記 • ツール:メール、音声メッセージ、SMS、MMS、フォーム、ブログ、Googleドキュメント、スプレッドシート、 WhatsApp(https://www.whatsapp.com/)、Facebookメッセンジャー、Googleハングアウト、Viber (https://viber.co.jp/) • 形態:テキスト、写真、キャプチャ、ビデオ、スタンプ • 気をつける点:オープンクエスチョン、ツールは制限しない
  • 14. STEP 3:Carefully recruit eight research participants. 14 ●日記調査で成功するには有効で信頼性の高い結果を提供できるか否か • 質的調査同様最低8人(6~12人の間)を確保 ※参加者を探す方法は9章を参照 • 調査に適しているかを事前に電話で確認 ※理解度等(期間、時間、調査項目など明確な数字を提示) • 長期休暇、責務の有無は事前に確認すべき • 完全なデータを取得する最長の方法として調査完了前のインタビュー ※リモート可 ●プロセス 1. 特徴の識別 2. アンケートの準備 ※オープンエンドの質問形式(更に構造化された形式) 3. メディアの選定 4. スクリーニング ※文章力も評価するか否か 5. アンケートのコンパイル ※サンプル https://docs.google.com/a/ajacc.co.jp/forms/d/1K-jjGvircdOBLIdt2vhpgldoaWDnlxlpxxoYpQk3hys/viewform
  • 15. STEP 4:Prepare instructions and brief participants. ●ガイダンスに含めるべき指示 • 日記の割り当てを指定 ※構造化された日記形式 • 調査目標 • 調査日程 • インセンティブ • 使用するツール • 手順 • 毎日の計画 ※構造化日記形式 • 担当者紹介 • 質問形式 15
  • 16. 例)ゲーム日記調査書見本 ●目標:新しいビデオゲームを始める数日間のアナタの考えと習慣について ●日付:6月8日(月)~14日(日)、毎日10分を日記に費やす。終了後17日(水)14時から1時間のインタビュー ●ツール:Facebookメッセンジャーを使用してテキスト、写真、動画を共有します ※調査中は介入しません ●指示 • ビデオゲームを配送 • 到着後、初めてのゲームの体験を文書化 • 調査期間は7日間 • 毎日10分を日記に使用 • 1日10分以上ビデオゲームをプレイ • 毎日何回も投稿有り • 毎日のタスクを満たしているか確認 • 質問OK ●連絡先:調査中、後に関わらず、Facebookメッセンジャーでいつでも質問を送ってください 16
  • 17. 例)毎日の計画見本 ●0日目 • スケッチ ※ビデオゲームの配置場所含む • Facebookメッセンジャーで写真を送信 ●1日目 • ゲームに関連することを詳細に記載 • スケッチへゲームの位置を赤点で示す。最初の位置 を1、次を2で示す。点を赤線で結ぶ • スケッチの更新の度にFacebookメッセンジャーで写 真を送信(時間も記録) ●2日目 • ゲームの第一印象(どのように知ったか、目標) ●3日目 • 操作方法を説明 17 ●4日目 • 初めの問題や挑戦 写真で説明 ●5日目 • ゲームについて持っている3つの苦情 ●6日目 • ゲームの好きなところを3つリストアップする ●7日目 • 進捗評価(何か学んだか) ※ゲーム全体についての考えなどはいつでもテキスト、 写真、ビデオで共有すること
  • 19. STEP 5:Launch the pilot and then the full study. ●立ち上げに先立って一週間、確認の為にテスト(パイロット版)する • 指示がより明確になる • 本番リスクの低減 • 利便性のアップ(なめらかになる) ●確認事項 • 日記学習ツールのインストールの有無 • 使用方法の理解度のチェック • 所持ツールの把握並びに使用ツールの決定 • エントリーの際に充分な詳細の提供の有無 • 腹落ち感の有無 • レスポンスの有無 • 実施されているかの有無 19
  • 20. STEP 6:Prompt participants for the right data. ●促すポイント • 特定の単語を理解していない場合、明確にするよう促す • 1日の終わりではなく、イベント発生時に共有を促す ●注意事項 • フォローは出来る限り避ける ※インスタントメッセンジャーで完了させる • 具体例を提供しない ※良い日記とはなどのレベル感であればOK • 写真はサポートする ※距離、明暗、焦点など 20
  • 21. STEP 7:End with interviews. ●日記調査の終わりに参加者との面談の実施 • 目的は日記のギャップを埋めるため ※様々な行動やコンテキスト、アクション、反応の原因とその理解のため ●ポイント • 明確化を求める ※効果的な面接を行うプロセスは第2章を参照 21
  • 22. STEP 8:Reframe diary data. ●リフレームの必要性 • 参加者間での隠された関係性を、データを合成・解析して見つけることが最も効果的な方法の一つだから • 問題解決に関するユーザーワークフローが新たなアイデアの助けとなるから ●ポイント • 膨大なデータ量である為、意味のあるモノにするには知識と洞察力、体系的で厳格なアプローチが必要 • タグ付けの出来るツールを使用すると検索、見直しにも便利 22
  • 24. STEP9:Construct workflow. ●構築方法 • 日記調査のデータ(Reframed)とインタビューを共通性を識別した後に、テーマを決める ●ポイント • ワークフローのサポートツールとして、家の中でのゲーム配置場所を示したスケッチを添える 24
  • 25. 例)ワークフローサンプル ●テーマ:新しいビデオゲーム • ゲームは郵送にて自宅に到着 • ゲームを箱から出す • コンソールでゲームを挿入する • パッチでゲームを更新する • ファンクションを選択する • ストーリーを把握する • 物語を通じてプレイする • 友勝ちとゲームの話をする • ゲームの長所と短所を理解する • オンラインでゲームのヒントについて読む • ストーリーを完了 25
  • 26. 7. Other Methods to Answer the Question. ●2つのメソッドを組み合わせることがユーザーワークフローを暴く最善の方法 ●観察(文脈の科学) • 製品やサービスをしようしている人々の自然な文脈から学ぶ調査手法 • 人々のニーズや問題について発見 • ユーザーの環境で情報を収集できる ●面接(インタビュー) • 直接対話を通じて情報を収集する調査手法 • 欲望、闘争、態度、意見など、人の気持ちを理解するには素晴らしい方法 • 設計の問題を解決する価値を提供する 26
  • 27. 8. Diary Study Checklist. 1. Why is This Question Important? 2. When Should You Ask the Question? 3. Answering the Question with a Diary Study. 4. Why a Diary Study Works. 5. Other Questions a Diary Study Helps Answer. 6. How to Answer the Question. 7. Other Methods to Answer the Question. 8. Diary Study Checklist. 27