Mais conteúdo relacionado 直観主義命題論理におけるタブロー法による定理証明器2. 目次
背景と目的
準備
直観主義論理
クリプキモデル
クリプキモデルを用いた意味論
タブロー法
目的
現状
今後
付録
タブロー法における展開規則の適用方法(アルゴリズム)
直観主義論理として妥当な式(恒真式)
直観主義論理における意味論的帰結
参考文献
7. 直観主義論理
クリプキモデル
PV は原子式の集合
W は世界の集合
を到達可能関係といい,W 上の半順序関係とする.
V を各世界に対して,原子式の部分集合を割り当てる関数と
する.つまり,V : W ! PV である.
定義
クリプキフレーム⟨W; ⟩ に対して,M = ⟨W; ; V⟩ をクリプキフ
レーム⟨W; ⟩ に基づくクリプキモデルM という.また,V がモデ
ルM の世界w 2 W に与える原子式A 2 PV の集合を
VM(w) PV で表す.ただし,VM は次の条件をみたさなければ
ならない.w w′ならばVM(w) VM(w′)
8. 直観主義論理
モデルの例
W = f1; 2; 3; 4g
1 2; 2 3; 2 4
V(1) = fPg; V(2) = fP; Qg;
V(3) = fP; Q; Rg; V(4) = fP; Qg
9. 直観主義論理
クリプキモデルを用いた意味論
⊩ を世界w 2 W と論理式A との二項関係とする.w ⊩ A を「世界
w において論理式A が実現可能である」という意味になるように
以下で帰納的に定義する.
定義
論理式の解釈
1 w ⊩ A iff A 2 V(w)
2 w ⊩ A ^ B iff w ⊩ A かつw ⊩ B
3 w ⊩ A _ B iff w ⊩ A またはw ⊩ B
4 w ⊩ A ! B iff すべてのw w′であるw′について,w′ ⊩
A ならばw′ ⊩ B
5 w ⊩ :A iff すべてのw w′であるw′について,w′ ⊮ A
また,w w′ならばV(w) V(w′) より,
w ⊩ A かつw w′ならばw′ ⊩ A が成立する.
44. タブロー法
展開規則の適用方法(アルゴリズム)
展開規則の適用方法
1 与えられた論理式A が世界w で実現可能でないと仮定して,
w ⊮ A を縦に並べたものから分析を始める.
2 w ⊮ A ! B とw ⊮ :A においては,w′ として新たな世界の記
号を入れて,w w′ を枝の先に付けて分析する.
3 w ⊩ A ! B とw ⊩ :A においては,すべての到達可能な世界
に対して到達可能な関係を枝の先につけて分析する.
4 同じ枝の中に,w ⊩ p;w ⊮ p が生じたら矛盾を表す
を付け
て分析をやめる(p は原子式).
5 矛盾を生じない枝が1 つでもあれば,与式は妥当ではない.
そして,その枝が与式の反証モデルである.
6 すべての枝で矛盾が生じれば,与式は妥当式である.
7 1 つでも枝が閉じれば,与式は充足可能なモデルが存在する.
45. 意味論
直観主義論理として妥当な式(恒真式)
古典論理におけるトートロジーにあたる論理式を直観主義論理と
して妥当な式という.
定義
論理式A が直観主義論理として妥当iff あらゆるモデル
M = ⟨W; ; V⟩ に対するすべての世界w 2 W においてw ⊩ A
ある論理式A が妥当でないことを証明したいのなら,w ⊮ A とな
るようなw を含むモデルを作ればよい.また,ある論理式A が妥
当であることを証明したいのなら,w ⊮ A となるようなw を含む
モデルがあると仮定して,矛盾を導けばよい.w ⊮ A となるよう
なw を含むモデルをA の反証モデルという.
47. 参考文献
[1] Alessandro Avellone, Guido Fiorino, Ugo Moscato. “A Tableau
Decision Procedure for Propositional Intuitionistic Logic”. The
6th International Workshop on the Implementation of Logics
,vol.5, no.2, pp.25–48, 2009.
[2] R. Statman. Intuitionistic logic is polynomial-space complete.
Theoretical Computer Science, 9(1):67–72, 1979.
[3] 戸田山和久,“論理学をつくる”,名古屋大学出版会,2000.
[4] 萩谷昌己,西崎真也, “論理と計算のしくみ”,岩波書店,
2007.
[5] 亀山幸義“命題論理の体系”
http://logic.cs.tsukuba.ac.jp/ kam/lecture/complogic2014/4.pdf
筑波大学計算論理学講義テキスト.