本スライドは、千葉商科大学特別講義「シリアスゲームデザイン」の 第９回で使用したスライドテキストから抜粋したものです。 第８回にテーマ・メッセージ・ストーリーを中心とした 中間発表を実施していて、その振り返りの仕方と共に、 第１１回に最終発表を行うまでにする作業などについて簡単に説明しています。

1. 1
前提：
本スライドは、千葉商科大学特別講義「シリアスゲームデザイン」の
第９回で使用したスライドテキストから抜粋したものです。
第８回にテーマ・メッセージ・ストーリーを中心とした
中間発表を実施していて、その振り返りの仕方と共に、
第１１回に最終発表を行うまでにする作業などについて簡単に説明しています。

2. 2
中間発表の振り返り方法

3. 3
中間発表の振り返りでやること
テーマ→メッセージ→ストーリーなどが
「ちゃんとまとまっていたか」を
・発表の中で自分たちで感じた感想
・得られたフィードバック
をもとに整理して、
改めて「今後進めていくための指針」を作り直す

4. 4
振り返り１）発表の中で自分たちで感じた感想
今までの自分たちを否定する必要は無い
・もっと別の表現があるかも
・もっと具体的な話があるかも
・もっと「なぜ」を追求したらいいかも
約10分時間を取ります。
まずはお互いの感想を共有しましょう。

5. 5
振り返り２）得られたフィードバック
ポイントは
9割捨てる

6. 6
得られたフィードバックの”捨て方”
「いいね」を分類
・予定通り → ありがたく捨てる
・予定外 → 無駄な要素があるのかも
－そういう見方もある → ありがたく捨てる
－勘違いしてるな → 表現を見直した
方がいいかも

7. 7
得られたフィードバックの”捨て方”
「？」を分類
・今回の範囲外 → ありがたく捨てる
・今回の範囲内 → ちゃんと伝わってないかも
－考え方に関する指摘 → ありがたく捨てる
－同じ考えでの指摘 → 表現を見直した
方がいいかも

8. 8
中間発表の振り返りでやること
とにかく、もっと絞り込むこと
壮大なゲームを作ろうとしない
「誰が」で決めた自分たちの及ぶ範囲で
やりたいこと/できることをやろう！

9. 9
振り返り２）得られたフィードバック
削れるものを削り、どこをもっと絞り込んだらいいか考えよう
再度、約10分時間を取ります。
まずはお互いの感想を共有しましょう。
「いいね」 予定通り
予定外
納得
勘違い
表現を見直す検討
「？」 範囲外
範囲内
考え方が違う
考えは同じ

10. 10
ゲームデザインの手法

11. 11
本日やること
1. 第5回の話と今考えるべきこと
2. この先に進むための基準
3. ルールとパターン
4. イラスト・コンポーネント

12. 12
第5回の話と今考えるべきこと

13. 13
ゲームの作り方
お勧めルート
メッセージ ストーリー システム
ルール
イラスト コンポーネント
↓第5回にやったこと

14. 14
今考えるべきこと
中間発表で
ゲームのイメージが出来つつあったチーム
→作りたいものが見えつつある

15. 15
今考えるべきこと
中間発表で
ゲームのイメージが出来つつあったチーム
→作りたいものが見えつつある
実はすごく心配

16. 16
今考えるべきこと
ゲームのイメージが出来つつある
そのまま進むと
・結局何が完成か分からない
・アイデアは思いつくが何が一番か分からない
・無駄なものを足したり大事なものを削ってしまう
という状態に「ほぼ確実に」なります。

17. 17
今考えるべきこと
そうならないために、
メッセージとストーリーを徹底的に議論してください
※「これ以上議論しない」ことを決めることも重要
無理に深いことを言わなくてもいい
深いことを言わないと決めないと終わりが見えない

18. 18
この先に進むための基準

19. 19
この先に進むための基準
映像で想像できること
記録は文字や言葉でしか残せないけど・・・

20. 20
この先に進むための基準
伝えたい自分・相手・内容（メッセージ）
それを伝える為のゲームのストーリー
伝わるまでの相手のストーリー
それらが「映像」で浮かぶこと
セリフ 感情 行動 状況

21. 21
この先に進むための基準
伝えたい自分・相手・内容
それを伝える為のゲームのストーリー
伝わるまでの相手のストーリー
それらが「映像」で浮かぶこと
「映像」で浮かんだら、
それに合うように作っていく

22. 22
この先に進むための基準
物語の背景設定や登場人物
プレイ場所やプレイ人数プレイ時間
全部導き出せます。
「映像」で浮かんだら、
それに合うように作っていく

23. 23
この先に進むための基準
映像で想像できること
これさえできればゲームは作れる
その先はどんどん作業を進めましょう！

24. 24
システムとパターン

25. 25
どうやってゲームを考えるか
お勧めルート
メッセージ ストーリー システム
ルール
イラスト コンポーネント

26. 26
システム
ゲームを構成する仕組み
（それぞれはメカニズムともいう）

27. 27
システム
すごろく風にしようとか
手札を出し切ったら勝ちにしようとか
早い者勝ちとか
競りで決めるとか
ゲームはいろんなシステムの「組み合わせ」で
成り立っている

28. 28
システム
オリジナリティのあるメッセージ・ストーリーは
オリジナリティのあるシステムを生む
ので、それだけで出来てしまえばそれでOK

29. 29
システム
オリジナリティのあるメッセージ・ストーリーは
オリジナリティのあるシステムを生む
ので、それだけで出来てしまえばそれでOK
映像は浮かぶけど細かい点が良く分からない時は、
何かを参考にする（これをパターンといいます）

30. 30
パターン
ゲームを構成する要素を部品としてもらってくる
同じような感情（ワクワク/イライラ…etc）
を巻き起こす仕組み
同じような構造(投資/交渉/戦略…etc)を
成立させる仕組み
などを
ボードゲームだけでなくトランプゲームや
日常の遊び、じゃんけんなどからでも

31. 31
パターン
大事なこと
→「全部」をもらってこない
全部もらってくると、今回作りたいものには
余分となるものが付いてくる
たいていはそれを取り除くことが出来ない
※例えば人生ゲームのコピーから始まると、無駄にいろんなマスを
作ったり、ゴールが一つ（例えばお金を持ってたら勝ち）になったりする

32. 32
イラスト・コンポーネント

33. 33
イラスト・コンポーネント
１）まずはカードでの実現を試みる
２）どうしても必要ならサイコロ/コマを検討
３）使い勝手がよさそうなら
ボード・シートを用意
の順がお勧め
最初から広げて考えずシンプルに。
（プレイ時間も考えよう。）

34. 34
イラスト・コンポーネント
イラストの詳細テクニックは、
出来上がってきたところで聞いてください。
基本は、
・使う人の立場で見やすく・大きな文字で
・誤解を招きにくく
・覚える情報を減らす
その上で
・楽しく！
トランプの四隅のマークと
数字にも意味がある

35. 35
ゲーム作りまとめ

36. 36
まとめ
□メッセージやストーリーが具体的で
論理的に整理されていればゲームは確実に作れる
□メインの仕組みが出来ればアイデアの肉付けは簡単
□詰まったら戻る、立ち止まって考えても進めない
□カードだけで実現を試してみる
□表現方法はいろいろあるので聞いてください

37. 37
最後に
詳細を決めて作り上げるのは「楽しい時間」
楽しい時間をたくさん作るために早めにコアを詰めよう。
そして、勇気をもって「戻る」「切り捨てる」を。
テストプレイについても一言だけ
せめて必勝法が無いかどうかのチェックはしよう

38. 38
次回までの課題を踏まえて
残りの時間ワークタイム

39. 39
本日のグループワーク
残り実質３回でゲーム作り
前に進む準備（メッセージ・ストーリー）は出来ているか
フィードバックは活かせるか
その上で作業をどう進めていくか
相談しながら進めてください。