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BACKGROUND
●慢性心不全では、ACE阻害薬またはARBにより、死
亡・入院のリスクが低下する。
●RAA系を阻害する他の治療法として、レニン阻害薬
の役割は明らかにされていない。
●慢性心不全を対象に、レニン阻害薬、ACE阻害薬、
レニン阻害薬+ACE阻害薬を比較した。
METHODS PATIENTS
【適格基準】
●NYHAⅡ~Ⅳ、EF≦35%
●血漿BNP≧150pg/ml
またはNT-proBNP≧600pg/ml
●12ヶ月以内に心不全入院歴のある場合
BNP≧100pg/ml
またはNT-proBNP≧400pg/ml
●登録時にACE阻害薬またはβ遮断薬を一定量投与
METHODS PATIENTS
【除外基準】
●症候性低血圧
●スクリーニングの段階でSBP<95mmHg
または無作為化の段階でSBP<90mmHg
●スクリーニングの段階でeGFR<40ml/m
または無作為化の段階でeGFR<35ml/m
またはスクリーニングと無作為化の間の段階でeGFR
の25%を超える低下
●スクリーニングの段階で血清K値≧5.0mmol/l
または無作為化の段階で血清K値≧5.2mmol/l
●ACE阻害薬を導入できなかった事がある
METHODS PROCEDURES
run-in phase;2つの段階を含む。
【first part】
●単盲検法で1~4週間エナラプリル5mg1日2回投与。
その後2~4週間10mg1日2回投与。
●試験前にエナラプリル1日20mg相当のACE阻害薬
を投与されていた患者はsecond partより開始。
●最後に、重篤な有害事象がない患者をエナラプリル
1日2回5mg(低用量層)、1日2回10mg(高用量層)
に層別化。
【second part】
●単盲検法でアリスキレン150mg1日1回を追加。
※アリスキレン;レニン阻害薬。
METHODS PROCEDURES
コンピュータ化無作為化システムで、二重盲検法、ダ
ブルダミーにより、以下の群に1:1:1で割り付けた。
●アリスキレン+エナラプリル群(アリスキレン150mg
1日1回+エナラプリル5mgまたは10mg1日2回)
●アリスキレン群(150mg1日1回)
●エナラプリル群(5mgまたは10mg1日2回)
METHODS PROCEDURES
無作為化した2週間後、
●アリスキレン+エナラプリル群、アリスキレン群で、
アリスキレンを300mg1日1回に増量した。
●エナラプリル群に見せかけの調整を施した。
●初めの4ヶ月間は2~8週間毎に評価し、その後は4ヶ
月毎に評価した。
●目標量を投与できない患者では、減量する事ができた。
METHODS OUTCOMES
【primary outcome】
●心血管系が原因の死亡、または心不全による入院
からなる複合イベント。
【secondary outcome】
●KCCQ臨床的サマリースコア。
baselineから12ヶ月目時点までの変化。
●NT-proBNP。
baselineから4ヶ月目時点までの変化。
【prespecified exploratory outcomes】
【composite renal outcome】
METHODS STATISTICAL ANALYSIS
ALTITUDE試験で、糖尿病患者でアリスキレン追加投
与により副作用発生率が高まる傾向が認められた。
欧州医薬品庁は、以下の内容を決定した。
●試験中に糖尿病が増悪した患者では、治療を中止し
既存の治療法を行う。
●それ以上糖尿病患者を登録しない。
この決定は2013年4月に交付されたプロトコール修正案
において、世界中で実行された。
METHODS STATISTICAL ANALYSIS
この決定により、本試験において、
●統計学的分析計画を修正した。
●糖尿病患者に対するfollow-upは検閲された。
●secondary outcomeのNT-proBNPの変化が削除
された。
●一次解析のための検出力は保たれた。
METHODS STATISTICAL ANALYSIS
●ITT原理により分析。
●Cox比例ハザードモデルで時間事象データを評価。
●交互作用項の算入により25のサブグループ間で、
治療効果の一貫性を評価。
●KCCQスコアの変化を反復測定分析で評価。
●Fisherの正確確率検定で有害事象を比較。
●非劣性を除く全てのP値は両側検定。
●ボンフェローニ補正に基づいた階層同時試験を伴う
gatekeeping法を施行。
●非劣性(アリスキレン vs. エナラプリル)の事前に指
定された片側検定P値は0.0123。
RESULTS PATIENTS
2009年3月13日~2013年12月26日まで登録した。
43か国789施設で8835人がrun-in periodに参加した。
run-in phaseに8835名参加
run-in phaseで1771名除外
7064名が無作為化
48名除外2340名→併用療法
2340名→アリスキレン
2336名→エナラプリル
【Disposition of Patients】
【Characteristics】
●3群間で有意差は無い。
●人種は調査員が決定した。
●NT‐proBNPは各群約200人測
定されていない。
RESULTS FOLLOW-UP
●追跡期間の中央値は36.6ヶ月、各群間に有意差はない。
糖尿病でない患者は46.0ヶ月。
糖尿病である患者は24.1ヶ月。
●生命状態または糖尿病患者に関する検閲のため、
併用療法群31名(1.3%)、アリスキレン群19名(0.8%)、
エナラプリル群19名(0.8%)
を試験完了までfollow-upできなかった。
●検閲されていなかった患者は2015年7月31日まで
follow-upされた。
RESULTS TREATMENT ADMINISTRATION
死亡または管理上の理由以外の原因で、以下の患者
で治療を中止した。
●糖尿病でない患者において、
併用療法群741名/1675名
アリスキレン群693名/1713名
エナラプリル群706名/1684名
●糖尿病である患者において、
併用療法群211名/665名
アリスキレン群175名/627名
エナラプリル群209名/652名
RESULTS OUTCOMES
Primary outcome
Primary outcome
の構成要素
●併用療法群vs.エナラプリル群
アリスキレン群vs.エナラプリル群
で有意差は無い。
RESULTS OUTCOMES
●非劣性の基準を満たさない。
片側検定P値は0.0184、事前に指定した0.0123以下
を満たさない。
●併用療法群vsエナラプリル群では、糖尿病の有無
に関わらずprimary outcomeに有意差は無い。
RESULTS OUTCOMES
Composite renal outcomeは併用療法群>エナラプリル群
Seconday outcome
exploratory outcomes
に有意差はない
RESULTS SAFETY
●低血圧、腎不全、高K血症→併用療法群>エナラプリル群
●低血圧→エナラプリル群>アリスキレン群
低血圧以外の有害事象→エナラプリル群≒アリスキレン群
RESULTS SAFETY
●低血圧に関連した有害事象のため治療を中断した
患者の数、割合
併用療法群>エナラプリル群。
●腎障害に関連した有害事象のため治療を中断した
患者の数、割合
併用療法群>エナラプリル群。
●高K血症に関連した有害事象のため治療を中断した
患者の数、割合
併用療法群>エナラプリル群。
DISCUSSION
エナラプリルに対するアリスキレンの追加により、
●心血管系が原因の死亡、心不全による入院のリス
クは低下しない。
●低血圧、腎不全、高K血症は増加する。
●有害事象の増加は、RAA系を強く阻害した事を示
唆する。
●RAA系の阻害による治療には限度がある。
限度を超えるRAA系の阻害は、有害事象を増やす
のみである。
DISCUSSION
●アリスキレン追加による有益性がない事は、糖尿病患
者のデータの検閲に伴う検出力の低下が原因ではない。
●治療を中断した患者の割合は高いが、全体的に十分治
療を施す事ができた。
●本試験ではアリスキレンを平均24ヶ月間投与された多
数の糖尿病患者がいる。
●併用療法群vsエナラプリル群では、糖尿病の有無
に関わらずprimary outcomeに有意差は無い。
●アリスキレン群とエナラプリル群のアウトカムは同程度
であった。
LIMITATION
糖尿病患者では、アリスキレン+ACE阻害薬の安全性
に対する懸念のため、早期に治療を中止しなければ
ならなかった。このため、統計学的分析計画を改訂す
る事となった。
CONCLUSION
●心不全患者、EFが低下した患者で、エナラプリルに
レニン阻害薬を追加する事は有益ではない。
●非劣性の基準を満たさなかったので、ACE阻害薬の
代替薬としてレニン阻害薬を用いる事を推奨しない。

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2016.9.9 心原性脳塞栓症に対するbnpの有用性
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2016.7.1 教育・情報・インセンティブによる、より安全な処方に関するトライアル
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28.8.19 急性腹症患者の画像診断戦略
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2016.7.22 心不全に対するアリスキレン,エナラプリル,アリスキレン+エナラプリルの比較

Notas do Editor

  1. 各治療群でエナラプリルを高用量投与された患者は89%。Run-in phaseで有害事象のため脱落した患者の割合はfirst>second。
  2. Baselineで糖尿病のある患者は、糖尿病の無い患者と比較し、高齢で虚血性心疾患である可能性が高かった。
  3. primary outcome→心血管系が原因の死亡、または心不全による入院からなる複合イベント。
  4. 糖尿病でない患者のprimary outcome→併用療法群574/1675(34.3%)、エナラプリル群592/1684(35.2%)、ハザード比0.96;95%CI 0.85~1.07、P=0.46。 糖尿病である患者のprimary outcome→併用療法群196/665(29.5%)、エナラプリル群216/652(33.1%)、ハザード比0.86、95%CI 0.71~1.04、P=0.13。
  5. Secondary outcome→KCCQ臨床的サマリースコア。baselineから12ヶ月目時点までの変化。 Seconday outcome、Other prespecified exploratory outcomes→有意差は無い。 composite renal outcome→腎臓が原因の死、末期腎疾患(透析開始、腎移植、血清Cre>6.0mg/dl)、baselineより少なくとも1ヶ月間持続する血清Creの倍増を含む。頻度は併用療法群>エナラプリル群で有意差がある。 NT-proBNPのbaseline~4,8,12ヶ月目までの低下→併用療法群>エナラプリル。 治療効果はハザード比・95%信頼区間として示される。それらは、固定効果因子(治療方法、dose stratum、NYHA分類)と共変数(baseline時の対数変換されたNTーproBNP値)を伴うCox比例ハザードモデルの使用により算定される。P値は両側検定、多重比較で調整されない。 KCCQスコアはbaseline value(共変数、治療方法、dose stratum、NYHA分類、visit as factors、visitーbyーtreatment相互作用)を伴う反復測定分析で評価される。0は死亡した患者に使用される。resultsはbaseline標準偏差からの最小二重平均変化として示される、治療効果は95%信頼区間に伴うdifferenceの最小二重平均変化として示される。Scoresは併用療法群の1811名、アリスキレン群の1796名、エナラプリル群の1804名に対して12ヶ月目で利用できる。
  6. 併用療法群での腎不全、高K血症の割合の増加→baselineでアルドステロン拮抗薬で治療中だった患者に多い。 4ヶ月目で平均SBP→エナラプリル群より併用療法群で1.84mmHg有意に低い。アリスキレン群とエナラプリル群で有意差は無い。 Table3は無作為化~試験終了までに、前もって指定された安全性に関わる事象を生じた患者の数、割合を示す、糖尿病患者、プロトコール改訂と保健局の要請で治療を中断した患者を除く。
  7. 低血圧に関連した有害事象のため治療を中断した患者の数、割合は、併用療法群で83名(3.5%)、アリスキレン群で37名(1.6%)、エナラプリル群で50名(2.1%)。P値=0.005で併用療法群>エナラプリル群。 腎障害のため治療を中断した患者の数、割合は、143名(6.1%)、97名(4.1%)、106名(4.5%)。P値=0.02で併用療法群>エナラプリル群。 低K血症のため治療を中断した患者の数、割合は70名(3.0%)、29名(1.2%)、31名(1.3%)。P値<0.001で併用療法群>エナラプリル群。
  8. ネプリマシシン阻害薬(sacubitril)+バルサルタンは、RAA系を強く阻害する事でエナラプリルより高い有効性を示す。このsuggestionに反対する。