消費者データに基づく、トレンド予測マーケティング　先生：大久保惠司

消費⽣生活よげんの書
2013年年7⽉月19⽇日
コプロシステム商品計画研究所
⼤大久保惠司
1

本⽇日のアジェンダ
1. 定点観測：過去5年年間の平均世帯年年収、おこづかいを⾒見見てみる
2. 20の予⾔言：消費⽣生活のトレンドを考えるための20のヒント
3. データを読むポイントを考えてみる
2

よげんの書とは？
コプロシステム商品計画研究所が
毎年年1⽉月に開催するマーケティングセミナーにおいて
その年年の消費トレンドを発表している。
2010年年より始め、今年年で4年年⽬目
ここまでのスライドはSLIDE SHAREにアップ
http://www.slideshare.net/keijix55
正確性＝予測＞予報＞予⾔言＞よげん
お気軽にお聞き下さい。
3

おおきな変化（定点観測データから）
0
100
200
300
400
500
600
700
800
2007年年 2008年年 2009年年 2010年年 2011年年 2012年年
597 590673.75 671.12
641.27
612.72 599.78
万円
BDB ぺるそね
0
1
2
3
4
5
2007年年 2008年年 2009年年 2010年年 2011年年 2012年年
2.75
2.61
3.92
3.78 3.69
2.8 2.72
万円
BDB ぺるそね
※Data Sauce：Brand Data Bank 　2007〜～2011 　n=約30,000 　
:ぺるそね　2011〜～2012 　n=約30,000
2007年年から2012年年の下げ幅は
12.4％
2007年年から2012年年の下げ幅は
33.4％
平均世帯年年収平均おこづかい
平均590万円
平均2.61万円
5

0%
10.00%
20.00%
30.00%
40.00%
2007年年 2008年年 2009年年 2010年年 2011年年 2012年年
400万円未満
400万円以上〜～600万円未満
2000万円以上
世帯年年収の推移
世帯年年収400万円未満が急増。
2007年年の19%から2012年年34.08%へ
⾼高額所得者の割合の変化はさほど⼤大きくはない。
:ぺるそね　2011〜～2012 　n=約30,000
2010年年以降降はぺるそねのデータ
6

検証
45.1%
厚⽣生労働省省：国⺠民⽣生活基礎調査
ぺるそねデータ
400万未満：34.1%
平均世帯年年収：590万円
7

0%
10.00%
20.00%
30.00%
40.00%
50.00%
60.00%
70.00%
80.00%
2007年年 2008年年 2009年年 2010年年 2011年年 2012年年
42.50
44.21 44.88
57.60
67.95
70.02
3万円未満
3万円〜～5万円未満
5万円〜～10万円未満
10万円以上
おこづかい（⾃自分が⾃自由に使えるお⾦金金）の推移
3万円未満が急増。
収⼊入の減少は、可処分所得の減少にもろに響いている
:ぺるそね　2011〜～2012 　n=約30,000
2010年年以降降はぺるそねのデータ
8

格差社会が進展し、
多くの分野で⼆二極化する流流れが
加速する。
9

⼀一時的な「スタグフレーション?」現象が起こる
昨年年発⾜足した安倍内閣のアベノミクスの発動によって、円安基調になり、株価
は上昇傾向を⽰示す。エネルギーコストが上がることで物価は上向くものの、⼀一
般の⼈人々の収⼊入が急に増えるわけでもない。
短期的には、景気対策によって景気は若若⼲干上向くかも知れないが、⼀一般の⼈人々
は消費に対し慎重にならざるを得ない状況がしばらく続く。
　予⾔言（1）
11

アベノミクスについての初期の評価
その他・答えない
22%
評価しない
29%
評価する
49%
出所：朝⽇日新聞社 2013年年1⽉月
12

39.6%夏のボーナス増えた
今年年の冬のボーナス予想
減る・変わらない 85.4%
出所：⽇日本⽣生命保険2013年年6⽉月 n=10,386
13

「安ければいい」の時代が終わる
　予⾔言（2）
デフレ基調で、モノの価格が下がるところまでさがりつつあるが、それでも消
費者の財布のひもは固くなるばかり。安くすればいい、という時代が終わりつ
つある。
低価格市場においても、⽣生活防衛型の消費スタイルと体験重視型の消費スタイ
ルに⼆二分される。
14

⼀一億総中流流
市場の崩壊
ニューアッパーマーケット
消費市場のパラダイムシフト
⽣生活防衛型消費
コモディティマーケット
体験重視型消費
ライフスタイルマーケット
シーズ代表取締役⽉月泉博⽒氏の解説からの引⽤用
⽣生活必需品が主体
安さが求められる
安いコストで⽣生活を
めいっぱい楽しめる
意外と財布のひもが固い
⾼高額所得者に対する提案が
必要
所得の格差拡⼤大→上下への⼆二極化
ライフスタイルの多様化→左右への⼆二極化
15

PB vs NBのせめぎ合いが、激しくなる
　予⾔言（3）
⼩小売り各社がプライベートブランド商品の開発に⼒力力を⼊入れている。
従来は中⼩小メーカーや海外メーカーのOEMが中⼼心だったが、⽇日本の⼤大⼿手メー
カーの参加で質も上がってきている。
⼩小売り各社の差別化戦略略の核として⼒力力が⼊入る「PB」と⽇日本のメーカー「NB」
のせめぎ合いが激しくなる。
16

こんな流流れでしょうか？
• GSMの進出により地場のスーパー、⾷食品
⼩小売り店等が淘汰。
• 空⽩白化したエリアにコンビニが出店、ミ
ニスーパー化（⽣生鮮⾷食品、総菜の品揃え
拡充）し主婦、⾼高齢者を取り込む。
• コンビニの出店数が増加し、巨⼤大化した
グループの販売⼒力力を背景にPB商品を更更
に拡充。
• 独⾃自商品（PB）による差別化戦略略→PB
間競合が激化→PB商品率率率が上昇。NB
メーカーも無視できなくなった。
←イマココ
セブン＆アイ・ホールディングス（ＨＤ）
とサッポロビールは2012年年11⽉月19⽇日、
東京都内で共同会⾒見見し、サッポロが製造す
るセブン＆アイのプライベートブランド
（ＰＢ＝⾃自主企画）のビールを27⽇日発売
すると発表した。
• メーカーもコモディティ向けはPBで展
開し、⾼高付加価値商品はNBで展開する
などの戦略略転換が求められる？
17

おひとり様向けの商品・サービスが多様化する
　予⾔言（4）
晩婚化、単⾝身世帯の増加、などの社会的な背景から単⾝身者向けのサービスが増
加する。
単⾝身者世帯は1985年年の2割から2005年年には3割、2030年年には約4割になると
予測され、「夫婦と⼦子供」の世帯数と逆転すると予測されている。
今後、⾼高齢者の単⾝身世帯が増えることからおひとり様向けのサービスは多様化
する。
18

モッピーラボ調べ　2012年年5⽉月　n=900
上記のお店・娯楽で⼀一つもないと答えた⼈人は13.6%。
話題になった「ひとり焼き⾁肉」はまだ少数派。30代⼥女女性の「マンガ喫茶茶」の⾼高さが⽬目
を引く。「旅⾏行行」も堅調で、「おひとり温泉旅⾏行行」などのサービスが増えてきそう。
カフェ
ファミレス
ラーメン屋
⽜牛丼屋
居酒屋・バー
焼⾁肉屋
映画
カラオケ
マンガ喫茶茶
ライブ
国内⽇日帰り旅⾏行行
国内宿泊旅⾏行行
海外旅⾏行行
ひとつもない
0 20 40 60 80
13.6
8.7
26.3
25.3
33.7
21.7
12.0
50.0
6.3
17.0
26.7
40.0
47.7
67.7
9.3
4.0
23.0
22.3
35.0
44.7
18.0
42.0
4.3
16.0
29.7
33.3
48.0
73.7
18.3
3.0
13.3
16.3
20.7
29.3
26.7
33.0
3.7
9.7
21.3
20.7
36.3
60.0
20代（n=300） 30代（n=300) 40代（n=300)
⼥女女性のおひとり様
19

予⾔言（5）
男性の家事への進出がすすみ、料料理理を趣味にする男性が増えているが、これか
らは⼥女女性が主だった⼿手芸や裁縫や、ものづくりの分野にも、⼿手作りを志向する
男性が進出してくる可能性が⾼高い。
背景には、ネットから⼿手軽に情報を得られるようになったことが影響してい
る。インターネットによって、様々な情報を得ることで、質の⾼高い作品を創る
ための環境も整い始めた。DIY意識識も⾼高まる？
⼿手作りを楽しむ男性が増える
20

組み⽴立立て式のEV「PIUS（ピウス）」
1400ドルの3Dプリンター
デジタル化とものづくりの未
来を⾒見見通した「MAKERS」
インターネットによって情報が得やすくなることで、
男の⼿手作り志向が⾼高まる。
21

ルームシェア・シェアハウスが増える
　予⾔言（6）
都⼼心に暮らす単⾝身者にとって、住居費の負担は相当⾼高くなっていく。必然的に
ルームシェアやシェアハウスへの興味は⾼高くなって⾏行行くだろう。
また、今後の動きとしては「シェアハウス」から「ソーシャルハウス」へと変
化する可能性を秘めている。
住産業は今後「居場所」を提供するビジネスに変貌するかも知れない。
22

2012年年7⽉月　リクルート「賃貸契約者に⾒見見る部屋探しの実態調査」
⼀一⼈人ぐらしのシェアハウス経験率率率 6.3%東京・千葉葉・埼⽟玉・神奈奈川全体
8.5%
10.2%
東京23区
都⼼心7区
今後の関⼼心度度⼥女女性社会⼈人 35.6%
23

2012年年12⽉月　セルコホーム n=2,000
20代⼥女女性の42%が
体験居住してみたいと答えている。
ソーシャル・アパートメント
24

家賃が安い
⼈人とのつながり
初期費⽤用が安い
家具・家電を飼わずに済む
リビングなどの共有スペースが広い
⼀一⼈人で住むよりセキュリティが安⼼心
共有施設が整っている
保証⼈人が不不要
外国⼈人と交流流できる
異異性との出会いがありそう
⼊入居者とのビジネスチャンスがある
共有施設が豪華
0% 20% 40% 60% 80% 100%
7.4
8.9
11.1
17.8
20.0
23.7
25.2
28.9
30.4
37.8
62.2
82.2
シェアハウスのメリット（複数回答）
2012年年7⽉月　リクルート「賃貸契約者に⾒見見る部屋探しの実態調査」
25

⼩小さなコミュニティの活動が活発化する
　予⾔言（７）
ソーシャルメディアが普及し、今まで出会えなかった⼈人とのコミュニケーショ
ンの機会が拡⼤大しているのは衆知の事実。
今後は興味、趣味、関⼼心といったものでつながっていく「インタレスト・グラ
フ」が形成されていく。
必然的にオンラインからオフラインへという流流れに乗って、リアルにコミュニ
ティ活動する⼈人達が増えていく可能性が⾼高い。
26

20代
30代
0 10 20 30 40
ひとつだけ 2∼3 4∼5 6以上
2012年年10⽉月　NTTアド「コミュニティに関する調査」
33.6%
26.6%
参加コミュニティの数
複数のコミュニティに参加している⼈人に、その理理由を聞いたところ、20代、30代以上
でスコアと順位は異異なるが、「共通の意⾒見見・趣味を持つ仲間を増やしたい」（20代
66.7%/30代以上55.3%)、「いろいろな⼈人から刺刺激を受けたい」（56.3%/
63.8%）、「情報や体験を多くの⼈人と共有したい」（52.1%/57.4%）が上位に⼊入っ
た。
27

リフォームがカッコ良良くなる
　予⾔言（8）
国⼟土審議会による報告書「国⼟土の⻑⾧長期展望」によると2050年年までに⼈人⼝口が半
分になる地点は居住地域の6割以上に達する。
当然、現在建っている家も空き家になる可能性が⾼高い。空き家が増えると防犯
等居住環境が悪化する。
必然的に既存の設備を活⽤用した⽅方がコスト的にもメリットがあるため、かっこ
いいリフォームが求められるようになる。
28

野村総研の予測によると2003年年の
ペース（約120万⼾戸）で新築を造り
続けた場合、2040年年には空き家率率率が
43%に達するとされている。
野村総研「⼈人⼝口減少時代の住宅宅・⼟土地利利⽤用・社会資本管理理の問題とその解決に向けて」
29

東京圏で「空き家」が増加、45年年で15倍に
東京圏の地域別空き家数と空き家率率率の推移(出典：国⼟土交通省省Webサイト)
⼀一貫して増加
2013年年版「⾸首都圏⽩白書」より
30

消費はシニア層が牽引する
　予⾔言（9）
⾼高齢化社会の中で、65歳以上の世代が総⼈人⼝口に占める割合は2010年年が23％、
2015年年に27％、2040年年には36%に達する。
年年⾦金金の⽀支給年年齢の引き上げにより、60歳以上も働き続ける⼈人が増えている。
65歳の年年⾦金金受給開始までは財布のひもをゆるめない。団塊の世代（1945〜～
1951年年⽣生まれ）がその年年齢に達するのが2010年年〜～2015年年。そろそろシニア
消費の本格化が始まる。
31

個⼈人消費全体に占めるこの世代のシェアは2002年年の
33.3％から2011年年には44.0%になった。現在の⽇日本
の消費市場は約300兆円と⾒見見られているため、現在で
も約100兆円以上になる。
また、現在約1500兆円の個⼈人⾦金金融資産のうち、6割を
60歳以上の世代が保有していると⾔言われている。
団塊シニアの財布のひもをゆるめるための努⼒力力が本格
化する。
100兆円の消費⽀支出。
900兆円の個⼈人⾦金金融資産。
32

予⾔言（10）
iPadおやじが増える
パソコンの出荷台数が伸び悩み、タブレットの出荷台数が増加している。
2012年年に登場した「iPad mini」「Google Nexas7」「Kindle Fire HD」
などが⼈人気。アメリカのDisplay Searchによると、2013年年にはノートPCの
出荷を上回ると予測されている。ハイテクに興味の⾼高いスマートシニアがこれ
に興味を持たないはずがない。
33

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ⓒCOPROSYSTEM
http://www.perso-‐‑‒net.jp
新商品をよ憾度て高ぞ新ぱ�ヤ
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年収て高�めΘゼΜて好で〜
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興味て高どにぽねだ物知ア〜
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レΒΜてぞ�ぺゅ好でめ＼レ
ΒΜ�よオ持まよて好で〜
多趣味め凝ア始�ィもづやア入��
イ込�傾向��て強ぞ〜
瑛雅＼写真＼皆崖旅行＼料理＼
伽掛猿奏＼ズ【�閑賞て趣味〜
iPadおやじとは？
iPadおやじは、新しモノ好き。
タブレットのような商品でも、店頭で
触って衝動買いもあり得る。
イノベーティブな商品の普及の流流れ
は、若若い⼈人たちだけが起点となるわけ
ではなくなるかも知れない。
34

オバンギャルド消費が盛んになる
　予⾔言（11）
姉妹のような⺟母と娘。
⼀一緒にショッピングに出かける姿をよく⽬目にするようになった。
オバンギャルド消費とは、⺟母親の嗜好が娘の影響を受ける消費スタイル。おも
にファッション分野で⾒見見られる傾向。
おばあちゃんと孫むすめの組み合わせも今後出てくるかも知れない。
35

⺟母と娘の消費⾏行行動
⺟母親と⾃自宅宅で過ごす
友達と出かける
⺟母親と出かける
恋⼈人と出かける
兄弟（姉妹）と⾃自宅宅で過ごす
0% 10% 20% 30% 40%
5.8
11.0
12.2
17.4
30.2
⺟母親と同居している25歳〜～35歳の独⾝身⼥女女性の休⽇日の過ごし⽅方
2013年年6⽉月ユーキャン調べ：n=500
約4割が⺟母親と過ごす。
36

グランドペアレンティングが⼀一般化する
　予⾔言（12）
ペアレンティングとは、「⼦子育て」「育児」「親業」などと訳され、もっと⼦子
供と積極的に関わろうという親の姿勢を表現している⾔言葉葉。
これの対孫バージョンが「グランド・ペアレンティング」。
⼀一緒にキャンプや旅⾏行行に⾏行行ったり、新しい孫との関わりを求めるシニアが増加
する。
37

さらに孫へ贈与する祖⽗父⺟母が増加する
孫やひ孫に教育資⾦金金をまとめて贈与する場合、
1500万円までが⾮非課税になる新税制が今年年ス
タートした。
教育資⾦金金贈与信託の残⾼高が2013年年4⽉月の取扱か
ら2ヶ⽉月半で1000億を突破した。
この分野、新たな⾦金金融商品が登場するかもしれな
い。
38

消費も⼥女女性＞男性の傾向が強まる
　予⾔言（13）
新⽣生銀⾏行行のサラリーマンお⼩小遣い調査によると、1997年年には平均66,900円
あったお⼩小遣いは2004年年に38,300円となり、2011年年には36,500円と半
減。これに伴い、男性向け消費財が激減している。男性向け消費財とは、酒、
たばこ、⾃自動⾞車車、家電など。
ところが、⼥女女性向け消費のスィーツ、化粧品などのビューティ産業は微増、現
状維持。⼥女女性の経済⼒力力が上がるにつれ、市場の構造が変わる。
39

「男性不不況」
第⼀一⽣生命経済研究所主幹エコノミスト
永濱利利廣著
⽇日本の産業構造の変化によって起こった男性の地
位の相対的な低下が、晩婚、少⼦子化、格差拡⼤大な
どの様々な変質を⽣生んだと分析している。
⼥女女性が
多い
男性が
多い
現業タイプ
オフィスワーク
⼥女女性が
多い
男性が
多い
現業タイプ
オフィスワーク
昔今
医療療・福祉
製造業
建設業
ホワイト
カラー
ホワイト
カラー
医療療・福祉
製造業
建設業
40

⾹香りを売るショップが登場する
　予⾔言（14）
「⾹香り付き柔軟剤」が切切り拓拓いた、⾹香り付加価値商品群。これをきっかけに⾹香
りに対するニーズが顕在化してくる。
⾹香⽔水ということではなく、⾹香りをインテリアとして捉え、様々なフレグランス
を提案するショップが登場するかも知れない。
洗剤に混ぜて⾃自分だけの⾹香りを楽しんだり、アロマ等の提案をしたり…
41

2011年年頃から⽕火がついた「⾹香り」という付加価値の
ついた⽇日⽤用品市場。
「⾹香り付き柔軟剤」「洗濯⽤用フレグランス」など新市
場を形成している。
現在では「防⾍虫剤」「掃除器具」などまで⾹香り付加価
値商品は拡⼤大している。
今後ますます多様化し、好きな⾹香りに囲まれて⽣生活す
るスタイルが定着する可能性が⾼高い。
42

街コンが進化する
　予⾔言（15）
街コンとは、地域振興と男⼥女女の出会いである合コンを⽬目的としたイベント。
様々な経済効果から、全国各地に広がっている。
現状では盛況のため、主催業者が乱⽴立立しているが、このビジネスモデル、例例え
ば飲⾷食店の多いビルの「ビルコン」、ターゲットを絞った「シニアコン」な
ど、他に展開できそうな勢い。この集客⼒力力に便便乗する動きも加速する。
街ぐるみで顧客を「シェア」する発想が定着する。
43

街コンまとめ：http://machicom-‐‑‒matome.com
1,74578
782,87647,630
2011年年度度 2012年年度度
44

婚活降降りする⼈人が出始める
　予⾔言（16）
あまりに「婚活」という⾔言葉葉が⼀一⼈人歩きし、そのブームに流流された⼈人達が、そ
ろそろ「婚活疲れ」をおこしはじめてきている。
ブームには乗ってみたモノの、⽬目⽴立立った成果も⾒見見られないため、「婚活降降り」
する⼈人達が出始める。
降降りられない⼈人達が無理理をすることで、⼼心の病にかかる⼈人たちも…
45

婚活に熱⼼心な⼈人達が、結婚を望ながらもかなわず、疲
れ切切って⼼心⾝身の調⼦子を崩す⼈人が増加している。これを
「婚活疲労症候群」と呼んでいるらしい。⼼心療療内科な
どでは「婚活疲労外来」まで開設し、その処置にあ
たっている。
結婚相談所などで断られる場合、ダメだった理理由を突
き⽌止められないことも多く、精神的なダメージを受け
ることが多いらしい。
46

おにぎり⼥女女⼦子が増える
　予⾔言（17）
電⾞車車の中でメイクする若若い⼥女女性が話題になっているが、最近では⽐比較的混んで
いる電⾞車車の中でもコンビニの「おにぎり」などの軽⾷食を⾷食べる若若い⼥女女性が増え
てきた。
⼀一時期話題になった、電⾞車車でメイクする若若い⼥女女性たち同様、普通の⼥女女性たちが
思いもよらぬ⾏行行動に出る。
47

「おゆとりさま」は⽇日経の⽯石鍋仁美さんが名付けた。
1987年年4⽉月⽣生まれ以降降でゆとり教育を受けた⼈人達。
この最初の世代が社会⼈人になり始めている。
「彼⼥女女たちは電⾞車車内でメイクすることにあまり抵抗が
ない。仲間内で⾃自分がどう⾒見見られるかには細⼼心の注意
を払うが、電⾞車車で隣隣り合わせただけの⼈人にはどう思わ
れても構わない。第三者は「関係ない⼈人」「圏外」と
⾒見見なしている。」
48

スマホユーザーが半数を超える
　予⾔言（18）
ブームが続く「スマートフォン」。今年年はスマホのユーザーが半数を超える⾒見見
込み。スマートフォンに変えると、ネットのアクセス時間が⼤大幅に伸び、ソー
シャルメディア等の利利⽤用率率率も上がる。
⼤大半がスマートフォンを操る⼈人達が出現することで様々な変化が加速する。
49

スマートフォン利利⽤用者の推移
スマートフォン利利⽤用率率率
2013年年に半数以上に拡⼤大？
インプレスR＆D:スマートフォン/ケータイ利利⽤用動向調査2013 2013年年はコプロシステム商品計画研究所予測
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
2010年年9⽉月
(n=2,878)
2011年年10⽉月
(n=93,468)
2012年年10⽉月
(n=85,514) 2013年年10⽉月（予測）
スマートフォン利利⽤用率率率の推移
50

健康管理理はスマホで⾏行行う⼈人が増える。
　予⾔言（19）
Nikeの「Fuelband」がアメリカを中⼼心に爆発的にヒットしている。運動量量を
測定し、スマートフォンにデータを送る仕組み。
センサー技術の進化によって、様々なバイタルサインを計測し、スマートフォ
ンで⾒見見える化する技術が拡⼤大する。
レコーディング・ダイエットなどとも連動して、摂取カロリーと運動量量の双⽅方
を把握したり、⾎血圧などの変化なども計測できるようになる。
51

スマートフォンの普及と共に、様々なデバイスが無線で接続され、新たな価値
を⽣生むようになる。このデバイスはフォークとスマホを接続し、⾷食べる速度度が
速いとアラートを流流す。
52

リアルタイム情報で⼈人々が⾏行行動するようになる
　予⾔言（20）
スマートフォン、タブレットの普及により、⼈人々は外出先でインターネットに
アクセスしタイムリーに情報を得る。
この情報をもとにして、公私とも、様々な⾏行行動をする⼈人達が増加し、出先のリ
アルタイムな情報をもとに⾏行行動を決める⼈人達が増加する。
53

スマートデバイスを外出先で使う⼈人達に向けた
サービスが拡充する。GPSを活⽤用したチェックイ
ンサービスや、場所の情報を簡単に得られるAR
の技術が⼀一般化し、⼈人々のリアルな⽣生活に、情報
が溶け込むようになる。
スマートデバイスは「リア充」のためのメディア
へと変貌する。
54

外で仕事をするのが当たり前にな
り、多くの⼈人が⾃自分⾃自⾝身のデバイス
で仕事をするようになる。（BYOD）
55

個⼈人所有のモバイル機器を仕事で使⽤用しているか？
⽇日
本
韓
国
中
国
タ
イ
⾹香
港
シ
ン
ガ
ポ
ー
ル
マ
レ
ー
シ
ア
台
湾
イ
ン
ド
オ
ー
ス
ト
ラ
リ
ア
0% 20% 40% 60% 80% 100%
59%
77%
82%
82%
88%
89%
90%
94%
96%
22%
アジア太平洋10カ国を対象と
した、職場のIT環境に関する
利利⽤用動向調査。
個⼈人使⽤用のモバイル端末
（ノートPC、スマートフォ
ン、タブレット端末）を仕事
で利利⽤用している⼈人を聞いてい
る。
調査によると⽇日本は最下位。
出典：vmware 2012年年3⽉月
アジア太平洋地域の⽐比較
56

⾃自宅宅や移動中に仕事をすることがあるか？
⽇日
本
中
国
イ
ン
ド
韓
国
台
湾
マ
レ
ー
シ
ア
タ
イ
シ
ン
ガ
ポ
ー
ル
⾹香
港
オ
ー
ス
ト
ラ
リ
ア
0% 20% 40% 60% 80% 100%
51%
67%
71%
73%
74%
78%
82%
87%
88%
37%
アジア太平洋地域の⽐比較
出典：vmware 2012年年3⽉月
移動中に仕事をする⼈人も10カ
国中最下位となった。
調査では、「セキュリティ対
策を優先し、柔軟なワークス
タイルの実現が遅れる⽇日本」
と分析している。
57

データを読むポイ
ントを考えてみる
58

万引きで検挙・補導
⾼高齢者が少年年上回る
万引きで検挙・補導された⼈人（都内・2012年年）
約13,500⼈人
65歳以上の⾼高齢者
3,321⼈人（24.5%）
20歳未満の少年年の割合を
初めて上回る
警視庁発表資料料：2013年年7⽉月
59

万引き検挙・補導された⼈人の年年代別の⽐比率率率
65歳以上
6.0%
20歳〜～64歳
56.4%
19歳以下
37.6%
1999年年
65歳以上
24.5%
20歳〜～64歳
51.9%
19歳以下
23.6%
2012年年
初めて19歳以下を上回った。警視庁発表資料料：2013年年7⽉月
⼈人数は336⼈人→3,321⼈人
約10倍
60

このデータを⾒見見てどんなことを感じますか？
1. 年年⾦金金の受給条件が厳しくなっているから⽣生活に困窮する⾼高齢者
が増えているのでは？
2. 相談する相⼿手がいない孤独な⾼高齢者が困窮しているのでは？
1. ひょっとすると都内の⾼高齢者の単⾝身世帯が増えているので
は？
3. ⾼高齢者は加齢によって適正な判断⼒力力が落落ちているのでは？
4. そもそも、少⼦子⾼高齢化が進んでいるから⾼高齢者の摘発数が増え
るのは当たり前なのでは？
5. 未成年年は⾼高齢者より逃げ⾜足が速いから、摘発される数が少ない
のでは？
61

年年代別の万引き検挙・補導された⼈人の出現率率率（参考値）
0%
0.2%
0.4%
0.6%
0.8%
1%
14歳〜～19歳 20歳〜～64歳 65〜～74歳
0.23
0.09
0.63
※平成25年年1⽉月1⽇日現在の住⺠民基本台帳の該当年年齢を⺟母数に算出
年年代別の出現率率率で⾒見見ると
未成年年の⽅方が⾼高齢者より約3倍⾼高い
62

まとめ：データを読むポイントとは
1. 疑問を持つ。
1. ほんとか〜～？、何故だ？、ちょっと違うんじゃね？
2. 仮説を⽴立立てる。
1. 実はこういうことなんじゃないか…
2. 他の視点から⾒見見てみると…
3. 関連づける。
1. 他のデータや事象との関連を考えてみる…
2. ⾵風が吹くと桶屋がもうかる的な連想…
63

消費者データに基づく、トレンド予測マーケティング　先生：大久保惠司

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