1億円集める調達術先生：丸山　聡

1億円集める調達術概論
ベンチャーユナイテッド株式会社
チーフベンチャーキャピタリスト
丸山聡

2000年に新卒で証券会社に入り
ITバブルの残り香を体感
その後、上場企業で経営企画などを担当し、
ネット企業のM&Aブームを裏側で支え
金融系VCでM&Aアドバイザーなどを経て
ベンチャー企業のIPO責任者としてIPOを果たして、現職。
ブログ「No Guts, No Growth.
～ベンチャー企業と投資をめぐる冒険～」
ユナイテッド（株）の投資事業を担う子会社。
これまでの主な投資実績は下記のとおり

今日の授業のテーマ

彼を知り己を知れば百戦殆うからず
Ｂｙ孫子

今日の授業内容
ベンチャーキャピタルを知る

1億円超の調達するために必要なこと

ベンチャー企業の成長

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ベンチャー企業の資金調達タイミング
ステージが変わる時期が
資金が必要となる時期

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今日取り上げるのはどの調達

特にこちら

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調達した資金の使途で多いものは
１．サーバ費用

４．オフィス移転費用

２．広告宣伝費（販促費）

５．借入金返済

３．人材採用費用

６．運転資金

日本のVCでは大きな変化が起きてま
す。それが始まりだしたのは？
１．2006年のライブドア・ショック後
２．2009年のリーマン・ショック後
３．2012年のロンドン・オリンピック後

2009年以前のVCの環境

金融系、商社系を中心として
幅広い範囲をカバーするとともに
協調投資が主流

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リーマン・ショック後の環境変化
金融機関の自己資本比率規制の強化

相次ぐ自然災害による企業体力の消耗
ベンチャー投資より収益高い投資対象

これに加えて

日本でのIPO件数の激減

2000年前後組成のVCファンド満期到来

VC業界に起こったこと
相次ぐ金融機関系VCファンドの縮小・撤退
金融機関のVCファンド投資の縮小・撤退
日本国内でのVC投資の縮小・撤退

VCからの資金調達が大きく変化

2010年以後のVCの環境
シードアクセラレータ
事業会社系
事業会社

独立系
金融機関系
ネット系
独立系
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2013年からはCVCも増加
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ここでVCの仕組みを簡単に

投資

出資
ファンド
投資家

企業

分配
VC
説明責任

支援

説明責任

IPO、M&A
で収益化

投資家のVCファンドへの期待リターン

１．1.5倍
２．5％／年
３．15～20%／年

VCファンドの特徴
ファンドから複数の企業へ分散投資を行う

分散投資だからこそ、リスクの高い
ベンチャー企業へ投資が可能

投資先1社あたりの期待リターン
分散投資しているからこそ投資ができ
そこに成功と失敗がある。

成功と失敗を合わせ
ファンド全体で4～6倍のリターン

20社投資して19社失敗、1社大成功

1社の大成功が80～120倍が必要

10社投資して7社失敗、3社成功

1社あたりの成功で平均12～18倍

でも、日本で
そんなリターンなんて、、、

VCに起こった変化
リターンの向上を図るために

適正な企業価値で投資し、一定シェア取得
種類株式などの新しいスキームの活用


M&Aの際に起業家と投資家の
投資金額によるリターンの差を調整
各ラウンドでの投資家間の利害調整も必要となる。

VCが取るリスクはどれでしょう？
１．流動性リスク

４．為替変動リスク

２．法的リスク

５．事業リスク

３．カントリーリスク

６．価格変動リスク

独立系VCの増加とキャピタリストの個性化
ファンド組成には個人の実績、個性、価値観、支援など
の違いが重要となる。

各ラウンドの投資家間調整の必要性

どこ（会社）よりもだれ（個人）の時代

適正な企業価値で投資し、一定シェア取得

どのキャピタリストをパートナーとしていくか

グロービス高宮さんのブログ
View of The World
- ベンチャーキャピタリストの世界の見方
「スタートアップの投資家向けピッチイベントでは、
プロダクトを売り込むな！」
http://www.takamiya.vc/archives/cat_888697.html

「スケールする可能性を感じるか」

ベンチャー企業の企業価値は何で決まるのか

どこまでスケール（成長）できるのか

成長戦略と現在の状況

山登りに例えるのであれば

山頂までの高さ

今後の登山計画と登ってきた高さ

スケールとは何か。突き詰めると

数量

単価

たとえば

60億人

1,000円
6兆円の市場規模があるサービスになる

あとはその市場規模でどのくらいの利益が
見込めるのか

資本市場での企業価値は利益で決まる
ＰＳＲも最終的には利益になると信じられているから
用いられる指標となっている。

各ステージはどう分けられるのか

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それぞれのステージの調達タイミング
はどんな状況なのか

・サービス・製品の構想はある
・プロトタイプを開発中
⇒サービス・製品開発のための資金が必要

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・サービス・製品がある
・ユーザーがいる
・少人数のチームがある
⇒サービス基盤を整備するための資金が必要

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・サービス・製品にユーザーがある程度いる
・収益モデルの仮説が検証され始めている
・そこそこの人数のチームがある
⇒事業として確立させるための資金が必要

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・勝利の方程式が見えてきた
・組織が確立してきている
⇒事業急成長のための資金が必要

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日本にはマザーズがある

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このあたりを頭に入れつつ

このステージでの1億円超の調達のためには

B

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・サービス・製品がある
・ユーザーがいる
・少人数のチームがある
⇒サービス基盤を整備するための資金が必要

数千万円の調達であれば

どこまでスケールできるのか
事業戦略（成長のための仮説）の納得感
サービスや経営チームの状況も重要となるが

これを踏まえつつ
1億円超の調達をするためには

経営者のワイルド（大物）感
これに経営者の成功実績などもあるとすごくいい

とにかくワクワク感（何かやってくれる感）が
あると投資家はそこに投資をする傾向にある。

このステージでの1億円超の調達のためには

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・サービス・製品にユーザーがある程度いる
・収益モデルの仮説が検証され始めている
・そこそこの人数のチームがある
⇒事業として確立させるための資金が必要

どこまでスケール（成長）できるのか

成長戦略

これに加えて

サービスがどう成長しているか

収益モデルでどう実績が出始めているか
チームがどれだけイケてるか

事業で一番重要な指標（利益につながる指標）
は何かを投資家と共有する
A

B

収益の実績があり、
それを再現（拡大再生産）できることが重要
⇒再現できない収益は企業価値には繋がらない

この事業をやるのに考えられてるチーム構成か
チームとしてのワクワク感、やってくれる感が
醸し出されているか

既存株主にVCがいるならば

資金調達に協力をしてもらおう

事業に興味を持ちそうなキャピタリスト情報
“どこ”よりも“だれ”の時代に必要なのは、自社に適した
キャピタリストをめぐり合うことにあり、それは新たな
パートナーとの出会いでもある。

キャピタリストへの信用補完
情報提供のほか追加投資による信用補完も

1億円超の調達をするためには
どこまでスケールできるかと事業戦略に加えて

経営者のワイルド（大物）感
or

自社に合うキャピタリストとの巡り合えるか

http://schoo.jp/class/242

乞うご期待！

日本をアメリカのような資金調達環境
にするにはどうしたらよいか？

それとも日本には日本の資金調達環境
が確立できればいいのか？

1億円集める調達術先生：丸山　聡

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