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正しい姿勢が腰痛を防ぐ/保持正確姿勢防範腰痛
- 2. 腰をいたわる日常生活 Ⅰ
日常の何気ない動作や姿勢が腰痛の原因となることが意外に多いものです。
そこで、日常生活で特に注意する点を解説します。姿勢、体型、仕事などが腰痛の原因となることがあります。
きるときには、温まった布団の中で伸びをしたり、
起床時に注意 !! 腹筋の鍛錬をかねておなかを引き締めるなど、 1 日の
朝は腰痛がある人にとって、最も注意すべき時間帯です。 ウォーミングアップをして体勢を整えてから動き出
しましょう。
夜間に休んでいた筋肉を準備なしにいきなり動かす また、中腰の姿勢で顔を洗ったり、歯を磨いてい
と、突然、腰痛を起こすことがあります。布団をた ると、上体を起こしたとたんにギクッと腰が痛くな
たもうとして腰を曲げたとたんに、ぎっくり腰を起 ったり、ジワジワと鈍痛を感じることがあります。
こしたり、ハンガーを取ろうと背伸びをしたら、腰 洗面台に前かがみになるときには、 10∼20 センチの
に痛みが走ったという例が少なくありません。朝起 台に片足をのせると、腰への負担が軽くなります。
朝、腰痛を起こしやすい動作 こんな動作が腰痛の原因となります
● 急に起きあがる ● 膝を曲げずに布団を持ち上げる ● 中腰でベットを整える
● 背伸びしてハンガーをはずす
● 前かがみで膝を伸ばして顔を洗う ● 片足立ちで靴下を履く
腰への負担
を楽にする
工 夫
腰掛けて、
手元に丸めてはく
片足を台にのせる
1
- 3. 膝を曲げ、できるだけ体にくっつけて持ちましょう。
物を持つときの注意点 !! 体勢を整えないまま、物を持ち上げると、ぎっくり
物を持つときには、腰を落として、膝の屈伸を利用する。 腰といわれる急性の腰痛を生じます。これを繰り返
しているうちに椎間板を痛めることもあるので、面
立ったままで床の物を持ち上げたり、低いところの 倒でも、物を持ち上げるときにはそのつど体勢を整
物を中腰で移動させたりすると、腰痛を起こすこと えてから、動作にかかることが重要です。
がよくあります。そこで、重い荷物を持つときには、
腰への負担が少ない持ち上げ方 重いものの運び方
● 膝を曲げ、腰の返りを
少なくする
● 床に膝をつけるか、
できるだけ低い姿勢で
物を持ち、腹筋に力を
入れる
● 物を体に密着するよう
に、腕を体につけて持
ち上げる
● 重いものは、背中に
背負うか、小分けに
して持ちましょう
悪い動作 悪い動作
膝を伸ばしたまま 片手にだけ
持ち上げる 重いものを持つ
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- 4. 腰をいたわる日常生活 Ⅱ
炊事、洗濯、掃除など、家事は中腰で長時間行う
腰痛に悩まされない家事の姿勢 動作が多く、腰痛の原因となります。腰への負担
かがむ動作は少なくして、同じ姿勢を長くつづけない。 を少なくするポイントは、かがむ動作をできるか
ぎり避けることです。そして同じ姿勢を長くつづ
けないことも大切です。
改めたい家事の動作
炊事 中腰の立ち作業
● 片足を台にのせます ● 椅子に座りましょう
掃除 前かがみの作業 洗濯 前かがみの作業
● 延長管を使い上体を ● 洗濯物を台にのせましょう
起こします
窓拭き 背伸びや中腰は腰痛の原因となります
● 腰を下ろす ● 踏み台を使う
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- 5. 同じ姿勢を長時間つづけたり、同じ動作を繰り返
職場での注意点 すことも、腰痛の原因となります。デスクワーク
同じ姿勢を長くつづけると、腰痛の原因となります。 の人はときどき立って運動し、立ち作業の多い人
は近くに椅子を置いておき、ときどき座って腰を
いたわることが大切です。
作業別、腰を守る工夫
● 立ち作業の多い人は、近くに ● 中腰作業の多い人は、座っ
椅子を準備して、ときどき座 てできる作業はなるべく座
ります って行いましょう
● 高いところの物を降ろすと
きには、背伸びをしないで
済むように、踏み台を使い
● 低いところのものを持ち上 ● デスクワークの人は、ときど ましょう
げる場合は、膝をついて持 き立って運動しましょう
ち上げます
● 重い荷物は台車で
運びましょう
腰痛を防ぐワンポイント
正座やあぐらは、お尻を高くすると、 うつ伏せは腰を反らせるので うつ伏せになりたいときには、腰の下に
腰への負担が少なくなります 腰痛の原因となります 枕や毛布を入れます .
この姿勢で、本を読んではいけません
4
- 6. ぎっくり腰になったときの応急手当
が痛むこともあります。
突然腰痛が起こったら 突然起こった腰痛には、安静が一番大切です。横向
まずは安静、あせるほど痛みは強くなります。 きか上向きで膝を曲げてエビのような姿勢で横にな
ります。その際、柔らかな布団やソファーは避けま
物を持ち上げるとき、階段を降りるとき、さらには しょう。通常、 1 週間から 10 日で痛みはほとんど消
突然くしゃみをしたときに、ギクッと腰が痛むこと えますが、痛みが消えない場合は、医師に相談しま
があります。これがぎっくり腰と呼ばれる腰椎捻挫 しょう。また、足のしびれ、痛み、脱力、熱がある
です。ぎっくり腰を繰り返しているうちに、椎間板 場合は、早めに診療してもらいましょう。
直後の手当て 痛みが軽くなったら
● エビのような姿勢で寝る ● 軽い屈伸
● 仰向けに寝るときには、膝の下に枕を入 ● 腰を温める
れる
*普通は、 7 日∼ 10 日で
痛みが和らぎます
* 2∼3 日安静にするのがもっとも大切です
ソファーは避け、固い布団に横になります
温湿布の方法 腰が痛いときには、痛むところを温めると、痛みが和らぎます。
熱い湯に大き目のタオルを浸 水に浸したタオルを絞り、 痛いところに当てる
して絞る 電子レンジで加熱する
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- 7. 家の外で腰痛に襲われたら
● まず横になれる場所を探しま ● 横になることができない場 ●壁に寄りかかってうずくま
しょう。ベンチなどに横にな 合は、腰を少し曲げて壁な ります
り、エビのような姿勢をとる どに腰を押しつけます
少し楽になったら
● カニのように横歩き
*おなかに力を入れて、少し前
かがみになって、ゆっくり進
みましょう
腰が痛い時の起き上がり方
③ 肘を伸ばし、両手で上体
を支えながら足を床につ
けて座る
① からだをベットの端にずら ② 肩肘に体重をかけなが
して、腰を曲げて起きる側 ら、上体を起こし、足を
に横向きになる ベットの外に出す
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- 8. 高齢者の腰痛予防法
高齢者はカルシウムを十分とり、無理のない運動を毎日しましょう
高齢者の腰痛予防法
● 買い物はショッピングカーな ●孫をいきなり抱き上げるのも ●中腰の姿勢を長時間とらない
どを使い、重いものは持たな 腰痛の原因となります ように注意しましょう
いようにしましょう
● カルシウムの多い
食事を心がけまし
● お尻が沈み込むような柔らかい
ょう
布団は腰痛の原因となります
● 太陽によくあたりましょう
高齢者によい運動
● マイペースで歩く
目標は毎日、 5000∼6000 歩、
階段では無理をしないように
● ゆっくりしたストレッチを行う
腰痛ハンドブック No.2
監修…………………四宮謙一先生(東京医科歯科大学医学部 整形外科教授)
正しい姿勢が腰痛を防ぐ 編集…………………伊藤晴夫先生(東京厚生年金病院 整形外科部長)
− 腰をいたわる日常生活のポイント−
後援…………………株式会社三和化学研究所
企画・制作 ………株式会社日経メディカル開発
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平成 12 年 2 月発行 TEL : 03-3221-1412 FAX : 03-3221-1512