2. 送され前もって設定しておいたストレージサービスに転送することが出来ます。Eye-fi
サーバには1週間の間は全ての画像が保存されていますのでその間は再転送したりダウ
ンロードしたりといった操作が可能です。
ジオタグ機能は周りにアクセスポイントがないと利用できませんし精度もそれなりですが
それを理解していれば便利な機能です。精度が必要な場合は別途 GPS レシーバと組み
合わせてそちらで上書きすると良いです。
この Eye-fi Caed を利用するには専用の設定ソフトが必要なのですが、Windows
用/Mac 用だけで Linux では設定が出来ません。基本的には一度設定してしまえば問題
ないのですが、出先で無線 LAN のアクセスポイントを登録するといったことが出来ませ
ん。そこで、何時も持ち歩いている Linux マシンで設定できないかと探してみたら Eye-Fi
Configuration Tool というものを見つけました。ここではこのツールの使い方と複数のスト
レージサービスへ写真を転送する方法を説明したいと思います。
※1 CF(コンパクトフラッシュ)カメラで CF-SD Card アダプタ経由での利用等は基本的
に保証対象外です。私が試したところでは SD Card としては問題なく利用できますが無
線 LAN の出力が弱くなってしまうようです。Eye-Fi Card で CF-SD Card アダプタを利
用する場合はドイツ製の DeLOCK 61796 というものが定評があるようです。
Eye-fi ライクな製品
CP+2011(カメラ関連の展示会)のレポートを見ていると、無線 LAN 内蔵の SD カード
「FluCard」というものが東芝とシンガポールの半導体メーカー TREK 2000 から出展さ
れていたようです。( http://www.flu-card.com/ )Eye-fi と同じような製品ですが容量はこ
ちらが 32GB まであって大容量、対応機器同士の画像転送なども可能だそうです。しかし
クラウドサービスは 2GB まで、動画転送は今のところ未サポートとなっています。
FluCard は現在シンガポールで販売中で近いうちに東芝経由で日本でも発売されるよ
うです。白地に水色の可愛い製品です。
東芝は次世代 SD カードの標準化にこの無線 LAN 機能を盛り込むよう働きかけているよ
うです。そうなると SD Card で無線 LAN 搭載というのが普通になってまた色々な利用方
法が出てきそうです。#カメラから出さずにモニタで再生、印刷等…。
Linux 環境での Eye-fi Card 設定
Eye-Fi Configuration Tool を使うと Linux 環境で以下のような設定が可能になります。
-周辺の無線 LAN アクセスポイントのスキャン
-無線 LAN 設定の追加、削除
-無線 LAN 設定一覧表示
3. -エンドレスモードの設定
-Eye-fi Card の再起動
-MAC アドレスの表示
-ファームウェアバージョン表示
-ログレベル変更
-ログ表示
これで全ての機能が操作できるわけではなく、ファームウェアのアップデート、オンライン
サービスの設定等は出来ません。オンラインサービスの設定については前もって
Windows, Mac 環境で設定しておくことで web 経由で設定の切り替えは可能です。
まずは導入です。Eye-Fi Configuration Tool のページ( http://sr71.net/projects/eyefi/ )
から最新版のソースを入手してビルドします。この原稿執筆時点では Version 011 が最
新でした。#開発中のソースを試したい人は git の物を利用しましょう。
( git://git.sr71.net/eyefi-config.git )
$ wget http://sr71.net/projects/eyefi/eyefi-config-011.tar.gz
$ tar tvzf eyefi-config-011.tar.gz
$ tar xzf eyefi-config-011.tar.gz
$ cd eyefi-config-011
$ make
$ cp -p ./eyefi-config ~/usr/local/bin
出来上がったプログラムは適当なパスの通った場所にコピーしておきます。早速実行して
みると usage が表示されます。
$ eyefi-config
Usage:
eyefitest [OPTIONS]
-a ESSID add network (implies test unless –force)
-t ESSID test network
-p KEY set WPA key for add/test
-r ESSID remove network
-s scan for networks
-c list configured networks
-b reboot card
-f print information about card firmware
4. -d level set debugging level (default: 1)
-k print card unique key
-l dump card log
-m print card mac
ここからは、Eye-fi Card を PC の SD Card Slot に挿した状態でコマンドを実行してくだ
さい。Windows, Mac 環境では Eye-fi Card 付属の USB-SD Card アダプタ経由で設
定しますが、eyefi-config コマンドの場合本体 USB-SD Card アダプタ経由でも内蔵 SD
card slot に直に接続しても利用できました。
-ネットワークの検索
$ eyefi-config -s
located EyeFi card at: '/media/Eye-Fi'
Scanned wireless networks:
security: WEP, strength: 32 essid: 'FLETS-SPOT'
security: none, strength: 32 essid: 'wifine'
security: WEP, strength: 32 essid: 'docomo'
security: WPA, strength: 19 essid: '0024A5E1864E'
security: WPA2, strength: 11 essid: 'WARPSTAR-DA22F7-G'
`-s' オプションで実行することで周辺の無線 LAN ネットワークを検索します。ネットワーク
の確認や設定の参考に出来るでしょう。
-アクセスポイント登録
$ eyefi-config -a WARPSTAR-xxxxxx-G -p 'PASSPHRASE'
located EyeFi card at: '/media/Eye-Fi'
trying to connect to network: 'WARPSTAR-xxxxxx-G'
with passphrase: 'PASSPHRASE'
interpreting passphrase as ASCII WPA key (32 bytes)
Testing connecion to 'WARPSTAR-xxxxxx-G' (2): verifying network key.....
Testing connecion to 'WARPSTAR-xxxxxx-G' (3): waiting for DHCP.
Testing connecion to 'WARPSTAR-xxxxxx-G' (4): testing connection to Eye-
Fi server......
Testing connecion to 'WARPSTAR-xxxxxx-G' (5): success
5. Succeeded connecting to: 'WARPSTAR-xxxxxx-G'
interpreting passphrase as ASCII WPA key (32 bytes)
`-a ESSID' で Eye-fi で利用するアクセスポイントの設定を追加できます。`-p' オプション
でアクセスポイントのパスフレーズも登録できます。コマンド実行時に接続テストを行いま
す。アクセスポイントエリア外で設定を行う場合は接続テストに失敗して登録できないの
で更に`—force'オプションも付けてテストをスキップして登録しましょう。
-登録済みアクセスポイントの削除
$ eyefi-config -r WARPSTAR-xxxxxx-G
located EyeFi card at: '/media/Eye-Fi'
`-r ESSID' で指定したアクセスポイントの設定を削除できます。Eye-fi には 32 個迄のア
クセスポイントが設定できるようです。32 個あれば通常の利用には困らなさそうです。
-接続テスト
$ eyefi-config -t WARPSTAR-xxxxxx-G
`-t ESSID'で Eye-fi へ設定済みの設定への接続確認が出来ます。
-転送モードの設定
$ eyefi-config --transfer-mode
located EyeFi card at: '/media/Eye-Fi'
transfer mode is: AUTO
`--transfer-mode'で転送モードを確認できます。`AUTO'の場合は全ての画像を PC, オ
ンラインサービスに転送します。
`—transfer-mode=SELSHARE' と設定するとカメラでプロテクトをかけた写真のみオン
ラインサービスに転送します。PC には全ての画像が転送されます。
`—transfer-mode=SELUPLOAD'と設定するとカメラでプロテクトをかけた写真のみ PC
とオンラインサービスに転送します。
この設定はわかりにくいですね。
-無線 LAN 状態の確認、設定
$ eyefi-config --wifi-radio
located EyeFi card at: '/media/Eye-Fi'
wifi radio status: enabled
` --wifi-radio 'で Eye-fi Card の無線の状態が確認できます。`--wifi-radio=disabled'で
無線 LAN 機能の無効化、`--wifi-radio=enabled'で無効化が出来ます。設定を無効化す
ると、Eye-fi Card の再起動(`-b')では無効のままですが、Eye-Fi Card を PC から取り外
6. して再度取り付けると有効になるようです。
-エンドレスモードの設定
$ eyefi-config --endless
located EyeFi card at: '/media/Eye-Fi'
endless: ENABLED, triggers at 80% full
`--endless 'でエンドレスモードの確認が出来ます。`--endless=80'で Eye-fi 容量が 80%
を超えると転送済み画像を削除します。転送されていない画像は削除されないので、利
用可能な無線 LAN ネットワークが無かったり、転送が追いつかない場合は DiskFull に
なってしまいます。`--endless=enable'でエンドレスモードを有効に、`--endless=disable'
でエンドレスモードを無効にします。なお、エンドレスモード非対応のカードに対して設定を
試みたところどう設定しても`endless: DISABLED, triggers at 0% full'となりました。
ハードウェアかファームウェアに制限があるようです。
無線の設定は enabled/disabled でエンドレスモードの設定は enable/disable なので間
違えやすいです。
-card 再起動
$ eyefi-config -b
rebooting card...located EyeFi card at: '/media/Eye-Fi'
done
`-b'で Eye-fi Card の再起動が出来ます。再起動するのは無線 LAN 機能だけで再起動
中も SD Card としての機能は利用できるようです。
-debug level 設定
$ ./eyefi-config -d 5
set debug level to: 5
after arguments1 essid: '(null)' passwd: '(null)'
$ ./eyefi-config -d 1
set debug level to: 1
数字が大きいほどログが詳細に、大きくなります。通常は 1 でいいでしょう。
-log 表示
$ eyefi-config -l
located EyeFi card at: '/media/Eye-Fi'
fetching EyeFi card log part 1/4...done
fetching EyeFi card log part 2/4...done
7. fetching EyeFi card log part 3/4...done
fetching EyeFi card log part 4/4...done
...
[01:10] Done scanning for new media (detected 2131 MB in all media).
Uploads pending.
[01:10] Done scanning for all photos. Uploads pending.
[01:10] None of the 0 configured wireless networks detected among the 0
within range.
[01:11] Starting scan of media directories...
[01:12] Done scanning for new media (detected 2131 MB in all media).
Uploads pending.
[01:12] Done scanning for all photos. Uploads pending.
[01:12] None of the 0 configured wireless networks detected among the 0
within range.
[01:12] ---------------- SCAN-P -----------------------
[01:14] Scan complete
[00:00] Eye-Fi firmware 4.2172 Jan 31 2011 13:22:01 started (1), hardware
revision 1, 7806/32 MB, 00-18-56-41-a6-92
[00:01] Marvell 8786 firmware version 12.55.6.p106 running, xtal offset 0/9.
[00:06] Card is in online and desktop (0xc233) transfer mode (timestamp
1299259670), geo-tagging is enabled, hotspots are enabled.
`-l' で eye-fi Card のログが確認できます。どういった動きをしているかが解るので問題解
決の助けになるでしょう。ログが大きくなると Segmentation fault してしまうようです。
-ファームウェアの確認
$ eyefi-config -f
located EyeFi card at: '/media/Eye-Fi'
card firmware (len: 27): '4.5022 Apr 18 2011 18:07:47'
`-f'でファームウェアバージョン情報が確認できます。ファームウェアのアップデートは残念
ながらできないようです。
-Eye-fi card のユニークキー表示
$ eyefi-config -k
located EyeFi card at: '/media/Eye-Fi'
card key (len: 32): 'ffffffffffffffffffffffffffffffff'