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"改革" レナウン RMAPを実現したWeb戦略
～プロジェクトと展望～
株式会社レナウン
斉藤　淳
Twitterで質問をうけつけています！ #lwseminar

１．レナウンのご紹介

創業 1902年　レナウン創業
1970年　ダーバン創業
設立 2004年3月1日　レナウンダーバンホールディングス設立
2006年3月1日　商号をレナウンに変更
事業内容アパレル製造及び雑貨の企画・製造・販売
売上高 129,055（百万）　平成22年2月期連結
従業員数 1571名　（嘱託3900名、臨時従業員平均603名含まず）

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２．Webプロジェクトの背景
新経営戦略「RMAP」
抜本的な構造改革に一旦のめどがついたと判断。
新しい時代に向け効率経営の徹底と企業価値向上の指針が必要

RMAP Renown Make Again Plan
「再成長と変革のロードマップ」


Webプロジェクトとは新経営戦略「RMAP」の一環

RMAPを支援するための経営インフラ確立

2014年2月期までに営業利益率7%達成を目指す


Webプロジェクトは新経営戦略「RMAP」の一環

販売チャネルの多角化のひとつとして、Web・Ｅコマースへの参入

Webプロジェクトの立上げ

３．Webプラットフォーム戦略とは

レナウンが持っている、「財産」は何か？



レナウンが持っている、「財産」は何か？

１．全国の百貨店・専門店に
　　展開している数多くの販売拠点

２．真摯な物づくり、「思い」を
　　　込めた商品づくりの姿勢

３．商品に込めた「思い」を
　　　伝える店頭販売員



では、「財産」を生かすにはどうすべきか？



では、「財産」を生かすにはどうすべきか？

販売店以外にも
ユーザーと接点を増やし
より強い信頼関係を築く。



そのために、必要なことは何か？



そのために、必要なことは何か？

１．企業およびブランドが、
　　正しく、タイムリー、詳細な情報の発信をする

２．ユーザーにとって利便性の高い情報を配信

３．双方向のコミュニケーションでの信頼強化

４．信頼されるに値する「企業価値」「ブランド価値」の創造と育成



・３つのWebサイトの創生
・店舗の連携強化

Webプラットフォーム構築


各役割と連動
コーポレートサイト
・企業およびブランドのメッセージ発信。
・「正しく」「タイムリーで」「より詳細な」「更新性の高い」情報ストック

ECサイト
・正しい顧客接点。利便性の提供（24時間・全国）
・商品詳細情報発信による、店舗への動員（カタログ的機能）

コミュニティサイト
・既存ロイヤルユーザーの情報発信誘導
・双方向コミュニケーションによる、生声の蓄積・共有
・新たなるロイヤルユーザーの育成
店舗
・唯一のユーザー直接コミュニケーション
・さまざまな顧客サービスの提供

3メディア+店舗の相互連動

背景

3つの主要目標は？

目標


目標１ユーザー接点の圧倒的増加と新しい誘導導線の確立

・ユーザー接点の圧倒的な増加　＝　販売チャネルの拡大
・新しい消費者誘導の確立


目標２企業・ブランドの価値をより多面的/詳細に伝える

・複数サイトによる十分な情報提供
・UCM導入での情報発信性の向上
・ブランドの価値がより消費者に伝わる


目標３新規ユーザー獲得と信頼性の向上

・サイト活性化による新規ユーザー獲得
・消費者の生声による信頼性の向上


４．Web戦略のゴール

１．ユーザーにとって「見えるレナウン」の実現
２．新しい顧客接点としてECの成功
３．継続的コミュニケーションによる生涯顧客の育成


５．現在のプロジェクト体制
レナウン様
担当担当担当
情報システム経理営業

広報・IR 課長
マーケティング物流センター
コーポレート統括部長
企画商品戦略事業部
事業部長

プロジェクトチーム
プロジェクト支援プロジェクトマネージャー Web(EC)コンサル
日本オラクルロフトワークデジタルワン

EC/フルフィルメントコーポレートサイト/EC CGM
CSKプレッシェンドロフトワークエイベック研究所

　フルフィルメント　CMS関係
　スタッフ CMS実装ベンダー


６．プロジェクトで苦労した点
スケジュールのタイトさと体制の変更

2009年11月マーケティング部内でスタート
2010年01月プロジェクトチーム発足
2010年02月01日戦略事業部（新設）組織下化

2010年02年10日 CGMローンチ
2010年04月20日 ECローンチ
2010年5月19日コーポレートサイトローンチ


プロジェクトメンバー選出基準

「システム・業務系キャリアではなく、
消費者の現場に近いキャリアを持つこと」
・営業、商品、店舗、VMD、企画など前歴が様々なIT素人集団
・タイトなスケジュールの中でどう新しい仕事を理解し実行するかに苦慮


社内ステークホルダーの調整
対商品部
・在庫所在
・各ブランドの商品部が所有
・ECサイトとしての在庫は持たない
・売上はプロジェクトで管理する
・在庫リスクは各ブランドが負う

・展開商品アソート・配分
・各ブランド商品担当に依頼
・作業面での負担を強いる

各担当の評価に反映されないため協力に苦慮

「会社をあげての事業」を強調。
売上を最終的に各ブランドに戻し評価繰入

対企画部の問題
・情報提供と更新の負荷
・ECへの商品詳細情報の提供
・特集等のコンテンツ協力
・ブランド情報の更新

CMS操作等の習熟が必要であり、各ブランド企画担当の
業務の負担が増えるため不満が発生

「ブランドの認知と信頼性、新たな顧客は自分達で創造する」
そのために必要な労力である事を軸に説得


対営業部・店舗の問題
・「Web」に対する非理解
・「店舗の顧客がECに奪われる」「社内競合」という不安
・百貨店内出店であることによる先方理解の不足
・店頭のネット接続環境不備による情報不足

自分達の利益を損なう、という誤解
店舗顧客の動員に消極的な姿勢

一つの導線を奪い合うのではなく、新しく圧倒的に増えること、
Webを使って顧客を店頭にも送致可能であること、の理解を求める


対システム部の問題
・ネット環境への障壁
・セキュリティー重視のシステム構築、老朽化
・店頭ネット環境の鎖国、「社内イントラ経由」以外を遮断
（ネット鎖国は店頭業務への集中上、不可避だった）

特に店舗でのネット接続に対しての消極性
（テクニカルの問題、コストと店頭モラルの問題）

「社内イントラ経由」で店頭への情報送付の徹底化
業務フローの改革に合わせてシステム改修を今後予定


7．プロジェクトで良かった点
プロジェクトメンバーは？

Webで何をしたいかは、はっきりとわかってい
る。

Webで何ができるのか？
Webでどうすればいいのか？
はよくわからない。

だから・・・


６．プロジェクトで良かった点

専門性の高いパートナーと組み、「思い」を実現しまし
た。



ロフトワーク

・徹底的なクライアント調査
・CMSの豊富な導入実績

・企業イメージと顧客イメージを具現化
・「特集」などコンテンツ重視のサイト設計


CSKプレッシェンド

・アパレルECの豊富な実績
・サイト運営、業務への迅速・柔軟な対応
・万全なサポート体制

・弊社独自の品番・商慣習などに
　システム・フローを変更


エイベック研究所

・多くのBtoC企業と取り組んだ豊富なCGM実績

・段階に応じた施策を即時提案
・ロイヤルユーザーの順調な生成


デジタルワン

・「思い」を「収益」へ
・徹底的な分析と戦略構築

・Web版３C分析とジツザイ化による
　サイト戦略化実施中！


日本オラクル

・世界標準のデータベースシステムやCMS提供
・技術力

・CMSによる情報発信の強化
・PDCA基盤の実現


・パートナー企業で連携がされていた
・単一企業ではカバーしきれないアイディア視点と多様性


７．インフラ基盤構築を終えて現在の状況
2か月では、まだ明確な成果までは達してない。

コーポレートサイト
・5月19日にリニューアル完了
・各コンテンツは広報・IRとロフトワークが更新
・6月15日に各ブランド担当者へUCMの操作説明を実施し、更新者を順次移管する

ECサイト
・4月20日ローンチ
・サイト誘導用のプロモーションはスモールスタート
・デジタルワン社と戦略について検討
・サイトKPIの設定やPDCAサイクルの実現へ

コミュニティサイト
・2月10日ローンチ
・6月26日現在、会員数320名。発言や会員間のコミュニケーションが活性化
・会員数の増加と他サイトとの連携を目指す


７．インフラ基盤構築を終えて現在の状況
しかし、社内の意識と環境は確実に変化

商品部
「CGMを使って、
　ダーバン40周年プロモーションに何を期待するか、ききたい！」

企画部
「ブランドの新規顧客を増やしたい！
　そのために、ブランドページで情報発信したい！」

店舗
「店舗に来るお客様が、ECサイトに掲載されている
　商品を見たくて来店するようになった！」


８．今後の展望

チーム
職務分担の再整備、スキルアップ

●　スピードと効率を重視した分担と権限委譲
・マネジメント
・EC業務
・コンテンツ作成

●　全員が必要なクリエイティブスキル習得



ECサイト
商品数の拡大と黄金値模索
ブランド数の拡大
プロモーション強化

●　ブランド数の増加
●　商品点数の追加
●　ロイヤリティの向上
●　効率運用ができる「定量の黄金値」模索



各サイトの連動強化
各サイト同士の連動を強める

●　ブランドサイト＆ECサイト連動
●　CGM＆ECサイト連動

CGMのユーザーの声をECに設置する
ブランドサイト商品情報からECへリンク
　　　　　　　　　　　　　　　　etc…



ブランドサイトのCMS化
まだ、CMS化されていない
ブランドサイトのCMS化

●　ブランドサイトをCMS化することで
　　ブランド担当がブランドサイトで
　　更新を実現する。


10．今後プロジェクトを開始される方へ

Tips

1. Webは魔法のツールではない！
2. Webで「何がしたいのか」を明確に
3. 時間と手間を惜しまない
4. 無理なスケジュールを立てない


最後に

レナウンは、
ユーザーと強い信頼関係構築のために
進化しつづけます。


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