Mautic 2.9 で公式サポートされたシステム連携サービスのZapierを使って、Mauticに新規コンタクトが作成されたときに、作成したコンタクト情報をSlackに通知する仕組みを題材に、ZapierによるMauticと他システム連携について紹介します。

1. MauticでSlack通知やってみた
Mautic 機能を試してみた ～ Mautic 2.9 で追加された、Zapier Integration ～

2. 書いた人
勤務先：インパクトM 株式会社 Cloud Specialist
大学での教務補助や学内図書館業務、オープンキャンパス開催、講義補佐、中堅SIerでクラウド
事業の開拓、営業支援、開発、導入、保守、研修企画/講師を経て現職。
IBM Champion for Cloud 2017 取得。
公開中の資料：https://www.slideshare.net/kolinz/ Mautic系増加中
名刺情報(Eight)：https://8card.net/p/knishikawa

3. やりたいこと、これ
Mauticで、コンタクトの追加 / 更新 など変化があった時に、メール以外に通知が欲しかった。

4. Mautic 2.9
Mauticは、コンタクト追加やフォーム受信などの通知手段にメール以外はない。
メール通知もキャンペーンを組む必要があって、セグメントに割り当てられないものは見逃される。
2.9 から、システム連携対象に、公式に「Zapier」が追加。Zapier(ゼイピエ)で課題解決。
Zapierは、データやアプリ間連携を行うオンラインサービス。IFTTT(イフト)みたいなもの。
Zapierでは、SlackやChatwork、Google Sheetsなど、
750以上のサービスやアプリを連携するワークフロー
を作成できる。
https://zapier.com/

5. 準備：MauticにてAPIを有効化しておく
Mautic 環境は、英語でも日本語でも使
いやすい言語を使ってください。
[設定]→[API設定]で、APIとHTTP
Basic auth を有効にします。

6. Mauticアダプタを使えるように申請
1. Zapier に登録。先ずは無料プランで。
2. Zapier にログイン。
3. 下記にアクセス
https://zapier.com/developer/invit
e/51025/5079bbfb98eff7e408aee
0bef04ac7f3/
4. 「Accept Invite & Build a Zap」を
クリック。

7. 接続先のMauticの設定
5. My First Zap with Mautic と表示され、
「Create this Zap」をクリック
6. Triggerに、「New Contact」を選択。
Mauticで新しいコンタクト作成されたときを
トリガーにするという意味
7. 「Save + Continue」をクリック。

8. 接続先のMauticの設定
8. 「Select Mautic Account」で、「Connect an
Account」をクリック。
9. 使用するMautic環境のURLと、Mautic APIを使
用可能なユーザー名とパスワードを入力。
10.「Yes, Continue」をクリック。
11.「Select Mautic Account」に戻るので、
「Test」をクリックして、「Success」と表示
されれは、Mauticアダプタが使用可能なったこ
とを示す。
12.「Save + Continue」をクリック。

9. 接続先のMauticの設定
13.Webhookを設定するよう指示が出るので、先ず
は表示されているWebhook用URLをコピー。
14.Mautic設定画面で「設定」→「Webhooks」
から、Webhookを新規登録し、「Webhook
POSTurl」に、コピーしたURLをペースト。
15.Webhook Eventsに、「New Contact Event」
を選択し、保存。
Zapier
Mautic
16.Mautic側でWebhook設定後、
Zapierにて、「OK, I did this」
をクリック。

10. 接続先のMauticの設定
17.「Fetch & Continue」をクリック。
18.Test Successful メッセージが出てくればOK
「Continue」をクリック。
エラーになる場合は、Mautic側のWebhoook設定
を見直す。
2017年8月21日時点では、「Form Submitted」
トリガーが正常に動作しないケースがあった。
Mauticアダプタが、現在ベータ版ゆえか。
19.「Continue」をクリック。
20.「Almost Finished Here」画面で、「Your Zap
currently lacks an Action step. Add one now!」
のメッセージをクリック。

11. 連携先のアプリ/サービスを選択
Mautic側の設定を終えたので、Mauticと連携するアプリ/サービスを選択します。今回は、「Slack」
を選択します。

12. 接続先のSlackの設定
1. Slack側のアクションを設定します。Mautic側で、
コンタクトが新規作成されたときをトリガーとして、
新規コンタクト情報をどこに送るか、のアクション
を指定します。
ここでは、「Send Direct Message」を選びます。
2. 画面下の「Save + Continue」をクリック。
3. 「Select Slack Account」画面で、「Connect an
Account」をクリック。
4. 別ウィンドウが表示され、Slackにログイン後、
Zapierに接続してよいか確認画面が表示されるので、
「Authorize」をクリック。
5. 「Select Slack Account」画面に戻るので、
「Test」をクリックして、「Success」と表示され
れは、OKです。
6. 「Save + Continue」をクリックして次の画面へ。

13. 接続先のSlackの設定
7. Slackメッセージについて、項目
のマッピングを行います。
8. 「To Username」を通知先を指
定します。
9. 「Message Text」では、通知文
を作成します。Mauticの各項目が
選択できます。
メッセージに姓や名を差し込みた
い場合、右図のように、
「Lastname」「Firstname」の
順に選択すると良いでしょう。
2017年8月21日現在、選択可能な
Mautic項目のうち、Contact
Fileds core ◯◯◯ を選択した場
合、メッセージに値が差し込まれ
ませんでしたのでご注意ください。
10.画面下「Continue」をクリック。
必ずここをクリックしましょう。
挿入するMautic項目を選択でき
ます。
通知したいSlackユーザー名
を記述します。

14. 接続先のSlackの設定
11.右図のように、Slackメッセージについての設定
確認画面が表示されます。
Mautic項目は隠れていますから、見えません。
実際にSlackでメッセージを受信するまで、楽し
みにしておきましょう。
12.画面下の「Create & Continue」をクリック。
13.「Test Successful」とメッセージが表示されれ
ば問題ありません。「Finish」をクリック。

15. 接続先のSlackの設定
14.「Ready to turn on your Zap?」の画面が表示されましたら、
あと一息です。
「YOUR ZAP IS」で、OFFをクリックし、ONに切り替えます。
15.「Awesome Your Zap is working」と表示されます。
これで、MauticとSlackの連携が動き出しました。
Zapier 無料プランの場合、15分に１回、連携が実行されます。
Zapier 無料プランをお使いの場合は、Mauticに早速新規コンタクト
を入れ、休憩しつつ待ちましょう。Slackにメッセージが届きます。

16. Zapier ダッシュボード
Zapierに戻ります。「Zaps」では、作成した連携設定「Zap」の有効/無効を制御することができます。
「Task History」は次のページで紹介します。

17. Zapier ダッシュボード
「Task History」では実行ログが表示されます。実行ログをクリックするとデータ入出力ログが確認できます。
MauticとSlackそれぞれの「Data In」「Data Out」を見ますと、
Slackメッセージの項目マッピングで選択した項目の値が流れて
いることがわかります。

18. END OF THE DOCUMENT