マークシート試験を実施したので、そのマークシートを読み取って採点するプログラムをPythonで作ったお話です。 # これは2018-04-04に熊本市の未来会議室で開催されたオトナのプログラミング勉強会のLTで発表した資料に加筆したものです。

1. マークシート読み込み
プログラムを
Pythonで作ってみた
2018-04-04
オトナのプログラミング勉強会LT
森下功啓

2. 定期試験と採点と配点調整

3. 採点が面倒くさい

4. そうだ、マークシートにしよう

5. 普通のマークシートの様子
特殊用紙で印刷綺麗→
グリッド検出用マーク
https://www.sekonic.co.jp/product/o
mr/accessory/mark_sheet.html

6. 学校は再生用紙だし、印刷も綺麗じゃない・・・

7. Pythonで作っている人もいる
• https://qiita.com/sbtseiji/items/6438ec2bf970d63817b8
（←アンケート用）

8. 簡単なのを自作しよう・・・

9. 解答用紙を
Excelで作った→

10. 出席番号欄は画像を貼り付け→
マーカー的なやつ→
太枠を検出して、
枠数で分割すれば
良いのではと安直なアイデア

11. 実際の解答用紙の例

12. 想定外の書き込み→
(´・ω・｀)

13. 画像を2値化
↓
膨張収縮でゴミ削除
↓
ヒストグラムで枠検出
&枠数で領域分割
↓
黒の面積の平均と標準偏
差でマーク位置を検出
• 薄いマークは筆入れ
• マーカーは邪魔だった
• 出席番号欄も邪魔だった・・・（赤の発色が悪い）

14. 改善案
• 細枠が言うほど細くない → 細くする
• 太枠が言うほど太くない → 太くする
• 太枠の検出を検出しやすく → 色を付ける
• 出席番号欄の発色が悪い → 画像から普通のセルに変更
• 設問数が少ない → 回答欄を増やす
• 余計な書き込み → 書き込まないように明記

15. 第2世代のデザイン
出席番号欄の画像を止めた
枠に色を着けた
回答欄を増やした
注意事項を追加

16. 実際の解答用紙の例
（検出後）

17. 左右の枠は、色でフィルターして
それぞれ抽出した
左の枠処理結果 右の枠処理結果

18. 作ったプログラム
（の一部）

19. 処理した結果
• 読み込みはできた
• 複数選択式の設問にも対応
• たまに薄いマークが有ったが、40名前後分なのでサービスで加筆
• 膨張収縮の回数を毎度調整した方が良さげ

20. あとは採点だ！

21. 採点条件
以下のタイプの設問に対応する
• 正解が1〜n個あって、1つでも合っていればOKな問題→normalモード
• 例「この条件に合致するものを1つ選べ」
• 作問ミスで正解が複数ある場合も含む
• 全て選択する問題で、選択しないことも正解な問題→full matchモード
• 例「この条件に合致するものを全て選べ」

22. 作ったプログラム
• 約170行

23. 処理の流れ 正解ファイルの読み込み
解答画像の読み込みと、
マーク情報の取得
点数の計算
採点結果の保存
正解率の保存

24. 正解ファイル（xlsx形式）の入力例

25. 採点結果と正解率の計算
正解率→
採点結果↑

26. プログラムをGitHubで公開しています！
https://github.com/KatsuhiroMorishita/OMR_by_python

27. まとめ
• 採点が面倒なのでマークシート処理プログラムを作った
• 配点を変えて再計算するのがすごく楽になった
• Moodle（CMSの一種）などを使えよと思えなくもない
• 問題のCMS対応は非常に面倒なので、これはこれでOK
• 今年度から少し楽になるのかもしれない
• 合同講義で80人超の講義も有るし・・・