最小セットの原稿

1. オープンソースOSの一番小さい
ものを目指して
最小セット愛好会
小川清 @kaizen_nagoya
技術士（情報技術）・工学博士

2. OSって何？
• Operating Systemの略
• 運用環境(operating environment)のこと
• BIOS(basic input output system)と何が違う
の？
• C言語ライブラリと何が違うの？
• どんなOSがあるの？
• OSの機能って何？

3. 目次
• OS
• オープンソース

4. どんなOSがあるの？
• PC用: Windows 8, Mac OS X, Linux …
• 携帯用：iOS, Android(実はLinux)
• 自動車用: ISO OSEK, Autosar(実は
OSEK)…TOPPERS/ATK2
• 家電用: TOPPERS/ASP…
• 航空宇宙用：TOPPERS/HRP…
• 一番小さい：TOPPERS/SSP(smallest Set Profile)

5. OSの機能は
• 利用者がコンピュータのことを詳しく知らなく
ても操作できるようにする
– 時間を測っていなくてもいい
– メモリの容量を意識しなくてもいい
– ハードウェアを抽象化したインターフェースをアプ
リケーションソフトウェアに提供するソフトウェア
• 手作業を自動化する

6. BIOS
• 基本入出力システム(Basic Input Output
System)
• 入出力処理を抽象化
• 複数の言語、複数のOSの共通処理をROMで
提供
• 電源投入時に最初に起動
• OSを起動する設定が可能
• UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)

7. オープンソース
• ソフトウェアの設計図であるソースコードを公
開している。
– Webでダウンロードできる
• 無償であることを前提にしていることがある。
– オープンソースを基に、有償のソフトウェアを作る
ことを禁止している場合と許可している場合があ
る

8. ハードウェアの抽象化
• 物理的な接続をSerial
– USB(universal serial bus)もSerialの一種

9. 12ステップで作る組込みOS自作入門

10. 30日でできる! OS自作入門

12. 空間の管理

13. 時間の管理

14. C言語
• C言語も、ハードウェアに依存した機械語を抽
象化したもの
– ライブラリ関数として入出力を用意
– 入出力をファイルと同じようにopen, close, read,
writeで扱えるようにしている
• ハードウェアに依存した記述も可能にしてい
る
– 機械語のOS, プログラミング言語の全機能を書き
直せるようにするため

15. ライブラリ関数

16. 複数処理(multi-task)機能
• 複数の処理の実行を管理する
– 実行の開始を自動化
• 優先度の高い処理を先に実行

17. OSを自作（改良）する利点
• OSの機能が分かる
• 好きなCPUに好きなOSを載せられるようになる
• OSを使いこなせるようになる
• OSの不具合を調べられるようになる
• C言語で書く場合
– C言語の隅々まで理解できる
– C言語の設計思想、制約が分かる

18. OSのMISRA-C対応
• OSのCPU依存部分を明確にできる
• Cコンパイラの違いを明確にできる
• OSの上で開発する際の注意事項を明確にで
きる

19. 参考文献
• CPUの創りかた(4bit CPU)