ソーシャルファイナンス（社会に市民のお金を回す仕組み）の概要についてまとめた資料（2011年版）

1. 社会にお金を回す仕組みを創る
ソーシャル・ファイナンス
後藤真理絵
（プロボノリサーチャー）
2011年4月25日

2. アジェンダ
ソーシャル・ファイナンスとは？
・どの領域／分野で
・どんな人たちに
・何の目的で
・どうやって
お金を回しているのか
といった手順でお話します。

3. ソーシャル・ファイナンスとは？

4. 1．ソーシャル・ファイナンスの領域を定義から考えてみる
全国NPOバンク連絡会事務局長 多賀俊二氏による定義
社会課題を解決する上でのお金にまつわるお困りごとを、
代わりに解決すること
一体、誰の代わりに解決するのか？
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5. 2．「どの領域で？」
【政府】 【企業】
Government Profit
Organization Organization
【市民セクター（民間非営利団体）】
社会的課題解決を事業目的とする
ソーシャルビジネス事業者
・育児支援、介護支援
障害者支援などを
市民自らで実施
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6. 3．「どんな人たちに？」
プレイヤーは多種多様
ソーシャルビジネスの
プレイヤーは、
NPO法人が半数
その他 公益法人や財団法人などもある
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〔出典〕経済産業省ソーシャルビジネスネット：事業者アンケート（2008 年）

7. 3．「どんな人たちに？」 なぜソーシャルビジネス事業者なのか？ その１
ソーシャルビジネス事業展開上の課題
認知度不足
資金不足
人材不足
による機会の喪失
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〔出典〕経済産業省ソーシャルビジネス研究会報告書2008年

8. 3．「どんな人たちに？」 なぜソーシャルビジネス事業者なのか？ その２
ちなみに経済産業省は、平成24年までに市場規模を2008年度比10倍まで
拡大したい考え・・・
ソーシャルビジネス市場の日英比較 NPO常勤スタッフの給与（年間）
日本 イギリス
8,000 55,000
事業者数
約7倍
2,400 5.7
市場規模 億円 兆円
約24倍
3.2 77.5
雇用者数 万人 万人
約24倍
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〔出典〕経済産業省ソーシャルビジネス研究会報告書2008年

9. 3．「どんな人たちに？」 なぜソーシャルビジネス事業者なのか？ その３
ソーシャルビジネス市場の半数を占めるNPO法人
財源は多岐にわたる
・会費
・寄附
・行政からの補助金
・財団や基金、企業からの助成金
・事業収入
・借入金
など
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〔出典〕法政大学 山岡義典氏による分析（ Panasonic NPO サポート ファンド 2009 贈呈式［2009.01.30］ 資料）をもとに加筆作成

10. 4．「目的は？」 NPO法人の財源構成 安定度・事業性を軸にしたマッピング
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〔出典〕法政大学 山岡義典氏による分析（ Panasonic NPO サポート ファンド 2009 贈呈式［2009.01.30］ 資料）

11. 4．「目的は？」 NPO法人の財源構成 簡単バージョン
安定度：高い
寄付など サービス利用料収入
＝支援されたお金 ＝稼いだお金
（小口） （コツコツ型）
事業性： 事業性：
低い 高い
補助金、助成金など 事業受託収入
＝支援されたお金 ＝稼いだお金
（大口） （大型案件）
安定度：低い
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〔出典〕法政大学 山岡義典氏による分析（ Panasonic NPO サポート ファンド 2009 贈呈式［2009.01.30］ 資料）をもとに加筆作成

12. 4．「目的は？」 NPO法人の財源構成 ソーシャルファイナンスの方向性
安定度：高い
寄付など サービス利用料収入
＝支援されたお金 ＝稼いだお金
（小口）⇒規模拡大 （コツコツ型）
事業性： 事業投資拡大 事業性：
低い 高い
補助金、助成金など 事業受託収入
＝支援されたお金 ＝稼いだお金
（大口）⇒安定化 （大型案件）
安定度：低い
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〔出典〕法政大学 山岡義典氏による分析（ Panasonic NPO サポート ファンド 2009 贈呈式［2009.01.30］ 資料）をもとに加筆作成

13. どうやってお金を回すのか？
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14. 5．「どうやって？」
大きく2種類のお金の流れ 「直接支援」と「間接支援」
未来に還元（直接支援する）
市民 社会的利益を
追求する 行政／法人
支援 ソーシャルビジネス
助成・支援 （含む基金等）
事業者
※今回は省略
社会的利益を
中間支援団体
支援 追求する
（金融機関、基金、
ソーシャルビジネス
財団、NPOなど）
事業者
未来に還元（間接的に支援する）
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15. 5．「どうやって？」 直接支援 ※市民目線でのお金の動き
自分が支援したい団体に寄付をする、実現したい事業に出資する
社会課題を解決するNPO等
寄付・出資 ソーシャルビジネス事業者
市民 地域や社会の課題を解決する
会社を立ち上げる
寄付を実施した日本人 ： 約3700万人
年間寄付額 ： 約5500億円
寄付を募る形式（＝ファンドレイジング）は、
NPOの安定的財源の一つとして、力を入れる動きが強まる。
日本ファンドレイジング協会発行「寄付白書2010」の推計

16. 5．「どうやって？」 間接支援 ※市民目線でのお金の動き（一例）
用途を限定した金融機関、団体に出資や投資、寄付をする
小口出資 【銀行型】 無担保・低金利融資 ※運転資金・つなぎ融資
例：NPOバンク、
マイクロファイナンス
社会課題を解決するNPO等
小口投資 ソーシャルビジネス事業者
【市民ファンド型】
出資
在住地域の課題を解決する
※事業立ち上げ支援
例：セキュリテ、 事業者
APバンク
個人（多重債務者救済等）
市民 金融商品
購入 【金融商品選択型】 社会的責任を果たす機関のみに融資
例：Social Bank、 （環境破壊、戦争関連企業などへの
SRIファンド 融資・投資 融資は行わない）
大口寄付 【基金型】
非営利目的機関、団体など
例：公益信託、財団 給付・助成

17. ソーシャルファイナンスとは？ まとめ
ソーシャル・ファイナンスは、しばしば
意志を持ったお金の使い方「志金循環」と表現される。
・自分が支援したい団体に寄付をする
＝実現したい社会に投資する
・用途を限定した機関に預金や投資、寄付をする
＝最終的にネガティブなものにはお金を回さない
ポジティブなものにだけお金を回す
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