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Zertoハイブリッド クラウド ガイド -ZertoとMicrosoft AzureでITレジリエンスを実現-
- 2. Zerto ハイブリッド クラウド ガイド
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目 次
はじめに ......................................................................................................3
IT レジリエンス:災害復旧(DR)ソリューションの進化.............................................4
ダウンタイムの被害総額...............................................................................................4
IT レジリエンスの必要.................................................................................................5
Zerto IT Resilience Platform™の導入 .......................................................................6
クラウド環境の IT レジリエンス ...........................................................................7
クラウド オプションの多様化...............................................................................7
クラウドへの移行.......................................................................................................9
IT レジリエンスとクラウド.............................................................................................10
Zerto の IT レジリエンス プラットフォーム ............................................................11
バックアップ、DR、クラウド モビリティのコンバージド ソリューション .................................................11
Zerto のアーキテクチャ..............................................................................................12
完全なる自動化とオーケストレーション.............................................................................18
継続的バックアップ...................................................................................................22
Microsoft Azure とハイブリッド クラウド...........................................................23
Microsoft Azure..................................................................................................23
Azure とハイブリッド クラウド........................................................................................24
Zerto と Azure の統合............................................................................................25
まとめ.......................................................................................................26
Zerto がもたらす機能/効果 .....................................................................................26
Zerto プラットフォーム...............................................................................................27
Zerto アーキテクチャ................................................................................................28
- 3. Zerto ハイブリッド クラウド ガイド
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はじめに
今日のビジネス環境は常に稼働状態であることが求められ、ダウンタイムやデータの損失は許容されません。オンライ
ン ショッピングは 24 時間年中無休で利用され、工場も休みなく稼働し続けています。グローバル企業は世界のあら
ゆるタイムゾーンと継続的につながっている必要があり、これらの状況はすべて IT に完全依存しています。
かつては、ビジネスが中断された場合には、すぐにオンラインに戻ってデータを回復することに注力していましたが、現在
は、ユーザーが問題やダウンタイムの発生さえも気づかないような継続性の確立に焦点が移っています。
システムが中断してしまったら、ただちに再起動されなければなりません。データの損失は数日や数時間ではなく、数
秒にとどめることが絶対条件です。これは、ビジネスが災害復旧(DR)プランを計画するだけにとどまらず、IT レジリ
エンスを獲得しなければならないことを意味します。つまり、中断が発生した場合に、エンドユーザーや顧客がそれに
気が付かないほどすばやく対応できる耐性や回復力が重要です。
コストや運用面の効率化を求めてハイブリッド クラウドを採用する企業が増加しているため、パブリック クラウドの使用
が急増しています。それによってもたらされ得る IT レジリエンスにも期待が集まります。しかし、実際に IT レジリエンス
はどうやって獲得できるのでしょうか?パブリック クラウドの柔軟性は DR のプロセスをどのように促進できるでしょうか?
このガイドでは、パブリック クラウドを活用するうえで直面し得る IT の課題とその解決策を探っていきます。ハイブリッド
クラウド ソリューションの一部として Microsoft Azure のようなパブリック クラウドを活用し、それを Zerto IT
Resilience Platform™と組み合わせることで、企業が IT レジリエンスを獲得する指針を示します。そこでは、デー
タ保護と DR を単純化するだけでなく、複数のクラウド環境にまたがる柔軟で迅速なワークロードの移行を可能にす
ることが重要になります。
- 4. Zerto ハイブリッド クラウド ガイド
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第 1 章
IT レジリエンス:災害復旧(DR)ソリューションの進化
ダウンタイムの被害総額
“Shipping firm suffers five-day data center outage”
(運送会社のデータセンターが 5 日間ダウン)— 2020 年 4 月
“Ransomware attack hits CyrusOne data center and customers”
(CyrusOne のデータセンターと顧客にランサムウェア被害の衝撃)— 2019 年 12 月
“Software outage knocks 500 stocks off London Stock Exchange”
(ソフトウェア障害がロンドン証券取引所の 500 銘柄に影響)— 2019 年 8 月
“IT system failure causes BA flight cancellations and delays”
(IT システム障害により英国航空フライトに遅延と欠航便、相次ぐ)— 2019 年 8 月
“Target blames global checkout outage on NCR data center issue”
(米大手小売り Target、世界的なレジの障害で NCR データセンターを非難)— 2019 年 6 月
“Salesforce suffers major outage”
(Salesforce に大規模なシステム障害発生)— 2019 年 5 月
“US airlines temporarily ground flights after AeroData glitch”
(米国の航空会社数社が AeroData のシステム障害で一時的にサービス停止)— 2019 年 8 月
出典: www.datacenterdynamics.com/en/news/?term=outages
上記は、システム障害に関する近
年の主なニュースの見出しです。こ
のような見出しを目にすると、私たち
の生活がいかに IT に依存している
かを痛感させられます。システムが停
止すると、企業は収益を失い、株価
が下落し、信用も失います。停止
状態が長引けば、その分、損害も
拡大します。その企業がオンラインで
のサービスや販売に完全に依存して
いる場合は、計り知れないダメージ
- 5. Zerto ハイブリッド クラウド ガイド
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を被ります。オンライン サービスやシステムの障害で一度信用を失うと、それを取り戻すのは容易ではありません。
10 億ドル規模の企業なら、ダウンタイム 1 時間につき 686,000 ドルを失うと試算されています。たとえ 99.9%の
可用性を実現している企業でも、毎年、年間 8.76 時間のダウンタイムは避けられないというデータもあります。一年
間の損失額がいくらになるか、これらのデータをもとに計算するのは簡単です。しかも、その損失額に、顧客の信頼を
失うことによる損失は含まれていません。米調査会社 IDC によれば、フォーチュン 100 企業がアプリケーションの障
害で毎年失っている金額は 12.5 億ドルから 25 億ドルにのぼると見積もられています。
ダウンタイムの損失額と可用性の対比
小企業(<$0.5 億)
中企業($0.5 億~$10 億)
大企業(>$10 億)
年商にもとづくダウンタイム 1 時間ごとの被害額
可用性に対するダウンタイム
IT レジリエンスの必要
ビジネスがデータを失う原因は自然災害、人為的ミス、サイバー攻撃など、多岐にわたりますが、原因が何であれ、デ
ータの損失を許容することはできません。企業は、そのような事態に直面しても、アップタイムを確保し、データの損失
被害を最小限に抑え、生産性を維持するためのデジタル補償プランが必要です。被害のしわ寄せがユーザーや顧客
に及ぶようなことは絶対に避けなければなりません。
システム障害対策として、企業は災害復旧(DR)プランを準備しますが、その新しいあり方として注目されているの
が IT レジリエンスです。IT レジリエンスでは、積極的なアプローチでリカバリを新しいレベルに引き上げ、ビジネスが常
に先手を取れる状態にします。システム障害やサービスの停止からビジネスと顧客を保護しながらも、シームレスに変
化に対応できるようにするのが IT レジリエンスです。
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DR の一歩先を行くアプローチ
企業はバックアップと災害復旧(DR)による対策にとどまらない、柔軟で完全なソリューションを構築する必要があり
ます。そこでは、対策をハイパーバイザー、ハードウェア、クラウドに依存しないことが重要です。また、ダウンタイムには、
たとえ想定外であっても、すばやく対応できなければなりません。さらに重要なのは、イノベーションへの障壁を取り除き、
新しいテクノロジーやプロセスを取り入れやすくすることです。
Zerto IT Resilience Platform™の導入
Zerto は、ビジネスに IT レジリエンスをもたらします。継続的な可用性、優れた運用性、マルチクラウドにおける機動
性を、シンプルで使いやすい単一の IT Resilience Platform™を通じて実現でき、その設計にはスケーラビリティへ
の対応も組み込まれています。
継続的な可用性
サービスのいかなる中断からもデータを保護し、システムが常に稼働状態であることを確立します
ワークロード モビリティ
アプリケーションとデータのワークロードを、完全保護されたノーリスクの状態で移動可能にします
マルチクラウドの機動性
クラウド選択の自由、クラウド間の移動の自由を確保します
IT レジリエンスは、企業の重要なアプリケーションとワークロードが障害や中断に耐えられる体制を確立します。企業
がアプリケーションとデータにいつでもアクセスできるようにするには、レプリケーションとリカバリの単純化および自動化が
重要な役割を果たします。
当ガイドでは、ハイブリッド クラウド環境が IT レジリエンスにどのような効果をもたらし、ビジネスのリカバリ時間短縮、
データ損失の回避、ワークロード マイグレーションの単純化にどのように役立つかについて解説していきます。
DR と IT レジリエンスの比較
災害復旧(DR)
ダウンタイムと一斉リカバリに焦点を当てた戦略
サービスの中断に対して受け身で反応
リカバリへの投資は高額な保険料のようなもの
ダウンタイムを数時間から数日単位で計測
ビジネスの中断は日常イベント対応の軽視に起因
不十分はプラン、レポート、指標による悪影響
IT レジリエンス
アップタイムときめ細かなリカバリに焦点を当てた戦略
積極的な手段と迅速な対応でダウンタイムを最小限に
柔軟性を高めて、対策投資を保護
ダウンタイムを数秒単位で計測
アナリティクスの活用でビジネスの中断を防止
継続的な改善を目指す
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第 2 章
クラウド環境の IT レジリエンス
クラウド コンピューティングは今やビジネスの常識になりつつあります。オンラインでのサービスは顧客に完全に受け入れ
られ、むしろそれが当然のように期待される傾向にあります。ソーシャル メディア、iCloud や DropBox をはじめとす
るオンライン ストレージ サービス、オンライン バンキング、オンライン ショッピングなど、例を挙げればきりがありません。
一方、企業はオンラインとオンサイトのシステムを併用する傾向にあります。ビジネスでクラウドを有効利用するにはどう
すればよいでしょうか?最適なアプリケーションにはどのようなものがあるでしょうか?クラウドは IT レジリエンスにどのよう
に生かせるでしょうか?ここでは、そのような疑問について検討していきます。
パブリック クラウドのみ=22% ハイブリッド クラウド=67% プライベート クラウド=5%
パブリック利用=89% プライベート利用=72%
94%の企業は何らかの形でクラウドを利用
クラウド オプションの多様化
コンピューティングとその土台となるハードウェアの関係は、仮想化によって希薄になりました。VMware vSphere や
Microsoft Hyper-V などのハイパーバイザーを使用して仮想化レイヤを構成し、リソースを複数の仮想マシンで共
有する方法により、クラウド コンピューティングの利用が広く一般化されました。そして、ネットワークとインターネットのさ
らなる高速化にともない、Amazon や Microsoft などの大手 IT サービスは超大型パブリック データセンターへの投
資を進め、ビジネスユーザーのクラウドオプションの多様化に貢献してきました。そういった流れの中で、クラウド環境は
以下の 3 種類に分類できます。
プライベート クラウドは、一企業に専用のインフラストラクチャで、通常は社内でホストされます。単独使用
なのでリソースをより確実に制御でき、特に重要で秘匿性の高いデータ管理に使用されます。