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果物の樹のお伽話 第1話:村はずれの果実の樹
- 7. 若者たちは、少しでも果物の味をよくしようと、 何年も努力しました。 「じゃあ、おれも手伝うよ」 「最初に樹を枯らしてしまったからなぁ」 果物を持っていった人の中には、 手間のかかる作業を手伝ってくれる人もいました。 それにつれ、果物を持っていく人も増えていきました。果物が足らなくなると、 この樹の枝を接ぎ木して育てました。 そして、新しい樹にも 「誰でも自由にお持ちください」 という立て札を出しました。 配達したり、ジャムを作って販売する人は、 農機具や肥料の費用を負担したり、 専門家を呼んでアドバイスしてもらったりと、 いろいろ協力してくれました。 こうして、若者たちの果物は、 一段と虫食いが減り、 商人の果物よりも味がよくなり、 ますます人気が高まりました。
- 9. では、果実の樹を独り占めした商人は、 どうなったんでしょう? じつは、彼の商売もうまくいっていました。いっときお客さんが少なくなりましたが、 たくさんの人を雇ったり、 遠くまで果物を出荷したり、 他の村にある果物の樹を買収したりして、 ドンドン商売を大きくしていきました。 おいしい果物を作っているという点では、 こちらもあまり変わらなかったのです。