2013 アメリカIT政策の動向（後編）

Copyright (c) JETRO/IPA New York 2012
http://www.ipa.go.jp/about/NYreport/index.html
File Edit View History Bookmark Window Help
Search
Insert your bookmarks here News Web
３．モバイル端末の普及
（１）スマートフォン、タブレットの普及動向
• 米国3.1億人中、TV保有2.9億台、PC保有2.2億台
– スマートフォン、タブレットも徐々に「1人1台」に。
スマートフォン普及率タブレット普及率
47
12%
31%
47%
2011 2012 2013
51 58 65 72 79 86 95
107 115
126
142 148
0
50
100
150
200
250
300 テレビユーザー数 290M
PCユーザー数 218M
携帯電話ユーザー数 237M
（百万人）

Search
（１）スマートフォン、タブレットの普及動向
• フィーチャーフォンの需要はほぼ一巡、今後はスマートフォン
がモバイルIT端末の普及を牽引。
• スマートフォンの販売台数
2007年（iPhone登場、700万台）→2012年 6.3億台
【スマートフォン/携帯電話販売台数（世界）】※Gartner2012.2
2010年 2011年 2012年
スマートフォン
3億台
（19%）
以外 13億台
（81%）
4.7億台
（26%）
以外 13億台
（74%）
スマートフォ
ン6.3億台
（33%）
スマートフォ
ン以外 12.7
億台
（67％）
48

Search
（１）スマートフォン・タブレットの普及
• スマートフォンは米国から新興国へ普及
– 世界：携帯17.5億台（2012年販売、前年比-1.7%）、うちス
マートフォン6.7億台（同＋43%）*Gartner2013.2
– 米国：携帯2.5億台、うちスマートフォン1.2億台（2012年）
※IDC2012.8
– 中国：携帯3億台、うちスマートフォン1.8億台前後（同）
– 日本：携帯0.3億台、うちスマートフォン1,600万台（同）※JEITA
• 2012年、米国は販売台数（中国）、普及率（EU）で世
界一から転落
• スマートフォンは3億台（2011年）→10億台（2013年）。
全体のシェア50%超。新興国対応の低価格機が鍵に。
49

Search
（１）スマートフォン・タブレットの普及
50
米国発のスマートフォン → 新興国を制覇したものが世界を制する
• RIM,HTC 2010年米国で成功 → 2011年以降新興国でシェア喪失
• Huawei 米国に進出することなく2012年シェア倍増、世界3位に。
スマートフォンメーカー別世界シェア※Gartner, IDC等平均2013.1
0.00%
5.00%
10.00%
15.00%
20.00%
25.00%
30.00%
35.00%
40.00%
Q1
2010
Q2
2010
Q3
2010
Q4
2010
Q1
2011
Q2
2011
Q3
2011
Q4
2011
Q1
2012
Q2
2012
Q3
2012
Q4
2012
Apple
Samsung
Nokia
RIM
HTC
ZTE
LG

Search
リビング、オフィス、モバイルにおけるIT利用
ハードウェア企業、コンテンツ企業の戦略の変化
• これまで：３コンソール戦略
– オフィス（PC）、リビング（TV）、移動環境（携帯電話）
事務処理、娯楽（コンテンツ消費）、通信の役割分担
– TV、PC、モバイルの覇権をめぐる競争（OS、インターフェー
ス）。タブレットの登場で3コンソールのボーダレス化が懸
念されたが、、
• これから：マルチコンソール戦略
– Phablet、サイネージなど多様な情報端末が登場、共存。
• ツイッターやSNS「コンテンツチェックイン」
• カウチコマースなどリビング（寝室）にいながらのタブレット使用増
加
51

Search
モバイルを巡る特許紛争、買収合戦
• スマートフォンでは、アップルvsサムスン 10カ国50
件以上の訴訟が提起されている。
• 2012年7-8月のカリフォルニア地裁評決：5特許でサ
ムスン敗訴、Nexus、Galaxy SII,III、Galaxy Tabなどが
差止めへ
52
Samsu
ng
LG
Barns &
Noble
HTC
Motorola
Apple
Microsoft
Oracle
Kodak
Google
スマートフォンを巡る訴訟状況
11月和解

Search
モバイル関連技術
• 位置情報（GPS、電子コンパス）
• WiFi、ブロードバンド（3G、LTE）
• インターフェース（マルチタッチ、スワイプ入力）
• 搭載チップ
インテルからARM設計のチップに急速シフト
53
名称 Atom Snap Dragon
S1-S4
A4, A5, A6X Tegra2,3
メーカー Intel Qualcomm Samsung Nvidia
仕様 800Mhz-1.5GHz
単独コア
1-1.7GHz
1-2コア
800MHz-1.0GHz
1-2コア
600Mhz-1GHz
1-4コア
特徴 PC、家電など
様々なバージョ
ンあり。
ARM設計を活
用
Apple製品に採
用
ARM設計
ARM設計

Search
タブレット
• iPadの独壇場、累計1億台以上を売り上げ
– スマートフォン、TV、PCの用途を侵食。特にネットブック売
り上げは壊滅的打撃。
– Google, Amazon, MSが垂直統合モデルの新製品で対抗
– Xoom(Motorola), Galaxy Pad, Streak(Dell), Playbook(RIM)
など敗退
• 業務上の利用
– ホテル、操縦士、医師、MR、レストランなど幅広い分野に
– Bring Your Own Device（BYOD）対応が課題。
• 学校（医療、K-12初中等教育）での配布
– 2012年第3四半期だけで米国内教育機関に100万台納入
54

Search
PC
55
• 米国PC（デスクトップ+ノートPC）出荷台数※IDC
2009年 2010年 2011年 2012年
7,103万台→ 7,510万台→ 7,131万台
（世界） 3.04億台 3.47億台 3.52億台 3.71億台
• 米国PCメーカー別シェア（出荷台数ベース）※IDC
26.4 25.9 26.1
24.1 23.1 22.3
11.3 10.7 10.7
7.6 8.8 9.4
7.8 8.8 7.8
22.8 22.7 23.7
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
2009 2010 2011
Etc
Acer
Toshiba
Apple
Dell
HP

Search
リビング（TV）
• 薄型TVのコモディティ化に対抗して、各社はインター
ネット接続TV、3DTVを投入→3Dは奮わず。
– 2012年の感謝祭セール時価格の例
• 40インチ LCD $179（T社）
• 50インチLED $598（S社）, 55インチ3D LCD $899（P社）
• 60インチ LCD $688（V社）
• CATVのSTB、Google TV、Apple TV、ゲームコンソール
に接続して、出力先としてTV利用。
56

Search
アメリカ人のインターネット利用状況
• アメリカ人の平均的な
– インターネット利用時間：60分（Flurry）～111分（Nielsen)/
日
– TV視聴時間：111分（Nielsen）～162分（DOL）/日
• インターネット利用時間の半分以上はソーシャルメ
ディア
57
Webサイト滞在時間／日
（2008年8月）
滞在時間／日
（2011年9月）
Facebook N/A 15.4分
Google 2.7分 3.4分
Microsoft
（MSN/WLive含む）
29分 4.5分
Yahoo! 6.5分 4.2分
Youtube 2.0分 3.0分（出典）Nielsen

Search
３．モバイル端末の普及
b. モバイル決済の動向
• 米国におけるクレジットカード普及状況
– クレジットカード13億枚、デビットカード5.8億枚
– EMV対応カード：ほとんど０（2011年3Q）
• 欧州ではICチップ内蔵クレジットカードが普及
– EMV対応カード：7億枚（普及率80%）（2011年3Q）
– （日本）EMV対応カード2.6億枚（普及率80%）、Eｄｙ
+Suica+PASMO=6700万枚（電子マネー）
→米国でもICカード（モバイル？）は普及するか
– クレジットカード各社の詐欺被害補償の打ち切り方針
– Android陣営のNFC対応
58

Search
モバイル決済の市場動向
• Mコマース（オンライン販売や決済を含めたB2C市
場） 2011年60億ドル規模→2016年300億ドル規模
*Forrester 2011.6
– うち、純粋なモバイル端末を使った店頭決済は6億ドル程
度（2012年）
• 今後の決済インフラ（POS端末、スマートフォン両方）
の普及動向がカギ 59

Search
1. NFCやEMVチップ搭載型のもの
– VISA(payWave), Master(PayPass),
– Google Wallet(NFC)
2. モバイル端末でクレジットカードを読み取るもの
– Square, Paypal Here, VeriFone
3. 独自に決済プラットフォームを提供するもの
– Starbucks,
– Square Wallet, Paypal Local
60
モバイル決済の類型

Search
• 2011年の被害額35.6億ドル（世界の47%）
– うち、小売店頭での被害5割弱（2006年データ）
61
(参考）米国におけるクレジットカード詐欺被害
損失金額（百万ドル）比率
デビットカード（PIN） 28
デビットカード（サイン） 337
クレジットカード 1,240
ATM引き出し 397
カード発行会社合計 2,002 53%
POS 863
インターネット、通販等 897
小売業者合計 1,764 47%
被害総額 3,766

Search
1. モバイル端末によるクレジットカード読み取り型
– 2009年、Squareがサービス開始してから、急速に普及。
– 手数料の安さ、スマートフォン（タブレット）アプリとして在
庫管理、出退勤管理などを一体的に提供しており、好評。
2. NFC利用型
– VISA、Masterによる地道なFMV対応リーダーの普及活動
が2015年頃には結実。次期決済インフラとしては最有力。
– 通信キャリア（ISIS）、Google Wallet、EMV陣営の力関係？
3. プラットフォーム提供型
– Apple社は最新製品に噂されていたNFC搭載を見送り。
62
モバイル決済の方向性

Search
c. ブロードバンド
米国日本韓国 OECD平均
全体普及率（30国中） 27.7（15位） 26.9（16位） 35.4（6位） 25.6
固定
普及率（30国中） 27.1（14位） 26.3（16位） 34.4（4位） 24.2
FTTH比率 6.8%〔 11位〕 62%〔1位〕 58%〔2位〕
速度（単位bps）
公称（30国中） 27M（20位） 149M（1位） 69M（6位） 30.6M
中位値 15M（19位） 19M（13位） 76M（1位）
価格（単位$）
低速度（34事業者中） 19.84（ 7位） 40.94（28位） 14.82（5位）
高速度（30事業者中） 89.52（25位） 50.36（10位） 18.65（1位）
モバイル
3Gカバー率(29国中) 92.3%（ 8位） 100%（ 1位） 99%（3位） 81%
WiFi普及率(10万人あたり） 43 12 375 (英 292）
63
（出典）OECDブロードバンドポータル、JiWire
（注）各国とも2011年時点
低速度 0.25Mbps-2.0Gbps未満、高速度 45Mbps-54Gbps未満
WiFiは人口10万人あたりのpublic hotspot数（2012年12月現在）
米国のブロードバンド整備状況（日本、韓国と比較）

Search
全米ブロードバンド計画
64
• 2009年景気刺激策（ARRA）
– ユニバーサルアクセス関係補助金（NTIA 47億ドル、農務省25億ド
ル）とブロードバンド計画策定費用を計上
• 2010年3月、連邦通信委員会（FCC)は、全米ブロードバンド計
画を策定。
項目内容
①高速ブロード
バンド
2020年までに、少なくとも1億の米国の家庭に少なくとも100Mbpsの入手可能な
アクセスを可能とする。また、そのマイルストーンとして、2015年までに1億の
米国の家庭が50Mbpsにアクセス可能とする。）
②モバイル米国は、モバイル分野でのイノベーションでリードする。（世界で最も早く広
いワイヤレスネットワークを確立する。
③ユニバーサル
アクセス
全ての国民がブロードバンドサービスへの入手可能なアクセスを持ち、必要が
あれば、契約することができる手法と技能を得るようにする。
③超高速拠点の
整備
全ての米国のコミュニティにおいて、少なくとも1Gbpsのアクセスを可能とす
る（学校、病院、政府施設等）
④公的安全ネッ
トワーク
米国国民の安全を確保するため、全ての第一発見者が、米国全体のワイヤレス
の相互接続可能なブロードバンドのネットワークに接続できるようにする。
⑤スマートグ
リッド
米国がクリーンエネルギーでのリードできるよう、全ての国民が、リアルタイ
ムで、エネルギー消費を監視・管理するのにブロードバンドを利用できるよう
にする。

Search
ブロードバンド関係の話題
65
• データ通信容量の逼迫
– 近年、YouTube、Netflix、Bittorrentなどブロードバンド帯域
を圧迫するインターネットサービス利用が増大
– 2010年、AT＆Tは携帯電話のデータ通信の定額制を廃止
し、2GB/$25 or 250MB/$15の従量制プランに変更。
Verizonなども追随。のち、「スロットリング」も導入。
– タブレットなどの複数端末接続、テザリングなど相次いで
新規プランを発表（実質値上げ）
– 固定回線についても、AT&Tは2011年に250GB上限の定
額制度の導入を発表。

Search
66
• インターネット中立性
– インターネットアクセスは自由でオープンであるべきとする
考え方（アクセス先・方法、コンテンツなどについての差別
の禁止）
• 通信キャリア：莫大な電気通信インフラ投資（最近ではFTTH）の回
収のためフリーライドを阻止したい
• インターネット企業（ヤフー、イーベイ、アマゾンなど）：自由でオー
プンなアクセスを法的に保証することが必要
• 2011年12月、FCCはネット中立性に関する規則施行
– プロバイダーがウェブコンテンツへのアクセス制限を行う
ことを禁止。無線回線には穏やかな規定
– Verizonによる訴訟なども発生。

Search
67
• Netflix
– ストリーミング配信によるTV、映画コンテンツの提供
• 視聴者1,200万人（2009年）→2,000万人（2010年）、2011年に海外
展開
– ケーブル会社のTV視聴契約を解約する「コードカッティン
グ」の元凶との指摘。
• タイムワーナー：1,270万人（2009年）→1,190万人（2011年）

Search
d. コンテンツ配信
① 音楽 70億ドル市場（物理媒体含む）
• 全体市場の縮小は2011年に微増に転換
– ダウンロード型 iTunes, Google Play, Amazon.com
– ストリーミング型 Pandora, Spotify
68
0%
5%
10%
15%
20%
25%
30%
35%
40%
0
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
M/標準 M/標準 M/標準 M/標準
音楽市場の電子配信の推移
電子配信
うちモバイル
物理媒体
電子配信比率
（百万ドル）
（出典）RIAA
2008年 2009年 2010年 2011年

Search
②映画 286億ドル市場
• 劇場での興行収入は横ばい、家庭におけるビデオ
視聴はDVDセル・レンタルが大幅に落ち込み
– ダウンロード型 iTunes, Google Play, Amazon.com
– ストリーミング型ケーブル会社のオンデマンド、Netflix,
Hulu
69
（出典）Digital Entertainment Group
2010年 2011年
興行収入 106億ドル 106億ドル
家庭用ビデオ販売 176億ドル 180億ドル
うち電子配信 22.6億ドル 24.2億ドル
映画の売上（劇場、家庭）

Search
③書籍 50億ドル市場
• 2008年に電子書籍が登場したが、iPadのほかに、
Kindle、Nookが出揃った「電子書籍元年」は2011年。
– 電子書籍売上9.7億ドル（2011年）日本は629億円
70
（出典）American Association of Publishers
0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
M/標準
M/標準
M/標準
M/標準
M/標準
T/標準
T/標準
M/標準 M/標準 M/標準
印刷書籍
E-Book
電子配信比率
書籍の売上推移（百万ドル）
6,000
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
2009年 2010年 2011年

Search
④新聞 386億ドル市場
• 印刷広告収入は急速な落ち込み。
• Wall Street Journal, Financial Timesが先鞭をつけた課
金（Media Pass）システムが徐々に普及。
71
（出典）Newspapers Associations of America
新聞業界の収入構成推移
0
5,000
10,000
15,000
20,000
25,000
30,000
35,000
40,000
45,000
50,000
DAILY & SUNDAY
NEWSPAPER PRINT TOTAL
NEWSPAPER DIGITAL
ADVERTISING
（百万ドル）

Search
④新聞（続き）
• 電子購読は2010年にWSJ, 2011年にFTが開始。
• NY Timesは無料で閲覧できる記事数を設定する方
式が好評。電子購読による収入は、2012年に9,100
万ドルで、過去二年（合計4,000万ドル）平均から4倍
増。電子購読者数38万人（全体の半分）。
• オンライン決済などに強いベンチャー企業の登場
– Press+:出版全般のソリューション企業R.R. Donnelly &
Sons社が運営。ライセンス方式による安価な課金基盤。
– Mediapass: javadcriptによる簡素なポップアップウィンドウ
が特徴。
– TinyPass：NYベンチャー。Andrew Sullivanのブログ課金。
72

Search
４．ソーシャルメディアの活用
• Facebookの台頭
– 2004年創業、現在世界約10億人のユーザー（米1.5億人）
• Google+（2.5億人） 2011年6月開設
• Myspace （6,500万人）、LinkedIn（1億人）
– （参考）mixi（約560万人）
• アメリカ人のインターネットアクセス時間を占有
– インターネット利用時間に占める割合 SNS23%※ニールセン調
査：2011年9月

Search
• 企業におけるSNSが拡大中
– Facebook page Fortune 100企業の74%が利用
– ツイッターの利用も拡大。コカコーラ、GAPなど、Fortune100企業の
79%、平均フォロワー数 14,709人
• 社内向けの利用も拡大
– CRM、ERM用途に採用する企業が拡大
– （5百万人）、JIVE、Salesforce Chatterなど 74
順位 Page名ファン数
1 Facebook for every phone 1億4,543万人
3 Texas Hod’em Poker 6,491万人
4 Rihana 6,166万人
10 Coca-Cola 5,241万人
23 Disney 3,847万人
26 MTV 3,749万人
（出典）PageData(All Facebook)
2012年10月現在
企業におけるＳＮＳ利用

Search
ソーシャルメディアのビジネス利用類型
75
(出典）ニューヨークだよ
り2011年7月
企業のＳＮＳ利用動向か
ら一部改変

Search
76
時期
投資・M&Aを
受けた企業
投資・M&Aを行った企
業
形態
投資・M&A規
模
買収対象サービス・技術の概要
2011年2月 Seesmic
Salesforce.com
Softbank Group
資本参加 400万ドル
複数のSNSアカウントを一括管理するツー
ル類の開発
2011年3月 Radian6 Salesforce.com 買収
3億2,600万
ドル
SNS上の投稿内容・傾向を分析するツール
類の開発
2011年3月 Hubspot
Salesforce.com
Google Ventures
Sequoia Capital
資本参加 3,200万ドル
SNS上の投稿内容・傾向を分析するツールや
SEOツールなどを統合したオンラインマーケティ
ングソフトウェアの開発
2011年5月 OffiSync Jive Software 買収 3,000万ドル
Google DocsをMicrosoft Officeに統合するプ
ラグインの開発
2011年5月 TweetDeck Twitter 買収 5,000万ドル
Twitter上の投稿内容・傾向を分析するツールの
開発
2011年6月 PostRank Google 買収不明
SNS上の投稿内容・傾向を分析するツール類
の開発
2011年12月 Gowalla Facebook 買収不明位置情報提供サービス（LBS)
2012年6月 Yammer Microsoft 買収 12億ドル企業内専用SNSの構築、運営
2012年7月 Thready Facebook 買収不明
SNS上の投稿内容・傾向を分析するツール類
の開発
ソーシャルメディア企業のＭ＆Ａによる機能強化

Search
政府機関におけるソーシャルメディアの活用
• 連邦政府におけるSNSの利用
– 大統領選挙などにおける情報提供、資金集め
– オバマ大統領のツイッターのフォロワーは2,971万人（日
本は＠masason176万人が最大）
• 政府で4500以上のツイッターアカウント
– 各政府機関におけるブログ（NASA、EPA、Armyなど）
– 連邦政府職員（組織）のソーシャルメディア利用率
77
2010年 2011年
Facebook 72% 86%
YouTube 61% 80%
LinkedIn 32% 70%
Twitter 30% 55%
（出典）gov.aol.com

Search
５．ベンチャーによる起業
• ベンチャー企業のライフサイクル
78
Seed Stage
ブレインストーミング
Startup Stage
試作品作成
市場調査
Bridge Stage
IPOや企業買収など
Startupから卒業
Seed Stage
ブレインストーミング

Search
５．ベンチャーによる起業
• ベンチャーキャピタルマネーはシリコンバレーに集
中 2011年3Q時点で全米の38%とのデータも
79
（出典）
PricewaterhouseCoopers /National Venture Capital Association Money Tree Report

Search
近年のIPOの傾向
• ITが大型IPO案件を占める
80
時期企業名設立時期本社所在地主な事業内容 IPO額
2011年Q1 InterXion 1998年
オランダ
Schiphol-Rijk市
通信事業者、ISP、その他企業向け
データセンタの管理・運営サービス
2.6億ドル
2011年Q2 Yandex
1997年
9月
ロシア
Moscow市
インターネット検索サイト運営 13億ドル
2011年Q3 Tudou
2005年
1月
中国
上海市
動画共有サイト運営 1.8億ドル
2011年Q4 Zynga
2007年
7月
California州
San Francisco市
ソーシャルゲーム開発 10億ドル
2012年Q1
Arrison
Transmissi
on
1915年
Illinois 州
Indianapolis市
自動車トランスミッション 6億ドル
2012年Q3 Facebook 2006年
California 州
Menro Park市
ソーシャルメディア 160億ドル
2012年Q3
Santainder
Mexico
Financial
Group
1857 年
（本社）
スペイン
Santainder
（本社）
金融 29億ドル

Search
米国における主要VC
VC名本社所在地
ファン
ド規模
投資対象分野投資先企業例（事業内容）
500 Startups
California州
Mountain
View市
不明
モバイル  Memetales社（電子書籍リーダ・モバイル端末向け電子書籍・ゲーム）
クラウドサービス  Gizmo社（クラウドサービス）
金融  PayByGroup社（グループ型オンライン決済サービス）
医療・教育・言語  eSpark Learning社（タブレット端末による小学生教育サービス）
Draper Fisher
Jurvetson
California州
Menlo Park
市
70億ド
ル以上
モバイル
モバイル
 AdMob社（モバイル広告）
 Epocrates社（モバイル端末向けヘルスケア情報システムアプリケー
ション開発）
クリーンテクノロジ  SolarCity社（ソーラーエネルギ―システム開発）
クラウドサービス
 Box社（クラウドベースのファイル共有・コラボレーション・コンテンツ管
理サービス）
ソーシャルゲーム  Five Minutes社（ソーシャルゲーム）
法人向けアプリケーション・サービ
ス
 Lumeta社（法人向けネットワークセキュリティ分析サービス）
ナノテクノロジ  BinOptics社（次世代光通信技術開発）
Sequoia
Capital
California州
Menlo Park
市
不明
電子機器製造  Apple社（PC・ソフトウェア・電子機器製造）
ソーシャルメディア  LinkedIn社（ビジネス・プロフェッショナル向けSNS）
インターネット
インターネット
 Yahoo!社（ポータルサイト運営）
 YouTube社（オンラインビデオ共有サイト）
金融  PayPal社（オンライン決済サービス）
Intel Capital
California州
Santa Clara市
21億
7,900
万ドル
モバイル  Clearwire社（WiMAXサービスの直販・卸売り事業）
ソフトウェア開発
 Redhat社（Linux OS対応クラウドコンピューティング、ストレージ、仮想
化、等各種ソフトウェア開発）
半導体製造  Marvell Technology Group社（半導体製造）
通信機器製造  Research in Motion社（携帯電話端末製造）
IDG Ventures
California州
San Francisco
市
68億ド
ル
ソーシャルゲーム  Funzio社（クロスプラットフォームソーシャルゲーム）
インターネット  Simply Hired社（仕事検索エンジン）
Eコマース
 Leap Commerce社（モバイルEコマースプラットフォーム）
 LivingSocial社（オンライン地域振興クーポン）
Y Combinator
California州
Mountain
View市
不明
クラウドサービス
 Dropbox社（クラウドストレージ）
 Scribd社（ファイル共有サービス）
ソーシャルメディア  Posterous社（ブログプラットフォーム）
81

Search
６．クラウドコンピューティング
＜市場動向＞
• IT投資の平準化、柔軟性の観点から急速に普及（ICT白書で
は米65%、日本33%：2011年）。IT投資の約1割→2014年ころ
には50%を占めるとの予想も。
• 市場規模予測（世界）：*Gartner
– 683億ドル（2010年）→1,488億ドル（2014年）
うち米国 396億ドル 744億ドル
日本 68億ドル 179億ドル
82
調査会社対象範囲予測内容
Gartner社 Public Cloud市場(世界）
2012 年に 1090 億ドルに成長すると予測。
SaaS144億ドル、PaaS842億ドル、IaaS62億
ドル。
Delloitte社 SaaS市場（全世界）
年平均成長率36.6％、2013年には、約552億
ドル規模に成長すると予想
Forrester社
クラウドコンピューティング市場
（全世界）
2020年には、約2,410億ドル規模に成長すると
予想
Renub Research社
クラウドコンピューティング市場
（全世界）
2013年には、約250億ドル規模に成長すると
予想
PaaS市場（全世界）
2013年には、約4億ドル規模に成長すると予
想

Search
サービス形態
83
ハードウェア
アプリケーション
プラットフォームPF製品
IaaS SaaSPaaS
多様なレイヤーの
サービスが実現可能に
（エコシステム）
 SaaS:アプリケーションレイヤーまで含めたサービス。消費者・企業が直接
利用。
 PaaS:ユーザーがアプリケーションを開発。ディベロッパー向け。
 Iaas：ユーザーはストレージのみを借用し、ミドルウェア・アプリケーションを
開発。

Search
84
Consumerization, Virtualization, App-ification, Mobile shift
など様々な概念を包含して成長中。
Gartner のHype Cycle (Cloud Computing)

Search
クラウド関係標準化動向
オープンソースによる標準化の流れ
• IaaS構築 Cloud Stack, Open Stack、Eucaｌyptus
• PaaS構築 Stratos, Clound Friendry
• データ分散処理 Hadoop, DB関係 Cassandra、Redis
• ハードウェア Open Compute Project
セキュリティ関係
– ISO 27002 セキュリティマネジメント（改訂中）、ISO 27017 クラウドセ
キュリティ（作成中）
– NIST SP 800-146 クラウドコンピューティングの概要と推奨事項（2012年
5月改訂）ほか
85

Search
クラウドコンピューティングビジネス
86
• 様々なビジネスが登場
‒ 導入コンサルティング
‒ エネーブリングサービスパッケージ→クラウド
‒ クラウド管理サービス、オーケストレーション、ブローカー
‒ オンラインバックアップサービス、オンラインストレージ
‒ 特定業界向けサービス医療（HIPPA査察、FDA機器認定
対応）、航空、バイオ、金融「コミュニティクラウド」
‒ 政府機関向けサービス
• 企業ITシステムのクラウド化はCRMからERP、HRDに波及。
‒ Salesforce（Rypple） vs SAP（success factors）, IBM（Kenexa
）, Oracle （Taleo）
‒ いわゆるBPaaS（基幹システム用SaaS）

Search
NIST CC Reference Architecture(NIST SP 500-292)
87
Cloud Provider
Cloud Service
Management
Cloud Carrier
Cloud
Auditor
Cloud
Consumer
Provisioning/
Configuration
Portability/
Interoperability
Security
Audit
Privacy
Impact
Audit
Performance
Audit
Business
Support
Security
Privacy
Cloud
Broker
Service
Intermediation
Service
Aggregation
Service
Arbitrage
Physical Resource Layer
Hardware
Facility
Resource Abstraction and
Control Layer
Service Layer
IaaS
SaaS
PaaS
Cloud Orchestration
クラウドコンピューティング関連の「エコシステム」を定型化

Search
クラウドコンピューティングの国籍条項
• Patriot Actなどの存在により、データセンターがおかれる管
轄国についての関心は高くなってきている。
• 連邦政府のIT調達条件上は、包括契約（スケジュール70）、
個別契約（各省庁が提示するRFP）などを見る限り、米国籍限
定の条件は付されていない。
• 一方で、ITベンダー側は政府関係機関向けのクラウドサービ
スを開発。（マイクロソフトのBPOS-D参照）
88
サービス要素 Office３６５（BPOS-S） BPOS-D
Hosting Platform 複数テナント専用
データセンター世界中アメリカ国内
最低利用人数 10人 5,000人
カスタマイズ不可可
※ BPOS: Microsoft Business Productivity Online Service, Standard/Dedicated

89
データセンターの設置状況
大手IT企業の主要なデータセンタ―設置場所*
*一部の企業はデータセンターの設置場所を公開していないため、これらの企業については、設置場所は発表及びメディア報道ベース。

90
大手IT企業の主要なデータセンタ―設置個所*（米国）

91
大手IT企業の主要なデータセンタ―設置場所*（米国以外）

Search
データセンターの立地動向
• インフラ整備は規模の経済が働くことから、大規模
データセンター立地が進行（「データセンター銀座」）
WAクインシー、ORプリンスビル、NCメイデンなどが
有名。
• 一方で、データセンターは米国の全消費電力の
2~3%を占めるようになり、省エネルギーが重要な課
題。
– 給電直流化、冷媒変更、設備配置、モジュール型DC採用
などの工夫。
– EU（Facebook）では寒冷地DCも採用。
– プロプラエタリ vs. オープン（Open Compute Project）
92

2013 アメリカIT政策の動向（後編）

Recomendados

Recomendados

Mais conteúdo relacionado

Semelhante a 2013 アメリカIT政策の動向（後編）

Semelhante a 2013 アメリカIT政策の動向（後編） (20)

Mais de Japan External Trade Oragnization, Switzerland

Mais de Japan External Trade Oragnization, Switzerland (18)

2013 アメリカIT政策の動向（後編）