イタリアの産業クラスターへの投資には、既存の生産施設利用や、研究機関との相乗効果など、さまざまな利点があるのをご存知ですか？ また産業危機地域への投資に対する、イタリア政府による、支援や優遇措置についてはまだまだあまり知られていません。 新規プロジェクトへのEUからの援助資金の何パーセントが未使用だと思いますか？詳細は記事でご確認ください。 #イタリア #投資 #合弁 #ライセンス供与

1. イタリアの産業クラスターおよび産業危機地域における投資の機会
イタリアへ投資をすることは、単に人口約 6’000 万人の巨大国際市場に参入することに
限らず、欧州市場 (EU、約 4 億 4’700 万人) および約 4 億 5’300 万 人の欧州経済圏
(EEA)への直接のゲートウェイでもあります。
インセンティブや優遇策も考慮に入れた、買収、ジョイントベンチャーの設立、産地や産
業危機地域での技術移転などの投資機会の概要をご紹介します。
NAGAEN は、化粧品、ヘルスケア、デザイン、
ファッション、機械を中心に、イタリアと日本の市場
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イタリアの産業クラスターへの投資
イタリア国立統計研究所 (ISTAT, Istituto Nazionale di Statistica) のデータによると、イタリアに
は約 140 の盛んな産業クラスターがあります。

2. これらの地域は、イタリア経済の典型的な構造を表しています。高度に専門化されサプラ
イ チェーン (例: 家具のサプライ チェーン、機械のサプライ チェーン、医薬品のサプライ
チェーン)に集中した 、 中小企業 がが存在する地域です。
なぜイタリアの産業クラスターに投資するのでしょう? 以下は５つの正答です。
- 費用のかかる投資や承認のための長い待ち時間なしで、既存の生産施設、機械、ノウハ
ウを利用できる。
- 資格のある専門的な人的資源と、学問 (研究) と職業界 (職業訓練) とのつながりの拡大。
- 大学技術移転オフィス (TTO) や地元の研究センター等の主な研究機関との相乗効果を生
み出す可能性。
- 需要に応じて、一般的に非常に利用しやすいの卸売り業者と下請け生産業者の利用可能性。
- 特許、知的財産、イタリアおよび EU の規制への準拠。
以下はヘルスケア、化粧品、機械、デザイン、ライフスタイル分野の主要な産業クラスター
です。
家具・建築・照明
家具: Brianza (MB); Fossombrone (PU); Manzano (UD); Piandimeleto (PU);
Poggibonsi (SI)
布張りの家具: Forlì
椅子: Manzano (UD)
バスルーム家具 - 蛇口: Provincia di Verbano-Cusio-Ossola
化粧品
化粧品: Crema (CR)
建設・インテリアデザイン
タイル・セラミック素材: Caltagirone (CT); Civita Castellana (VT); Deruta (PG);
Faenza (RA); Sassuolo (MO); Savona
電気・電子製品
家電: Conegliano (TV) (inox valley); Fabriano (AN)

3. ハイテク・半導体等: Catania (Etna valley)
玩具・幼児品
玩具: Canneto sull'Oglio (MN)
ジュエリー・宝石・時計
金細工: Arezzo; Marcianise (CE); Valenza Po (AL), Vicenza
機械・機器・メカニック産業
自動車・エンジン: Bologna; Modena; Torino
木工: Pesaro
農畜・酪農機械: Cento (FE)
靴機械: Vigevano (PV)
製紙機械: Altopascio (LU)
コーヒー関連機械: Provincia di Treviso
機械工具: Provincia di Brescia

4. 機械・機器・メカニック: Atessa (CH); Bologna; Guastalla (RE); Piacenza; Reggio
Emilia; Termoli (CB); Val Brembana (BG); Val di Sangro (CH)
サーモメカニクス: Pordenone
バルブ: Lumezzane (BS)
素材・資源
ゴム: Paratico (BS); Provincia di Bergamo (rubber valley)
花崗岩: Gallura
木材: Casalasco - Viadanese (CR, MN)
大理石: Carrara; Orosei (NU)
皮革: Castelfiorentino; Provincia di Vicenza; Santa Croce sull’Arno
斑岩: Val di Cembra (TN)
コルク: Calangianus (SS); Tempio Pausania (SS)
ガラス: San Salvo (CH); Savona; Vasto (CH)
モビリティー
遊船・海事: La Spezia

5. 雑貨等
製紙: Altopascio (LU); Fabriano; Verona
刃物: Maniago (UD)
ハサミ: Premana (LC)
アイウェア: Belluno
キッチン用品・ホームウェア: Lumezzane (BS), Provincia di Verbano-Cusio-
Ossola
医療・保健
医療機器: Carpi (MO); Medolla (MO); Mirandola (MO)
医薬品: Anagni (RM), L’Aquila
スポーツ用品
スポーツ用品: Montebelluna (TV)
楽器
楽器: Castelfidardo (AN); Loreto (AN); Recanati (MC)
繊維・アパレル・靴
靴: Barletta; Casarano (LC); Provincia di Fermo; Provincia di Macerata; San
Mauro Pascoli (FC); Valdinievole (PT); Vigevano (PV)
靴下: Castel Goffredo (MN); Provincia di Brescia; San Mauro Pascoli (RM)
帽子: Montappone (FM)
ウール: Biella
繊維: Biella; Carpi (MO); Empoli (FI); Perugia; San Giuseppe Vesuviano (NA); San
Marco dei Cavoti (BN); Sant'Agata de' Goti (BN); Valle del Liri (FR)

6. 投資の機会とイタリアの産業危機地域における政府の誘致
イタリア国家は、産業危機の地域を、産業政策において国家的に重要な経済的困難にある
地域と見なしています。
なぜイタリアの産業危機地域に投資するのでしょう?
「複合性産業危機」(aree di crisi industriale)と認定された場合には、PRRI (Progetti di
Riconversione e Riqualificazione Industriale) として知られる、危機に瀕している地域や産
業部門の活性化（再産業化、再評価）のためのイニシアチブがあります。
プロジェクトは、イタリア経済財務省 (MISE) が 100% 所有する会社である Invitalia
(投資誘致および事業開発のための国家機関) によって管理されています。

7. PRRI を通じて、産業および復興計画の承認を得た投資家は、経済的貢献や国の資金提供
などの重要なインセンティブを得ることができます。
地域ベースでの資金と管理の利用可能性を条件として、「非複合性産業危機」を目的とす
る投資に対する優遇措置もあります。
複合性産業危機の領域
MISE は現在、複合性産業危機を以下の地域で特定しています。
北部
-ピエモンテ州: Torino
-フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州: Trieste
-リグーリア州: Savona
中部
-トスカーナ州: Piombino; Livorno

8. -マルケ州: Val Vibrata - Valle del Tronto - Piceno; Distretto Fermano Maceratese;
aree di crisi Gruppo A. Merloni
-ラツィオ州: Rieti; Frosinone
-ウンブリア州: Terni - Narni
南部
-アブルッツォ州: Val Vibrata - Valle del Tronto - Piceno
-カンパニア州: Acerra-Marcianise-Airola; Torre Annunziata-Castellammare;
Battipaglia-Solofra
-モリーゼ州: Venafro; Bojano; Campochiaro
-プッリャ州: Taranto
-サルデーニャ州: Porto Torres; Portovesme
-シチリア州: Termini Imerese; Gela
イタリアと EU の財政優遇措置
EU、州および地方自治体は、新規投資やスタッフの採用など、企業の発展のために返済
不用な資金提供やその他の優遇措置を提供しています。
多くの場合、これらの機会は知られていないか、企業のデシジョンメーカーによって過小
評価されており、イタリアでは EU 資金の最大 40% が特定のプロジェクトに未使用のま
まであると推定されています。
これらのツールに関する適切な知識は、日本企業および資本によるイタリアへの投資機会
の最適化にさらに効果的に貢献できます。
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