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心不全治療薬スライド
- 2. 心臓は血液を全身に届ける 臓器 重量 (kg) 血液量 酸素消費量 (mL/min) 組織100g当り(mL/100g·min) (mL/min) 組織100g当り(mL/100g·min) 骨格筋 31.0 840 2.7 50 0.2 皮膚 3.6 462 12.8 12 0.3 肝臓 2.6 1500 75.7 51 2.0 脳 1.4 750 54.0 46 3.3 腎臓 0.3 1260 420.0 18 6.0 心臓 0.3 250 84.0 29 9.7 『生理学展望 14版』（丸善株式会社）より5,40064.0全身
- 3. 電気的興奮が収縮力に変換される仕組み 筋小胞体 (Ca2+ 1 mM) 収縮フィラメント Na+ 140, K+ 5, Ca2+ 2 (mM) Na+ 10, K+ 150, Ca2+ 0 電位依存性 Na+チャネル 電位依存性 Ca2+チャネル 電位依存性 K+チャネル Na+-K+ ポンプ Ca2+ ポンプ ATP Ca2+依存性 Ca2+放出チャネル
- 4. 心臓は収縮する
- 5. 心臓のポンプ機能 Richard E. Klabunde 『Cardiovascular Physiology Concepts, 2nd Ed.』 （Wolter Kluwer Health）より 血圧
- 7. 心不全 心不全 • 心臓のポンプ機能が相対的に不十分な状態 • 尿量減少 • 胸水 • 下腿浮腫 • 5年生存率は約50% • 大腸癌より予後不良 • 心不全の最大の危険因子は高血圧 • 血圧を下げるのも治療の一つ
- 9. 大腸癌患者の生存曲線 心不全患者の生存曲線 Loehr L.R., et al. Am J Cardiol. 2008.
- 10. 血液循環の効率を上げたい
- 11. 心不全治療薬の3本柱 1. 利尿薬 …前負荷の軽減 フロセミド（ラシックス）、スピロノラクトン（アルダクトン） 2. 降圧薬 …後負荷の軽減 ACE阻害薬、ARB、β遮断薬 3. 強心薬 …心収縮力強化 ドパミン（イノバン）、ドブタミン（ドブトレックス）、 ジギタリス、PDE阻害薬
- 13. 利尿薬
- 14. Michael H. Ross 『Histology, 6nd Ed.』 （Wolter Kluwer Health）より
- 15. ループ利尿薬 サイアザイド系 Na Na Na Na Na Na Na Na Na Na Na Na K KK K K K K K K K K K 抗アルドステロン薬 Bertmam G. Katzung 『Basic and Clinical Pharmacology, 6nd Ed.』 （a LANGE medical book）より アルドステロンのはたらき 1. ENaC 2. Na/K ポンプ 3. AQP2
- 18. ACE阻害薬 ARB
- 19. レニン A II A I 血管平滑筋収縮 アルドステロン バソプレシン TGF-β β1刺激 血圧低下 低Na+ 血圧上昇 Na+再吸収 ANP ACE アンジオテン シノーゲン レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系 RAA系
- 20. A I A II A II
- 21. レニン A II A I 血管平滑筋収縮 アルドステロン バソプレシン TGF-β β1刺激 血圧低下 低Na+ 血圧上昇 Na+再吸収 ANP ACE アンジオテン シノーゲン ACE阻害薬, ARB ACE阻害薬 ARB 1. 降圧作用 2. 利尿作用 3. 心臓繊維化の抑制
- 22. ループ利尿薬 サイアザイド系 Na Na Na Na Na Na Na Na Na Na Na Na K KK K K K K K K K K K 抗アルドステロン薬 Bertmam G. Katzung 『Basic and Clinical Pharmacology, 6nd Ed.』 （a LANGE medical book）より アルドステロンのはたらき 1. ENaC 2. Na/K ポンプ 3. AQP2 ＜バソプレシンのはたらき＞ AQP2による水分 の再吸収 Emi M, et al. J Am Coll Cardiol 2006 V2受容体 AQP2
- 23. Schultz JEJ, et al. J Clin Invest 2002 TGF-βによる心臓繊維化 Dobaczewski M. Cardiovasc Res 2011
- 24. ACE阻害薬とARBの違い アンジオテンシノーゲン アンジオテンシン I アンジオテンシン II アンジオテンシン II 受容体 （AT1受容体） レニン ACE （肺）（脂肪細胞） ブラジキニン 分解産物 キマーゼ 1. 血管拡張 2. 咳嗽刺激
- 26. ACE阻害薬とARBの違い アンジオテンシノーゲン アンジオテンシン I アンジオテンシン II アンジオテンシン II 受容体 （AT1受容体） レニン ACE （肺）（脂肪細胞） ブラジキニン 分解産物 キマーゼ 1. 血管拡張 2. 咳嗽刺激 エスケープ現象
- 28. 代表的なARB • ロサルタン（ニューロタン） • カンデルサルタン（ブロプレス） • バルサルタン（ディオバン） ARBの利点 1.エスケープ現象がない 2.AT2受容体刺激の上昇 3.ブラジキニンへの作用がない（咳が出ない） 4.ACE阻害薬は腎代謝、ARBは肝代謝
- 30. ドーパミン ノルアドレナリン アドレナリン ドブタミン カテコールアミン カテコール環 ＊ドーパミン（イノバン）は 低用量で血管拡張作用がある Bertmam G. Katzung 『Basic and Clinical Pharmacology, 6nd Ed.』 （a LANGE medical book）より
- 31. 筋小胞体 (Ca2+ 1 mM) 収縮フィラメント Ca2+ ポンプ リアノジン受容体 Ca2+負荷による強心作用 電位依存性 Ca2+ チャネル アドレナリン, ノルアドレナリン, ドブタミン Na+-Ca2+ 交換体Na+/K+ ポンプ AC ATP cAMP ジギタリス
- 35. Packer, et al. N Engl J Med 1996;334:1349-1355 β遮断薬の心不全に対する作用 1. 心筋酸素消費量の抑制 2. カテコラミン心筋障害の抑制 3. RAA系の抑制 4. 抗不整脈作用 5. 冠血流量の増加
- 36. レニン A II A I 血管平滑筋収縮 アルドステロン バソプレシン TGF-β β1刺激 血圧低下 低Na+ 血圧上昇 Na+再吸収 ANP ACE アンジオテン シノーゲン レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系 β遮断薬
- 37. 筋小胞体 (Ca2+ 1 mM) 収縮フィラメント Ca2+ ポンプ リアノジン受容体 β遮断薬による心保護作用 電位依存性 Ca2+ チャネル アドレナリン, ノルアドレナリン Na+-Ca2+ 交換体Na+/K+ ポンプ AC ATP cAMP カルベジロール
- 38. カルベジロールの抗不整脈作用 Zhou Q, et al. Nat Med. 2011
- 40. hANP レニン A II A I 血管平滑筋収縮 アルドステロン バソプレシン TGF-β β1刺激 血圧低下 低Na+ 血圧上昇 Na+再吸収 ANP ACE アンジオテン シノーゲン ヒト組み換え型 心房性利尿ペプチド
Notas do Editor
- 特殊循環、各臓器はATPを使って、それぞれ特有の働きをしている。
- 電気的興奮が力学的収縮に変換される仕組み。Na-Kポンプによって、膜電位は-80 mVに維持されている。
- 体には火力発電所も原子力発電所もない。ATPがある。どうやって、ATPを使って、電気興奮をポンプ機能に変換するのか？
- 心臓も、全身に血液を送る、という特有の働きがある。どうやって、全身に血液を送り出しているのだろうか？
- 電気的興奮が力学的収縮に変換される仕組み。Na-Kポンプによって、膜電位は-80 mVに維持されている。
- 電気的興奮が力学的収縮に変換される仕組み。Na-Kポンプによって、膜電位は-80 mVに維持されている。