レジデント報告会の資料です

1. 自治医大家庭医療後期研修プログラム専攻医2年目
前橋美歌

2. 多種多様な症例を経験するプライマリケア医にとって、臨床
推論の能力は必須
生涯学習の理論に基づき、臨床推論の能力向上のための勉強
会を立ち上げた
他医師の勉強会に対する満足度も高いと考えられたため報告
する

3. Common disease
→多少慣れてきた
Uncommon disease
→苦手意識！
すぐに上級医に相談したり、紹介する傾向

4. 「ヤブ医者」化を防ぐため、勉強会をやりましょう！
毎週金曜日に内科カンファレンス→30分の勉強会を開催
参加者 内科医6名＋研修医
→New England Journal of MedicineのClinical Problem-Solving（CPS） 勉強会
を開くことに

5. 臨床推論
一流医師の診察過程
太字で病歴や身体所見、検査所見
その後、コメント
学生時代に森澤先生の
CPSを読むセミナーに参加していた

6. 当初、論文の通読で頭に入りにくい
→ARCSモデルで改善

7. →症例に臨場感を持たせた
→身近な話題を絡める
→褒める
→報酬
授業に対する学生のモチベーションを維持するための方法

9. 当初、論文の通読で頭に入りにくい
→ARCSモデルで改善
ディスカッションで参加型の形式をとった
5 micro skillsを用いた

10. 短時間に指導する簡便でかつ有効的な教育法
（1）結論を聞く
（2）根拠を聞く
（3）出来たことを褒める
（4）改善点を提示する
（5）一般論を提示する

11. 62歳女性。奥歯の歯科治療をした後から5時間出血が持続して
いるため受診
半年前にも同様のエピソードあり。
鑑別は？問診は？

12. 中年女性の出血傾向
全身性の疾患で出血傾向を示す疾患、局所の出血傾向も考え
る
鑑別診断は広く、丁寧な問診が必要
手術や出産などの出血に関わる過去の状況についてや薬物の
使用について
ガンや肝・腎・甲状腺疾患も止血を狂わせる
家族歴も重要

13. 慢性下痢、腹痛:ガストリノーマ
難治性気管支喘息:好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
高Ca血症、貧血、腎障害、骨病変:サルコイドーシス
疲労感、遂行障害：PRES
不明熱：血管内リンパ腫
頭痛、発熱後の発疹：発疹チフス
肺胞出血、糸球体腎炎：Goodpasture’s症候群
MVP、頭痛：IE
慢性下痢：VIPoma
出血傾向：多発性骨髄腫による後天性von Willebrand病

14. Uncommon diseaseに対する苦手意識は（少し）和らいだ
以前であれば逃げ出した症例でも食らいつけるようになった
（歯肉出血が16時間持続し、プレショックとなった患者）

15. 一人の時よりも難しい問題にチャレンジできる
考え方の多様性を共有でき、問題解決のアプローチを学べる
グループの知識、技能を向上できる
励まし合える
グループの中での自分の価値を見出せる
切磋琢磨できる
協調性、結束感を高める

16. 資料はslideshareにアップ
→職場異動で勉強会が無くなっても
学習が継続できるよう工夫

17. 具体的経験：その人自身の状
況下で、具体的な経験をする。
省察的観察：自分自身の経験
を多様な観点から振り返る。
概念化：他の状況でも応用で
きるよう、一般化、概念化す
る。
新しい試み：新しい状況下で
実際に試してみる。

18. 具体的経験：慣れない病気を
すぐに相談・紹介しちゃう
省察的観察：uncommon
diseaseへの苦手意識
概念化：臨床推論能力向上の
必要
新しい試み：自己学習の延長
としての勉強会の開催

19. タキソノミー（教育目標）を定めることで
教育方略や評価の仕方が明確化
臨床推論能力の涵養→CPS使用が適していた

20. IDプロセスモデルとは、目標を達成するために必要な学習
活動を分析・設計・開発・実施・評価の5つのフェーズとし
て定義するもの

21. 目標：臨床推論能力の向上
Uncommon diseaseの
苦手意識
勉強会の計画 勉強会資料作成Uncommon diseaseの
苦手意識
勉強会の実施

22. 「自己の業績」だけではなく、医師とそのチームの
「医療の質」を向上させて、患者や地域の健康に貢献する
医療の質≒医師の診療パフォーマンスの向上
①医師のコンピテンシー
②医療を取り巻く制度などのシステム
③個人的資質

23. 論文を読み臨床推論能力up
→医師のコンピテンシー向上
学習機会を提供・維持
→医療を取り巻くシステム向上
他の医師への教育、生涯学習という枠組みの学習
→個人的資質の向上

24. NEXT STEP
勉強会では活発な議論が持てている
→ディスカッションする上で効率が良い
今後は実際に体験した症例も、同様の形式で振り返りたい
1/19 栃木総合診療研究会
「1ヶ月にわたる発熱と上腹部痛で紹介となった80代男性」

25. 資料をアップしています。
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