指導と評価の一体化を目指して、評価を多様化させる動きが広がっている。その中で、主体性をいかに評価するかという難題に呼応するように、自己調整学習が注目されている。筆者は高校の英語の授業において大きな比重を占めるリーディング活動において、Zimmerman(2011)の中で述べられている「関与する読み手」を育成することを目指した。関与する読み手の構成要素として、質問する、知識を活性化する、要約するという読解方略の活用がある。それによって学習者は自己効力感を認識する。筆者は今年度、高校2年生を担当するにあたり、前任者が行っていた和訳の配付をやめ、自力で読み、自分の知識を総動員しても分からないことを、オンライン上で質問ができるようにした。また、読解活動においては単なる言語の処理にとどまらず、筆者が読み手に伝えたい概念を認識するように、必ず英語でのサマリーの活動を取り入れた。半年が過ぎて、自己効力感を調査し、質問の頻度やサマリーへの取り組み方と自己効力感の関係を調査した。