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13apr2013 kernelvm8-main
1.
保存版 いまさら聞けない ZigBee
@Fantom_JAC
2.
自己紹介 ●
Java で EHCI ドライバとか TCP/IP スタック とか 802.11 スタックとか書いてたような気が します。 ● Objective-C が大好きです。
3.
ZigBee の主な特徴 ●
日本で流行ってない ● 802.15.4 と混同される ● Bluetooth や WiFi に押され気味 ● アライアンスの年会費が高い ● 仕様書の誤字脱字が多い ● なのに仕様書以外にまともな資料がない ● 有料なのか無料なのかはっきりしない ● ロゴがダサい
4.
5.
ZigBee の歴史
ZigBee の歩み 世界の主なできごと この頃から既存のプロトコルが M2M Half-Life リリース 1998 年頃 に不向きだということに世界が気づき AMD64 が初めてアナウンスされる 始める。 IEEE 802.15.4-2003 が策定完了 Athlon FX-51 のリリース 2003 年 SGI Tezro のリリース ZigBee Specification 1.0 公開 Doom3 リリース 2004 年 いわゆる” ZigBee 2004” FarCry リリース ZigBee 2006 公開 ATI が AMD に買収される 2006 年 アプリケーション層の後方互換性が無 くなる ZigBee 2007 公開 Carcass 再結成 2007 年 ZigBee 2006 と互換性を保つ X Japan 再結成 K10 のリリース ZigBee IP 公開 某国がミサイルを出し入れ 2013 年
6.
スタック図
7.
ZigBee3 大要素 ●
PHY/MAC ● この二層までが IEEE 802.15.4 ● NWK ● この層が ZigBee として最もよく知られた層 ● APL ● この層が全然理解されていない ● APS ● ZDO ● ZCL
8.
802.15.4 とは ●
IEEE が策定した PAN 標準 ● 802.15 ワーキンググループ (WPAN) – Bluetooth 等 ● 別名 Low Rate WPAN ● 速度を犠牲にして消費電力を減らす ● 普通は 2.4GHz - ISM ● 仕様書はオープンだからみんな実装してみよう
9.
NWK Layer (1) ●
メッシュを実現している ● ルーティングとか ● ネットワークの管理とか
10.
NWK Layer (2) ●
NLDE ● ふつうの Data Entity ● フレーム作ってセキュリティかけたり ● NLME ● ネットワーク Next High Layer Entity – 開始、参加、離脱等 NLDE-SAP NLME-SAP ● PAN ID 管理 NLME ● ( NWK )アドレス管理 NLDE w/ NWK IB ● ルート探索 MCPS-SAP MLME-SAP ● ルーティング MAC Sub-Layer Entity
11.
ZigBee Network ●
3 つのノードタイプ ● Coordinator ● Router ● EndDevice ● Coordinator/Router は全然電池食います ● EndDevice こそが ZigBee の本質
12.
Coordinator ●
ネットワークを作成する唯一の存在 ● ネットワークに常に 1 台しかいない ● 802.11 インフラにおける AP のような ● 常に ON ● スリープできない ● 普通はゲートウェイ的な役割をする ● ハンドルするために多くのリソースが必要
13.
Router ●
ネットワークが作成できない Coordinator
14.
EndDevice (1) ●
ネットワークを作成できない ● 子ノードを持つことが出来ない ● ルーティングできない ● 通常はスリープ状態 ● 普通にメッセージを受信することができない
15.
EndDevice (2)
メッセージは直接届く C/R C/R
16.
EndDevice (3)
メッセージは直接届く (ように見える) C/R ED
17.
EndDevice (4)
C/R メッセージは親を経由する ED1 ED2
18.
EndDevice (4)
実はここは 直接届いていない C/R C/R/ED ED
19.
EndDevice (5)
ED はスリープから復帰したと きに自分で取りに行く (メールチェックのような) ED2 宛のメッセージ C/R ED2 メッセージはここに溜まる (POP サーバーのような )
20.
EndDevice (5)
ED はスリープから復帰したと きに自分で取りに行く (メールチェックのような) ED2 宛のメッセージ C/R ED2 メッセージはここに溜まる (POP サーバーのような )
21.
EndDevice (6) ●
宛先の ED が取りに来なかったら? ● 無慈悲に破棄されます ● タイムアウトは普通何秒なの? ● 7680ms という値がデフォルト値です ● なんとかしてすぐに送りたいんだけど? ● たぶん Wake-Up ボタンみたいなのがあります
22.
EndDevice (7) ●
Wake-Up ボタンを押すと・・・ C/R ED2 _人人人人人_ > DoS 攻撃 <  ̄ Y^Y^Y^Y  ̄ ̄
23.
FAQ (1) 消費電力って? ●
普通に無線通信すれば普通に電池は減ります ● Coordinator/Router は常に RX が ON ● 極力スリープ状態を長く取ることしか解決方法 はあまりない
24.
FAQ (2) PANID
が2つ? ● 16-bit PANID ● MAC 層で使われるネットワーク識別用 ID ● 16-bit しかないので衝突する可能性が高い ● Extended PANID (64-bit PANID) ● NWK 層で使われる PANID ● 前述の衝突を回避するために拡張した ● 2つとも一致しないと通信できない
25.
FAQ (3) アドレスが2つ? ●
IEEE Address (64-bit Address) ● いわゆる MAC アドレス(のようなもの) ● ユニークであり、チップ毎に割り当てられている ● Network Address (16-bit Address) ● IP スタックにおける IP アドレスのような存在 ● 動的に割り当てられる事が多い ● 基本的には Network Address だけで通信で きる
26.
APL Layer ●
ZigBee 最大の特徴 ● APL 内で更に 2 つに分かれる – APS – Application Framework (ZDO/ZCL) ● アプリケーションフレームワークがプロトコル レベルで決まっている ● ZigBee は単なる「通信方式の一つ」ではない ● ビジネスに直結する仕様が策定されている ● モダンな設計 ● オブジェクト指向の概念がふんだんに取り入れられ ている
27.
APS Layer (1) ●
上位のフレームワーク層と直接やりとりする層 ● Binding ● Group Management ● APS ACK Fragment Next High Layer Entity ● APSDE-SAP APSME-SAP APSME APSDE w/ APS IB NLDE-SAP NLME-SAP NWK Layer Entity
28.
APS Layer (2) Endpoint
毎にユーザーのアプリケーションが格納される Application Application Application Object Object ...... Object EPa EPb EPn APS
29.
Binding (1) ●
ある Application Object と別の Application Object をリンクする ● 単一方向 ● 多重バインディングができる
30.
Binding (2)
31.
Binding (3)
Light A Light B Addr: 0x1234 Addr: 0x6464 Switch A Addr: 0x0666 EP1 EP5 EP12 EP7 Binding Table Source Destination Switch B Addr: 0x5555 0x0666:EP7 0x1234:EP1 Light C 0x0666:EP7 0x6464:EP5 0x3333 EP7 0x0666:EP7 0x6464:EP12 0x5555:EP7 0x3333:EP1 EP1
32.
Group Addressing (1) ●
複数の Application Object に対して一括送 信したい ● 基本的にブロードキャスト ● 受信側が責任持ってフィルタする ● Binding 先として Group を指定することも可 能 ● 普通は Option ● HA 等では Mandatory
33.
Group Addressing (2)
Group:0x8888 Group:0x6413
34.
Group Addressing (3)
Light D Addr: 0x5678 Destination Group 0x8888 EP1 EP2 フレームのアドレスモードで判断 Group Table Group Endpoint 0x8888 EP1 0x7777 EP2
35.
APS ACK ●
APS 層で ACK を有効にできる ● 信頼性を高める ● ACK タイムアウト時に再送 ● Option だけど普通実装されてるでしょ
36.
Fragmentation ●
その名の通りデータのフラグメント化 ● ウィンドウサイズがあったりと TCP に似てる ● これも Option だけど普通実装されてる
37.
Security ●
なにやら色々頑張ってくれます☆
38.
Application Framework (1) ●
Cluster ● 「機能」の単位であり、外部に公開され る” Public” な機能 ● Application Object には必ず Cluster が(通常 複数)存在する ● 特に ZCL においては「クラス」に近い概念 Cluster (ID:XXXX) ・・・ Cluster (ID:XXXX) Application Object
39.
Application Framework (2) ●
Profle ● (狭義には) Cluster の集まりを定義している ● 「クラス」に対する「パッケージ」に近い概念 ● すべての APS メッセージは Cluster ID と Profle ID を必ず指定しなければならない。 ● よって、これら2つは” Addressing” である、と 定義されている Profle B Profle A Cluster Cluster Cluster Cluster Cluster Cluster
40.
ZigBee Device Object
(1) ● Application Object の実装(仕様) ● Endpoint 0 は必ず ZDO が実装される ● USB の Endpoint 0 と似ている ● Device/Service Discovery ● APSME へのインターフェース ● 各種デバイスの設定
41.
ZigBee Device Object
(2) ● Profle は ZigBee Device Profle ● 非常にわかりづらいが、 ZDO とは Application Object としての名称で、外部との通信に使われる Cluster の仕様が ZDP ● ZDO において Cluster とはそのままコマンド ID と捉えることができる ● 通常 Request/Response と対になっている
42.
ZigBee Device Object
(3) Network Manager Device & Service Discovery 実体は NWK 層 Application Object Security Manager API 等を Binding Manager 通じてアクセス 実体は NWK 層 一部 APS 層 ZDP および APS 層 Cluster を指定して通信 Group Manager Node Manager Application 実体は APS 層 Object API 等を ZigBee Device Object (EP0) 通じてアクセス
43.
ZigBee Device Object
(4) ● ユーザーが作成する Application Object は 通常 APSDE 以外触れることが出来ない ● データ送受信のみが行える ● サンドボックスような仕組み ● 別途 ZDO を経由してのみ、 APSME や NWK との連携を行える ● 通常これらの API はベンダーより提供される ● 同様に外部から ME を操作することはできない ため、 ZDO を経由して連携できる ● 例えば遠隔のデバイスの Binding を変更する等
44.
ZigBee Cluster Library
(1) ● ユーザーが作成する Application Object の 実質的な仕様、枠組み ● ZCL を利用することは必須ではないが、 ZCL を使 わないとベンダー間の互換性が保てない ● ZCL において Cluster とはそれぞれ独立した クラスあるいはインターフェースと捉えること ができる
45.
ZigBee Cluster Library
(2) 各 Cluster には Command と Attribute が複数存在する Command -> メソッド Cluster Attribute -> フィールド Command Attribute Application Object
46.
ZigBee Cluster Library
(3) On/Of Cluster の例 On/Off +OnOff : Boolean +Off() +On() +Toggle()
47.
ZigBee Cluster Library
(4) 必ず Server と Client が対になって通信しなければならない Server Cluster ZCL Message Client Cluster Client Command/Attribute にアクセスできるのは対になる Server Server Command/Attribute にアクセスできるのは対になる Client
48.
ZigBee Cluster Library
(5) ● とにかく豊富なライブラリ ● 様々なビジネスシーンですぐ使える ● BACnet Tunnel とか怪しいものまで ● Profle 固有のと共通の Cluster がある ● 全 Cluster は Attribute 読み書き用の共通 Command を持つ
49.
ZigBee IP
TCP/UDP IPv6/ICMP 6LowPAN IEEE802.15.4 MAC IEEE802.15.4 PHY
50.
ZigBee IP
TCP/UDP IPv6/ICMP とても つまらない 6LowPAN IEEE802.15.4 MAC IEEE802.15.4 PHY
51.
今日から始める ZigBee
52.
今日から始める ZigBee (
松 ) ● アライアンス入会 ● 3000USD~ ● Ember EM35x 開発キット ● 2500USD ● あるいは EM2xx ● XBee S2 ● 1200 円くらい? ● XBee USB アダプタ ● 1500 円くらい?
53.
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54.
今日から始める ZigBee (
竹 ) ● TI CC2530 開発キット ● 649USD ● 簡易版は 100USD~ ● XBee S2 + XBee USB アダプタ ● 合わせて 3000 円以下
55.
今日から始める ZigBee (
梅 ) ● XBee S2 ● EndDevice 用と Coordinator 用 ● XBee USB アダプタ ● トータル 5000 円以下
56.
今日から始める ZigBee End Device
PC Ember TI XBee XBee 等
57.
Pure Java ZigBee
Application Framework bekko.org
58.
アライアンス入会? ●
アライアンス入会 ● ZigBee を名乗るプロダクトを開発する権利 ● HA や SE 等 PAP プロダクトを開発する権利 ● 上位メンバーは仕様に口出しする権利 ● 認定試験を受ける権利 ● ただし非営利目的であれば入会不要 ● 営利目的であっても既に認定を受けてるプロダ クトを利用するだけなら入会不要 ● EM250 や CC2530 は入会必要 ● XBee は入会不要 – ただし PAP プロダクトは入会必要
59.
本日の差し入れ
とっても便利な miniB ケーブル
60.
質問あればどうぞ
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