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Data Visualization Japanの目指すもの
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Yuichi Yazaki
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9/16に渋谷で行われたコミュニティData Visualization Japanの第一回ミートアップの登壇スライドです。
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Data Visualization Japanの目指すもの
1.
DataVisualization Japanの目指すもの 矢崎
裕一2014年9月16日
2.
• ノウハウの共有 •
多様な視点を世の中に提供 • データによる合意形成の手助け • 空からの俯瞰 vs 地面からの眺め • フィールドワークによる街の可視化 • 事実と評価を峻別することが大事 • ビジュアライゼーションによる多様な価値観の共有 • 問題提起(やや個人的) 日本人は「合理的」? Code for Japan/Code for Tokyo
3.
ノウハウの共有
4.
データ ノウハウの共有 分析ビジュアライズ
• 出来るだけ、一単位を細かく、ノウハウを形式知化 • これらの組み合わせの多さによって、生まれる多様性に委ねる • ライセンスを明記(できればCCライセンスで)
5.
多様な視点を世の中に提供
6.
多様な視点を世の中に提供 データによる合意形成の手助け
7.
データによる合意形成の手助け 日本列島の地域構造・図集
8.
データによる合意形成の手助け 日本列島の地域構造・図集 •
1967年 日本地域開発センター刊 • シート126枚、白地図2枚が束ねて収容されている • 30 x 31 x 7.5cm、英文併記 • 高度成長のピークにさしかかっているころ • 未来学が盛ん • 日本が世界のなかでどの位置にいるか知りたい、という要望
9.
データによる合意形成の手助け 日本列島の地域構造・図集
10.
データによる合意形成の手助け 日本列島の地域構造・図集 •
建築家 丹下健三と地理学者 木内信蔵による、日本列島の構造のリ サーチ統計をダイアグラムにまとめたもの • 多数の学者とグラフィックデザイナーを動員し制作に2年半かかっ た • この図集は、当時経済成長が進み、地域問題が浮上する中で議論 の土台を作るために、様々な角度から日本列島の「今」の情報を 視覚化することを狙って作られた。
11.
データによる合意形成の手助け 日本列島の地域構造・図集 作者が語る難しかったこと
全体と部分を同時に描くことの難しさ 「棒グラフ、円グラフなどグラフの概念で捉えられる手法は、現象を定量的に鋭く表現するためにはなくてはならないものである。しかし量的な 対比を明確に表示しようとすればするほど、複雑な構造をもった全体像の極小部分を切り取る形となり、全体像を見ようとすれば、継時的に多数 のグラフをつき合わせて、観察者の思考過程の中で論理的な関係を組み立てなくてはならない。その点で、なまの数表を読んでいく場合と同じよ うな、利用の限界がある。」 性質の異なるものの相関を地図上で表すことの難しさ 「 地図の概念でとらえられるものは、量を表現する点・線・面などの図形あるいは定性的な記号-アイソタイプを地形図の上にプロットして現象 の地域的分布を示すものである。地域間の対比はこれによって表現することは出来るが、性質の異なる諸指標間の相関関係を読み取ることは一般 に困難である。構造モデル をあらかじめ想定して量的表示のパターンを標準化し、図上での相関関係を強調しようとすれば、それは主観を含んだ 特定の論証に単に「さしえ(イラストレーション)」を付け加えるだけのことになる。」
12.
データによる合意形成の手助け 日本列島の地域構造・図集 •
様々な角度から日本列島の「今」の情報を視覚化し、議論の土台 を作ることが必要なのではないか。 Data Visualization
13.
多様な視点を世の中に提供 空からの俯瞰 vs
地面からの眺め
14.
空からの俯瞰 vs 地面からの眺め
杉浦康平 - 時間軸変形地図
15.
視点のある場所によって、見える景色が動的に変化する
16.
空からの俯瞰 vs 地面からの眺め
杉浦康平 - 時間軸変形地図 • 「私」のステータス(例:いる場所)によって全体像が動的に変化す ること • 「俯瞰/統治型の国土管理地図の形と、文化の振る舞いをうつしだす 地図の変化」 • データの多角的な見方を用意することで、視野が多角的になる。 Data Visualization
17.
多様な視点を世の中に提供 フィールドワークによる街の可視化
18.
フィールドワークによる街の可視化 公園の禁止事項増加を伝える新聞記事 NEWS
ポストセブン 9月1日(月)7時6分配信 公園の禁止事項増加「談 笑」「ダンス」「漫才の 練習」など 「ボール遊び禁止」「大声禁止」「自転車 乗り入れ禁止」「喫煙禁止」「花火禁止」 「犬の散歩禁止」「ベンチでの飲食禁止」 →地図にプロットして検証 したい http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140901-00000000-pseven-soci
19.
多様な視点を世の中に提供 事実と評価を峻別することが大事
20.
事実と評価を峻別することが大事 椎名 つよしさん(弁護士/衆院議員)
事実評価 「証拠から読み取ることので きるものを、原因行為と結果 と因果関係などを明確に認定 していく」 事実に対して、その人の価 値観で下す評価。価値観≒ その人間の哲学 (科学/法律/経済学/倫 理/宗教/他人からどう思 われるかなど) https://www.facebook.com/tsuyoshi.shiina.yourparty/posts/341435192680860 リベラル アーツ 『事実と評価を分けることが当たり前の他の仕事(新聞記者や戦略コンサルなど)の方々の見ている「事実」 と弁護士の見ている「事実」ですら、どの程度評価を含んだ概念までを「事実」として提示するか、という意 味において大分異なるというカルチャーショックを受けたことがあり』人は主観から逃れられない。
21.
事実と評価を峻別することが大事 椎名 つよしさん(弁護士/衆院議員)
「常に不断の多面的な考察を続けていく、ことによって自分なり の事実認識と評価を確立するという以外に方法はない」 Data Visualization
22.
多様な視点を世の中に提供 ビジュアライゼーションによる 多様な価値観の共有
23.
ヴィジュアライズ=ものの見方
24.
北斗七星 中国…雲の上にギリシャ…熊日本…柄杓 座っている王朝
25.
五感に訴える ベース部分を印刷+手書きやシール Heart
Journey Mood Calendar / Adonian Chan http://www.slideshare.net/yuichy/lgy-dataviz-140627
26.
東京の微地形模型 MDFの地形モデルに 上部からジオグラフィを
プロジェクション http://www.nanyodo.co.jp/nplus2/tm_tokyo2_6.html
27.
日本人は「合理的」?
28.
日本人は合理的? 世界価値観調査 World
Values Survey 日本人がだんとつで 「世俗的・合理的」 価値観の持ち主だとわかる。
29.
日本人は合理的? • 合理的
vs 非合理的 • 東京と皇居
30.
この世にし 楽しくあらば来む世には 虫に鳥にも我れはなりなむ
!大伴旅人 おおとも の たびと 7世紀後半から8世紀後半ころにかけて編まれた日本に現存する最古の和歌集 日本人の極端な世俗性として仏教哲学者の中村元さんが指摘 http://www.tachibana-akira.com/2012/05/4292
31.
Code for Japan/Tokyo
32.
Code for Japanについて
公共サービスを市民参加型のプロ セスで改善するための仕組みを提 供する非営利組織で、その手段に コード(で作られるアプリやサー ビス)を用いることが特徴。
33.
Code for Japanについて
成長するコミュニティの様子(地域別) 北海道札幌市 | 宮城県 | 福島県会津地域 | 茨城県 | 埼玉県 | 千葉県流山市 | 千葉県柏市 | 東京都調布市 | 神奈川県 | 神奈川県川崎市 | 富山県南砺市 | 石川県金沢市 | 岐阜県 | 愛知県名古屋市 | 奈良県生駒市 | 福岡県 | 佐賀県 | 沖縄県
34.
Code for Japanについて
• 透明性…ソースコードがオープンであればロジックが可視化されてい る • 公平性…誰がそのサービスを使っても結果が一緒(ユーザーの属性に よって結果のパラメータが左右されることはありえますが、それ自体 もコードによって記述されています) http://visualizing.jp/code-for-japan-logo/
35.
Code for Japanについて
この試みは、この母国である日本を一 旦相対化し、当たり前のことだと思っ ている思い込みを一旦留保して疑いそ もそも論に立ち返り、コードで生成さ れるアプリやサービスを通じて見えて くるものを元に、もう一度自分たちや 国のあり方を捉え直す行為ではないか http://visualizing.jp/code-for-japan-logo/
36.
http://codefor.tokyo/ Code for
Tokyoは、東京をより魅力的で居心地のよい場所にすべく、魅力や課題を都民とともに発見し解決する手段を提案す る、都民と行政のゆるやかな意思疎通やコミュニティ形成を目指します。 北海道旭川から沖縄県石垣島まで存在する、日本各地のCode forコミュニティと連携し、地域の魅力や課題発見のストーリーを、 日本各地と共有します。 ITやデザインの専門家としての知見を活かしながらも、成果物は必ずしもIT(アプリやウェブ)に限定せず、近しいアートやパー ソナルファブリケーションのコミュニティとも連携しながら、実務的な成果が生まれることを目指します。
37.
第一次オリンピック前後 • 1953年 ハーバート・バイヤー著作「世界地理地図」
• 1960年 世界デザイン会議(基調講演「デザインの展望」ハーバート・バイヤー) • 1964年 第一次東京オリンピック • 1967年 非広告系デザイナーによる「日本列島の地域構造・図集」
38.
ハーバート・バイヤー 1953年「世界地理地図」より ハーバート・バイヤー著書「世界地理地図」より
39.
ハーバート・バイヤー著書「世界地理地図」より
40.
ハーバート・バイヤー 1953年「世界地理地図」より ハーバート・バイヤー著書「世界地理地図」より
41.
1979年「ザ・ジャパニーズ」より ライシャワー元駐日大使の著書
42.
1979年「ザ・ジャパニーズ」より ライシャワー元駐日大使の著書
43.
おまけ
44.
Realization(現実化)のために… エンジニア:事実積み上げ型 デザイナー:事実積み上げ型 & 事実疑い型
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