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コンシューマゲーム開発におけるHansoftの活用事例
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Hiroyuki Tanaka
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Hansoftをコンシューマゲーム開発に活用する際の使用方法です
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コンシューマゲーム開発におけるHansoftの活用事例
1.
コンシューマゲーム開発 における Hansoft の活用事 例 2018.6.6
2.
自己紹介 • 田中 宏幸
( 41 ) • 株式会社イリンクス 代表取締役社長 • 資格 – PMI 認定プロジェクトマネジメントプロフェッショナル – 認定スクラムマスター • 趣味 – 家に帰ってスプラトゥーン 2 で遊ぶのが生きがい – ただし全ルールで A ランク停滞中(半年以上) 2
3.
Hansoft とは? 3
4.
Hansoft とは? • クライアント
/ サーバー型マネジメントソフト ウェブツールに比べ、動作が非常に高速。 • アジャイル開発前提で設計されている。 ただしウォーターフォールにも使える。 • 管理だけでなく QA 、ドキュメントサーバー チャット等、マネジメント系ツールを統合。 • UI やマニュアルなども全て日本語対応。 4
5.
プロダクトバックログ( PBL )を作 成 5
6.
6
7.
7 「アイテムとしてテキストを貼り付け」で Excel から項目をコピーできる
8.
階層構造を整えたり時間入れたりして整え る。 ここで重要なのが「リリースのタグ」
9.
9 Hansoft の計測の要かつ判りにくいポイント。 先にプランニングシートにリリースタグ作り、各バックログを紐付け ないと リリースダウンチャート等が作られない。 プロジェクト途中で作っても手遅れな場合が多々あるので最初に作る 。 バックログに対して複数紐付けられるので、チームのベロシティ計測 用や
10.
10
11.
サンプルプロジェクトが沢山 リリースタグの付け方等を参考にす る
12.
12 PBL (プロダクトバックログ)一旦完成 単位を日付か ら時間 ( 1
日 6 時間 )に変更 リリースタ グを各タス クに紐付け る 判っている タスクは細分 化 どの作業か ら始めれば 良いか判る ように PO に優先度を 付けてもら う
13.
スプリントミーティング 13
14.
スプリントミーティング • メンバー全員が出席し、 2
週間で行う作業を話し合う • スクラム的にはタスクに人を割り振るのは避けるべき だが、規模が大きく専門性も高いため属人化している (描画担当、物理担当、 etc… ) • 事前に PO が付けた優先度を元に、各自がプロダクト バックログからタスクを作成 • タスクが正当かどうか、 PO がチェック 14
15.
スプリントは事前にリリースタグと同じ く プランニングシートに作成する。 スプリントはチーム単位で作成 ※後述
16.
16 以前は付箋に各タスクを書いてもらっていたが、それを Hansoft …に入力し直すのが大変だったので
17.
17 PBL に個人グループを作成し 権限を各個人に委任して 各自がタスクを作成 「ハイパーリンクのコピー 」機能でコメント欄に親バ ックログの URL
を貼り付 ける ※ 後述 Hansoft だけで完結できるように工夫
18.
先程の URL を CTRL+
クリックで親 バックログに飛べるの で その下に貼り付ける タスクにスプリ ントを指定する 親バックログ の時間よりタ スクの合計時 間が 増えてたら、 見積りが甘か った証拠
19.
日々の更新 19
20.
チームメンバーは 毎日 TO DO
リスト の 時間を減らすだけ 全タスク操作の履歴 ニュースフィードに 示 後から検索も可能
21.
スクラムマスタ ーは困っている 人が居ないか見 守る
22.
アーティストチームとの協業 22
23.
アーティストチーム • アートデザイナー(原画)、キャラモデラー、モーシ ョンデザイナーの 3
職種混合 • 依存関係があり、必ず原画 -> キャラモデル -> モーションの順番で進行 • 仕様がある程度決まっており、揺らぎが少ない • 外の会社を使うことが非常に多い 23 別チームとしてガントチャートで管理 ※Hansoft 的にはカンバンを推奨してる
24.
24 カンバンのサンプルも用意されているので 興味のある方はそちらを確認して下さい
25.
25 アートチームの作業も他と同じ く バックログで管理
26.
プランニングにバックログから ドロップ&ドラッグすると自動 的にガントチャートになる
27.
良い感じに並べ替える 色を変えたりバーが重ならないよ うに自動配列なども出来る
28.
チームメンバーは毎日 TO DO リストの%を増 やすだけ
29.
計測その1 バーンダウンチャート 29
30.
30 リリースバーンチャートで タスクの消化速度から間に合うかが一目で判る。 この例だと「試作」まで後 300 時間ほどタスクを削 るか 速度を上げないと試作に間に合わない
31.
31 機能毎にリリースタグを割り当てておくと 各機能のバーンダウンチャートも表示でき る
32.
計測その2 ダッシュボード 32
33.
33 プロジェクト全体を俯瞰して見れるようなグラフが簡単に作れ る。 例えば左上は、リリース間際に残タスクを全て メンバーに割り振った際の統計。 一番右のスタッフが残作業が多いので、 他のメンバーに割り振ったほうが良い
34.
作り方も簡単。 下の項目から使用したい ものを上にドロップ&ドラッ グするだけ。 バックログが例え数千 あっても即時に反映される ダッシュボードはチーム共 用 と自分用両方作れる
35.
QA ツール 35
36.
36 本格的な QA 用だけでなく、ちょっとしたお願いなどにも 使用。 スプリントが早く終わった際などに対応してもらう。 各メンバーの
TODO に自分の割当分のみ表示されるので、 見逃しにくい
37.
ちょっとした TIPS 37
38.
ちょっとした TIPS • HP
から5ライセンス無料版が DL 出来る。 機能が豊富なので、サンプルなども見つつ 事前にどういう機能があるのか確認するのがオススメ • 判らない事は Perforce の HP で検索。日本語可能。 マニュアルだけでなく色々な TIPS も紹介されている 。 • ただし現在 F1 のヘルプが全て 404NotFound 。 ヘルプが旧 Hansoft のページを見に行くため。 「現在修正中なのでごめんね。 By Steave 」 38
39.
39
40.
最後に 私がマネジメントツールに求める条件 •過去と現在から未来が予測出来る •日々の更新が快適にできる 40
Notas do Editor
社長件上位マネージャーとして、各プロジェクトに関わっています。 趣味は幼少期からずっとゲームで、それが講じてゲーム会社を作っちゃうようなゲーム馬鹿です。 最近はもっぱら任天堂switchのスプラトゥーン2を遊んでますが、Sランクに上がれずずっとジタバタしてます。 お気に入りの武器はデュアススイーパーカスタムです。 何言ってるのかサッパリ判らん!という人が殆どだと思いますが、もし共感できる人が居たら、懇親会でじっくりお話しできればと思います
さて、本日は弊社が2013年頃からずっと使っているHansoftについてご紹介したいと思います。 こちらは現在でも60名規模で2年ほど続いているプロジェクトで使用していますので、それくらいの規模での使い方ということで聞いていただければと思います。
実際にHansoftの使用動画が多数上がっていますので、見ていただければわかりますが、本当に早いです。しかも同時編集が可能で、他人の編集がリアルタムで反映されます。 ヨハンさんに以前聞いたところですと、どうもネットワークゲームの技術が使われているそうです。 カンバンとガントチャート両方が含まれている世にも珍しいツールとなっています。 正直な話、ガントチャートは見やすく使いやすいんですよね。変更は苦手なんですが。 日本語に力を入れて頂いてるのは本当に助かります。
では、早速ですがHansoftの弊社での使い方をご紹介していきます。 まずはPBLの作り方です
こちらが今回の公園用に「GAME」という新規プロジェクトを作成して立ち上げた最初の画面です。 プランニングシートという画面が表示されます。左上にプロダクトバックログがありますので、そちらをクリックします。
左側がプロダクトバックログの画面です。当然真っ白ですね。 よくあるExcelの見積書から右クリックメニュー内にある「アイテムとしてテキストを貼り付け」でコピペができます。
TABキーで階層構造を整えたり、日数を入れたりします。ここで重要なのが赤い枠のリリースのタグです。
このリリースタグというのがHansoftの計測の要なのですが、あまり馴染みがないので判りにくいポイントです 先程のプランニングシートに戻り、先に「新規リリース」からリリースタグを作り、各バックログを紐付けないとあとで説明するリリースダウンチャートが作られません。そのため先に計測したい内容のリリースタグを作る必要があります。 今回はサンプルとして、2軸でリリースタグを作ってみました。リリースプランニングとして、プレイヤーが街Aの中を歩く、プレイヤーが戦闘できるというエピック的な物と、チームとして「レベルデザイン」「バトル」「キャラ」「システム」です。 ただ計測したい内容がなんなのか、プロジェクト開始かつ経験値もない時点ですとみなさん戸惑うと思います。
ただ実はHansoftを新規インストールした際に、沢山のサンプルプロジェクトがインストールされています。GAMEというプロジェクト名の部分をクリックすると
ずらずらっとサンプルプロジェクトが出てきます 文字が小さくて見えないとは思いますが TutorialProject、SCRUMExample、KanbanExample、ガントExample、ラージゲーム、ラージスケールポートフォリオExample ラージスケールプログラム、VRGameなどです。 それぞれにリリースタグが設定されていますので、自分のプロジェクトに近しいサンプル見るとリリースタグの設定方法が判るかと思います
さて、それでプロダクトバックログに戻ります。 まずは先程の見積書から更にタスクを細分化していきます。それぞれにリリースタグを紐づけ、優先度をプロダクトオーナーに設定してもらいます。最後にプロジェクト設定から単位を日付から時間 弊社だと1日6時間で設定を切り替えます。 こちらは粒度を細かくしていくと0.5日とか出てくるのですが、その際に3時間という単位のほうが分かりやすいからです こちらでプロダクトバックログは一旦完成です
次はスプリントミーティングです
現在のプロジェクトの場合、1スプリントは2週間です。 このあたりを話すとスクラムバッドとして怒られそうなのですが、ゲーム制作は中々専門性が高く、例えば物理ベースレンダリングのシェーダーコードをメンバー全員が理解するのが難しい状況です。その中で2年といった長期間作成するので、各タスクは属人化している状況です。 そのため、弊社が行っている一例としてスプリントミーティングのやり方を聞いてもらえればと思います 事前にPOがつけた優先度を元に各自がプロダクトバックログからタスクを作成します。 その後タスクが正当かどうか、POがチェックします
例によってプランニングシートです リリースタグの下辺りに新規スプリントからスプリントを作成します。 ここの例ですとシステムチームとバトルチームの2チーム合同でスプリント作成しています 別途アーティストチームやレベルチームがあるのですが、こちらは後で説明します
スプリントミーィングではバックログからタスクを作成するのですが 以前は付箋で作成して、それをHansoftに入力し直して貰っていましたが、人数が増えると中々につらい状況になりますし、ミスも発生してました
そこでHansoftのプロダクトバックログに個人という欄を作成し、ここだけ全メンバーに書き込み権限を与えます。 その中にタクスを各自に作成してもらい、親バックログを右クリックした中にある「ハイパーリンクのコピー」機能でURLを貼り付けます。これがとても便利な機能です
各メンバーがタスクを書き終えたあと、先程のURLをCTRLクリックすると親バックログに飛べるんですね。なのでその下に先程のタスクを貼り付けます。 こうするとプロダクトバックログの粒度がどんどんと細かくなっていき、階層構造によって見やすさは変わらず蓄積されていきますHansoftとしてはタスクはスプリント毎に作成してバックログとはヒモ付けだけすることもできるのですが、やはり作業したタスクが全て整頓して残ると後々見直すときに非常に便利です。 また合計時間が出てくれますので、一番最初に見積もった時間からオーバーしてるかどうかも判りますまあアジャイル開発的には見積りとか予算とかを一番最初に決めるの自体ナンセンスなのでしょうが、中々日本の契約体系だと難しいんですよね。。。なんて愚痴は置いといて
2週間に一回のスプリントミーティングが終わったので、次は日々の更新です
メンバーは簡単です。Hansoftの左上にTODOリストというボタンがあるので、そこを押すと今スプリントの一覧が出ますそこの時間を一日の終わりに減らすだけです。 ちなみに全タスクの操作履歴がニュースフィードに出たりもします
次にスクラムマスターですが、毎日タスクの減り状況を確認します。 バーが赤色になってたらタスクが遅れている証拠です。 デイリースクラムなどの際に事情を聞いたりします
スクラムとしては、これ以外にもスプリントレビューとか振り返りとかがありますが、Hansoftとは直接関係ないので次はアーティストチームとの協業の話です
Hansoftといいますか、アジャイル開発としては、こういった例にはカンバンを推奨しているのですが 外の会社さんを使用することが多かったりするので、カンバンではなくガントチャートを使っています。 皆さんは是非カンバンを使用していただいて、知見を教えていただけると嬉しいです
ちなみにカンバンはこんな画面です。先程紹介したようにサンプルが入っているのですぐに開始できます
まずガントチャートを作る前にプロダクトバックログタスクを作成していきます。 ここまではスプリントと全く同じです。
それをいつものプランニングシートのスプリント以外の場所にドロップアンドドラックすると自動でガントチャートになります。簡単ですね。
あとは並べ替えたり階層構造にしたり色変えたり色々調整します。 バーが重ならないように自動配列とかもできるので、エクセルで頑張って作ったガントに比べても数段使いやすいです
日々の更新は他のメンバーと同じです。時間を減らすのではなく、%を増やすのがちょっとだけ違うだけです
さて、ここからがHansoftの真骨頂です。 正直付箋などでスクラムをされている方から見ると、複雑でややこしいというイメージを持たれたかもしれませんがそれとの違いがこの計測になります。 その1としてはバーンダウンチャートです
スプリントバーンダウンチャートはあ当たり前過ぎるのでスキップして、こちらはリリースバーンアップチャートです。 各バックログに紐づけたリリースタグの総数や増減値、さらにそれによる予測まで表示されます この例ですと現在のタスク消化速度だと試作タグが付いている全時間746時間に対して、450時間程しか期限までに消化できないということが 点線で表示されているのが判るかと思います。 減らすのか、人を増やすのか。 数カ月先の未来が判るということです。
こちらはリリースバーンダウンチャートの結果です。 いつ全タスクが終わったのかを表示しています 途中までは順調に減ってたのに最後の方でタスクが減らないどころか増えていて、終盤に機能追加があったことが判りますね。 こういったバーンチャートがリリースタグ毎に確認することができます。 マネジメントが何故重要なのかと考えたときに、私は未来に起きる問題を把握するためだと思ってます。 Hansoftはバーンチャートによって、それらが満たせるという事が大変素晴らしいです このようなバーンチャートを付箋で作成するのは非常に大変なので、プロジェクトの規模が大きい場合はこういった自動ツールを使うべきだと思います
ものの5分でつくれるので、こちらは現在のプロジェクトの状況が詳細に判ります またクライアントにこの表を見せると管理してるっぽく見えて喜ばれます
どうしてもプロジェクトを進めるとちょっとした作業が貯まるのですが、そういった際にとても便利です
これは私が調べた内容なのですが、ガントチャート使う際に週3日しか出社しない人に対してガントを適切な長さに設定するのが面倒なので、何か機能ないかなーとおもって調べたのですが バッチリあるんですよねw ほんとHansoft凄いなと思いました
シンプルにこの2点だけです。 ただこの2点だけなのですが、双方を満たしているプロジェクトマネジメントツールが中々見つからない状況でした 今も時々他のプロジェクトマネジメントツールを調査しているのですが、今の所Hansoft以上のプロジェクトマネジメントツールは見つかっていません 動画なども上がってるのでどんなツールなのかぜひ調べてみていただければと思います 逆にまた、もし知ってたら懇親会で、ヨハンさんに見つからないようにコッソリ私に教えていただければと思います
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