1. 診療ガイドラインの批判的吟味ツール

2. 診療ガイドラインで
お困りのことはありませんか？

3. それは
診療ガイドラインのせい
かもしれません

4. 質の評価をする といえば
目の前の診療ガイドラインをどこまで信頼していいか
今回はその概要を説明

5. The Appraisal of Guidelines for REsearch & Evaluation （AGREE）は
AGREE共同計画によって作られた診療ガイドライン作成過程における
手法の厳密さと透明性を評価するツール
診療ガイドライン作成時の第三者による外部評価などでも用いられている

6. 形式の吟味 内容の吟味
診療ガイドラインの作成過程が妥当であるか
診療現場において使いやすいかを評価
記述内容が正しいか
はこっちを評価

7. 対象と目的
利害関係者
の参加
作成の
厳格さ
明確さと
提示の仕方
適用
可能性
編集の
独立性
1 7
ー
BAD GREAT
6つの要素に
それぞれ点数をつける
独断を避けるために，数人で独立して
評価を行い，一致率も確認する

8. 序文
作成経緯
対象と目的
利害関係者の参加
作成の厳格さ
編集の独立性
推奨と根拠
明確さと提示の仕方
適用可能性
参考文献・その他
ここをチェック
各要素は

9. 対象と目的
利害関係者の参加
こんな診療ガイドラインは
嫌だ①
ただの教科書
友人だけで作った

10. 目的が具体的か？
取り扱う課題は具体的か？
対象患者は具体的か？
対象と目的
対象患者の重症度や併存疾患などイメージできる？
臨床疑問が立てられている？
何のためのガイドライン？
どんな人を対象として何のために作られた？

11. 専門家代表は参加？
患者の価値観を配慮？
利用者は明確？
誰向けのガイドライン？
臨床医，領域の専門家，研究者，政策立案者，
資金提供者，方法論の専門家などは入っている？
患者の視点は入ってる？
利害関係者の参加
作成に適切なメンバーが偏りなく参加しているか？

12. 作成の厳格さ
明確さと提示の仕方
こんな診療ガイドラインは
嫌だ②
著者の意見に不利になる
情報は無視
意味がわからない
現場とかけ離れている

13. 系統的な検索
選択基準
推奨決定方法
総体エビデンスの強さと限界
利益・副作用・リスク
推奨とエビデンスの対応
公表前の外部審査
改訂の予定
作成の厳格さ
システマティックレビューからの推奨作成までの厳格さ，透明性は？

14. 推奨の具体性
患者に応じた選択肢
重要な推奨の明確さ
記載を見れば，十分に現場で実践できる？
状況に応じた選択肢が示されている？
読んで視覚的にもわかりやすい？
明確さと提示の仕方
言葉使いや提示の方法はわかりやすいか？

15. 適用可能性
編集の独立性
こんな診療ガイドラインは
嫌だ③
身内しか使えない
製薬会社に操られている

16. 適用への促進・阻害要因
アドバイスやツールの提供
資源の考慮
適用に対するモニタリング
推奨を行うために役立ちそうなこと，困りそうなことは？
ガイドラインをうまく使えるように
リーフレットなどのツールは配布されてる？
コストに関して考えられてる？
適用の程度が数字的にわかる指標は？
適用可能性
診療ガイドラインの内容をどうやって広めるのか？

17. 資金源からの独立性
作成メンバーの利害関係
資金源と推奨が無関係と言い切れる？
著者の利益相反を明記している？
どうやってその影響を減らしている？
編集の独立性
利益相反から推奨が偏っていないか？

18. 1 7
～
BAD GREAT
全体評価
□推奨する
□推奨する（条件付き）
□推奨しない
ここまで6要素を評価して，トータルでどうか？
対象と目的
利害関係者
の参加
作成の
厳格さ
明確さと
提示の仕方
適用
可能性
編集の
独立性
この診療ガイドラインを

19. 適用
可能性
対象と目的
利害関係者
の参加
作成の
厳格さ
明確さと
提示の仕方
編集の
独立性
南郷ら：プライマリ・ケア連合学会学術大会2014
日本製は
作成の厳格さ
編集の独立性 が弱い傾向
都合のよい情報だけが
載る可能性がある
他の情報も探す
記載された情報の詳細を見る
ユーザーとしては

20. 対象と目的
利害関係者
の参加
作成の
厳格さ
明確さと
提示の仕方
適用
可能性
編集の
独立性
診療ガイドラインに振り回される前に
まずは信頼できるかの視点で見てみよう
https://www.agreetrust.org/wp-content/uploads/2013/06/AGREE-%E2%85%A1_Japanese.pdf
AGREEⅡの詳細は以下から