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バリュエーションの理論と実践

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某企業のトレーニングで使用したレジュメをちょっとアレンジしたものです。事例が古いですが、ご自由にお使いください。

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バリュエーションの理論と実践

  1. 1. バリュエーションの理論と実践 ㈱インテグリティ・パートナーズ 田中慎一 2009 年 9 月 11 日
  2. 2. 本レジュメの内容 1. バリュエーションの理論 2. 実践的バリュエーションのポイント 3. 買収効果の測定 4. ケーススタディ(日本電産 vs. 東洋電機製造) 5. バイアウト・ファンドの LBO 財務モデル
  3. 3. 1. バリュエーションの理論
  4. 4. バリュエーションの手法 収益還元法 ( DCF 法) 配当還元法 類似会社比較法 (株価倍率法) 修正純資産法 貢献度分析 静態的評価方法 動態的評価方法 株式を公開している類似会社の株式が純利益や営業利益の何倍で取引されているかといった指標から計算する方法。市場重視の評価方法。 評価対象会社の貸借対照表の資産・負債を時価評価し、時価ベースの純資産を算出する方法。伝統的手法ではあるが、資産を積み上げて収益を上げる業界(金融)以外には不向き。 会社の将来収益(キャッシュフロー)を資本コストで現在価値に割り引いて企業価値を算出する方法。最も一般的な評価方法であり、近年、日本でも主流となっている。 2 社以上による企業結合の際、比較評価する会社の売上高、営業利益、その他の有効な財務指標が各々新会社にどれだけ貢献するかを分析して合併比率等を算出する方法。 会社の将来予想される配当を割り引き、現在価値を算出する方法。日本の相続税評価額を計算する際に用いられる方法のひとつであるが、配当と株主資本価値の関連性は非常に薄く、この方法の有用性は極めて限定的。 一般的に、 DCF 法を基本としながら類似会社比較法で相場感を測る 市場株価法 上場会社ついて、株式市場でつけられている株価をもとに評価する方法。通常、ある一時点の株価ではなく、○ヶ月、○日といった一定期間の平均株価を用いることが多い。
  5. 5. 一般的なバリュエーションの流れ <ul><ul><li>市場株価を測定する </li></ul></ul><ul><ul><li>DCF で理論的な評価額を算出する </li></ul></ul><ul><ul><li>類似会社比較法(マルチプル)によって、 DCF 法による評価額が相場感と見合っているかチェックする </li></ul></ul><ul><ul><li>理論株価が市場株価より高い場合は、その部分はプレミアムとなる </li></ul></ul>評価の流れ 株価評価額 理論株価 プレミアム マルチプルによる評価額 DCF 評価額 あまりにかけ離れていると、 DCF による評価が恣意的に行われている可能性がある
  6. 6. DCF 法によるバリュエーションのイメージ 事業価値 ③ 永続価値を求める ② 割引率(加重平均資本コスト: WACC )を設定する FCF 2 / (1+WACC) 2 FCF 3 / (1+WACC) 3 FCF 10 / (1+WACC) 10 FCF の割引現在価値 FCF 1 FCF 2 FCF 3 FCF 10 企業価値の算出作業は、 3 つのステップで完成 ① 将来キャッシュフローの額を見積もる FCF 1 / (1+WACC) 1 年目 2 年目 3 年目 10 年目 現在
  7. 7. 「事業価値」から「株主価値」を算出 余剰金融資産 非事業用資産 企業価値は債権者か株主に帰属する(分配される) 事業価値から株主資本価値を算出するプロセス 事業価値 ( FCF の割引現在価値) 株主資本価値=事業価値+余剰金融資産・非事業用資産-有利子負債 (*) 余剰金融資産:現金預金及び即時換金可能な有価証券の合計から必要運転資金の額を除いたもの   非事業用資産:遊休土地や投資用の株式・債券、ゴルフ会員権等など事業に直接関係のない資産 (**) 有利子負債のほか、少数株主持分、簿外債務、優先株等があれば企業価値から控除する。 株主資本価値を発行済株式数で割ると、理論株価が算出される 企業価値 有利子負債 有利子負債を控除 株主資本価値 最終的に株主に帰属する価値
  8. 8. DCF 法でやるべきことは 3 つ DCF 法により事業価値を求めるには、 3 要素について様々な仮定を置く作業が必要 ただし、当プログラムでは、詳細な事業計画を策定することは困難なため、 簡易な仮定計算による計画をベースにキャッシュフローを求めることとする <ul><ul><li>バリュエーションの対象となる企業に特有のリスクを勘案して割引率を設定 </li></ul></ul><ul><ul><li>具体的には、国債と比べてどれだけ不確実性が高いか、株式市場で他の株式に比べてどれだけリスクが高いかを加味する </li></ul></ul>STEP2 割引率を設定する(不確実性を見積もる) <ul><ul><li>通常、 10 年間の将来予想を見積もる </li></ul></ul><ul><ul><li>予測期間の長さの目安は、事業が安定成長期に入るまで </li></ul></ul><ul><ul><li>ある仮定を置くことで、予測期間以降の永続価値を計算する </li></ul></ul>STEP3 永続価値を求める <ul><ul><li>事業価値の源泉である将来のキャッシュフローを求める </li></ul></ul><ul><ul><li>将来の市況、競合状況、人員計画、設備投資計画などから、確実性の高い将来キャッシュフローを見積もる </li></ul></ul>STEP1 将来キャッシュフローの額を見積もる 考え方 作業
  9. 9. STEP1 :将来キャッシュフローの額を見積もる 事業計画(予想 P/L ・ B/S )より、将来のフリーキャッシュフロー( FCF) を求める 会計上の利益からキャッシュ概念へ フリーキャッシュフロー( FCF )こそが企業価値の源泉 “ Cash is king” 税引後営業利益 営業利益 企業の営業活動の結果もたらされる利益 -) 営業利益に係る税金 税金を支払う分だけ現金が減るから控除 償却費 +) 非現金支出項目である償却費を足し戻す 設備投資額 -) 設備投資の分だけ現金が減るから控除 運転資本増加額 -) 運転資本の増加分だけ現金が減るから控除 フリー・キャッシュ・フロー 企業が自由に使えるお金(投資家に帰属するお金)
  10. 10. STEP2 :割引率を設定する 割引率(加重平均資本コスト: WACC )は対象企業の資本構成によって決まる 有利子負債コストと株主資本コストの加重平均コストが割引率となる ローンの提供 金利 (r d ) 出資 配当・キャピタルゲイン (r s ) 有利子負債 (D) 株主資本 (E) 事業に投資 企業 債権者 株主 投資家 企業側から見たら調達コストだが、投資家側から見たら企業に対する期待リターン ( t :実効税率)
  11. 11. STEP2 :割引率を設定する ~ 有利子負債の資本コスト ~ 借入金利の節税効果を加味する 有利子負債の資本コスト=借入金利  ×  (1-実効税率) 金利・税引前利益  500 債権者 企業 金利 100 貸付 株主 企業 配当 100 株式投資 借入の場合 株式の場合 借入れの場合、金利は税務上、損金に算入されるため、税務メリット(節税効果)がある。 節税効果の概念
  12. 12. STEP2 :割引率を設定する ~ 有利子負債の資本コスト ~ 借入金利 100 に実効税率 40% をかけた 40 の分だけ、 借入れによる方がキャッシュフロー上有利になる 金利・税引前利益 500 500 ▲ 金利 100 0 税引前利益 ▲ 税金(※) 160 200 税引後利益 ▲ 配当 0 100 手許残金 ※ 実効税率を 40% とする 借入金利の節税メリット 借入の場合 株式の場合 400 500 240 300 240 200
  13. 13. STEP2 :割引率を設定する ~ 株主資本コスト ~ 株主資本コストは… 投資家は、最低でも国債利回りと同じだけのリターンを期待したうえで、 株式市場全体と比較した対象企業のリスクの度合いに応じたリターンを期待する 株主資本コスト=無リスク金利 +  β   ×  株式市場リスクプレミアム 国債利回り 対象企業のリスクは、株式市場全体のリスクと比べてどれだけ高いか 株式市場は国債と比べてどれだけ高い利回りが期待できるか
  14. 14. STEP2 :割引率を設定する ~ 株主資本コスト ~ 対象企業( A 社)に投資するまでの株式投資家の思考プロセスは… 安全資産か株式かを選択した後、 複数存在する株式の中から対象企業( A 社)を選択する 安全資産(国債) 株式投資家 国債じゃおもしろくないから、リスクを取って株式に投資しよう! 最低限、国債利回りは期待 東証銘柄の中でも私は A 社に投資しよう さて、どちらに投資しようか??悩ましいなぁ・・・ 東京証券取引所 対象企業 ( A 社)株式 他社の株式 他社の株式 ?
  15. 15. STEP2 :割引率を設定する ~ 株主資本コスト ~ 株主資本コストの式を改めて見ると・・・ 株主資本コスト=無リスク金利 +  β   ×  株式市場リスクプレミアム 安全資産(国債) どちらにしようかな? どの銘柄にしようかな? リスク資産(株式)
  16. 16. STEP2 :割引率を設定するうえでの論点 実務上の対応 論点 有利子負債と株主資本の資本構成はどのように設定するか β (ベータ)の値はどのように入手するか 無リスク金利(リスクフリーレート)は、いつの時点のどんな数値を用いるのか <ul><li>バリュエーションの前提となる投資判断は、「今、投資するとしたら、どれだけのリターンを求めるか」が問われているため、 評価時点の国債利回り を用いる(日経新聞朝刊の金融欄に掲載)。 </li></ul><ul><li>ゴーイングコンサーンの前提で考えると超長期の国債利回りを用いるべきであるが、超長期国債の流動性が低く(そもそも超長期債が少ない)利用できるだけの信頼性が乏しいため、実務上は 10 年物の国債利回り を用いることが多い。 </li></ul><ul><li>現在価値に割り引く対象となるのは将来の FCF であるため、 WACC を求める際の資本構成は、評価時点における実際の資本構成ではなく、評価対象企業の 目標資本構成 を用いる。 </li></ul><ul><li>目標とする資本構成は、対象企業が公表している計画等、類似会社や業界平均等の ベンチマークから推計 する。 </li></ul><ul><li>金融情報サービス機関( Bloomberg 、 Barra 等)にアクセス可能であれば、それを利用する。 </li></ul><ul><li>アクセスできなければ、東証で販売している CD-ROM で入手することもできる。または、過去の株価データから回帰分析によって自分で求めることも可能。 </li></ul><ul><li>なお、ベータの値は、各社によって大きく異なっていることが少なくないため(計算方法・算定期間の違い)、対象企業のベータより業界平均のベータ値の方が信頼性が高いとされている。 </li></ul>
  17. 17. STEP3 :永続価値を求める 事業価値 未来永劫の将来 FCF を求めることは不可能なため、 11 年目以降の FCF の現在価値を「永続価値(ターミナルバリュー)」と仮定し、 10 年目の FCF に加えて割引計算を行う 永続価値(ターミナルバリュー)の計算方法には、 「永久成長率モデル」と「マルチプルモデル」がある ← これを求める FCF 2 / (1+WACC) 2 FCF 3 / (1+WACC) 3 FCF 10 / (1+WACC) 10 FCF の割引現在価値 FCF 1 FCF 2 FCF 3 FCF 10 FCF 1 / (1+WACC) 永続価値 1 年目 2 年目 3 年目 10 年目 現在
  18. 18. STEP3 :永続価値を求める ~ 永久成長率モデル ~ 永続価値 11 年目 12 年目 13 年目 n 年目 FCF 1 0 ×(1+g) / (1+WACC) 2 FCF 10 ×(1+g) 2 / (1+WACC) 3 FCF 1 0 ×(1+g) n / (1+WACC) n 10 年目 FCF 10 ×(1+g) × ( 1+g ) × ( 1+g ) 毎年 g の割合で成長 FCF 10 ×(1+g) 2 FCF 10 ×(1+g) 3 FCF 10 ×(1+g) n FCF 10 ×(1+g) / (1+WACC) 永久成長率モデル: 10 年目の FCF が 11 年目以降一定の割合で成長していくと仮定する
  19. 19. STEP3 :永続価値を求める ~ 永久成長率モデル ~ 永久成長率モデルにおける永続価値は、無限等比数列の和として求められる 永続価値 (ターミナルバリュー) = FCF 10 × ( 1+g ) (1+WACC ) + FCF 10 × ( 1+g ) 2 (1+WACC ) 2 + FCF 10 × ( 1+g 3 ) (1+WACC ) 3 +  ・・・  + FCF 10 × ( 1+g ) n (1+WACC ) n したがって、永続価値は FCF 10 × ( 1+g ) (1+WACC ) 公比 1+g 1+WACC とする等比数列の和として求められる 初項 永久成長率モデル
  20. 20. STEP3 :永続価値を求める ~ 永久成長率モデル ~ 永続価値 (ターミナルバリュー) = 1  - 1+g 1+WACC FCF 10 × ( 1+g ) (1+WACC ) = 1+WACC ー ( 1+g) FCF 10 × ( 1+g ) 分母・分子に( 1+WACC )を乗じて = WACC ー g FCF 10 × ( 1+g )
  21. 21. STEP3 :永続価値を求める ~ マルチプルモデル ~ マルチプルモデル: 10 年目の EBITDA に倍率(マルチプル)を乗じた値を永続価値とする 永続価値 (ターミナルバリュー) = EBITDA n X EBITDA 倍率 マルチプルモデル 営業利益 償却費 EBITDA +) 「 EBITDA ( E arnings B efore I nterest, T ax, D epreciation & A mortization ) 」って何? 金利・税金・償却前利益、つまり、営業利益に償却費を加えた数値のこと。会計上の営業利益をキャッシュフローに変換した概念。最終的に EBITDA が債権者と株主に分配される。
  22. 22. STEP3 :永続価値に関する論点 実務上の対応 論点 永続価値の事業価値に占める割合が大きくなることについて、実務上、どのように理解しているか <ul><li>DCF 法が将来フリーキャッシュフローの現在価値を求める方法であるという基本的な考え方に鑑みると、マルチプルモデルは論理的整合性を欠くため、永久成長率モデルの方が理論的な方法であると一般に考えられている。 </li></ul><ul><li>もっとも、 M&A の交渉上、「永久成長率は何 % が妥当なのか」といった議論で相手とかみ合わないことがあり、実務上はマルチプルモデルも重宝されているという実態がある。 </li></ul><ul><li>永久成長率モデルを基本とし、マルチプルモデルは永久成長率モデルの結果検証のために利用されているケースが多い。 </li></ul><ul><li>事業価値に占める永続価値の割合を小さくするような操作は実務上行われないが、そもそも DCF 法には恣意性が入る余地がある。そこで、 DCF 法によるバリュエーション結果については、マルチプル法で相場感をチェックするという検証作業を必ず行う。 </li></ul><ul><li>また、事業価値に占める永続価値の割合が高くなる DCF 法の特徴ゆえに、予測期間における事業計画の策定(フリーキャッシュフローの見積もり)を何より慎重に行う。 </li></ul>「永久成長率モデル」と「マルチプルモデル」をどのように使い分ければよいのか
  23. 23. 2. 実践的バリュエーションのポイント
  24. 24. DCF によるバリュエーションのポイント バリュエーション結果はピンポイントではなくレンジで算出しておくことが望ましい 割引率 資本構成、ベータ、資本コスト等、 WACC の構成要素が変化すると割引率も変動するため、ある程度上下することを想定して幅を持たせておく。 永続価値 永続価値の求め方は、事業計画最終年度の FCF が一定の成長率で伸びていくという考え方(永続成長率モデル)と事業計画最終年度の利益等に類似会社比較法に基づくマルチプルを乗じて算出する考え方(マルチプルモデル)があり、それぞれのモデルについて、一定の幅を持たせておく。 シナリオ・プランニング 通常、一つのシナリオに基づく事業計画だけを使って DCF を実施することはなく、想定される複数のシナリオを策定する。
  25. 25. DCF 法によるバリュエーション ~ 複数シナリオの設定 ~ 複数のシナリオに基づく事業計画からフリーキャッシュフロー( FCF )を求める
  26. 26. DCF 法によるバリュエーション ~ 割引率のレンジ ~ 割引率や永久成長率によって結果は変わってくるため、 感応度分析をしておくことが望ましい 評価結果(例) 7.00% を中心に ±0.2% の感応度を見ている 0.5% を中心に ±0.2% の感応度を見ている <ul><li>永久成長率 </li></ul><ul><ul><li>長期インフレ率を用いるのが一般的であり、最近は 0% を中心に設定されることが少なくない。 </li></ul></ul><ul><li>WACC </li></ul><ul><ul><li>ベータや資本構成について想定レンジがあれば、 WACC もそれに対応して感応度を見ておく。 </li></ul></ul>感応度分析でのレンジ設定
  27. 27. DCF 法によるバリュエーション ~ シナリオ別評価結果 ~ すべてのシナリオに基づく評価結果(例)
  28. 28. DCF 法によるバリュエーション ~ シナリオ別評価結果 ~ すべてのシナリオに基づく評価結果を把握することが大切 悲観的シナリオ 現実的シナリオ 楽観的シナリオ (百万円) 33,873 39,022 22,486 26,065 38,364 44,065 20,000 30,000 40,000 50,000 株主資本価値を“ Football chart” で見える化(例)
  29. 29. 類似会社比較法(マルチプル)による検証 事業価値 EBITDA 倍率を類似会社と比較し、 DCF 法による評価結果の相場感をチェック(例) マルチプルによる評価倍率と著しくかけ離れていなければ、 相場感に見合った評価結果といえる 比較する 事業価値 事業価値
  30. 30. 類似会社比較法(マルチプル)による検証(つづき) PER による比較も…(例) 比較する
  31. 31. 3. 買収効果の測定
  32. 32. M&A をしてもよい場合って、どんなケース? 株式市場に評価される M&A が「良い M&A 」 1 株当たり利益( EPS )が向上するかどうか、シミュレーションしておく必要がある 株主の利益が増える、すなわち、個々の株主にとって経済的価値の分け前が増えることを株式市場は評価する。つまり、 1 株当たり利益( EPS ) が増える M&A を「良い M&A 」と評価する。株式市場は、 EPS が増えると、 PER を乗じた株価も上がると期待する。 買収前の EPS : 100 円 買収後の EPS : 120 円 買収後の EPS : 90 円 株式市場に評価される 株式市場に評価されない 株式市場が評価する M&A とは・・・
  33. 33. EPS 分析 EPS は買収ストラクチャーや資金調達によっても変わる のれん償却費や借入金利、株数の増加は EPS を押し下げる要因となるため、 買収後の EPS に関するシミュレーションを行っておく <ul><li>EPS が増える要因: </li></ul><ul><li>利益の出ている会社を買収すれば EPS の分子である利益は押し上げられる </li></ul><ul><li>EPS が減る要因: </li></ul><ul><li>大規模な借入によって買収する場合、支払金利の負担によって分子の利益が減る </li></ul><ul><li>株式交換によって買収する場合、分母の株式数が増える </li></ul><ul><li>買収金額が純資産を超える場合、のれんの償却費によって分子の利益が減る </li></ul>買収が EPS に与える影響 EPS= 当期純利益 発行済株式総数
  34. 34. 買収価額が純資産価額を超える分は“のれん”となる のれんの償却は EPS の押し下げ要因となるため、 EPS の感応度分析によってインパクトを把握しておく必要がある ( IFRS では、のれんは償却不要) 純資産 60 億円 連結会計上、 20 年以内の期間で償却 (利益を圧迫する) 「のれん」について 買収価額 160 億円 のれん 100 億円 償却費 償却費 償却費 償却費 償却費 利益 利益 利益 利益 利益
  35. 35. EPS のシミュレーション 株式交換による買収の場合、株数が増えて EPS が低下しないか要注意 上記の例のように、「現金買収であれば EPS は向上するが、株式交換では希薄化が進むため EPS を押し下げる」というケースがよくある 比較する 比較する
  36. 36. 4. ケーススタディ(日本電産 vs. 東洋電機製造) 東洋電機製造のバリュエーションを実際に行い、日本電産が提案した 1 株 635 円という TOB 価格はどのような意味を持ったものなのか、検証してみることにしましょう。
  37. 37. 日本電産による東洋電機製造に対する TOB 提案 <ul><li>買付価格は、 1 株 635 円 </li></ul><ul><ul><li>東洋電機製造の 2008 年 9 月 12 日終値 305 円に対して 108.2% のプレミアム を付加した価格で、 直近 1 ヶ月平均株価 316 円に対しても 100.95% のプレミアム を付加した価格 </li></ul></ul><ul><li>買付株数は、過半数 </li></ul><ul><ul><li>応募があった株数はすべて買い取り、過半数に満たなかった場合は買い取りしない </li></ul></ul><ul><li>提携の狙い </li></ul><ul><ul><li>世界の鉄道機器事業を強化するためのグローバルなアライアンスを構築すること </li></ul></ul>2008 年 9 月 16 日、日本電産が東洋電機製造に対して、資本業務提携( TOB を予定)を申し入れ 過去 3 年間に実施された TOB 事例の平均プレミアムは約 30% であるため、 東洋電機製造の既存株主にとっては魅力的な提案に見える 日本電産の主な提案内容
  38. 38. 日本電産と東洋電機製造の攻防 敵対的買収には至らず、結局、日本電産が幕引き 両社の主なやり取り 日本電産 東洋電機製造 9 月 16 日:提携申し入れ 10 月 1 日:検討に必要な情報提供を要請 10 月 10 日:回答書提出 10 月 24 日:追加の情報提供を要請 11 月 5 日:追加質問事項に対する回答書提出 11 月 17 日: 3 回目となる情報提供を要請 11 月 25 日: 3 回目の追加質問事項に対する回答書提出 12 月 8 日:東洋電機製造の株主の判断を仰ぐため、両社がそれまでのやり取り(質問と回答)を公開 12 月 11 日:両社による意見交換を実施 12 月 15 日:提案取り下げ
  39. 39. 過去の業績分析 まず、 ROIC ( 投下資産利益率: Return On Invested Capital) を用いて過去の業績分析を行う <ul><li>DCF によるバリュエーションでは、将来の事業計画を策定しなければならないが、企業の将来予測は過去の延長線上にあると考えられる。 </li></ul><ul><li>したがって、過去の業績について、その結果をもたらす構造・要因を分析し、事業価値に影響を与えている要因(バリュードライバー)を理解する。 </li></ul><ul><li>バリュエーションのための業績分析では、 ROIC を用いるのが効果的である。 ROIC はいくつかの構成要素に分解することができるため、バリュードライバーを特定するのに有効である。 </li></ul><ul><li>特に、対象企業に関する詳細な情報を入手しえない段階で、外部情報のみに依拠してバリュエーションを行わざるを得なかったり、また、限られた時間の中で効率よく分析しなければならない場合、 ROIC を用いれば必要十分な大局的な分析が可能となる。 </li></ul><ul><li>バリュエーションのための業績分析においては、いきなり財務諸表を構成する細かい勘定科目の分析から入るのではなく、バリュードライバーを俯瞰する姿勢が大切である。 </li></ul><ul><li>また、 M&A の場合、事業シナジーを検討するうえで、 ROIC の構成要素に与えるインパクトという観点から有効な分析を行うことができる。 </li></ul>過年度の P/L,B/S の組替え 公表用財務諸表は勘定科目の設定が細かく、そのままでは分析やバリュエーションには使い勝手が悪いため、まとめられる勘定科目は括ってしまう。 過去の業績分析 投下資産の算出 フリーキャッシュフローの計算 ROIC の計算・バリュードライバーの分析
  40. 40. 過去の業績分析 売上高 営業利益率 資本回転率 売上高 売上原価率 売上高 減価償却費率 売上高販管費率 ROIC 税引後営業利益 事業投下資産 営業利益 売上高 売上高 事業投下資産 売上高運転資本比率 売上高事業用有形固定資産 比率 売上高事業用その他資産 比率 売上原価 売上高 減価償却費 売上高 販管費 売上高 運転資本 売上高 事業用有形固定資産 売上高 事業用その他資産 売上高 営業利益に対する実効税率 税引前 ROIC 営業利益 事業投下資産 1- × × ROIC の構成要素( ROIC ツリー)
  41. 41. 過去の業績分析 連結 P/L の組替え <ul><li>将来の事業計画からフリーキャッシュフローを求める際、売上原価と販管費から減価償却費を区分する必要があるため、業績分析においても区分表示しておく。 </li></ul><ul><li>しかしながら、連結 PL 上、減価償却費が売上原価・販管費にいくらずつ計上されているのか、その内訳が不明。 </li></ul><ul><li>そこで、単体 PL の製造原価明細書に計上されている減価償却費を連結 PL 上も売上原価に含まれる減価償却費であると仮定し、減価償却費総額(連結キャッシュフロー計算書に計上されている減価償却費)のうち残りを販管費に計上されている減価償却費とみなした。 </li></ul>コメント
  42. 42. 過去の業績分析 連結 B/S の組替え <ul><li>運転資本としての必要手元現金を売上高の 5% として、残りの現金を余剰現預金とみなした。 </li></ul><ul><li>連結 B/S 上の「投資その他の資産」のうち「投資有価証券」は上場株式であり、余剰投資資産(非事業用資産)として扱う。 </li></ul><ul><li>「投資その他の資産」のうち投資有価証券以外は主にゴルフ会員権などであり、その他固定資産(非事業用資産)として扱う。 </li></ul><ul><li>余剰現預金、余剰投資資産、その他の固定資産は、 FCF の割引計算(事業価値)とは切り離して、別個に評価する(余剰投資資産とその他の固定資産は時価評価)。 </li></ul>コメント
  43. 43. 過去の業績分析 投下資産の算出 <ul><li>「必要手許現預金」「売掛金」「たな卸資産」「その他流動資産」「買掛金」「その他流動負債」は運転資本に組み替える。 </li></ul><ul><li>有形固定資産、無形固定資産は、それぞれ「事業用有形固定資産」「事業用その他の資産」に組み替える。 </li></ul><ul><li>その他の固定資産と繰延資産を「非事業用固定資産」に組み替える。 </li></ul><ul><li>「事業投下資産」が将来 FCF の現在価値である事業価値を生み、「非事業用資産」は直接事業価値を生まず時価評価される。 </li></ul>コメント
  44. 44. 過去の業績分析 フリーキャッシュフロー <ul><li>過去の業績分析において、営業利益に対する税額は、 PL 上の「法人税、住民税および事業税」から特別損益に対する節税額、営業外費用に対する節税額、営業外収益にかかる税額を調整して求める。 </li></ul>コメント
  45. 45. 過去の業績分析 ROIC 分析 <ul><li>ROIC は 2006/5 期をピークに悪化しているが、営業利益 / 売上高が落ち込んでいることがその要因である。 </li></ul><ul><li>2004/5 期の営業利益に対する税率が低いのは、税務上の繰越欠損金の利用により法人税額が圧縮されたため。 2008/5 期の税率上昇は、計上が認められない税効果が増えたことによる。 </li></ul><ul><li>収益性の低下をブレイクダウンしてみると、販管費 / 売上高は改善しているものの、売上原価 / 売上高の上昇が著しい。これは原材料価格の高騰が進んだために受注案件の採算が悪化してしまったことに起因しているものと見られる。 </li></ul>コメント (参考)
  46. 46. 過去の業績分析 ROIC 分析(同業他社との比較) <ul><li>東洋電機製造の収益性(営業利益 / 売上高)は低いながらも、資本効率(売上高 / 事業投下資産)は相対的に高い水準であり、同社の強みとなっている。 </li></ul><ul><li>新興国の経済成長に伴うインフラ整備に対する需要の盛り上がり、環境問題への対応意識の高まりから鉄道関連の事業が成長しているが、東洋電機製造については、売上高は増えている一方で収益性が落ちているという状況にある。 </li></ul><ul><li>販管費 / 売上高は低下傾向にあることから本社のコスト削減には一定の成果を上げていると見られるだけに、売上原価 / 売上高の悪化が課題としてクローズアップされる。今後、収益性を高めるためには、原価低減を図ることがカギとなる。 </li></ul>コメント
  47. 47. DCF におけるシナリオ設定 2 つのシナリオを設定し、それぞれについて DCF を行う スタンドアローン・シナリオ 東洋電機製造が単独で達成できると見込まれる事業計画 シナジー・シナリオ 日本電産により東洋電機製造にもたらされるシナジー効果を織り込んだ事業計画 事業計画の概要 東洋電機製造および類似企業の過去における業績を勘案して現実的な事業計画を策定。 世界の鉄道重要は拡大すると見込まれているが、現在の東洋電機製造は海外売上高比率が低く、同社の海外受注が急増するとは考えにくいと判断し、経済成長率と同程度の緩やかな売上増加を見込んだ。 日本電産が 2008 年 9 月 16 日に公表した説明資料「貴社との資本・業務提携のご提案について」 37 ページに記載されている東洋電機製造の事業シナジー考慮後の売上高営業利益率( 2010/5 期 :7.2%, 2011/5 期 :8.8%, 2012/5 期 :10.0% )をベースに事業計画を策定。 売上高については、スタンドアローン・シナリオと同じ予想値を採用。
  48. 48. DCF によるバリュエーション ~ 将来 CF を見積もる ~ 予想 P/L (スタンドアローン・シナリオ) コメント <ul><li>2010/5 期の売上高、営業利益は東洋電機製造の業績予想数値を利用した。 </li></ul><ul><li>売上高成長率は徐々に低下し、 2013 年 5 月期以降は年 1.0% 成長と仮定した。 </li></ul><ul><li>営業利益率は、東洋電機製造および類似企業の過去の業績水準を勘案し、 2010/5 期から 6.0% 一定で推移すると仮定した。 </li></ul>一定で推移すると仮定
  49. 49. DCF によるバリュエーション ~ 将来 CF を見積もる ~ 予想 B/S の前提条件(スタンドアローン・シナリオ) <ul><li>予想 BS を作成するにあたっては、事業投下資産を構成する各 BS 科目の残高について、 2008/5 期における対売上比率の実績値を用いて計算する。 </li></ul><ul><li>前ページの予想 PL に計上されている支払利息については、過去 5 年間における平均利子率を用いて計算している。 </li></ul>コメント
  50. 50. DCF によるバリュエーション ~ 将来 CF を見積もる ~ 予想 B/S (スタンドアローン・シナリオ) <ul><li>「余剰投資資産」「その他の固定資産」については、 2008/5 期の残高がそのまま一定で推移すると仮定した。 </li></ul>コメント
  51. 51. DCF によるバリュエーション ~ 将来 CF を見積もる ~ 予想 B/S (スタンドアローン・シナリオ) <ul><li>「その他の固定負債」については、 2008/5 期の残高がそのまま一定で推移すると仮定した。 </li></ul><ul><li>借入金については、 2014/5 期以降、必要手許現預金と同程度 2,000 百万円の短期借入金のみ維持するものと仮定した。なお、貸借一致するように余剰現預金の科目で調整している。 </li></ul>コメント
  52. 52. DCF によるバリュエーション ~ 将来 CF を見積もる ~ 予想投下資産の算出(スタンドアローン・シナリオ)
  53. 53. DCF によるバリュエーション ~ 将来 CF を見積もる ~ 予想 FCF (スタンドアローン・シナリオ)
  54. 54. DCF によるバリュエーション ~ 将来 CF を見積もる ~ 予想 ROIC の推移 (参考)
  55. 55. DCF によるバリュエーション ~ 割引率を設定する ~ WACC の算定 - 資本構成の検討 <ul><li>東洋電機製造の評価時点の資本構成は業界平均値に近い水準となっている。 </li></ul><ul><li>中長期的な目標としての資本構成については、 2006 年 5 月 30 日に公表した新中期経営計画「イノベーション 90 プラン」を参考に検討する。 </li></ul><ul><li>計画通り 2009 年 5 月期に有利子負債を実質ゼロとすることは無理にしても、予想 BS では 2014 年 5 月期をもって 20 億円以外の借入金は返済するものとしている。したがって、目標資本構成については、有利子負債の構成比を 12.3% ( D/E レシオ: 0.14 )と推計する。 </li></ul>コメント
  56. 56. DCF によるバリュエーション ~ 割引率を設定する ~ WACC の算定 - ベータの算出 <ul><li>ベータの算定にあたっては、類似企業の平均値を採用した。 </li></ul><ul><li>業界に属する各社のベータについては、回帰分析の方法により過去 2 年間の週次収益率にもとづくヒストリカル・ベータを求め、 Bloomberg 社と同様の手法により修正を施した修正ベータを計算した。 </li></ul><ul><li>各社ごとに計算されたベータはそれぞれの資本構成を反映した“レバード・ベータ”であるため、これらをいったん“アンレバード”したうえで、アンレバード・ベータの業界平均値に東洋電機製造の資本構成を加味したレバード・ベータ 0.96 を求めた。 </li></ul>コメント アンレバード・ベータ->レバード・ベータ β L =β U x {1+ (1-t) x D/E} レバード・ベータ->アンレバード・ベータ β U =β L / {1+ (1-t) x D/E} β L :leveredβ (有利子負債ありの β ) β U :Unleveredβ (有利子負債なしの β ) t: 実効税率
  57. 57. DCF によるバリュエーション ~ 割引率を設定する ~ WACC の算定 <ul><li>無リスク金利は、 10 年国債の流通利回り 1.44% を使用した。 </li></ul><ul><li>マーケットリスクプレミアムについては、過去 40 年間における平均リターンである 5.00% を使用した。 </li></ul><ul><li>有利子負債の資本コストについては、中長期的には BBB 格付けの 10 年債平均利回りの水準に収斂されると考え、格付けマトリクス表( S&P )より 1.94% とした。格付けマトリクス表については、 http://market.jsda.or.jp/html/saiken/kehai/downloadInput.php より入手可能。 </li></ul><ul><li>これらに加えて、前ページまでに求めた資本構成、ベータを併せ用いて WACC を計算すると、 5.62% と求められる。 </li></ul><ul><li>WACC のレンジについて、業界平均の D/E レシオ 0.33 、東洋電機製造の実績金利 2.20% (過去 5 年間の平均金利)の幅( 4.99%-5.64% )で設定した。 </li></ul>コメント
  58. 58. DCF によるバリュエーション 事業価値の算定(スタンドアローン・シナリオ) ( PGR: 永久成長率)
  59. 59. DCF によるバリュエーション 企業価値・株主資本価値・理論株価の算定(スタンドアローン・シナリオ) <ul><li>事業価値に「余剰現預金」「余剰投資資産」「非事業用固定資産」を加えると、企業価値が算出される。 </li></ul><ul><li>企業価値から「短期借入金」「長期借入金」「その他固定負債」「未認識退職給付債務」を控除すると、株主資本価値が算出される。 </li></ul><ul><li>株主資本価値を発行済株式総数で割ると、一株当たり株主資本価値、すなわち、理論株価が算出される。 </li></ul><ul><li>東洋電機製造では、未積立退職給付債務のうち、退職給付引当金でカバーされていない部分が会計上認識されていないため(連結財務諸表の注記より判明)、バリュエーション上、簿外債務として扱う(株主資本価値を求める際、企業価値から控除する)。 </li></ul>コメント
  60. 60. DCF によるバリュエーション 事業価値の感応度分析(スタンドアローン・シナリオ) <ul><li>WACC は、 4.99%-5.64% をレンジとした。 </li></ul><ul><li>永久成長率については、長期インフレ率を勘案して、 0% から 0.5% までの範囲で設定した。 </li></ul><ul><li>EBITDA マルチプルについては、業界平均の予想値ベースの 5.3 を下限とし、同実績値ベースの 7.1 を上限とした。 </li></ul>コメント
  61. 61. DCF によるバリュエーション 企業価値・株主資本価値・理論株価の感応度分析(スタンドアローン・シナリオ)
  62. 62. DCF によるバリュエーション ~ 将来 CF を見積もる ~ 予想 P/L (シナジー・シナリオ) コメント <ul><li>2010/5 期の売上高、営業利益は東洋電機製造の業績予想数値を利用した。 </li></ul><ul><li>売上高成長率は徐々に低下し、 2013 年 5 月期以降は年 1.0% 成長と仮定した。 </li></ul><ul><li>営業利益率は、日本電産による事業シナジーを勘案し、 2012/5 期まで徐々に上昇し、それ以降 10% で推移すると仮定した。 </li></ul>一定で推移すると仮定
  63. 63. DCF によるバリュエーション ~ 将来 CF を見積もる ~ 予想 B/S (シナジー・シナリオ) <ul><li>予想 BS を作成するにあたっては、事業投下資産を構成する各 BS 科目の残高について、スタンド・アローン・シナリオ同様、 2008/5 期における対売上比率の実績値を用いて計算する。 </li></ul><ul><li>「余剰投資資産」「その他の固定資産」については、 2008/5 期の残高がそのまま一定で推移すると仮定した。 </li></ul>コメント
  64. 64. DCF によるバリュエーション ~ 将来 CF を見積もる ~ 予想 B/S (シナジー・シナリオ) <ul><li>「その他の固定負債」については、 2008/5 期の残高がそのまま一定で推移すると仮定した。 </li></ul><ul><li>2014/5 期以降、必要手許現預金と同程度 2,000 百万円の短期借入金のみ維持するものと仮定し、貸借一致するように余剰現預金の科目で調整している。 </li></ul>コメント
  65. 65. DCF によるバリュエーション ~ 将来 CF を見積もる ~ 投下資産の算出(シナジー・シナリオ)
  66. 66. DCF によるバリュエーション ~ 将来 CF を見積もる ~ 予想 FCF (シナジー・シナリオ)
  67. 67. DCF によるバリュエーション ~ 将来 CF を見積もる ~ 予想 ROIC の推移(シナジー・シナリオ)
  68. 68. DCF によるバリュエーション 事業価値の算定(シナジー・シナリオ) エクセルのワークシート(ファイル名 [ 東洋電機製造 valuation_synergy_drill] のシート「 5.Present Value 」)を利用して、実際に事業価値を算出してみましょう。 演習
  69. 69. DCF によるバリュエーション 企業価値・株主資本価値・理論株価の算定(シナジー・シナリオ) エクセルのワークシート(ファイル名 [ 東洋電機製造 valuation_synergy_drill] のシート「 3.Equity Value 」)を利用して、実際に理論株価を算出してみましょう。 演習
  70. 70. DCF によるバリュエーション 事業価値の感応度分析(シナジー・シナリオ) <ul><li>WACC のレンジについては、有利子負債資本コストを過去の実績ベースである 2.2% 、資本構成を業界平均値である D/E レシオ 0.33 を用いて計算した 5.00% を下限として設定した。 </li></ul><ul><li>永久成長率については、長期インフレ率を勘案し、 0% から 0.5% までの範囲で設定した。 </li></ul><ul><li>EBITDA マルチプルについては、業界平均の予想値ベースの 5.3 を下限とし、同実績値ベースの 7.1 を上限とした。 </li></ul>コメント
  71. 71. DCF によるバリュエーション 企業価値・株主資本価値・理論株価の感応度分析(シナジー・シナリオ)
  72. 72. マルチプルによる相場感のチェック 類似会社比較法(マルチプル)による検証
  73. 73. バリュエーション結果の検討 635 円という価格は、「両社の統合によるシナジー効果」ではなく、「東洋電機製造の経営陣が本来達成できる株価を TOB によって日本電産が実現する」というメッセージと解釈できる DCF 法(永久成長率モデル) (円) 542 521 641 268-294 200 300 400 500 手法別の評価結果の比較 DCF 法(マルチプルモデル) EBITDA マルチプル 600 700 800 900 434 日本電産によって実現される価値 スタンドアローン・シナリオ DCF 法(永久成長率モデル) DCF 法(マルチプルモデル) シナジー・シナリオ 666 823 891 1,099 2008 年 9 月 12 日の株価 305 円 投資家が東洋電機製造に対して、同業他社より高く評価している TOB 価格 635 円 日本電産との提携に伴うシナジーによって初めて実現する価値 東洋電機製造の経営陣によって本来実現できる価値
  74. 74. 東洋電機製造の株価推移 TOB 価格の水準 TOB 価格 635 円は、 2008 年 9 月 12 日終値( 305 円)に対して 108.2% 、 直近 1 カ月平均株価( 316 円)に対して 100.95% のプレミアム プレミアム 100.95% 直近 1 か月平均株価 316 円 ( Yahoo ファイナンスより) TOB 価格: 635 円 提携申し入れ 提携断念 両社のやり取りを公開
  75. 75. TOB 価格の検討 TOB の票読みをするために株価推移と出来高を見る TOB を実施したら十分な応募が期待できた( TOB 価格は十分魅力的といえる) ( Yahoo ファイナンスより入手したデータを加工) TOB 価格 635 円以下の価格で 1 億株を超える株数が買われているため、過半数 23,287,501 株を買い集めるには十分な価格と考えられる(ほとんどの株主が利益を確保できる) TOB 価格 635 円
  76. 76. 買収効果の測定 EPS 感応度分析(スタンドアローン・シナリオ) <ul><li>買収金額と純資産額の差額が大きいため、多額ののれんが発生するが、買収側の日本電産( NY 上場)は米国会計基準で開示しているため、のれんの償却が発生しない。 </li></ul><ul><li>したがって、買収後 EPS を低下させる要因は、買収に伴う借入金の金利だけ(のれんの償却は考慮する必要なし)。 </li></ul><ul><li>本ケースでは、 EPS が必ず上昇することがわかる。 </li></ul>コメント
  77. 77. 買収効果の測定(続き) EPS 感応度分析(シナジー・シナリオ)
  78. 78. 5. バイアウト・ファンドの LBO 財務モデル
  79. 79. バイアウト・ファンドの LBO スキーム バイアウト・ ファンド ペーパー カンパニー 金融機関 売り手企業 買収対象企業 1,000 億円 株式 200 億円の出資 800 億円の ローン 合併 事業価値: 1,000 億円 LBO のステップ <ul><li>バイアウト・ファンドは、買収のためのペーパーカンパニーを設立(または買収)する。 </li></ul><ul><li>ペーパーカンパニーは、買収対象企業の資産またはキャッシュフローを担保に金融機関から買収資金の大半を借り入れる。 </li></ul><ul><li>ペーパーカンパニーは、売り手企業から買収対象企業の株式を買い取る(または事業譲渡を受ける)。 </li></ul><ul><li>ペーパーカンパニーは、買収対象企業と合併する(“のれん”を発生させるのが目的)。 </li></ul>
  80. 80. 買収価額が純資産価額を超える分は“のれん”となり、その償却費用は税務上、損金扱いされるため、節税効果が発生する 純資産 550 億円 5 年で償却 償却費 90 億円 償却費 90 億円 償却費 90 億円 償却費 90 億円 償却費 90 億円 利益 利益 利益 利益 利益 “ のれん”のインパクト 節税効果が発生 買収価額 1,000 億円 のれん 450 億円
  81. 81. バイアウト・ファンドが想定する事業計画(例) 「売上高はそれほど増えないが、 リストラクチャリングによってコスト削減を図る」というケースを想定
  82. 82. バイアウト・ファンドが想定する事業計画(例)
  83. 83. バイアウト・ファンドの LBO 財務モデル(例) EBITDA 倍率でエグジット時の事業価値を予想し、 IRR のシミュレーションを行う バイアウト・ファンドの LBO 財務モデルはきわめてシンプル
  84. 84. バイアウト・ファンドの投資リターン(例) ファンド持分 銀行持分 ファンド持分 銀行持分 800 億円 200 億円 300 億円 775 億円 投資時 5 年後 事業価値 1,000 億円 事業価値 1,075 億円 年率 1.5% 増加 年率 31.1% 増加 5 年後のファンド持分は投資額の 3.9 倍、 キャピタル・ゲインは 575 億円、 投資リターンは年率 31.1% となる
  85. 85. LBO 財務モデルのキャッシュフロー(例) キャッシュフローがプラスであり、 LBO モデルが有効であることを確認できる

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