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Playgram開発秘話_2022年1月プログラミングシンポジウム招待講演_西澤勇輝、岡本雄太

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Playgram開発秘話_2022年1月プログラミングシンポジウム招待講演_西澤勇輝、岡本雄太

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2021年日本e-Learning大賞を受賞したコンピュータサイエンス教材「Playgram」と、無料のタイピングアプリ「Playgram Typing」の開発経緯、コンセプト、課題などをご紹介しています。
「楽しみながら、際限なくプログラミング能力を伸ばせるサービス」の開発を目指して、エンジニアが「あったらいいな」をカタチにしました。

2021年日本e-Learning大賞を受賞したコンピュータサイエンス教材「Playgram」と、無料のタイピングアプリ「Playgram Typing」の開発経緯、コンセプト、課題などをご紹介しています。
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Playgram開発秘話_2022年1月プログラミングシンポジウム招待講演_西澤勇輝、岡本雄太

  1. 1. 2022.1.7 プログラミングシンポジウム 2022 招待講演 株式会社Preferred Networks 西澤 勇輝, 岡本 雄太 テキスト言語まで学べるコンピュータサイエンス教材 「Playgram™」開発秘話
  2. 2. 本日の内容 ● テキスト言語まで学べるコンピュータサイエンス教材 PlaygramTM の紹介 ● 開発の歩み ○ きっかけ ○ 最初に目指したものと出てきた課題 ● Playgramの工夫 ○ テキストコーディングを学ぶメリットとは何か? ○ Playgramに込められた工夫 ● Playgram Typingの紹介 ● まとめ 2
  3. 3. 3 講演者プロフィール 西澤 勇輝(教育チーム エンジニアリングマネージャー) 東京大学大学院 情報理工学系研究科修了後、Preferred Networks で教 育プロジェクトに従事。文科省「みらプロ」提供教材やPlaygram の開発を 行う。 岡本 雄太(教育チーム エンジニア) 早稲田大学大学院 理工学研究科修了後、大手光学機器メーカー勤務を 経て Preferred Networks に入社。現在は、教育プロジェクトでPlaygram Typing の企画・開発を行う。
  4. 4. Preferred Networksの紹介
  5. 5. Vision 自分たちの手で革新的かつ本質的な技術を開発し、未知なる領域にチャレンジしていく。 私たちはソフトウェアとハードウェアを高度に融合し、自動車やロボットなどのデバイスをより賢く進化さ せます。常に変化する環境や状況に柔軟に対処できる賢いデバイスができれば、物理世界をリアルタ イムにセンシングし、現実世界そのものが計算可能になります。 技術を使って、自分たちが見たことが無い、まだ知らない世界を知りたい。すでにわかっている領域で 勝負するのではなく、技術の力で想像を超えた世界に挑戦していきます。 現実世界を計算可能にする 5
  6. 6. Awards and Recognitions ● 2020, 2021 ○ スーパーコンピュータ省電力ランキング「Green500」で世界1位 ● 2019 ○ 日本ベンチャー大賞 内閣総理大臣賞 ● 2018 ○ 日経優秀製品・サービス賞「日本経済新聞賞(最優秀賞)」 ○ ODSC East 2018, the Open Source Data Science Project Award ○ CEATEC Award インダストリ/マーケット部門 準グランプリ ● 2017 ○ 日本ベンチャー大賞「経済産業大臣賞」 ○ Japan-U.S. Innovation Awards「Emerging Leader Award」 ○ FT ArcelorMittal Boldness in Business Awards ● 2016 ○ JEITAベンチャー賞 ○ Forbes JAPAN’s CEO OF THE YEAR 2016 ○ 「最もイノベーティブなスタートアップ1位」 6
  7. 7. 7 Infrastructure 深層学習をはじめとするPreferred Networks(PFN)の中核技術は膨大な計算を要求 します。 PFNでは、多量の計算を効率的に実行するために独自の計算機クラスターを複数運 用しており、現在はMN-1、MN-2、MN-3が稼働しています。 MN-3は、PFNが自社開発した深層学習用プロセッサーMN-Coreを初めて用いた計 算機クラスターです。 MN-Core MN-Core Board x 4 CPU Intel Xeon 8260M 2way (48物理core) Memory 384GB DDR4 Storage Class Memory 3TB Intel Optane DC Persistent Memory Network MN-Core DirectConnect(112Gbps) x 2 Mellanox ConnectX-6(100GbE) x 2 On board(10GbE) x 2 MN-3のサーバ1台あたりのスペック(MN-3は、以下サーバが 48台で構成) 深層学習用に設計したスーパーコンピューター MN-1 MN-2 MN-3
  8. 8. PFNのIT教育への取り組み (1/2) メディカルAI専門コース講義資料 (2018年12月) 大学生、大学院生、医療従事者向けに、医療で人工知能技術を扱う際に最低限必 要な知識を学ぶための無料のオンライン教材。 数学、確率・統計やPythonの基礎知識を前提として、深層学習を速習、さらに健康・ 医療における応用事例までをカバー。 Chainer Tutorial (2019年4月) 数学の基礎、確率・統計の基礎、プログラミング言語 Python の基礎から、機械学習 ・深層学習の理論の基礎とコーディングまでを丁寧に幅広く解説したオンライン教 材。 社会人の自習や、大学・大学院での講義資料として無料公開。 高等教育・社会人教育 高等教育・社会人教育 8
  9. 9. PFNのIT教育への取り組み (2/2) 文科省「みらプロ」に協力 (2019年4月) 文科省などが推進する「みらいの学び プログラミング教育推進月間」の協力企業と して、深層学習の紹介動画や「火星語文字認識」などの初等教育向け教材を無償提 供。 全国33校の小学校において「総合」の授業で使っていただきました。 ロボットカーを使った深層学習教材 (2019年10月) ロボットカー「EV3」を用いた深層学習教材を開発。 小学生を対象とした体験会の実施や、大学などの高等教育向け教材の開発を行い ました。 初等教育 全年齢 9
  10. 10. Playgram の紹介
  11. 11. ワールドクラスのコンピュータサイエンス教育を、すべてのこどもたちへ。 2021年度 日本e-Learning大賞 受賞 eラーニングを活用したサービスの中からとくに優れたものを選出する eラーニングアワード (主催:一般社団法人 e-Learning Initiative Japan、後援:文科省、経産省他)において、大賞を受賞しました。
  12. 12. Playgram PV動画(クリックで動画へ)
  13. 13. Playgramのコンセプト Playgramのコンセプトは、『なんでもプログラム可能(プログラマブル)な世界』 です。 花や木のような現実にはプログラムなどできそうにないものまでプログラミングであれ これ動かすことができる、それが『なんでも』の意味です。 Playgramで色々と実験してみた後は、 ぜひ現実の世界で『プログラマブルなもの』や 『プログラマブルだと面白そうなもの』を探してみてください。 街を歩いている時、学校に行く時、家で過ごしている時、、、新しいアイデアは身近な ところに転がっているかもしれません。 13
  14. 14. 従来型プログラミング教育の課題 型にはまった学習方法だと、表現の可能性が無限に広がるプログラミングの魅力が低減してしまう懸念があります ハードウェア型(ロボット等) ソフトウェア型(Scratch等) ● プログラミング初級向け導入としては良い反面、扱える課 題の自由度が小さいため、 学べる内容が限られてしまう ● 授業の場合は主に集団授業となるため、 個人に最適な ペースでの学習が難しい ● 講師負荷が高い ● Scratch(ビジュアル言語)の使い方はわかっても、 そこ から先のテキストコーディングに進むことができず、成果 が出づらい・見えづらい ● 本格的なコンピューターサイエンスが学べる教材は見当 たらない 14
  15. 15. Playgramの解決アプローチ 大人顔負けのゲームやアプリケーションなど、「すごい」と思えることを自分で実現できる。 Playgramは圧倒的なわかりやすさとモチベーションを上げる様々な仕組みで、自走性が高く専任講師も不要な教材です。 ①圧倒的な自由度と表現力の 高い3Dグラフィック ③ビジュアルプログラミングから テキストコーディングまで ②世界基準のコンピュータサイ エンスを学ぶカリキュラム 米国のコンピュータサイエンス教育の ガイドラインである「K-12 Computer Science Framework」を参考にした カリキュラム。すでに「情報」入試にも一 部対応 プログラミングを駆使して課題解決す る面白さを体感しながら 、自由な表現 力、空間認識能力を身につけることが できます ビジュアルプログラミングから始め、タ イピング、Pythonによるテキストコー ディングまで、段階的に無理なく学習を 継続できます 15
  16. 16. 3つの学習モードとモチベーションを向上させる学習サイクル ミッションモード プログラミングの基礎を学ぶ アドバンスモード コンピュータサイエンスの基礎を学ぶ クリエイトモード シェア機能 プログラミング・ コンピュータサイエンス基礎 創造力を養う学習 ● 学んだ技術を活かす ● GETしたアイテムを使う 作れるものを増やすために もっと学びたくなる 作品を作り、 公開する 作品のフィード バックを得て 、次 に活かす 高得点取得するとクリエイトモードで使え るアイテムGET モチベーション UP↑↑ モチベーション UP↑↑ モチベーション UP↑↑ モチベーション UP↑↑ ”ミッションモード”や”アドバンスモード”で学んだことを”クリエイトモード”で実践し、「こんなものが作りたい」がさらなる学びのモチ ベーションになる、そんな理想的な学びのサイクルを生み出します。 16
  17. 17. Playgram デモンストレーション動画(クリックで動画へ)
  18. 18. 1. ミッションモード 写真 ミッションモードでは、 チュートリアルと洗練されたカリキュラムにより、 「プログラミングって何?」 というレベルから、 条件分岐、変数・関数 といった難しいプログラミングの概念まで、 楽しく、体系的に学ぶことができます。 プログラムを初めて書く人も、書いたことのある人も、 ようこそ、Playgramの世界へ。 18
  19. 19. チャプター例:花を植えよう 「繰り返し」ブロックを使って、与えられた例のとおりに花を植えます。 パターンを正確に読み取り、効率よく植えるプログラムを書くことができれば、高得点を得られるでしょう。 19
  20. 20. 2. アドバンスモード 写真 「プログラミング」は、ただ難しい言語を書くことではありません。 コンピュータの中で何が起こっているのか、 どのような「アルゴリズム」を使えば効率的なのか、 コンピュータ同士はどのように通信をしているのか。 そういった「コンピュータサイエンス」の基礎知識こそが、 プログラミングをする上で実はとても重要だと考えています。 アドバンスモードは、大学で学べるレベルを含む 「コンピュータサイエンス」の基礎を網羅的に学べるモードです。 20
  21. 21. チャプター例:3で割り切れるときに笑おう プログラマにとっての「入口」として有名なアルゴリズム、「FizzBuzz問題」をテーマにしたチャプター。 3で割り切れる時、5で割り切れる時、3と5で割り切れる時の条件分岐は、シンプルに見えて、頭を使う問題です。 21
  22. 22. 3. クリエイトモード 写真 何かを学ぶ時、一番の原動力となるのは「作りたい」という気持ちです。 クリエイトモードで与えられる 自分だけの自由な3D空間では、 ロボットを動かすのも建物を作るのも自由。 ただし、使えるのはプログラミングだけ。 ミッションモードやアドバンスモードで学んだことを実践し、 「こんなものが作りたい」がさらなる学びのモチベーションになる、 そんな理想的な学びのサイクル を生み出します。 22
  23. 23. クリエイトモード 繰り返しで建物を作るのも自由、コントローラーを作って絵を描くのも、ロボットにキャラを追いかけさせるのも自由。 プログラミングを学べば、一つの目標にも無限の道筋が生まれます。 23
  24. 24. シェア機能 写真 創造性は、他者の作品を見たり他者から 作品の評価を受けたりすることで向上させることが できます。 シェア機能では他の人が作ったたくさんの 作品を見ることや、自分が作った作品を他の人から 評価してもらうことができます。 24
  25. 25. 実際の生徒作品 25 自動ドア+エスカレーター(中3・女子) 乗ると自動で移動するエスカレーターと、自動で開く扉を作りまし た。 滅んだ国と栄えた国(小6・男子) すごく大きな建物を作りました。窓や壁などは繰り返しを使って配 置されています。
  26. 26. 開発の歩み
  27. 27. 現在、プログラミング教育が小学校でも義務化されて、すべての小学生がプログラミングに 触れる機会ができました。そのこと自体は ... 大変素晴らしい取り組みだと思います。 一方で、私自身は、プログラミングを学ぶことが「教育教育」してしまうと、プログラミングの才 能を本来もっていた子供が興味を失ってしまうのではないか、という危機感を感じました。 「楽しみながら、かつ、際限なくプログラミングの才能を伸ばせるようなサービス」が、今回の Playgram が目指すサービスの形です。 開発のきっかけ(創業者の西川メッセージより) 27
  28. 28. 最初に目指していたものと、今目指しているもの 最初の問題 「プログラミング教材を作るとして、何を目指せばよいのか?」 考えたこと ● 1. プログラミング教育必修化の課題 ○ 「やらされる」ことによって嫌いになってしまうのではないか? ○ ビジュアルプログラミング止まりになってしまう危機感 ● 2. PFN の強みを活かす ○ 色々な分野のエンジニアがいて、みんな強い ○ 楽しんでプログラミングを学んできている 28
  29. 29. 1. プログラミング教育必修化の課題 プログラミング教育必修化の課題 ● 「やらされる」ことによって嫌いになってしまうのではないか? ● ビジュアルプログラミング止まりになってしまう危機感 実用的なところまで進める教材 ● テキストコーディングまで学べる教材 ○ Scratch で終わってしまう子どもが多いのではないか。 ○ Scratch とテキスト言語の関連性に気づけないのではないか。 ○ アルファベットやタイピング等の、コーディング以外の壁があるのではないか。 ● (あわよくば)機械学習のような概念まで学べてしまう教材 29
  30. 30. 仮説と結果 ● テキストコーディングまで学べる教材 ○ Scratch で終わってしまう子どもが多いのではないか。 ○ Scratch とテキスト言語の関連性に気づけないのではないか。 ■ → 仮説はある程度正しかった。 とはいえ、Scratch 等でできる内容で満足している生徒は多そう。とにかくビジュア ル言語でできる内容を充実させ、プログラミングを楽しんでもらう ○ アルファベットやタイピング等の、コーディング以外の壁があるのではないか。 ■ → 間違いなくあった。Playgram Typing ■ → タイピングは親から見ても成果としてわかりやすい。 ● (あわよくば)機械学習のような概念まで学べてしまう教材 ○ → 最近ようやくできてきた。 30
  31. 31. テキストコーディングUI 31
  32. 32. 2. PFN の強みを活かす PFN の強みを活かす ● 色々な分野のエンジニアがいて、みんな強い ● 楽しんでプログラミングを学んできている モチベーションを大切にする教材 ● エンジニアである自分が、自分の子どもに与えたいと思う教材 ● 自分が子どもの頃にあったら良かったなと思える教材 ● 子どもが自発的に学べる教材 ○ 自ら「作りたいもの」をイメージできる→クリエイトモード 32
  33. 33. 2. PFN の強みを活かす 社内アンケート結果 33 Playgram Blog「PFN社員アンケート『プログラミングを始めたきっかけ』」 https://playgram.jp/blog/developer/pfn-programming-survey-1/
  34. 34. 開発の歩み 2月 ここまでの歩み 開発開始! 12月 プロトが完成してくる →パートナー探し 2月 5月 2019年 2020年 7月 3月 2021年 8月 パートナー企業様との パートナーシップが決まる 12月 一部教室で提供開始 合弁会社設立 社員など一部を対象に ユーザーテスト実施 8月 教育事業開始 & 事業提携 プレスリリース フランチャイズ(FC)教室 への募集開始 FC教室への 提供開始 10月 日本e-Learning大賞 受賞! 34
  35. 35. 提供しながら出てきた課題 子どもの「ほめられたい」欲求の満たし方 ● 子どもが自走できるようにする状態を作るのは結構難しい ● 先生がほめてほめて、ようやく軌道に乗る生徒も多い(一度軌道に乗れば自ら進めら れる子は多い) 解決法 ● 発表会の場やシェア機能によって、生徒間で認め合う場を作っている ● 優秀作品をブログで取り上げる ● 何を作りたいか、何が作れるかを考えてもらう 35
  36. 36. 提供しながら出てきた課題 先生を集めるのは大変 ● 先生を育てる仕組みを考えると同時に、先生の負担を下げる工夫が非常に重要 ● 都心ではプログラミングに興味のある大学生バイトも集まるが、地方では…? ● 先生に不安のある状態では、生徒を教えられない 解決法 ● LMSや指導シートによるある程度のマニュアル化 ○ 先生も自信を持って教えられる教材にする ● 「抵抗があるだけ」の人も多い。先生を集める・育てていく 36
  37. 37. 提供しながら出てきた課題 何のためにプログラミングをやるのか?の説明が難しい ● 答えはない ○ プログラミングを始めた理由も皆さまざま ○ 保護者がプログラミングをやらせたい理由もさまざま ● 即座に学校の成績に繋がるわけでない。成果が見えにくい ● プログラミングを通して教室に来てもらう相乗効果 ● 大学入試共通試験に「情報」科目が加われば、受験文脈も入ってくる 37
  38. 38. Playgram の工夫 38
  39. 39. ● 言語のエコシステム(Python であれば NumPy、PyTorch、Django 等)に乗れる ● テキスト言語の方が、ビジュアル言語より設計・抽象化手法の選択肢が多い ● モジュール数が増えてくると、一覧からブロックを探してドラッグするよりも、結局は自動 補完機能で検索する方が効率的にコーディングできる なぜテキストコーディングが重要か 39
  40. 40. Playgram は、Python 等のテキストコーディングを学べる教材とするため、ブロックの見た目 こそ Scratch だが、ランタイムはすべて Unity で再実装している。 テキストコーディングへの接続を考慮して、言語仕様も独自に改良している: ● Scratch と異なり、Playgram ではローカル変数や関数の返り値が利用できる ● ブロック言語との互換性向上のため、Python 側にも若干の拡張を施している Playgram ≠ Scratch 40
  41. 41. Playgram は、Python からブロック言語へのトランスパイラを独自に実装している。ANTLR で字句解析し、続いて構文解析、意味解析を行って言語仕様の差(型など)を吸収している。 これにより、テキスト言語 ⇔ ブロック言語の相互変換や、文法ミスの検出、テキストコーディ ング支援機能を提供できるようになった。 Python コードを実行する仕組み 41
  42. 42. トランスパイラを拡張することで、Python 以外の言語にも容易に対応できる。実際に、Unity のコーディングに必要な C# への対応も進めている。 C# 版では、より厳格な型システムに対応するための工夫を盛り込んでいる。 多プログラミング言語対応 42 Scratch Python C# 開発中
  43. 43. テキストコーディングのメリットを実感できる教材としたいが、クリエイトモードのコード規模で はそこまでたどり着けない生徒が多いという課題がある。 使っていくうちにメリットを実感できるようになるが、最初のハードルを超えられない場合が多 い。 → 特別な報酬(アイテム、コイン等)を設定することでハードルを超えやすくする テキストコーディング学習の課題 43
  44. 44. UIの工夫例 色使い エディタ = 黒をイメージしがちだが、 真っ黒で文字が びっしり詰まった画面は怖い 。デフォルトでは白にし、 黒も怖くないデザインを追求した。 44 関数レイヤー機能(特許出願中) タブレットの画面は狭い。複雑なプログラムを組んでも 整って見えるようにレイヤー機能を追加 。 モジュール化のメリットも実感できる。
  45. 45. Playgram Typing
  46. 46. Playgram の補助教材として、実践的なプログラ ミングに必須なタイピング能力を習得できる。 これからタイピングを始める子どもが、タイピン グの正しい指使い、正確性、スピードを身につけ られるよう設計されている。 また、学習履歴から苦手なキーを判断して重点 的に反復練習できる機能を搭載しており、能力 を効率的に伸ばせる。 Playgram Typing とは 46
  47. 47. GIGA スクール構想に取り組む全国の小・中・高等学校から支持され、リリースから1年で月 間ユーザ数が約100万人に到達。子供向けタイピングアプリでは国内最大であり、教育委員 会単位での導入事例も多数(2021年12月末時点)。 国内最大級のタイピング練習教材 47
  48. 48. タイピング技術は、デジタル時代において知的生産性の向上に直結する: 1. 現代の重要なアウトプット技術であり、思考を整理する技術としても必須 2. コンピュータを知的創造のツールとして活用するためのソフトウェア開発、 その実践的な方法である「テキストコーディング」の習得に不可欠 タイピングが重要な理由 48
  49. 49. 内閣府の「青少年のインターネット利用環境実態調査」によれば、小中高生のインターネット 利用の大部分がスマホやタブレット経由で、パソコンに取って代わった。自分専用のパソコン を持っている子どもは、さらにその2割に留まる。 進む子どものタイピング離れ 49 令和2年度 青少年のイ ンターネット利用環境 実態調査より
  50. 50. 2021年度より、小中学校に1人1台の PC・タブレット端末を整備する GIGA スクール構想が スタート。児童生徒が、自分専用の端末を使って学習できる環境が整った。一方で、デジタ ル教材を導入してもタイピングができず入力がままならないなど、タイピング能力の底上げ が急務となっている。 GIGA スクール構想に必要なタイピング 50 文部科学省ホームページ より
  51. 51. 文科省の「情報活用能力調査」によれば、日本の小中高生のタイピング速度は 1 分間に平 均 5.9 〜 24.7 文字(約 2.4〜10 秒に 1 文字)と低い水準に留まる。先生たちも、子どもにタ イピングを正しく指導できないという悩みを抱えている。 タイピング指導に悩む教育現場 51 文部科学省 : 「情報活用能力調査(高等学校)報告書」 より
  52. 52. 生徒のタイピング練習にプレイグラムタイピングを導入した愛知県立杏和高等学校様では、 入学からわずか二ヶ月で、生徒の多くが全国平均を上回るタイピング能力を習得。デジタル ノートアプリを活用した授業や、「デジタル作文術」の指導をスムーズに行えるようになった。 教育現場の課題を解決するプレイグラムタイピング 52 全国平均 0.7 タイプ/秒 ※1文字あたりローマ字入力で 1.7タイプとした場合。
  53. 53. 和歌山大学教育学部附属中学校様でも、タイピング能力の大幅な向上を実現。タイピング練 習の習慣が身につき、授業の課題を素早く提出できる生徒が増えた。 教育現場の課題を解決するプレイグラムタイピング 53
  54. 54. ● ビジュアル表示されるお手本を見ながら正確な指使いを学べる ● 躓きを作らず段階的に取り組めるカリキュラム ● 現場で使える指導案を提供 ● 練習の積み重ねを楽しめる教材 ● 個人ごとの「苦手」をデータ解析し、反復練習で定着 ● 定量的な実力測定ができるモードを提供 教材に込めた工夫 54
  55. 55. 画面に表示される指使いのお手本を真似な がら練習することで、各キーをどの指で押せ ばよいか迷うことがなく、タッチタイピングの正 しいフォームが自然と身につく。 先生は、子どもにお手本に従って打つよう指 導するだけでよく、自身のスキルに依存せず に教材を活用できるので、タイピング指導の 負荷が大きく軽減される。 正確な指使いを学ぶためのユーザインタフェース 55
  56. 56. 教材で使用しているお手本は、実写の手指画像から OpenCV で輪郭線抽出したベクター画 像を元に制作した。 余談: お手本画像をプログラミングで制作 56
  57. 57. チュートリアルの充実した「基礎練習」モードで、ローマ字入力を五十音表に沿って学習でき る。音声読み上げとふりがな表示機能により、アルファベットが分からない未就学児でもタイ ピングに取り組むことができる。 躓きを作らないカリキュラム 57
  58. 58. これまでタイピングの指導をしたことがない先生や IT 支援員のための指導案を提供し、教 室への教材導入を支援。 現場で使える指導案を提供 58
  59. 59. 経験値やレベル、称号システムを導入し、最初はうまく打てない子どもでも達成感を持って取 り組むことができる。 練習の積み重ねを楽しめる教材 59
  60. 60. 学習者の過去の練習結果から苦手なキーの組み合わせを自動的に判定。その結果に基づ いて苦手な文字を含む文章を重点的に出題するので、学習者は苦手な文字を重点的に反 復練習できる。 個人ごとの「苦手」を解析し、反復練習で定着 60 ステージクリア時に、入力データを解析して苦手なキーを表示 苦手なキー(紫色で表示)を含む問題を重点的に出題
  61. 61. ローマ字入力に自信がつき、発展的な演習問題を求める子どものための腕試しモードを提 供。打鍵速度等に応じて「ランク」を認定するので、継続的に練習するモチベーションに繋が る。 実力測定ができる腕試しモード 61
  62. 62. Playgram のテキストコーディングモードと連動し、実際にコーディングで使う文を練習でき る。 プログラミングモード 62
  63. 63. ● シンプルかつ直線的な構成で没入感を高める ○ 複雑なコース分けを廃し、指示通り順番にプレイするだけで基礎が身につくようにする ○ 学習者に合わせた練習方法を自動的に提案し、最速でタイピングが覚えられる ○ 「ゲーム的」でも、没入感を阻害する要素は入れない( RPG 的なストーリーとか) ● トレーニング自体を楽しめる ○ 学習者の能力に関わらず、時間をかければ達成できる要素(経験値・称号等)を入れる ○ トレーニング一回ごとにフィードバックし、能力成長の実感を与える 企画時のコンセプト 63 企画時に描いたワイヤーフレーム
  64. 64. ● 2020年8月に、Playgram 自体の PR を兼ねて無料サービスとしてリリース ● しばらく低空飛行の時期が続いた: ○ 当初は、学校だけでなく大学生・社会人などもターゲットとして考えていた ○ 腕試しモードは、元々は SNS でのバイラルを狙って後から追加したもの サービス公開 64
  65. 65. GIGA スクール需要の掘り起こし 65 ● 1月頃から、GIGA スクールの準備を始めた学校や教育委員会、ICT 支援員とその派遣 会社から問い合わせが増え始める ○ カリキュラムが丁寧、広告がない、などの理由 ● 学校利用を念頭にカリキュラムの易化、指導案の充実、導入事例の掲載、Google 広 告出稿等を行う
  66. 66. ● 5月頃からユーザが飛躍的に増加し始める ○ GIGA 端末導入で課題に気付いた学校がタイピングの指導を始めた? ● SEO の成功により、教材を探していた先生にうまくリーチできた ○ 「タイピング 小学生」ではずっと一位をキープ そして飛躍へ 66
  67. 67. まとめ
  68. 68. ● Playgram はプログラミングのみに留まらない、 コンピュータサイエンス教材 ○ PFN だからこそできる、CS の基礎や、最先端の内容を学べる教材 ○ 実は大人にも有益なんじゃないかという期待 ● プログラミング学習にはモチベーションが大切 ○ クリエイトモードによる意欲と学びのサイクル ○ 友達や親、先生から認められる機会を作る ● コンピュータを知的創造のツールとして活用するための タイピング ○ Playgram Typing は GIGA スクールに取り組む学校からも好評 ● サービスが走り始めてからでないと分からないこともたくさんある まとめ & 今後の展望 68

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