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Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
アジャイル開発は
Whyから始まる
Ichitani Toshihiro
市⾕聡啓
Agile Development Start with Why.
Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
http://about.me/papanda0806
Ichitani Toshihiro
市⾕聡啓
ソフトウェア開発16年
SIer→サービス→受託→起業
仮説検証とアジャイル開発
ギルドワークス株式会社 代表
DevLOVE コミュニティ ファウンダ
⼀般社団法⼈ アジャイルチームを⽀える会 理事
0 → 1
Copyright (c) 2017 Guild Works Inc.
本⽇のテーマ
アジャイル開発で良いプロダクトを作るためには
開発チームの外側で解決した⽅が良いことがある。
価値の実現の仕⽅「アーキテクチャ」の観点
実現すべき価値とは何か「コンセプト」の観点
このお話では前者の「コンセプト」の観点を扱います
Copyright (c) 2017 Guild Works Inc.
質問
これから開発するプロダクトで
「ユーザーのどんな⽤事を⽚付けるのか」が
あいまいな状態で開発を始めるとどうなるか?
Copyright (c) 2017 Guild Works Inc.
質問
これから開発するプロダクトで
「ユーザーのどんな⽤事を⽚付けるのか」が
あいまいな状態で開発を始めるとどうなるか?
たいてい、むちゃくちゃになる
Copyright (c) 2017 Guild Works Inc.
「何をつくるべきか分からない」のに始められる?
何が起きるか?
優先度が頻繁に変わる可能性が⾼い
(例えば、スプリント毎に)
そうなると…エピック(開発レディではない要求)
を開発可能にするための作業負荷が⼀気に⾼まる
アーキテクチャレベルから実現⽅法を考えないと。
でも、⽬の前にはもう次のスプリントが!
新しいアーキテクチャと、既存のアーキテクチャ
そして、既存コードとの整合性を取るために…
Copyright (c) 2017 Guild Works Inc.
簡潔に⾔うと、右往左往する。
顧客開発(事業開発の⽅法論)をプロダクト開発
よりも極端に優先してしまうと、現実に起きる。
(作戦が⾜りていない)
Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
ということは、何をつくるべきか
定めてから開発に着⼿しようって
ことだよね?
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ということは、何をつくるべきか
定めてから開発に着⼿しようって
ことだよね?
だからって、要件定義しろってことじゃあないよ。
そうなんだけど、ちょっと危ない誤解を招きそうなんで
補完すると、例えば「要件定義できっちり⽂書に落とし
込んでから開発しよう」ということを⾔いたい訳では
ないよ。
むしろ、「何をつくるべきか」を明確に事前に⾔える
ほど分かりやすいプロダクトをつくるような状況は
少くなってきているんじゃないかな。
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つくらずとも検証できるなら先にやろう。
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うーん。仮説検証と開発の関係が
いまいちよく分からないなー。
Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
うーん。仮説検証と開発の関係が
いまいちよく分からないなー。
これから、ゴールデンサークルを⽤いて説明するよ。
何を変えると、何がどうなるのか、ゴールデンサークルで
表現すると理解が深まるんじゃないかな。
ゴールデンサークルは、サイモン・シネック⽒が考えた
思考と⾏動と伝達のための有名なフレームワークなんだ。
「Whyから始めよ」という本も出ているよ。
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ゴールデンサークル
Why
How
What
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ゴールデンサークル
仮説検証
設計、プロセス
機能開発
ここが現場で⽇々⾏なう
アジャイルソフトウェア開発
にあたる
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What、How、Whyを⼀つ⼀つ⾒ていきましょう。
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= ユーザーが必要とするプロダクトをつくること
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What
では、開発ではWhyを意識しなくて良いのだろうか?
Whyにも粒度と具体性のレベルがある。
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あるんだ。
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[補⾜] ⼈の理解って、段階がある。
要求の粒度、具体性、分割。
この⼿の話は「アジャイルソフトウェア要求」が参考になる。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00IMRDXZW
「アジャイルソフトウェア要求」
重厚な匂いがする?(確かに本は厚い!)
この通りの型にはめようとするじゃなくて、
「⼈の理解って、ざっくり理解と詳しく理解と、段階があるよね」
に気付けることが⼤事。興味がある⽅はSAFeもチェックしよう。
http://www.scaledagileframework.com/
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仮説 エピック ストーリー
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…という名前付けが⼤事なのではなくて、粒度と具体性のレベル分
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仮説とは?ストーリーとは?
(仮説)キャンバスの各エリア
の⼀つ⼀つが仮説。
ストーリーとは3段構成で
表現される⼀つ⼀つの要求。
https://www.slideshare.net/papanda/ss-41638116
「ユーザーストーリー駆動開発で⾏こう。」
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ゴールデンサークル
仮説検証
設計、プロセス
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あれ?エピック→ストーリーの
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あれ?エピック→ストーリーの
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Whatの次は、Howを⾒ましょう。
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ゴールデンサークル
仮説検証
設計、プロセス
機能開発
初期の計画づくりも
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= 検証された価値を実現するための⼿段の検討
How
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Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
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[補⾜] WhatからWhyを問い直す
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MVP
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ゆえに、Why(仮説検証)から始める
仮説検証
設計、プロセス
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で、どうやるの?
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仮説検証の基本
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仮説検証の流れ
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ブリーフィング
(初期計画)
想定顧客
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プロタイプ制作
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定義
検証の開始 第1回検証活動 第2回検証活動 検証の終結
仮説検証を「分からないことを分かるようにする」ための
旅路(ジャーニー)と捉えて、活動の設計を⾏なう。
「検証プランニング→検証活動→結果分析」を繰り返し
⾏なう。検証活動の具体的な道具⽴ては、検証すべき
テーマに基いて選択を⾏なう。以下はその⼀例。
Copyright (c) 2017 Guild Works Inc.
https://www.slideshare.net/papanda/ss-69585461
検証活動で具体的にどのような道具⽴てを扱うかは
こちらのスライド参照といたします。
Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
なるほど〜。Why→How→Whatで
活動を進めていけばいいのね。
Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
Why と How と Whatの重なりをつくる
そうなんだけど、Whyフェーズ、Howフェーズ、
Whatフェーズとかいう考えで切っちゃうと⼤事な観点が
抜けちゃうんだ。それは、
「ソフトウェアとは少しずつ形になる中で、
 どうあるべきかが分かったり、発⾒があったりするもの」
ということだ。なので、3つのレイヤーを分断するのでは
なく、如何に重なりをつくるかが⼤事なんだ。
なるほど〜。Why→How→Whatで
活動を進めていけばいいのね。
Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
What over How over Why
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PO ☓ 開発者 による「プロトタイピング」
PO ☓ 開発チーム で「ユーザーストーリーマッピング」
PO ☓ 開発チームで「インセプションデッキ」
(プロダクトオーナー)
仮説検証段階で
仮説検証段階で
設計、プロセス段階で
Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
分けたり、重ねたり、ややこしい…。
そんなことできるのかな。
Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
少しずつ練度を⾼めよう
① Why、How、What それぞれの段階の練度を⾼める
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分けたり、重ねたり、ややこしい…。
そんなことできるのかな。
② Why、How、What の重なりをつくる
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   POが⼀⼈でプロダクトバックログを出すのではなく、⼀緒にストーリー
   マッピングをやる。
③ Why、How、Whatの⾏き来を早める
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Why、How、Whatの⾏き来を
早めるってどういうこと?
Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
Why、How、Whatの⾏き来を
早めるってどういうこと?
「考えたことが、そのまま⼿の動きに繋がる」感じ
https://www.slideshare.net/papanda/ss-79465986
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そのためにプロセスは、
アーキテクチャは、
検証はどうあるべきか?
(to be continued…)
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[補⾜] クリティカル・メイキング
http://www.bnn.co.jp/books/8790/
⼗分に考えつくしてからモノづくりを
始めるのではなく、⼿を動かしてものを
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https://forbesjapan.com/articles/detail/16355
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「美⼤のハーバード」の意外な授業
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最後に。
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重ねられる = 共創の関係
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アジャイル開発はWhyから始まる

  • 1. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. アジャイル開発は Whyから始まる Ichitani Toshihiro 市⾕聡啓 Agile Development Start with Why.
  • 2. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. http://about.me/papanda0806 Ichitani Toshihiro 市⾕聡啓 ソフトウェア開発16年 SIer→サービス→受託→起業 仮説検証とアジャイル開発 ギルドワークス株式会社 代表 DevLOVE コミュニティ ファウンダ ⼀般社団法⼈ アジャイルチームを⽀える会 理事 0 → 1
  • 3. Copyright (c) 2017 Guild Works Inc. 本⽇のテーマ アジャイル開発で良いプロダクトを作るためには 開発チームの外側で解決した⽅が良いことがある。 価値の実現の仕⽅「アーキテクチャ」の観点 実現すべき価値とは何か「コンセプト」の観点 このお話では前者の「コンセプト」の観点を扱います
  • 4. Copyright (c) 2017 Guild Works Inc. 質問 これから開発するプロダクトで 「ユーザーのどんな⽤事を⽚付けるのか」が あいまいな状態で開発を始めるとどうなるか?
  • 5. Copyright (c) 2017 Guild Works Inc. 質問 これから開発するプロダクトで 「ユーザーのどんな⽤事を⽚付けるのか」が あいまいな状態で開発を始めるとどうなるか? たいてい、むちゃくちゃになる
  • 6. Copyright (c) 2017 Guild Works Inc. 「何をつくるべきか分からない」のに始められる? 何が起きるか? 優先度が頻繁に変わる可能性が⾼い (例えば、スプリント毎に) そうなると…エピック(開発レディではない要求) を開発可能にするための作業負荷が⼀気に⾼まる アーキテクチャレベルから実現⽅法を考えないと。 でも、⽬の前にはもう次のスプリントが! 新しいアーキテクチャと、既存のアーキテクチャ そして、既存コードとの整合性を取るために…
  • 7. Copyright (c) 2017 Guild Works Inc. 簡潔に⾔うと、右往左往する。 顧客開発(事業開発の⽅法論)をプロダクト開発 よりも極端に優先してしまうと、現実に起きる。 (作戦が⾜りていない)
  • 8. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. ということは、何をつくるべきか 定めてから開発に着⼿しようって ことだよね?
  • 9. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. ということは、何をつくるべきか 定めてから開発に着⼿しようって ことだよね? だからって、要件定義しろってことじゃあないよ。 そうなんだけど、ちょっと危ない誤解を招きそうなんで 補完すると、例えば「要件定義できっちり⽂書に落とし 込んでから開発しよう」ということを⾔いたい訳では ないよ。 むしろ、「何をつくるべきか」を明確に事前に⾔える ほど分かりやすいプロダクトをつくるような状況は 少くなってきているんじゃないかな。
  • 10. Copyright (c) 2017 Guild Works Inc. つくらずとも検証できるなら先にやろう。 ソフトウェア開発は「最もコストがかかる検証の準備」 になりやすい。だから、つくらずに検証できる⼿段が あるなら、開発する前に仮説検証するべきなんだ。 課題仮説検証 ソリューション仮説検証 アテンション検証 体験を伴う検証 チャネル検証 インタビュー アンケート プロトタイプ ランディングページ 動くソフトウェア : : どのような検証に、どんな⼿段を⽤いるか?
  • 11. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. うーん。仮説検証と開発の関係が いまいちよく分からないなー。
  • 12. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. うーん。仮説検証と開発の関係が いまいちよく分からないなー。 これから、ゴールデンサークルを⽤いて説明するよ。 何を変えると、何がどうなるのか、ゴールデンサークルで 表現すると理解が深まるんじゃないかな。 ゴールデンサークルは、サイモン・シネック⽒が考えた 思考と⾏動と伝達のための有名なフレームワークなんだ。 「Whyから始めよ」という本も出ているよ。
  • 13. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. ゴールデンサークル Why How What
  • 14. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. ゴールデンサークル 仮説検証 設計、プロセス 機能開発 ここが現場で⽇々⾏なう アジャイルソフトウェア開発 にあたる
  • 15. Copyright (c) 2017 Guild Works Inc. What、How、Whyを⼀つ⼀つ⾒ていきましょう。
  • 16. Copyright (c) 2017 Guild Works Inc. = ユーザーが必要とするプロダクトをつくること ユーザーの要求を満たすための機能をつくる活動 そのものにあたる (= 開発チームの⽇々の活動)。 What では、開発ではWhyを意識しなくて良いのだろうか? Whyにも粒度と具体性のレベルがある。 ⽇々の活動で開発チームが捉えるべき要求のレベルと 仮説検証で捉えている要求(=仮説)のレベルには開きが あるんだ。
  • 17. Copyright (c) 2017 Guild Works Inc. [補⾜] ⼈の理解って、段階がある。 要求の粒度、具体性、分割。 この⼿の話は「アジャイルソフトウェア要求」が参考になる。 https://www.amazon.co.jp/dp/B00IMRDXZW 「アジャイルソフトウェア要求」 重厚な匂いがする?(確かに本は厚い!) この通りの型にはめようとするじゃなくて、 「⼈の理解って、ざっくり理解と詳しく理解と、段階があるよね」 に気付けることが⼤事。興味がある⽅はSAFeもチェックしよう。 http://www.scaledagileframework.com/
  • 18. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. アイデア段階のため 何をどうつくるべきか 選択肢の幅は広い 検証結果を踏まえて 何をつくるべきかの 選択肢は狭まる どうなれば完成と いえるのか条件が定義 可能となるまで詳細化する 仮説 エピック ストーリー 仮説、エピック、ストーリー。 …という名前付けが⼤事なのではなくて、粒度と具体性のレベル分 けや認識が出来ているかが⼤事。
  • 19. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. 仮説とは?ストーリーとは? (仮説)キャンバスの各エリア の⼀つ⼀つが仮説。 ストーリーとは3段構成で 表現される⼀つ⼀つの要求。 https://www.slideshare.net/papanda/ss-41638116 「ユーザーストーリー駆動開発で⾏こう。」
  • 20. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. ゴールデンサークル 仮説検証 設計、プロセス 機能開発 ストーリーレベル 仮説レベル
  • 21. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. あれ?エピック→ストーリーの 分割とか詳細化はどこでやるの?
  • 22. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. あれ?エピック→ストーリーの 分割とか詳細化はどこでやるの? サークルのHow段階か、What段階で⾏なう まず、エピック→ストーリーの詳細化は、仮説検証の 段階ではやらない。 「機能開発の段階」(What)で⾏なうか、 「機能開発の前段階のプランニング」(How)で⾏なうかで 要求に対する開発の弾⼒性が異なることになる。 (後者の⽅がスコープが硬めになる) どちらが正ではなくて「どの程度変更を受け⼊れる開発 であるべきか」で決める。
  • 23. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. 要求への開発プロセス弾⼒性 ケース1:How段階でストーリー化し、初期スコープをほぼ固定する (スプリントの成果に対するフィードバックの選択のみ⾏なう) ケース2:What段階でストーリー化する。適宜プランは⾒直す (ケース1よりもっと、変更の受け⼊れをプロセスとして織り込む) 着地優先 探索優先
  • 24. Copyright (c) 2017 Guild Works Inc. Whatの次は、Howを⾒ましょう。
  • 25. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. ゴールデンサークル 仮説検証 設計、プロセス 機能開発 初期の計画づくりも
  • 26. Copyright (c) 2017 Guild Works Inc. = 検証された価値を実現するための⼿段の検討 How アーキテクチャの設計 プロセスのフレームを決める リリースプランニング インセプションデッキ 価値の実現⽅式の設計と、What(機能開発)をレディに するための諸活動。 (いわゆる「イテレーションゼロ」と呼ばれることも) 初期のモデリング
  • 27. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. How to What Howレベルで⽅針が変わると、Whatへの影響は⼤きい 逆にWhatのやり⽅を変えるためにはHowから考え直す 例えば、スマホアプリをWeb Viewで作ってきたけども ある体験を実現する必要が分かり、ネイティブでの開発 (新しいHow)が必要になった、など。
  • 28. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. Why to How to What なので、Whyが変わると影響はさらに⼤きい。 新たなWhyを実現するためのHowの設計。Whatの⾒直し。 リーンスタートアップで 「ピボット」と呼ばれる レベルの転換。 価値仮説(Why)が変わるの だから場合によっては事業や サービスががらっと変わる レベル。
  • 29. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. [補⾜] WhatからWhyを問い直す 機能開発(What)の活動の結果、MVPがつくりだされる。 (MVP=実⽤的で最⼩限の範囲のプロダクト) MVPでの検証の⽬的は、その結果から価値仮説(Why)を 問い直すことである。後に残していたソフトウェアによる 最もリアルな検証にあたる。 MVP MVPによる検証
  • 30. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. ゆえに、Why(仮説検証)から始める 仮説検証 設計、プロセス 機能開発
  • 31. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. で、どうやるの?
  • 32. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. 仮説検証の基本
  • 33. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. 仮説検証の流れ 検証のための ブリーフィング (初期計画) 想定顧客 インタビュー プロタイプ制作 プロタイプ検証 サービス仕様の 定義 検証の開始 第1回検証活動 第2回検証活動 検証の終結 仮説検証を「分からないことを分かるようにする」ための 旅路(ジャーニー)と捉えて、活動の設計を⾏なう。 「検証プランニング→検証活動→結果分析」を繰り返し ⾏なう。検証活動の具体的な道具⽴ては、検証すべき テーマに基いて選択を⾏なう。以下はその⼀例。
  • 34. Copyright (c) 2017 Guild Works Inc. https://www.slideshare.net/papanda/ss-69585461 検証活動で具体的にどのような道具⽴てを扱うかは こちらのスライド参照といたします。
  • 35. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. なるほど〜。Why→How→Whatで 活動を進めていけばいいのね。
  • 36. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. Why と How と Whatの重なりをつくる そうなんだけど、Whyフェーズ、Howフェーズ、 Whatフェーズとかいう考えで切っちゃうと⼤事な観点が 抜けちゃうんだ。それは、 「ソフトウェアとは少しずつ形になる中で、  どうあるべきかが分かったり、発⾒があったりするもの」 ということだ。なので、3つのレイヤーを分断するのでは なく、如何に重なりをつくるかが⼤事なんだ。 なるほど〜。Why→How→Whatで 活動を進めていけばいいのね。
  • 37. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. What over How over Why インセプション デッキ ユーザーストーリー マッピング PO ☓ 開発者 による「プロトタイピング」 PO ☓ 開発チーム で「ユーザーストーリーマッピング」 PO ☓ 開発チームで「インセプションデッキ」 (プロダクトオーナー) 仮説検証段階で 仮説検証段階で 設計、プロセス段階で
  • 38. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. 分けたり、重ねたり、ややこしい…。 そんなことできるのかな。
  • 39. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. 少しずつ練度を⾼めよう ① Why、How、What それぞれの段階の練度を⾼める   例えば開発にスクラムを導⼊しよう、⻑期にわたる検証を始める前に    DESIGN SPRINTを1週間やろう。 分けたり、重ねたり、ややこしい…。 そんなことできるのかな。 ② Why、How、What の重なりをつくる   例えば開発を始める前にインセプションデッキでPOを巻き込む。    POが⼀⼈でプロダクトバックログを出すのではなく、⼀緒にストーリー    マッピングをやる。 ③ Why、How、Whatの⾏き来を早める
  • 40. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. Why、How、Whatの⾏き来を 早めるってどういうこと?
  • 41. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. Why、How、Whatの⾏き来を 早めるってどういうこと? 「考えたことが、そのまま⼿の動きに繋がる」感じ https://www.slideshare.net/papanda/ss-79465986 われわれはなぜアジャイルに向かうのか そのためにプロセスは、 アーキテクチャは、 検証はどうあるべきか? (to be continued…)
  • 42. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. [補⾜] クリティカル・メイキング http://www.bnn.co.jp/books/8790/ ⼗分に考えつくしてからモノづくりを 始めるのではなく、⼿を動かしてものを つくる体験(Making)の中から、⾃分 なりの⽅法論、プロセスを⽣み出す 考え⽅。 Thing(モノ) から Thinkingすること から Thingking(シングキング)と⾔う 表現もされる。 https://forbesjapan.com/articles/detail/16355 エアビーアンドビー創業者を輩出 「美⼤のハーバード」の意外な授業
  • 43. Copyright (c) 2017 Guild Works Inc. 最後に。
  • 44. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. 重ねられる = 共創の関係 重なりをつくっていくためには 関係性の⾒直しや改善が必要。 「あなた 対 わたし」ではなく、 「⽬的 と わたしたち」の関係
  • 45. Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. 楽しいジャーニーを。