決定木において、葉ノードの出力を確率分布でモデル化し、周辺尤度を規準に分割していく決定木学習アルゴリズム『経験ベイズ木(Empirical Bayesian Tree:EBT)』と、EBTを学習器とするRandom Forest『Random Empirical Bayesian Trees:REBT』を提案する。 出力の分布として指数型分布族を用いることで、周辺尤度は十分統計量の更新により計算でき、効率的に決定木を構築できる。 また、周辺尤度を規準とすることで、二分木の枝刈りや連続値のMulti-splitによる多分木が可能となり、木の複雑さを自動的に調整することができる。 経験ベイズ木ではタスクに応じて適切な確率分布を選ぶことで、様々なタスクを統一的な枠組みで扱うことができる。 従来の決定木における二値分類に対応するベルヌーイ分布や、二乗誤差に基づく回帰に対応する正規分布だけでなく、ポアソン分布や指数分布なども用いることができる。