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量子コンピュータの最新動向(2018年1月版) Masayuki Minato

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量子コンピュータの最新動向(2018年1月版) Masayuki Minato

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量子コンピュータの基礎知識と大企業/スタートアップの動向まとめ

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  1. 1. 量子コンピュータの 最新動向 (初期版) 2018年1月 Dr.Richard Feynman
  2. 2. • 量子コンピュータとは? • 量子コンピュータの市場動向 • 量子コンピュータ関連のスタートアップ動向
  3. 3. “Quantum Computation is… nothing less than a distinctly new way of harnessing nature” 量子計算は、自然の力を利用した、 新しい手法にしか過ぎない Oxford大学教授 David Deutsch - 量子コンピュータの生みの親 1
  4. 4. 量子コンピュータの衝撃:「1億倍速い」コンピュータ 2015年 GoogleとNASAの発表 Source:Computer World(https://www.computerworld.com/article/3013102/high-performance-computing/nasa-google-unveil-a-quantum-computing-leap.html) Hartmut Neven, director of engineering at Google 2015年12月8日 GoogleとNASAが歴史的な記者会見を行った 「 D-Wave社の量子コンピュータを2年間運用した結果、 従来のコンピュータに比べて、1億倍高速である」 ※ 1億倍高速:従来のコンピュータで3年2か月かかる計算を1秒で
  5. 5. 量子コンピュータの目的(例)=「組み合わせ最適化問題」を解く スーパーコンピュータでも解けない問題:囲碁と巡回セールスマン問題 Source: 竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社), https://qiita.com/onhrs/items/aa0aa181c27743956689 「囲碁で先手と後手どちらが勝つ」問題 「巡回セールスマン」問題 スーパーコンピュータ(1兆回計算/秒)で計算すると… 10748秒 >>>> 宇宙の年齢 140億年 つまり、宇宙の始まりから計算しても終わらない 30都市の最短経路を京で計算すると… 1,401万年 つまり、この問題もスーパーコンピュータでは解けない
  6. 6. 量子コンピュータの目的(例)=「組み合わせ最適化問題」を解く スーパーコンピュータでも解けない問題:(素)因数分解 Source: 竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社) 因数分解の計算時間 (スーパーコンピュータ vs. 量子コンピュータ) 200桁の因数分解 • スーパーコンピュータ :約10年 • 量子コンピュータ :数分 1万桁の因数分解 • スーパーコンピュータ :約1,000億年 • 量子コンピュータ :数時間~数日 x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b) [テクノロジーでの応用] ・インターネットの安全性を守るRSA暗号 - 「公開鍵」と「秘密鍵」 ・ブロックチェーンで使われるハッシュ関数 (正確には素因数分解に近い) 因数分解とその応用 インターネットのRSAやブロックチェーンは、物理的に計算できないことを前提に その安全性を担保してきたが、量子コンピュータはその前提を覆しうる (但し、量子ゲート方式による汎用型の話)
  7. 7. 量子コンピュータの急速な進化に最近ざわつき始めている 日経各誌記事より Source: 2017年12月12日 日経ビジネス、2017年5月9日 日経コンピュータ
  8. 8. 量子コンピュータとは? Source: Wikipedia, Applied Physics (https://physics.aps.org/articles/v1/35) 「量子ビット( )」を用いて、「重ね合わせ状態( ) 」により 並列的に高速処理を実現するコンピュータ A B 量子コンピュータ 量子チップ 量子チップ
  9. 9. 量子とは、粒子と波の性質をもつ物質/エネルギー単位の総称 量子とは何か? Source: わかるまで素粒子(http://www1.odn.ne.jp/~cew99250/html/S_3.html)、文科省HP(http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/ryoushi/detail/1316005.htm) 宇宙 原子 クォーク 物質 エネルギー レプトン ハドロン ゲージ粒子 陽子 電子 ニュートリノ 中性子 中間子 光子 ウィークボソン グルーオン 量子と呼ばれるもの A
  10. 10. 量子ビットは、0あるいは1の重ね合わせ状態を取る確率波のこと 量子ビットとは? Source: 竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社) 古典ビット (従来のコンピュータ) 2進数の1桁のこと= 0 or 1 (binary digitの略) 量子ビット (量子コンピュータ) 0あるいは1の2つの状態をとる確率波 A
  11. 11. 量子ビットは、固体NMR方式による核スピン等、様々な候補がある 代表的な量子ビットの候補と発生アプローチ Source: 竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社)、 Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC) 量子ビットとして測定される候補 代表的な発生アプローチ • 原子核や電子の核スピン • エネルギー順位 • 光子の偏向 など • 固体NMR方式 (Solid-state spin qubits) • イオン方式 (Ion-based qubits) • 超電導方式 (Superconducting qubits) など A
  12. 12. どの量子ビットも一長一短で、それぞれで研究開発が進む 代表的な量子ビットの比較 Source: Science 02 Dec. 2016 Vol354 Issue6316 pp.1090-1093 A 超電導型量子ビット (Superconducting loops) イオントラップ型量子ビット (Trapped Ions) シリコン型量子ビット (Silicon quantum dots) トポロジカル量子ビット (Topological qubits) ダイヤモンド欠損型量子ビット (Diamond vacancies) 概要 特 徴 長所(+) 短所(-) 取組企業 例 寿命 理論 成功率 もつれ数 回路上に電気抵抗のない電 流を交流し、電磁波シグナル を挿入させることで励起 • 稼働の早さ • 技術的な成熟度の高さ • 安定性の低さ • 極低温の必要性 0.00005秒 99.4% 9 イオンの持つ、電子の位置に依 存する量子エネルギーを活用。 レーザーでイオンを捕捉・励起 • 安定性の非常な高さ • ゲートの信頼性の高さ • 稼働の遅さ • 多数のレーザー機器の必要性 >1,000秒 99.9% 14 シリコンに電子を挿入し、人工 的な原子を作成し、電磁波で 電子の量子状態を制御 • 安定性の高さ • 技術的な成熟度の高さ • 量子もつれの作り難さ • 極低温の必要性 0.03秒 ~99% 2 半導体上の電子の挙動として 見られる準粒子を活用し、量 子情報をエンコード • エラーの少なさ • 技術的に確立されておら ず、 まだ未確認状態 n.a n.a n.a 半導体上の電子の挙動として 見られる準粒子を活用し、量 子情報をエンコード • 常温で稼働 • 量子もつれの作り難さ 10 99.2% 6
  13. 13. 重ね合わせ状態とは、2つの可能性が重なり合って存在している状態 重ね合わせ状態のコンセプト:シュレディンガーの猫の例 Source: https://atarimae.biz/archives/6734 Q. 蓋のついた箱に猫を1匹入れた。箱には放射性 物質とα粒子で作動する毒ガス装置が入ってい る。放射性物質は50%の確率でα粒子を発生 させる。 さて、猫は死んでいるか?生きているか? A. 量子力学的な解釈では、 「この猫は死んでいる状態と生きている状態が 50:50で重なり合っている(=重ね合わせ状態)」 となる B
  14. 14. 量子ビットは重ね合わせ状態により、ビット数をN上げると2N倍の速度で処理 量子ビットの処理速度(3bitの場合) Source: http://hatabou.hatenablog.com/entry/2017/08/20/175239 古典ビット (従来のコンピュータ) 情報処理回数:8回 量子ビット (量子コンピュータ) 情報処理回数:1回 0 0 0 0 0 1 1 0 0 1 0 1 1 1 0 0 1 1 0 1 0 1 1 1 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ 0 1 0 1 0 1 ×8倍速 A B
  15. 15. 高速処理の源であるもつれ合いは、巨大化が壁。日本が打破に成功 量子コンピュータ実現の大きな壁①:巨大な量子のもつれ(Entanglement) Source:竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社)、IT media Interview記事(http://www.1-em.net/sampo/energy/teleportation3.htm)、Exciteニュース B 量子のもつれとは? 複数の量子ビット同士が互いに影響し合う状態 量子A 量子B 元々の 量子 量子A 量子B 分割 分割 影響し合う = 情報をやり取り 量子コンピュータの高速計算 =巨大な量子のもつれ状態 10量子ビット→100万量子ビット処理へ
  16. 16. デコヒーレンスは、量子コンピュータの実用化の一番のチャレンジ 量子コンピュータ実現の大きな壁②:デコヒーレンス -重ね合わせ状態の破壊- Source:竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社)、https://mappingignorance.org/2013/06/04/quantum-mechanics-in-biological-systems-i-introduction/ B デコヒーレンスとは? デコヒーレンスに立ち向かう:量子誤り訂正符号 0/1の2つの状態を取る重ね合わせ状態が壊れること (=量子コンピュータのエラーの原因) コヒーレンス時間(計算可能時間)= 重ね合わせ状態→デコヒーレンスの時間 冗長性を持たした実ビットと対になる論理ビットを設定し、 エラー検知と訂正を可能にする(考え方は古典ビットと同じ) 量子誤り訂正符号技術が確立すれば、 理論的には無限に量子計算可能 論理量子 ビット 実量子 ビット 実量子 ビット 実量子 ビット エラー無し 論理量子 ビット 実量子 ビット エラー実量子 ビット エラー有り (縦緩和) 実量子 ビット 訂正 古典誤り訂正符号をベースとしたイメージ図
  17. 17. 従来のコンピュータでは実現不可能な、量子超越性の実証に進みつつある 量子コンピュータ実現の大きな壁③:量子超越性(Quantum Supremacy) Source:Q2B conference 2017/Quantum Supremacy by John Martinis, UCSB&Google B 量子超越性とは? Googleの量子超越性の実証 Google/カリフォルニア大学サンタバーバラ校 John Martinis教授 量子コンピュータが従来型のコンピュータでは実現不可能な 計算能力を備えていることを示すこと 量子ビットの数が少なく、エラー訂正もできない量子コン ピュータでは、従来のコンピュータの計算能力を超えられな いと物理学者の間では言われてきた... しかし、ある程度の数の量子ビットがあれば、特定のアルゴリズ ムにおいて量子超越性が示せることが分かってきた
  18. 18. 主な量子コンピュータとしては3つあり、実用化は量子アニーリング方式のみ 量子コンピュータの分類(ざっくりしたまとめ) Note: 正確にはアナログ型のゲート方式なども存在するが、簡単に理解できるように模式化した Source: http://stonewashersjournal.com/2017/03/29/typesofqcomputer/ 量子 コンピュータ アナログ型 ≒量子 イジングマシン デジタル型 量子アニーリング方式 レーザーネット ワーク方式 量子ゲート 方式 主な特徴 • 汎用性がない(=組み合わせ最適化計算) • 2011年にD-Wave社が実用化されている • 汎用性がない(=組み合わせ最適化計算) • 常温で可能なため、コストに強みがある • まだ実用化されていない • 汎用性がある(=チューリングマシン型) = 原理的には従来のコンピュータに近い • 「量子ビット」と組み合わせた演算回路 「量子ゲート」で計算 • まだ実用化されていない 1 2 3 超電導 量子ビット型 量子ニューラルネット ワーク(QNN) ・ ・ ・ ・ ・ ・ スピン量子 ビット型
  19. 19. 量子コンピュータは3タイプが日進月歩で、しのぎを削っている 代表的な量子コンピュータの最新比較(現時点理解) Source: http://stonewashersjournal.com/2017/03/29/typesofqcomputer/、http://www.stat.phys.titech.ac.jp/~nishimori/QA/q-annealing.html、http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/346926/112200709/、https://blogs.yahoo.co.jp/miyabiman_now/25479824.html、 http://iot-jp.com/iotsummary/iottech/%E6%8A%80%E8%A1%93%E4%B8%80%E8%88%AC/%E9%87%8F%E5%AD%90%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%81%A3%E3%81%A6%E4%BD%95%EF%BC%9F/.html、 西森秀稔/大関真之著 「量子コンピュータが人工知能を加速する」(日経BP社) 量子アニーリング方式 レーザーネットワーク方式(QNN) 量子ゲート方式1 2 3 実用化に 向けた 状況 主な特徴 /進捗 実用化時期 開発企業/ 組織 直近の状況 応用範囲 実装状況 技術的な 特徴 2011年(D-Waveが商用化) • D-Wave, Google, 米国家プロジェクト IARPA QEO(MIT) • NASA、デンソー等多数が運用テスト 特化型 • 組み合わせ最適化/サンプリング (人工知能) 約2,000量子ビット(D-wave 2000Q) • 超電導 • 結線数:3,300個(?) • 計算原理:ハミルトニアン断熱変化 • ハードのノイズ耐性:高い • 作動温度:極低温(10mK) • 誤り訂正方式:未確定 • その他:キメラグラフ問題 • 米IAPRAの5か年プロジェクト開始 • D-Wave 2000Qリリース • Google Quantum Annealer Ver.2開発中 2020-21年商用化予定(IBM Q発表) • IBM、Google、Microsoft、Alibaba等 • 日本でもIBM基礎研究コンソーシアムに Honda, JSR, キャノン等 6社参加 汎用型 • 因数分解(暗号解読)、量子シミュレー ション(化学)、その他規則性があるもの 約20量子ビット(試作機では50qubit) • 超電導、イオン、光子、量子ドット等 • 結線数:10個以下 • 計算原理:状態ベクトルのユニタリ回転 • ハードのノイズ耐性:弱い • 作動温度:極低温(10mK) • 誤り訂正方式:確定 • その他:実質的には特化型? • IBMがIBM Qをクラウド提供 既に5万4千人、100万件以上処理 • Googleが18年にゲート型49ビットマシン公開 • 内閣府革新的研究開発プロジェクト (ImPACT):NTT、NII、東京大学 • NII-Stanford大学 特化型 • 組み合わせ最適化/サンプリング (人工知能) 約2,048量子ビット • 光子(光パラメトリック発振器network) • 結線数:400万個 • 計算原理:量子相転移 • ハードのノイズ耐性:高い • 作動温度:常温(300K) • 誤り訂正方式:未確定? • その他:省電力性能が高い • 2017年11月27日よりImPACTが量子ニュー ラルネットワーク(QNN)をクラウド体験できる システムを開発 ?(17年11月よりクラウド提供開始)
  20. 20. (参考)量子ゲート方式を本当の量子コンピュータとみる向きもある 日経サイエンス2018年2月号より抜粋 Source: 2018年2月日経サイエンス「日本版量子コンピュータの選択」より抜粋
  21. 21. 量子コンピュータは、大きく3つの構成要素で必要要件を満たす必要がある 量子コンピュータ(ゲート方式)の構成要素と必要要件 Source:竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社)、 International Journal of Scientific & Engineering Research, Volume 6, Issue 5, May-2015 196 量子コンピュータの必要要件 (D.P. DiVincenzo提唱)構成要素 1. 量子ビットを初期化できること 2. 量子ビットの状態を読み出せること 3. 基本ゲート(回転ゲート等)を構成できること 4. コヒーレント時間 > 1回のゲート動作時間 であること 5. 量子ビット数の増加に伴い、規模や動作 回数が急速に増大しない物理システムである (スケーラブルなシステムである)こと ③量子メモリ |0> |0> |1> |0> |1> |0> |0> |0> |0> ②量子レジスタ (メモ) ①QCU (プロセッサー) 量子ゲート 量子ゲート=回転ゲート+制御ノットゲート • 回転ゲート: 1つの量子ビットに対して、3次元である角 度回転させるゲート • 制御ノットゲート: 2つの入力ビットに対して、2つの出力ビット を出す(重ね合わせ状態の変換)
  22. 22. 技術進化と現状の技術課題が量子コンピュータへの注目を集めさせた 量子コンピュータが注目されるようなった要因は?(仮説) Source:西森秀稔/大関真之著 「量子コンピュータが人工知能を加速する」(日経BP社) 量子計算による素因数分解に向けた高速アルゴリズム発見 (Peter Shor 1994年) 機械学習におけるクラスタリング問題 (2012年~) 技術進化による要因 従来型コンピュータの性能限界=「ムーアの法則」限界説 (2010年代後半~) D-Wave社の量子コンピュータ商用化と大手の運用実験 (2011年~) 技術課題による要因 ムーアの法則は長く続かないだろう。 なぜならトランジスタが原子レベルに まで小さくなり限界に達するからだ (2005年) Gordon Moore氏 ムーアの法則は終わった… (2017年5月) NVIDIA CEO Jensen Huang氏 =現在インターネット上で広く利 用されている暗号(RSA)が量子 コンピュータにより解読される可能 性が示唆された (実際は難しい) 当初胡散臭いと思われていた D-Wave社の量子コンピュータを 大手(Google、Lockheed Martin等)がこぞってテスト 導入を進めた 教師なし学習において必要な、 クラスタリング(組み合わせ最適 化)の計算に、現状だと多大な 時間を要する
  23. 23. 量子コンピュータは、金融からモノ作りまで幅広く活用が期待されている 量子コンピュータの応用領域と主な事例 Source: Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC), 西森秀稔/大関真之著 「量子コンピュータが人工知能を加速する」(日経BP社)、MIT Review 応用例 主な事例 金融 物流 IT 航空宇宙 応用例 主な事例 化学 製薬 医療 ・ ・ ・ • ポートフォリオ最適化 • リスク管理 • オプション・プライシング • 2016年5月にD-Wave社と 1QBit社が ”Quantum for Quants”設立 • 飛行機、船舶、トラック などの物流最適化 • PLC社とManchester Met. Univ.が共同で物流向け アルゴリズム開発 • Service Power社が同領 域で3つ特許取得 • 機械学習向けの高速 クラスタリング • 高速データクレンジング • 画像認識の高速学習 • Google社/D-Wave社の 画像認識精度向上 • (中) USTCのNMR技術を 用いた4-qubit量子 プロセッサー開発 • 流体力学的に最適化 された機体設計 • 飛行制御システムの バグ取り最適化 • NASAの翼設計最適化 • ロッキード・マーチン社や Airbus社制御システムの バグ取りソフト開発 (6か月→6週間) • 分子設計の最適化 • 化学反応の量子力学的 シミュレーション • 電池や触媒の最適化 • IonQ社の化学シミュレー ションソフト開発 • Microsoft社の基礎研究 • ETH、ハーバード大学等で の研究 等 • タンパク質の3次元構造 最適化/解析 (アルツハイマー病などの 特効薬開発) • スタンフォード大学 の”Folding@home” プロジェクト • ハーバード大学/D-Wave社 のタンパク解析実験 • がん治療に向けた薬剤 発見/最適ドース量算出 • 個人に合わせたテーラー メイド医療の高速化 • スタンフォード大学、 テキサス大学での研究 自動車 • 都市交通サービスの 最適化 • VW社とGoogle社の 共同開発 • VW社のオンデマンド・モビ リティサービス向けアルゴリ ズム開発 最初の有力分野 ・ ・ ・
  24. 24. 日本の研究者として、東工大の西森教授や東大の中村教授らが有名 量子コンピュータ領域における主な日本の研究者 Source: wikipedia、http://www.ryosi.com/qis/201611/03/、研究室HP 東京工業大学 西森教授 “量子アニーリングの提唱者” 東京大学 古澤教授 “量子テレポーテーションの実現” 東京大学 中村教授 “超電導量子回路の第一人者”
  25. 25. • 量子コンピュータとは? • 量子コンピュータの市場動向 • 量子コンピュータ関連のスタートアップ動向
  26. 26. 量子コンピュータは、ビジネスインパクトの大きなテクノロジーの位置づけ 未来のテクノロジーマップ Source: Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC)
  27. 27. 世界の量子コンピュータ市場は2024年に$8.5Bn.(約1兆円)の見込み 世界の量子コンピュータ市場予測 Source: Market Research Media(https://www.marketresearchmedia.com/?p=850), Homeland Security Research(http://homelandsecurityresearch.com/Quantum+Computing+Market+and+Technologies) 2020 $5Bn. 2024 $8.5Bn. CAGR +15%
  28. 28. IBM等の旧勢力からGoogle等の新勢力まで、量子コンピュータに参入 量子コンピュータの主要大手プレイヤーマップ(スタートアップ、公的機関除く) Source: Wikipedia, IBM HP 開発 テスト導入/検討 USA 欧州 中国 日本 その他 IBM主催研究コンソーシアム 交通系サービス への実証実験
  29. 29. 各社、2015年から量子コンピュータ開発を一気に加速している 主要プレイヤーの活動年表(1999-2016、スタートアップ除く) Source: Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC) 1999 2011 2014 2016 1999年 • D-Waveの第1回目資金調達 2006年 • MicrosoftがUSCBと共同で “StationQ”研究チーム創設 2007年 • RaytheonがDARPAから 量子情報科学プロジェクトを受託 2009年 • GoogleがD-Waveのチップを用いた、 量子画像検索の実証実験を実施 2011年 • Lockheed Martinが D-Wave One購入 2012年 • ハーバード大学/D-Waveが タンパク質のフォールディング問題解析 • RaythonがIARPAから $2Mで量子コンピュータを研究 2013年 • Google/NASA/USRAがD-Wave 2 を共同で購入 • Lockheed MartinがD-Wave 2に アップグレード 2014年 • (豪)CBAが$5MをUNSWに出資 • IBMが量子チップ開発に$3Bn.投資 2015年 • Alibaba/中国科学院が共同で量子計算ラボを創設 • Alibabaが量子コンピュータに年30M元の投資を発表 • (豪)CBAが$10MをUNSWに出資 • Google/NASAがD-Wave 2Xにアップグレード • Googleが量子アニーリング方式のチップを独自開発 • IBMが新しい誤り訂正符号技術を開発 • Intelがデルフト大学/TNOに10年間で$50M投資 • Microsoftが量子計算のフリーソフト提供開始 2016年 • Alibaba/Nvidiaが$1Bn.量子計算に投資 • Atosが量子コンピュータプロジェクト開始 • Googleが汎用量子コンピュータを発表 • Googleが水素原子のエネルギーシミュレーション実施 • IBMがIBM Quantum Experienceを一般に公開 • Microsoftがパデュー大学とStation Qの開発を開始 • Microsoftが賞金$5,000のQuantum Challengeを開始 • Atosが欧州でAtos Quantumイニシアチブ開始 • Microsoftがトップの大学から量子コンピュータの教授を 大量採用 • Microsoft/QuTechが10年間の投資契約 黎明期 勃興期 ・ ・
  30. 30. 2017年は量子コンピュータの商用化への大きな動きがあった 2017年の大手プレイヤーの主要ニュース Source: ITMedia他記事
  31. 31. 日系はR&Dと並行して、US系サービスでの実証実験を進めている 日系プレイヤーの動向 Source: CBInsightsレポート、IBMプレスリリース(https://www.ibm.com/think/jp-ja/watson/research-frontiers-institute/), DENSOプレイスリリース(https://www.denso.com/jp/ja/news/news-releases/2017/20171213-01/)、日経新聞記事 日系プレイヤーのテスト動向日系プレイヤーの開発動向
  32. 32. 特許数でもUS/カナダ系が先行するものの、日系も負けてはいない 量子コンピュータ関連の特許取得状況(国別/企業別, 1985-2013) Source: Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC) 国別特許数 企業別特許数 (件) (件)
  33. 33. (参考)世界の量子コンピュータ関連特許数(2015) Q2B conference 2017資料より Source:Q2B conference 2017/A Federal Perspective on Quantum Information Science and Quantum Computatingより
  34. 34. しかし日本は欧米に対して、政府からの投資の規模も小さく遅れている 地域別のリサーチプログラムの年平均投資規模/主なプログラム Source: Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC),日経コンピュータ記事(https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201709270540) 100 億円/年 220 億円/年 130 億円/年 不明 ~40 億円/年 • 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT): 5年で30億円 • 文科省プログラム: 10年で300億円超(予定)
  35. 35. (参考)世界の量子コンピュータ投資概況(2015) Q2B conference 2017資料より Source:Q2B conference 2017/European Initiative sessionより
  36. 36. (参考)中国の量子コミュニケーション網構想 Q2B conference 2017資料より Source:Q2B conference 2017/China Initiative sessionより
  37. 37. 結果、日本の大学/研究機関は特許数でも劣後している 量子コンピュータ関連論文数Top15(大学/研究機関別) Source: Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC) 65 62 52 45 42 42 39 37 34 32 30 30 27 24 23 オ ッ ク ス フ ォ ー ド 大 学 シ ン ガ ポ ー ル 国 立 大 学 ワ ー テ ル ロ ー 大 学 中 国 科 学 院 ク イ ー ン ズ ラ ン ド 大 学 CNRS メ リ ー ラ ン ド 大 学 ケ ン ブ リ ッ ジ 大 学 マ ッ ク ス プ ラ ン ク 研 究 所 中 国 科 技 大 学 ハ ー バ ー ド 大 学 東 京 大 学 カ リ フ ォ ル ニ ア 大 学 サ ン タ バ ー バ ラ 校 ス タ ン フ ォ ー ド 大 学 マ サ チ ュ ー セ ッ ツ 工 科 大 学 論文数 (本)
  38. 38. • 量子コンピュータとは? • 量子コンピュータの市場動向 • 量子コンピュータ関連のスタートアップ動向
  39. 39. AliyunとD-Wave中心から、2017年は複数社の大型調達が成立した 量子コンピュータ関連スタートアップ主要40社の資金調達/ステージ Source: CBInsights Database、およびレポートよりGV独自に作成 スタートアップの資金調達推移 ステージ構成 201 41 42 1,084 40 246 3 8 12 9 9 11 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 2012 2013 2014 2015 2016 2017 調達額 案件数 調達額 ($M) 件数 (件) 20% (8) 15% (6) 2.5% (1) 2.5% (1) 60% (24) Seed Early Growth Later n.a 主要案件 • Aliyun • D-Wave • Aliyun • D-Wave • Cambridge Quantum Computing • D-Wave • D-Wave • Rigetti Computing • Silicon Quantum Computing • 1QBit • IonQ
  40. 40. ハードウェアに加えて、ソフトウェア開発企業も大きく調達している 量子コンピュータ関連スタートアップ調達額トップ5 Source: CB Insights, Crunchbase 企業名 累計調達額($M)順位 1 (中国) 2 (カナダ) 3 (USA) 4 (オーストラリア) 5 (UK) 事業概要ステージ 投資家 50 66 70 182 1,200 不明 Growth Early 不明 Early • Alibaba • Fidelity • Goldman Sachs • In-Q-Tel 他 • A16Z • Lux Capital • Y-Combinator • Bloomberg β他 • 豪コモンウェルス銀行 • ニューサウスウェールズ政府 • UNSW 他 • Grupo Arcano (PE/VC) Alibaba Groupのオンライン/モバイル サービス向けのクラウド型量子コンピュー ティング/データマネジメントサービスを開発 商用可能な量子コンピュータのハードウェア を開発。超電導型128量子ビットのチッ プを内製 超電導型の量子コンピュータのハードウェア を開発 ニューサウスウェールズ大学発の量子コン ピュータのハードウェア開発 量子コンピュータ向けの独自OS 「tiket>」開発
  41. 41. 欧州、北米に集中しており、量子コンピュータ関連のソフト開発が多い 量子コンピュータ関連スタートアップマップ(主要40社) 1) ソフトウェア開発含む Source: CB Insights, Crunchbase USA(17) 欧州(10) 豪州(3) カナダ(7) 中国(2) 日本(1) 要素技術/他サービス(11)ハードウェア1)(9) ソフトウェア(20) Eagle Power Technologies ()内は社数
  42. 42. ハードウェアは汎用化、ソフトウェアはクラウド提供、防衛/暗号技術が主流 (参考)量子コンピュータ関連スタートアップ調達額ランキング(領域別) Source: CB Insights, Crunchbase ソフトウェア(20社中) 1位 2位 3位 4位 5位 ハードウェア(9社中) 企業名 累計調達額 ($M) 投資家 事業概要 企業名 累計調達額 ($M) 投資家 事業概要 182 70 66 22 5 • Fidelity • Goldman Sachs • In-Q-Tel 他 • A16Z • Lux Capital • Y-Combinator • Bloomberg β他 • 豪コモンウェルス銀行 • ニューサウスウェールズ 政府 • UNSW 他 • Google Ventures • New Enterprise Associates • DARPA 商用可能な量子コンピュータの ハードウェアを開発。超電導型 128量子ビットのチップを内製 超電導型の量子コンピュータの ハードウェアを開発 ニューサウスウェールズ大学発の 量子コンピュータのハードウェア 開発 イオントラップ技術をベースとした 汎用量子コンピュータを開発 光学アプローチによりビッグデータ 解析に強みを持つ量子コン ピュータを開発 1,200 50 35 10 10 • Alibaba • Grupo Arcano (PE/VC) • Accenture Ventures • Fujitsu • CME Ventures他 • AM Partners • Barclays • VMS Investment Group • Qwave • SK Telecom Alibaba Groupのオンライン/ モバイルサービス向けのクラウド 型量子コンピューティング/データ マネジメントサービスを開発 量子コンピュータ向けの独自OS 「tiket>」開発 誰でも簡単に量子コンピュータに アクセスできるソフトウェアを開 発 防衛産業のワイヤレス/データコ ミュニケーション向けに使える、 サイバーセキュリティソフトを提供 マルチプロトコールネットワークでの 暗号技術/ネットワークセキュリ ティソフトを提供
  43. 43. 注目されている7社について深掘りする 量子コンピュータ関連スタートアップマップ(主要40社) USA(17) 欧州(10) 豪州(3) カナダ(7) 中国(2) 日本(1) 要素技術/他サービス(11)ハードウェア1)(9) ソフトウェア(20) Eagle Power Technologies 1 2 3 5 4 6 7 1) ソフトウェア開発含む Source: CB Insights, Crunchbase
  44. 44. 世界で初めて量子コンピュータを商用化し、業界の先駆者的ポジション D-Wave Systems社概要 Source: CB Insights, Crunchbase、wikipedia、D-wave HP(https://www.dwavesys.com/d-wave-two-system) 1 本拠地 • 社長兼CEO:Vern Brownell氏 ⁃ Egenera創業者 ⁃ 元Goldman Sachs CTO • CTO:Geordie Rose氏 ⁃ D-Wave Systems共同創業者 ⁃ Uni. British Columbia PhD (理論物理学) 企業概要 提供サービス/実績 チーム ファイナンス カナダ・ブリティッシュコロンビア • 累計調達額:$182M • ステージ:不明(前々回 Series G) • 投資家:In-Q-Tel, DFJ, Goldman Sachs, Fidelity Investment, Bezos Expeditions他 計18社 • 2011年のD-Wave One発売以来、性能向上のアップデートを繰り返してきた ⁃ D-Wave One: 128量子ビット(2011) ⁃ D-Wave Two: 512量子ビット(2013) ⁃ D-Wave 2X: 1,000量子ビット(2015) ⁃ D-Wave 2000Q: 2,000量子ビット(2017) • Googleやハーバード大学など、これまでに多くの超巨大企業やトップ大学に提供してきた ⁃ D-Wave One:Lockheed Martinと複数年契約、ハーバード大学のタンパク質折り畳み 構造問題の研究に提供 ⁃ D-Wave Two:Google/NASA/USRA共同運営である、Quantum Artificial Intelligence Lab(QuAIL)で機械学習での活用、高速性能を実証 ⁃ その他顧客:Los Alamos National Lab., USC, Temporal Defense Systemsなど の有力研究機関に加え、デンソー/豊田通商、リクルートにも提供 創業 1999年 提供サービス • 量子アニーリング方式の量子コンピュータ 「D-Wave」シリーズの製造・販売 ⁃ 世界で初めて量子コンピュータを商用化 • 「D-Wave」向けソフトウェア開発 ⁃ 通常のインターネットAPI連携可 • その他:導入コンサルティングや教育も提供 主なトピック
  45. 45. a16zやPeter Thielも投資する、量子コンピュータ業界の本命 Rigetti Computing社概要 Source: CB Insights, Crunchbase, wikipedia、MIT Technology Review(https://www.technologyreview.jp/s/67334/a-startup-uses-quantum-computing-to-boost-machine-learning/), Rigetti HP 2 本拠地 • CEO:Chad Rigetti氏 ⁃ IBM研究所テクニカルリードとして、 量子プロセッサーを12年以上研究 ⁃ イェール大学時代は、超電導型量子ビットを マイクロ波だけで制御する手法を開発 • 共同創業者:Charlie Songhurst氏 ⁃ Katana Capitalパートナー ⁃ 元Microsoft戦略部門出身 企業概要 チーム ファイナンス USA・カリフォルニア • 累計調達額:$70M • ステージ:Series B • 投資家:A16z, Founders Fund, Data Collective, Y Combinator, Tim Draper他 計26社 創業 2013年 提供サービス/実績 主なトピック • 社員80名ながら、Google、Microsoft、IBMなど量子コンピュータ領域のトップ企業に 伍して、量子コンピュータ初の一般商用化を狙っている • 2017年12月に自社開発の量子チップを活用して、世界で初めて、 量子コンピュータでの機械学習の実行に成功 • X-prizeの創始者 Peter Diamandis氏から、Google、IBMと並び 「量子コンピューティング領域のリーダー企業」と称される • MIT Technology Reviewが選ぶ「2017年 50 smartest companies」に選ばれる 提供サービス • 19量子ビットの量子コンピュータを開発中 ⁃ 量子チップの開発に強み • クラウド・コンピューティング・プラットフォーム 「Forest」を提供 ⁃ 機械学習向けクラスタリング・アルゴリズム ⁃ 量子コンピュータ向け言語のQuil
  46. 46. 量子コンピュータソフト開発には、理論とソフト開発をつなげる仕組みが必要 (参考)Rigetti Computingの唱える量子コンピュータソフト開発に向けた要件 Source: Nature記事(https://www.nature.com/news/first-quantum-computers-need-smart-software-1.22590) 量子コンピュータ向けソフト開発に向けた要件 (Chad Rigetti提唱) 1. Hybrid System 量子コンピュータ理論と古典ソフトウェア開発手法の双方を取り 入れたハード→ソフトの一環した開発が必要 2. Open Software くせのある量子コンピュータのハードウェアに合わせたソフトウェアを オープン化することで、進化のスピードを加速化 3. Build A Community 量子理論からソフトウェア技術、応用分野の専門知識など幅 広い知識が必要な量子コンピュータソフト開発には、 様々な専門家が集まるコミュニティが必要
  47. 47. 超電導型主流の中、イオントラップ型で挑む大学研究者発スタートアップ IonQ社概要 Source: CB Insights, Crunchbase 3 • 累計調達額:$22M • ステージ:Series B • 投資家:Google Ventures、New Enterprise Associates 本拠地 • CEO:David Moehring氏 ⁃ IARPAの元Sr National Intelligence Service Officer として、多数の量子コンピュータプログラムをリード ⁃ オバマ大統領から大統領表彰 • チーフサイエンティスト:Christopher Monroe氏 ⁃ メリーランド大学物理学教授 ⁃ QuICS、Joint Quantum Institute フェロー 企業概要 チーム ファイナンス USA・メリーランド 創業 2016年 提供サービス/実績 主なトピック • メリーランド大学イオントラップ研究所所長のMonroe氏とデューク大学のJungsang Kim氏の 二人の量子コンピュータ研究者が商用化に向けて、起業した ⁃ Monroe氏は量子合同研究所フェローで、原子/イオンの電磁トラップ、レーザー冷却、 量子状態制御が専門(UCB Ba、Harvard Univ. PhD) • イオントラップ型は超電導型に比して、量子ビットを増やし易い(スケーラビリティ)に強みがある • ラボレベルでは、既に50個以上の量子ビットを実現している • 2018年にイオントラップ型量子コンピュータを商用化の予定でいる 提供サービス • イオントラップ型の汎用量子コンピュータを開発中 ⁃ Googleが開発中の超電導型の汎用量子コ ンピュータと異なる方式
  48. 48. 世界的な大企業を相手にする、量子コンピュータ業界のアクセンチュア的存在 1QBit Information Technologies社概要 Source: CB Insights, Crunchbase 本拠地 • CEO:Andrew Fursman氏 ⁃ Minor Capitalの創業パートナーとして、 Satellogic Nano-Satellites社やCloudtel社等 複数のスタートアップを創業 • リサーチャー:Phil Goddard氏 ⁃ ケンブリッヂ大学PhD卒業後、Marthworksで 金融機関向けコンサルティングに従事し、独立 4 企業概要 チーム ファイナンス カナダ・ブリティッシュコロンビア • 累計調達額:$35.1M • ステージ:Series B • 投資家:Accenture Ventures, Allianz Ventures, CME Ventures, 富士通、Royal Bank of Scotland 創業 2012年 提供サービス/実績 主なトピック • 量子コンピュータ専門家に加え、金融、化学など各分野のITエキスーパートを揃え、世界的な 大企業に向けて量子コンピュータの導入コンサルティングからソフトウェア開発まで一気通貫で 提供している • 過去4年にわたり、機械学習、サンプリング、最適化問題等、様々な問題を量子コンピュー タで新規技術を開発してきた • 2017年5月に富士通と協業を発表 ⁃ 富士通の持つAI/ハードウェア技術とソフトウェア技術を融合 ⁃ 富士通/トロント大学が開発した計算機アーキテクチャー「デジタルアニーラ」向けの ソフトウェアを開発 • 2017年12月にアクセンチュアとの戦略的提携を発表 ⁃ Accenture Applied Intelligenceを通じて量子コンピュータをお応用した分析手法の開 発に取り組む 提供サービス • 大企業(Fortune 500)をターゲットに、既存の 量子コンピュータハードウェアを用いて、ビジネス課 題を解決するソフトウェアを開発 ⁃ 対象領域は、金融、エネルギー、先端材 料、ライフサイエンスなど多岐に渡る
  49. 49. ケンブリッジ大学研究者×投資銀行出身者で、OS/ソフトの標準を狙う Cambridge Quantum Computing社概要 Source: CB Insights, Crunchbase 本拠地 • CEO:Ilyas Khan氏 ⁃ ケンブリッジ大学経営大学院 Leader in Residence ⁃ 米数学学会フェロー • CTO:Takis Psarogiannakopolous氏 ⁃ ケンブリッジ大学卒の数学者 5 企業概要 チーム ファイナンス イギリス・ケンブリッジ • 累計調達額:$50M • ステージ:Series A • 投資家:Grupo Arcano 創業 2014年 提供サービス/実績 主なトピック • 経営チームは投資銀行出身者、エンジニアはケンブリッジ大学の研究者を中心に構成している • イギリス政府のEPSRC(工学/物理科学研究協議会)の後押しを得て、 量子コンピュータ研究ハブであるNQITや、オックスフォード大学とも連携して開発を進めている • 量子コンピュータ普及後の、人工知能向けアルゴリズムとオープンソース開発に注力している ⁃ 株式トレーディング向けのオープンソースプラットフォーム TA>を提供 • また量子コンピュータの普及に伴う、真価が求められる安全な認証システムや量子コンピュータに 耐性のある仮想通貨技術の開発も視野に入れている • Bloombergが選ぶ「世界のトップイノベーター50」の1社に選ばれる • Google Cloudのスタートアッププログラムに参加している 提供サービス • 量子コンピュータ向けのオペレーティングシステム (OS)とシミュレーションソフトを開発 ⁃ 独自OSである「tilket>」
  50. 50. NASA等の政府系を中心に連携し、量子コンピュータのPaaS開発を展開 QC Ware社概要 Source: CB Insights, Crunchbase、https://qcware.com/about 本拠地 • CEO: Matt Johnson氏 ⁃ 米PEファームApollo Mgmt.社M.D.として従事 ⁃ US空軍士官学校、Wharton MBA卒 • COO: KJ Sham氏 ⁃ ソフトウェア開発Ops.担当、スタートアップ経験者 • Senior Scientist: Randy Correll氏 ⁃ NASA quantum computing groupで、 量子コンピュータ向けプログラム開発に従事 6 企業概要 チーム ファイナンス USA・カリフォルニア • 累計調達額:$260K • ステージ:Seed • 投資家:Airbus Ventures, D.E Shaw&Co., Alchemist Accelerator 創業 2014年 提供サービス/実績 主なトピック 提供サービス • Fortune 500の大企業やNASA等の政府機関 に金融、サイバーセキュリティ、深層学習等向け の量子コンピュータソフトを開発 • 既存のアプリケーションと連携可能な、 量子コンピューティングのPaaS (Platform as a Service)を提供 • 既存のコンピュータサイエンス × 量子コンピュータ・アルゴリズムの専門家に加え、物理学者、 航空宇宙、金融の専門家をチームにそろえる • 顧客パートナーとして、NASA、NSF(全米科学財団)、 USRA(宇宙研究に関する米大学連合)等の他、 民間から投資家でもあるAirbusやDE Shawも参画 • 開発のパートナーとして、Google CloudやD Waveとも 連携 • 2017年12月に量子コンピュータのビジネス活用に 向けたカンファレンス「Q2B」をNASAと共同開催 @ Mountain View, CA
  51. 51. 「 2030年までに世界のAIリーダー」を目標に掲げ、QCに集中投資 Aliyun.com(Alibaba Cloud)概要 Source: CB Insights, Crunchbase、http://j.people.com.cn/n/2015/0731/c95952-8929378.html、https://www.theverge.com/2017/10/11/16458486/alibaba-research-investment-fund-15-billion-ai 本拠地 • チーフサイエンティスト:Yaoyun Shi氏 ⁃ ミシガン大学電気工学・コンピュータサイエンス 元教授(2002~) ⁃ プリンストン大学でPhD(コンピュータサイエンス)修了後、 CalTechでポスドクを経験 7 企業概要 チーム ファイナンス 中国・杭州 • 累計調達額:$1.2 Bn. • ステージ:非公開 • 投資家:Alibaba Group 創業 2012年 提供サービス/実績 主なトピック 提供サービス • データベース、ネットワーク、セキュリティなどを提供 するAlibaba Cloudの一環として量子コンピュー タ関連サービスの提供予定 • Alibaba GroupのECやゲームなどの社内事業の 社内コンピューティングリソースとしても活用予定 • 2015年にAlibabaと中国科学院(CAS)と共同で量子計算ラボを設立した。当時の研究計 画としては、以下の2つをターゲットにしていた ⁃ 2025年までに量子シミュレーションを当時の世界最速スパコンの水準まで高める ⁃ 2030年までに50-100量子ビットの汎用量子コンピュータを開発する • 2017年19月には、量子コンピュータを含む次世代技術開発に3年間で150億ドルの投資を 発表。世界中から優秀な研究者100人を集め、シンガポールを含む世界7か所にラボを開設 ⁃ 量子コンピュータのほか、data intelligence, IoT HCIがターゲット領域 ⁃ これまでの投資規模の約2倍

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量子コンピュータの基礎知識と大企業/スタートアップの動向まとめ

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  1. 1. 量子コンピュータの 最新動向 (初期版) 2018年1月 Dr.Richard Feynman
  2. 2. • 量子コンピュータとは? • 量子コンピュータの市場動向 • 量子コンピュータ関連のスタートアップ動向
  3. 3. “Quantum Computation is… nothing less than a distinctly new way of harnessing nature” 量子計算は、自然の力を利用した、 新しい手法にしか過ぎない Oxford大学教授 David Deutsch - 量子コンピュータの生みの親 1
  4. 4. 量子コンピュータの衝撃:「1億倍速い」コンピュータ 2015年 GoogleとNASAの発表 Source:Computer World(https://www.computerworld.com/article/3013102/high-performance-computing/nasa-google-unveil-a-quantum-computing-leap.html) Hartmut Neven, director of engineering at Google 2015年12月8日 GoogleとNASAが歴史的な記者会見を行った 「 D-Wave社の量子コンピュータを2年間運用した結果、 従来のコンピュータに比べて、1億倍高速である」 ※ 1億倍高速:従来のコンピュータで3年2か月かかる計算を1秒で
  5. 5. 量子コンピュータの目的(例)=「組み合わせ最適化問題」を解く スーパーコンピュータでも解けない問題:囲碁と巡回セールスマン問題 Source: 竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社), https://qiita.com/onhrs/items/aa0aa181c27743956689 「囲碁で先手と後手どちらが勝つ」問題 「巡回セールスマン」問題 スーパーコンピュータ(1兆回計算/秒)で計算すると… 10748秒 >>>> 宇宙の年齢 140億年 つまり、宇宙の始まりから計算しても終わらない 30都市の最短経路を京で計算すると… 1,401万年 つまり、この問題もスーパーコンピュータでは解けない
  6. 6. 量子コンピュータの目的(例)=「組み合わせ最適化問題」を解く スーパーコンピュータでも解けない問題:(素)因数分解 Source: 竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社) 因数分解の計算時間 (スーパーコンピュータ vs. 量子コンピュータ) 200桁の因数分解 • スーパーコンピュータ :約10年 • 量子コンピュータ :数分 1万桁の因数分解 • スーパーコンピュータ :約1,000億年 • 量子コンピュータ :数時間~数日 x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b) [テクノロジーでの応用] ・インターネットの安全性を守るRSA暗号 - 「公開鍵」と「秘密鍵」 ・ブロックチェーンで使われるハッシュ関数 (正確には素因数分解に近い) 因数分解とその応用 インターネットのRSAやブロックチェーンは、物理的に計算できないことを前提に その安全性を担保してきたが、量子コンピュータはその前提を覆しうる (但し、量子ゲート方式による汎用型の話)
  7. 7. 量子コンピュータの急速な進化に最近ざわつき始めている 日経各誌記事より Source: 2017年12月12日 日経ビジネス、2017年5月9日 日経コンピュータ
  8. 8. 量子コンピュータとは? Source: Wikipedia, Applied Physics (https://physics.aps.org/articles/v1/35) 「量子ビット( )」を用いて、「重ね合わせ状態( ) 」により 並列的に高速処理を実現するコンピュータ A B 量子コンピュータ 量子チップ 量子チップ
  9. 9. 量子とは、粒子と波の性質をもつ物質/エネルギー単位の総称 量子とは何か? Source: わかるまで素粒子(http://www1.odn.ne.jp/~cew99250/html/S_3.html)、文科省HP(http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/ryoushi/detail/1316005.htm) 宇宙 原子 クォーク 物質 エネルギー レプトン ハドロン ゲージ粒子 陽子 電子 ニュートリノ 中性子 中間子 光子 ウィークボソン グルーオン 量子と呼ばれるもの A
  10. 10. 量子ビットは、0あるいは1の重ね合わせ状態を取る確率波のこと 量子ビットとは? Source: 竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社) 古典ビット (従来のコンピュータ) 2進数の1桁のこと= 0 or 1 (binary digitの略) 量子ビット (量子コンピュータ) 0あるいは1の2つの状態をとる確率波 A
  11. 11. 量子ビットは、固体NMR方式による核スピン等、様々な候補がある 代表的な量子ビットの候補と発生アプローチ Source: 竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社)、 Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC) 量子ビットとして測定される候補 代表的な発生アプローチ • 原子核や電子の核スピン • エネルギー順位 • 光子の偏向 など • 固体NMR方式 (Solid-state spin qubits) • イオン方式 (Ion-based qubits) • 超電導方式 (Superconducting qubits) など A
  12. 12. どの量子ビットも一長一短で、それぞれで研究開発が進む 代表的な量子ビットの比較 Source: Science 02 Dec. 2016 Vol354 Issue6316 pp.1090-1093 A 超電導型量子ビット (Superconducting loops) イオントラップ型量子ビット (Trapped Ions) シリコン型量子ビット (Silicon quantum dots) トポロジカル量子ビット (Topological qubits) ダイヤモンド欠損型量子ビット (Diamond vacancies) 概要 特 徴 長所(+) 短所(-) 取組企業 例 寿命 理論 成功率 もつれ数 回路上に電気抵抗のない電 流を交流し、電磁波シグナル を挿入させることで励起 • 稼働の早さ • 技術的な成熟度の高さ • 安定性の低さ • 極低温の必要性 0.00005秒 99.4% 9 イオンの持つ、電子の位置に依 存する量子エネルギーを活用。 レーザーでイオンを捕捉・励起 • 安定性の非常な高さ • ゲートの信頼性の高さ • 稼働の遅さ • 多数のレーザー機器の必要性 >1,000秒 99.9% 14 シリコンに電子を挿入し、人工 的な原子を作成し、電磁波で 電子の量子状態を制御 • 安定性の高さ • 技術的な成熟度の高さ • 量子もつれの作り難さ • 極低温の必要性 0.03秒 ~99% 2 半導体上の電子の挙動として 見られる準粒子を活用し、量 子情報をエンコード • エラーの少なさ • 技術的に確立されておら ず、 まだ未確認状態 n.a n.a n.a 半導体上の電子の挙動として 見られる準粒子を活用し、量 子情報をエンコード • 常温で稼働 • 量子もつれの作り難さ 10 99.2% 6
  13. 13. 重ね合わせ状態とは、2つの可能性が重なり合って存在している状態 重ね合わせ状態のコンセプト:シュレディンガーの猫の例 Source: https://atarimae.biz/archives/6734 Q. 蓋のついた箱に猫を1匹入れた。箱には放射性 物質とα粒子で作動する毒ガス装置が入ってい る。放射性物質は50%の確率でα粒子を発生 させる。 さて、猫は死んでいるか?生きているか? A. 量子力学的な解釈では、 「この猫は死んでいる状態と生きている状態が 50:50で重なり合っている(=重ね合わせ状態)」 となる B
  14. 14. 量子ビットは重ね合わせ状態により、ビット数をN上げると2N倍の速度で処理 量子ビットの処理速度(3bitの場合) Source: http://hatabou.hatenablog.com/entry/2017/08/20/175239 古典ビット (従来のコンピュータ) 情報処理回数:8回 量子ビット (量子コンピュータ) 情報処理回数:1回 0 0 0 0 0 1 1 0 0 1 0 1 1 1 0 0 1 1 0 1 0 1 1 1 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ 0 1 0 1 0 1 ×8倍速 A B
  15. 15. 高速処理の源であるもつれ合いは、巨大化が壁。日本が打破に成功 量子コンピュータ実現の大きな壁①:巨大な量子のもつれ(Entanglement) Source:竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社)、IT media Interview記事(http://www.1-em.net/sampo/energy/teleportation3.htm)、Exciteニュース B 量子のもつれとは? 複数の量子ビット同士が互いに影響し合う状態 量子A 量子B 元々の 量子 量子A 量子B 分割 分割 影響し合う = 情報をやり取り 量子コンピュータの高速計算 =巨大な量子のもつれ状態 10量子ビット→100万量子ビット処理へ
  16. 16. デコヒーレンスは、量子コンピュータの実用化の一番のチャレンジ 量子コンピュータ実現の大きな壁②:デコヒーレンス -重ね合わせ状態の破壊- Source:竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社)、https://mappingignorance.org/2013/06/04/quantum-mechanics-in-biological-systems-i-introduction/ B デコヒーレンスとは? デコヒーレンスに立ち向かう:量子誤り訂正符号 0/1の2つの状態を取る重ね合わせ状態が壊れること (=量子コンピュータのエラーの原因) コヒーレンス時間(計算可能時間)= 重ね合わせ状態→デコヒーレンスの時間 冗長性を持たした実ビットと対になる論理ビットを設定し、 エラー検知と訂正を可能にする(考え方は古典ビットと同じ) 量子誤り訂正符号技術が確立すれば、 理論的には無限に量子計算可能 論理量子 ビット 実量子 ビット 実量子 ビット 実量子 ビット エラー無し 論理量子 ビット 実量子 ビット エラー実量子 ビット エラー有り (縦緩和) 実量子 ビット 訂正 古典誤り訂正符号をベースとしたイメージ図
  17. 17. 従来のコンピュータでは実現不可能な、量子超越性の実証に進みつつある 量子コンピュータ実現の大きな壁③:量子超越性(Quantum Supremacy) Source:Q2B conference 2017/Quantum Supremacy by John Martinis, UCSB&Google B 量子超越性とは? Googleの量子超越性の実証 Google/カリフォルニア大学サンタバーバラ校 John Martinis教授 量子コンピュータが従来型のコンピュータでは実現不可能な 計算能力を備えていることを示すこと 量子ビットの数が少なく、エラー訂正もできない量子コン ピュータでは、従来のコンピュータの計算能力を超えられな いと物理学者の間では言われてきた... しかし、ある程度の数の量子ビットがあれば、特定のアルゴリズ ムにおいて量子超越性が示せることが分かってきた
  18. 18. 主な量子コンピュータとしては3つあり、実用化は量子アニーリング方式のみ 量子コンピュータの分類(ざっくりしたまとめ) Note: 正確にはアナログ型のゲート方式なども存在するが、簡単に理解できるように模式化した Source: http://stonewashersjournal.com/2017/03/29/typesofqcomputer/ 量子 コンピュータ アナログ型 ≒量子 イジングマシン デジタル型 量子アニーリング方式 レーザーネット ワーク方式 量子ゲート 方式 主な特徴 • 汎用性がない(=組み合わせ最適化計算) • 2011年にD-Wave社が実用化されている • 汎用性がない(=組み合わせ最適化計算) • 常温で可能なため、コストに強みがある • まだ実用化されていない • 汎用性がある(=チューリングマシン型) = 原理的には従来のコンピュータに近い • 「量子ビット」と組み合わせた演算回路 「量子ゲート」で計算 • まだ実用化されていない 1 2 3 超電導 量子ビット型 量子ニューラルネット ワーク(QNN) ・ ・ ・ ・ ・ ・ スピン量子 ビット型
  19. 19. 量子コンピュータは3タイプが日進月歩で、しのぎを削っている 代表的な量子コンピュータの最新比較(現時点理解) Source: http://stonewashersjournal.com/2017/03/29/typesofqcomputer/、http://www.stat.phys.titech.ac.jp/~nishimori/QA/q-annealing.html、http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/346926/112200709/、https://blogs.yahoo.co.jp/miyabiman_now/25479824.html、 http://iot-jp.com/iotsummary/iottech/%E6%8A%80%E8%A1%93%E4%B8%80%E8%88%AC/%E9%87%8F%E5%AD%90%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%81%A3%E3%81%A6%E4%BD%95%EF%BC%9F/.html、 西森秀稔/大関真之著 「量子コンピュータが人工知能を加速する」(日経BP社) 量子アニーリング方式 レーザーネットワーク方式(QNN) 量子ゲート方式1 2 3 実用化に 向けた 状況 主な特徴 /進捗 実用化時期 開発企業/ 組織 直近の状況 応用範囲 実装状況 技術的な 特徴 2011年(D-Waveが商用化) • D-Wave, Google, 米国家プロジェクト IARPA QEO(MIT) • NASA、デンソー等多数が運用テスト 特化型 • 組み合わせ最適化/サンプリング (人工知能) 約2,000量子ビット(D-wave 2000Q) • 超電導 • 結線数:3,300個(?) • 計算原理:ハミルトニアン断熱変化 • ハードのノイズ耐性:高い • 作動温度:極低温(10mK) • 誤り訂正方式:未確定 • その他:キメラグラフ問題 • 米IAPRAの5か年プロジェクト開始 • D-Wave 2000Qリリース • Google Quantum Annealer Ver.2開発中 2020-21年商用化予定(IBM Q発表) • IBM、Google、Microsoft、Alibaba等 • 日本でもIBM基礎研究コンソーシアムに Honda, JSR, キャノン等 6社参加 汎用型 • 因数分解(暗号解読)、量子シミュレー ション(化学)、その他規則性があるもの 約20量子ビット(試作機では50qubit) • 超電導、イオン、光子、量子ドット等 • 結線数:10個以下 • 計算原理:状態ベクトルのユニタリ回転 • ハードのノイズ耐性:弱い • 作動温度:極低温(10mK) • 誤り訂正方式:確定 • その他:実質的には特化型? • IBMがIBM Qをクラウド提供 既に5万4千人、100万件以上処理 • Googleが18年にゲート型49ビットマシン公開 • 内閣府革新的研究開発プロジェクト (ImPACT):NTT、NII、東京大学 • NII-Stanford大学 特化型 • 組み合わせ最適化/サンプリング (人工知能) 約2,048量子ビット • 光子(光パラメトリック発振器network) • 結線数:400万個 • 計算原理:量子相転移 • ハードのノイズ耐性:高い • 作動温度:常温(300K) • 誤り訂正方式:未確定? • その他:省電力性能が高い • 2017年11月27日よりImPACTが量子ニュー ラルネットワーク(QNN)をクラウド体験できる システムを開発 ?(17年11月よりクラウド提供開始)
  20. 20. (参考)量子ゲート方式を本当の量子コンピュータとみる向きもある 日経サイエンス2018年2月号より抜粋 Source: 2018年2月日経サイエンス「日本版量子コンピュータの選択」より抜粋
  21. 21. 量子コンピュータは、大きく3つの構成要素で必要要件を満たす必要がある 量子コンピュータ(ゲート方式)の構成要素と必要要件 Source:竹内繁樹著「量子コンピュータ」(講談社)、 International Journal of Scientific & Engineering Research, Volume 6, Issue 5, May-2015 196 量子コンピュータの必要要件 (D.P. DiVincenzo提唱)構成要素 1. 量子ビットを初期化できること 2. 量子ビットの状態を読み出せること 3. 基本ゲート(回転ゲート等)を構成できること 4. コヒーレント時間 > 1回のゲート動作時間 であること 5. 量子ビット数の増加に伴い、規模や動作 回数が急速に増大しない物理システムである (スケーラブルなシステムである)こと ③量子メモリ |0> |0> |1> |0> |1> |0> |0> |0> |0> ②量子レジスタ (メモ) ①QCU (プロセッサー) 量子ゲート 量子ゲート=回転ゲート+制御ノットゲート • 回転ゲート: 1つの量子ビットに対して、3次元である角 度回転させるゲート • 制御ノットゲート: 2つの入力ビットに対して、2つの出力ビット を出す(重ね合わせ状態の変換)
  22. 22. 技術進化と現状の技術課題が量子コンピュータへの注目を集めさせた 量子コンピュータが注目されるようなった要因は?(仮説) Source:西森秀稔/大関真之著 「量子コンピュータが人工知能を加速する」(日経BP社) 量子計算による素因数分解に向けた高速アルゴリズム発見 (Peter Shor 1994年) 機械学習におけるクラスタリング問題 (2012年~) 技術進化による要因 従来型コンピュータの性能限界=「ムーアの法則」限界説 (2010年代後半~) D-Wave社の量子コンピュータ商用化と大手の運用実験 (2011年~) 技術課題による要因 ムーアの法則は長く続かないだろう。 なぜならトランジスタが原子レベルに まで小さくなり限界に達するからだ (2005年) Gordon Moore氏 ムーアの法則は終わった… (2017年5月) NVIDIA CEO Jensen Huang氏 =現在インターネット上で広く利 用されている暗号(RSA)が量子 コンピュータにより解読される可能 性が示唆された (実際は難しい) 当初胡散臭いと思われていた D-Wave社の量子コンピュータを 大手(Google、Lockheed Martin等)がこぞってテスト 導入を進めた 教師なし学習において必要な、 クラスタリング(組み合わせ最適 化)の計算に、現状だと多大な 時間を要する
  23. 23. 量子コンピュータは、金融からモノ作りまで幅広く活用が期待されている 量子コンピュータの応用領域と主な事例 Source: Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC), 西森秀稔/大関真之著 「量子コンピュータが人工知能を加速する」(日経BP社)、MIT Review 応用例 主な事例 金融 物流 IT 航空宇宙 応用例 主な事例 化学 製薬 医療 ・ ・ ・ • ポートフォリオ最適化 • リスク管理 • オプション・プライシング • 2016年5月にD-Wave社と 1QBit社が ”Quantum for Quants”設立 • 飛行機、船舶、トラック などの物流最適化 • PLC社とManchester Met. Univ.が共同で物流向け アルゴリズム開発 • Service Power社が同領 域で3つ特許取得 • 機械学習向けの高速 クラスタリング • 高速データクレンジング • 画像認識の高速学習 • Google社/D-Wave社の 画像認識精度向上 • (中) USTCのNMR技術を 用いた4-qubit量子 プロセッサー開発 • 流体力学的に最適化 された機体設計 • 飛行制御システムの バグ取り最適化 • NASAの翼設計最適化 • ロッキード・マーチン社や Airbus社制御システムの バグ取りソフト開発 (6か月→6週間) • 分子設計の最適化 • 化学反応の量子力学的 シミュレーション • 電池や触媒の最適化 • IonQ社の化学シミュレー ションソフト開発 • Microsoft社の基礎研究 • ETH、ハーバード大学等で の研究 等 • タンパク質の3次元構造 最適化/解析 (アルツハイマー病などの 特効薬開発) • スタンフォード大学 の”Folding@home” プロジェクト • ハーバード大学/D-Wave社 のタンパク解析実験 • がん治療に向けた薬剤 発見/最適ドース量算出 • 個人に合わせたテーラー メイド医療の高速化 • スタンフォード大学、 テキサス大学での研究 自動車 • 都市交通サービスの 最適化 • VW社とGoogle社の 共同開発 • VW社のオンデマンド・モビ リティサービス向けアルゴリ ズム開発 最初の有力分野 ・ ・ ・
  24. 24. 日本の研究者として、東工大の西森教授や東大の中村教授らが有名 量子コンピュータ領域における主な日本の研究者 Source: wikipedia、http://www.ryosi.com/qis/201611/03/、研究室HP 東京工業大学 西森教授 “量子アニーリングの提唱者” 東京大学 古澤教授 “量子テレポーテーションの実現” 東京大学 中村教授 “超電導量子回路の第一人者”
  25. 25. • 量子コンピュータとは? • 量子コンピュータの市場動向 • 量子コンピュータ関連のスタートアップ動向
  26. 26. 量子コンピュータは、ビジネスインパクトの大きなテクノロジーの位置づけ 未来のテクノロジーマップ Source: Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC)
  27. 27. 世界の量子コンピュータ市場は2024年に$8.5Bn.(約1兆円)の見込み 世界の量子コンピュータ市場予測 Source: Market Research Media(https://www.marketresearchmedia.com/?p=850), Homeland Security Research(http://homelandsecurityresearch.com/Quantum+Computing+Market+and+Technologies) 2020 $5Bn. 2024 $8.5Bn. CAGR +15%
  28. 28. IBM等の旧勢力からGoogle等の新勢力まで、量子コンピュータに参入 量子コンピュータの主要大手プレイヤーマップ(スタートアップ、公的機関除く) Source: Wikipedia, IBM HP 開発 テスト導入/検討 USA 欧州 中国 日本 その他 IBM主催研究コンソーシアム 交通系サービス への実証実験
  29. 29. 各社、2015年から量子コンピュータ開発を一気に加速している 主要プレイヤーの活動年表(1999-2016、スタートアップ除く) Source: Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC) 1999 2011 2014 2016 1999年 • D-Waveの第1回目資金調達 2006年 • MicrosoftがUSCBと共同で “StationQ”研究チーム創設 2007年 • RaytheonがDARPAから 量子情報科学プロジェクトを受託 2009年 • GoogleがD-Waveのチップを用いた、 量子画像検索の実証実験を実施 2011年 • Lockheed Martinが D-Wave One購入 2012年 • ハーバード大学/D-Waveが タンパク質のフォールディング問題解析 • RaythonがIARPAから $2Mで量子コンピュータを研究 2013年 • Google/NASA/USRAがD-Wave 2 を共同で購入 • Lockheed MartinがD-Wave 2に アップグレード 2014年 • (豪)CBAが$5MをUNSWに出資 • IBMが量子チップ開発に$3Bn.投資 2015年 • Alibaba/中国科学院が共同で量子計算ラボを創設 • Alibabaが量子コンピュータに年30M元の投資を発表 • (豪)CBAが$10MをUNSWに出資 • Google/NASAがD-Wave 2Xにアップグレード • Googleが量子アニーリング方式のチップを独自開発 • IBMが新しい誤り訂正符号技術を開発 • Intelがデルフト大学/TNOに10年間で$50M投資 • Microsoftが量子計算のフリーソフト提供開始 2016年 • Alibaba/Nvidiaが$1Bn.量子計算に投資 • Atosが量子コンピュータプロジェクト開始 • Googleが汎用量子コンピュータを発表 • Googleが水素原子のエネルギーシミュレーション実施 • IBMがIBM Quantum Experienceを一般に公開 • Microsoftがパデュー大学とStation Qの開発を開始 • Microsoftが賞金$5,000のQuantum Challengeを開始 • Atosが欧州でAtos Quantumイニシアチブ開始 • Microsoftがトップの大学から量子コンピュータの教授を 大量採用 • Microsoft/QuTechが10年間の投資契約 黎明期 勃興期 ・ ・
  30. 30. 2017年は量子コンピュータの商用化への大きな動きがあった 2017年の大手プレイヤーの主要ニュース Source: ITMedia他記事
  31. 31. 日系はR&Dと並行して、US系サービスでの実証実験を進めている 日系プレイヤーの動向 Source: CBInsightsレポート、IBMプレスリリース(https://www.ibm.com/think/jp-ja/watson/research-frontiers-institute/), DENSOプレイスリリース(https://www.denso.com/jp/ja/news/news-releases/2017/20171213-01/)、日経新聞記事 日系プレイヤーのテスト動向日系プレイヤーの開発動向
  32. 32. 特許数でもUS/カナダ系が先行するものの、日系も負けてはいない 量子コンピュータ関連の特許取得状況(国別/企業別, 1985-2013) Source: Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC) 国別特許数 企業別特許数 (件) (件)
  33. 33. (参考)世界の量子コンピュータ関連特許数(2015) Q2B conference 2017資料より Source:Q2B conference 2017/A Federal Perspective on Quantum Information Science and Quantum Computatingより
  34. 34. しかし日本は欧米に対して、政府からの投資の規模も小さく遅れている 地域別のリサーチプログラムの年平均投資規模/主なプログラム Source: Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC),日経コンピュータ記事(https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201709270540) 100 億円/年 220 億円/年 130 億円/年 不明 ~40 億円/年 • 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT): 5年で30億円 • 文科省プログラム: 10年で300億円超(予定)
  35. 35. (参考)世界の量子コンピュータ投資概況(2015) Q2B conference 2017資料より Source:Q2B conference 2017/European Initiative sessionより
  36. 36. (参考)中国の量子コミュニケーション網構想 Q2B conference 2017資料より Source:Q2B conference 2017/China Initiative sessionより
  37. 37. 結果、日本の大学/研究機関は特許数でも劣後している 量子コンピュータ関連論文数Top15(大学/研究機関別) Source: Commercial Prospects for Quantum Computing(EPSRC) 65 62 52 45 42 42 39 37 34 32 30 30 27 24 23 オ ッ ク ス フ ォ ー ド 大 学 シ ン ガ ポ ー ル 国 立 大 学 ワ ー テ ル ロ ー 大 学 中 国 科 学 院 ク イ ー ン ズ ラ ン ド 大 学 CNRS メ リ ー ラ ン ド 大 学 ケ ン ブ リ ッ ジ 大 学 マ ッ ク ス プ ラ ン ク 研 究 所 中 国 科 技 大 学 ハ ー バ ー ド 大 学 東 京 大 学 カ リ フ ォ ル ニ ア 大 学 サ ン タ バ ー バ ラ 校 ス タ ン フ ォ ー ド 大 学 マ サ チ ュ ー セ ッ ツ 工 科 大 学 論文数 (本)
  38. 38. • 量子コンピュータとは? • 量子コンピュータの市場動向 • 量子コンピュータ関連のスタートアップ動向
  39. 39. AliyunとD-Wave中心から、2017年は複数社の大型調達が成立した 量子コンピュータ関連スタートアップ主要40社の資金調達/ステージ Source: CBInsights Database、およびレポートよりGV独自に作成 スタートアップの資金調達推移 ステージ構成 201 41 42 1,084 40 246 3 8 12 9 9 11 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 2012 2013 2014 2015 2016 2017 調達額 案件数 調達額 ($M) 件数 (件) 20% (8) 15% (6) 2.5% (1) 2.5% (1) 60% (24) Seed Early Growth Later n.a 主要案件 • Aliyun • D-Wave • Aliyun • D-Wave • Cambridge Quantum Computing • D-Wave • D-Wave • Rigetti Computing • Silicon Quantum Computing • 1QBit • IonQ
  40. 40. ハードウェアに加えて、ソフトウェア開発企業も大きく調達している 量子コンピュータ関連スタートアップ調達額トップ5 Source: CB Insights, Crunchbase 企業名 累計調達額($M)順位 1 (中国) 2 (カナダ) 3 (USA) 4 (オーストラリア) 5 (UK) 事業概要ステージ 投資家 50 66 70 182 1,200 不明 Growth Early 不明 Early • Alibaba • Fidelity • Goldman Sachs • In-Q-Tel 他 • A16Z • Lux Capital • Y-Combinator • Bloomberg β他 • 豪コモンウェルス銀行 • ニューサウスウェールズ政府 • UNSW 他 • Grupo Arcano (PE/VC) Alibaba Groupのオンライン/モバイル サービス向けのクラウド型量子コンピュー ティング/データマネジメントサービスを開発 商用可能な量子コンピュータのハードウェア を開発。超電導型128量子ビットのチッ プを内製 超電導型の量子コンピュータのハードウェア を開発 ニューサウスウェールズ大学発の量子コン ピュータのハードウェア開発 量子コンピュータ向けの独自OS 「tiket>」開発
  41. 41. 欧州、北米に集中しており、量子コンピュータ関連のソフト開発が多い 量子コンピュータ関連スタートアップマップ(主要40社) 1) ソフトウェア開発含む Source: CB Insights, Crunchbase USA(17) 欧州(10) 豪州(3) カナダ(7) 中国(2) 日本(1) 要素技術/他サービス(11)ハードウェア1)(9) ソフトウェア(20) Eagle Power Technologies ()内は社数
  42. 42. ハードウェアは汎用化、ソフトウェアはクラウド提供、防衛/暗号技術が主流 (参考)量子コンピュータ関連スタートアップ調達額ランキング(領域別) Source: CB Insights, Crunchbase ソフトウェア(20社中) 1位 2位 3位 4位 5位 ハードウェア(9社中) 企業名 累計調達額 ($M) 投資家 事業概要 企業名 累計調達額 ($M) 投資家 事業概要 182 70 66 22 5 • Fidelity • Goldman Sachs • In-Q-Tel 他 • A16Z • Lux Capital • Y-Combinator • Bloomberg β他 • 豪コモンウェルス銀行 • ニューサウスウェールズ 政府 • UNSW 他 • Google Ventures • New Enterprise Associates • DARPA 商用可能な量子コンピュータの ハードウェアを開発。超電導型 128量子ビットのチップを内製 超電導型の量子コンピュータの ハードウェアを開発 ニューサウスウェールズ大学発の 量子コンピュータのハードウェア 開発 イオントラップ技術をベースとした 汎用量子コンピュータを開発 光学アプローチによりビッグデータ 解析に強みを持つ量子コン ピュータを開発 1,200 50 35 10 10 • Alibaba • Grupo Arcano (PE/VC) • Accenture Ventures • Fujitsu • CME Ventures他 • AM Partners • Barclays • VMS Investment Group • Qwave • SK Telecom Alibaba Groupのオンライン/ モバイルサービス向けのクラウド 型量子コンピューティング/データ マネジメントサービスを開発 量子コンピュータ向けの独自OS 「tiket>」開発 誰でも簡単に量子コンピュータに アクセスできるソフトウェアを開 発 防衛産業のワイヤレス/データコ ミュニケーション向けに使える、 サイバーセキュリティソフトを提供 マルチプロトコールネットワークでの 暗号技術/ネットワークセキュリ ティソフトを提供
  43. 43. 注目されている7社について深掘りする 量子コンピュータ関連スタートアップマップ(主要40社) USA(17) 欧州(10) 豪州(3) カナダ(7) 中国(2) 日本(1) 要素技術/他サービス(11)ハードウェア1)(9) ソフトウェア(20) Eagle Power Technologies 1 2 3 5 4 6 7 1) ソフトウェア開発含む Source: CB Insights, Crunchbase
  44. 44. 世界で初めて量子コンピュータを商用化し、業界の先駆者的ポジション D-Wave Systems社概要 Source: CB Insights, Crunchbase、wikipedia、D-wave HP(https://www.dwavesys.com/d-wave-two-system) 1 本拠地 • 社長兼CEO:Vern Brownell氏 ⁃ Egenera創業者 ⁃ 元Goldman Sachs CTO • CTO:Geordie Rose氏 ⁃ D-Wave Systems共同創業者 ⁃ Uni. British Columbia PhD (理論物理学) 企業概要 提供サービス/実績 チーム ファイナンス カナダ・ブリティッシュコロンビア • 累計調達額:$182M • ステージ:不明(前々回 Series G) • 投資家:In-Q-Tel, DFJ, Goldman Sachs, Fidelity Investment, Bezos Expeditions他 計18社 • 2011年のD-Wave One発売以来、性能向上のアップデートを繰り返してきた ⁃ D-Wave One: 128量子ビット(2011) ⁃ D-Wave Two: 512量子ビット(2013) ⁃ D-Wave 2X: 1,000量子ビット(2015) ⁃ D-Wave 2000Q: 2,000量子ビット(2017) • Googleやハーバード大学など、これまでに多くの超巨大企業やトップ大学に提供してきた ⁃ D-Wave One:Lockheed Martinと複数年契約、ハーバード大学のタンパク質折り畳み 構造問題の研究に提供 ⁃ D-Wave Two:Google/NASA/USRA共同運営である、Quantum Artificial Intelligence Lab(QuAIL)で機械学習での活用、高速性能を実証 ⁃ その他顧客:Los Alamos National Lab., USC, Temporal Defense Systemsなど の有力研究機関に加え、デンソー/豊田通商、リクルートにも提供 創業 1999年 提供サービス • 量子アニーリング方式の量子コンピュータ 「D-Wave」シリーズの製造・販売 ⁃ 世界で初めて量子コンピュータを商用化 • 「D-Wave」向けソフトウェア開発 ⁃ 通常のインターネットAPI連携可 • その他:導入コンサルティングや教育も提供 主なトピック
  45. 45. a16zやPeter Thielも投資する、量子コンピュータ業界の本命 Rigetti Computing社概要 Source: CB Insights, Crunchbase, wikipedia、MIT Technology Review(https://www.technologyreview.jp/s/67334/a-startup-uses-quantum-computing-to-boost-machine-learning/), Rigetti HP 2 本拠地 • CEO:Chad Rigetti氏 ⁃ IBM研究所テクニカルリードとして、 量子プロセッサーを12年以上研究 ⁃ イェール大学時代は、超電導型量子ビットを マイクロ波だけで制御する手法を開発 • 共同創業者:Charlie Songhurst氏 ⁃ Katana Capitalパートナー ⁃ 元Microsoft戦略部門出身 企業概要 チーム ファイナンス USA・カリフォルニア • 累計調達額:$70M • ステージ:Series B • 投資家:A16z, Founders Fund, Data Collective, Y Combinator, Tim Draper他 計26社 創業 2013年 提供サービス/実績 主なトピック • 社員80名ながら、Google、Microsoft、IBMなど量子コンピュータ領域のトップ企業に 伍して、量子コンピュータ初の一般商用化を狙っている • 2017年12月に自社開発の量子チップを活用して、世界で初めて、 量子コンピュータでの機械学習の実行に成功 • X-prizeの創始者 Peter Diamandis氏から、Google、IBMと並び 「量子コンピューティング領域のリーダー企業」と称される • MIT Technology Reviewが選ぶ「2017年 50 smartest companies」に選ばれる 提供サービス • 19量子ビットの量子コンピュータを開発中 ⁃ 量子チップの開発に強み • クラウド・コンピューティング・プラットフォーム 「Forest」を提供 ⁃ 機械学習向けクラスタリング・アルゴリズム ⁃ 量子コンピュータ向け言語のQuil
  46. 46. 量子コンピュータソフト開発には、理論とソフト開発をつなげる仕組みが必要 (参考)Rigetti Computingの唱える量子コンピュータソフト開発に向けた要件 Source: Nature記事(https://www.nature.com/news/first-quantum-computers-need-smart-software-1.22590) 量子コンピュータ向けソフト開発に向けた要件 (Chad Rigetti提唱) 1. Hybrid System 量子コンピュータ理論と古典ソフトウェア開発手法の双方を取り 入れたハード→ソフトの一環した開発が必要 2. Open Software くせのある量子コンピュータのハードウェアに合わせたソフトウェアを オープン化することで、進化のスピードを加速化 3. Build A Community 量子理論からソフトウェア技術、応用分野の専門知識など幅 広い知識が必要な量子コンピュータソフト開発には、 様々な専門家が集まるコミュニティが必要
  47. 47. 超電導型主流の中、イオントラップ型で挑む大学研究者発スタートアップ IonQ社概要 Source: CB Insights, Crunchbase 3 • 累計調達額:$22M • ステージ:Series B • 投資家:Google Ventures、New Enterprise Associates 本拠地 • CEO:David Moehring氏 ⁃ IARPAの元Sr National Intelligence Service Officer として、多数の量子コンピュータプログラムをリード ⁃ オバマ大統領から大統領表彰 • チーフサイエンティスト:Christopher Monroe氏 ⁃ メリーランド大学物理学教授 ⁃ QuICS、Joint Quantum Institute フェロー 企業概要 チーム ファイナンス USA・メリーランド 創業 2016年 提供サービス/実績 主なトピック • メリーランド大学イオントラップ研究所所長のMonroe氏とデューク大学のJungsang Kim氏の 二人の量子コンピュータ研究者が商用化に向けて、起業した ⁃ Monroe氏は量子合同研究所フェローで、原子/イオンの電磁トラップ、レーザー冷却、 量子状態制御が専門(UCB Ba、Harvard Univ. PhD) • イオントラップ型は超電導型に比して、量子ビットを増やし易い(スケーラビリティ)に強みがある • ラボレベルでは、既に50個以上の量子ビットを実現している • 2018年にイオントラップ型量子コンピュータを商用化の予定でいる 提供サービス • イオントラップ型の汎用量子コンピュータを開発中 ⁃ Googleが開発中の超電導型の汎用量子コ ンピュータと異なる方式
  48. 48. 世界的な大企業を相手にする、量子コンピュータ業界のアクセンチュア的存在 1QBit Information Technologies社概要 Source: CB Insights, Crunchbase 本拠地 • CEO:Andrew Fursman氏 ⁃ Minor Capitalの創業パートナーとして、 Satellogic Nano-Satellites社やCloudtel社等 複数のスタートアップを創業 • リサーチャー:Phil Goddard氏 ⁃ ケンブリッヂ大学PhD卒業後、Marthworksで 金融機関向けコンサルティングに従事し、独立 4 企業概要 チーム ファイナンス カナダ・ブリティッシュコロンビア • 累計調達額:$35.1M • ステージ:Series B • 投資家:Accenture Ventures, Allianz Ventures, CME Ventures, 富士通、Royal Bank of Scotland 創業 2012年 提供サービス/実績 主なトピック • 量子コンピュータ専門家に加え、金融、化学など各分野のITエキスーパートを揃え、世界的な 大企業に向けて量子コンピュータの導入コンサルティングからソフトウェア開発まで一気通貫で 提供している • 過去4年にわたり、機械学習、サンプリング、最適化問題等、様々な問題を量子コンピュー タで新規技術を開発してきた • 2017年5月に富士通と協業を発表 ⁃ 富士通の持つAI/ハードウェア技術とソフトウェア技術を融合 ⁃ 富士通/トロント大学が開発した計算機アーキテクチャー「デジタルアニーラ」向けの ソフトウェアを開発 • 2017年12月にアクセンチュアとの戦略的提携を発表 ⁃ Accenture Applied Intelligenceを通じて量子コンピュータをお応用した分析手法の開 発に取り組む 提供サービス • 大企業(Fortune 500)をターゲットに、既存の 量子コンピュータハードウェアを用いて、ビジネス課 題を解決するソフトウェアを開発 ⁃ 対象領域は、金融、エネルギー、先端材 料、ライフサイエンスなど多岐に渡る
  49. 49. ケンブリッジ大学研究者×投資銀行出身者で、OS/ソフトの標準を狙う Cambridge Quantum Computing社概要 Source: CB Insights, Crunchbase 本拠地 • CEO:Ilyas Khan氏 ⁃ ケンブリッジ大学経営大学院 Leader in Residence ⁃ 米数学学会フェロー • CTO:Takis Psarogiannakopolous氏 ⁃ ケンブリッジ大学卒の数学者 5 企業概要 チーム ファイナンス イギリス・ケンブリッジ • 累計調達額:$50M • ステージ:Series A • 投資家:Grupo Arcano 創業 2014年 提供サービス/実績 主なトピック • 経営チームは投資銀行出身者、エンジニアはケンブリッジ大学の研究者を中心に構成している • イギリス政府のEPSRC(工学/物理科学研究協議会)の後押しを得て、 量子コンピュータ研究ハブであるNQITや、オックスフォード大学とも連携して開発を進めている • 量子コンピュータ普及後の、人工知能向けアルゴリズムとオープンソース開発に注力している ⁃ 株式トレーディング向けのオープンソースプラットフォーム TA>を提供 • また量子コンピュータの普及に伴う、真価が求められる安全な認証システムや量子コンピュータに 耐性のある仮想通貨技術の開発も視野に入れている • Bloombergが選ぶ「世界のトップイノベーター50」の1社に選ばれる • Google Cloudのスタートアッププログラムに参加している 提供サービス • 量子コンピュータ向けのオペレーティングシステム (OS)とシミュレーションソフトを開発 ⁃ 独自OSである「tilket>」
  50. 50. NASA等の政府系を中心に連携し、量子コンピュータのPaaS開発を展開 QC Ware社概要 Source: CB Insights, Crunchbase、https://qcware.com/about 本拠地 • CEO: Matt Johnson氏 ⁃ 米PEファームApollo Mgmt.社M.D.として従事 ⁃ US空軍士官学校、Wharton MBA卒 • COO: KJ Sham氏 ⁃ ソフトウェア開発Ops.担当、スタートアップ経験者 • Senior Scientist: Randy Correll氏 ⁃ NASA quantum computing groupで、 量子コンピュータ向けプログラム開発に従事 6 企業概要 チーム ファイナンス USA・カリフォルニア • 累計調達額:$260K • ステージ:Seed • 投資家:Airbus Ventures, D.E Shaw&Co., Alchemist Accelerator 創業 2014年 提供サービス/実績 主なトピック 提供サービス • Fortune 500の大企業やNASA等の政府機関 に金融、サイバーセキュリティ、深層学習等向け の量子コンピュータソフトを開発 • 既存のアプリケーションと連携可能な、 量子コンピューティングのPaaS (Platform as a Service)を提供 • 既存のコンピュータサイエンス × 量子コンピュータ・アルゴリズムの専門家に加え、物理学者、 航空宇宙、金融の専門家をチームにそろえる • 顧客パートナーとして、NASA、NSF(全米科学財団)、 USRA(宇宙研究に関する米大学連合)等の他、 民間から投資家でもあるAirbusやDE Shawも参画 • 開発のパートナーとして、Google CloudやD Waveとも 連携 • 2017年12月に量子コンピュータのビジネス活用に 向けたカンファレンス「Q2B」をNASAと共同開催 @ Mountain View, CA
  51. 51. 「 2030年までに世界のAIリーダー」を目標に掲げ、QCに集中投資 Aliyun.com(Alibaba Cloud)概要 Source: CB Insights, Crunchbase、http://j.people.com.cn/n/2015/0731/c95952-8929378.html、https://www.theverge.com/2017/10/11/16458486/alibaba-research-investment-fund-15-billion-ai 本拠地 • チーフサイエンティスト:Yaoyun Shi氏 ⁃ ミシガン大学電気工学・コンピュータサイエンス 元教授(2002~) ⁃ プリンストン大学でPhD(コンピュータサイエンス)修了後、 CalTechでポスドクを経験 7 企業概要 チーム ファイナンス 中国・杭州 • 累計調達額:$1.2 Bn. • ステージ:非公開 • 投資家:Alibaba Group 創業 2012年 提供サービス/実績 主なトピック 提供サービス • データベース、ネットワーク、セキュリティなどを提供 するAlibaba Cloudの一環として量子コンピュー タ関連サービスの提供予定 • Alibaba GroupのECやゲームなどの社内事業の 社内コンピューティングリソースとしても活用予定 • 2015年にAlibabaと中国科学院(CAS)と共同で量子計算ラボを設立した。当時の研究計 画としては、以下の2つをターゲットにしていた ⁃ 2025年までに量子シミュレーションを当時の世界最速スパコンの水準まで高める ⁃ 2030年までに50-100量子ビットの汎用量子コンピュータを開発する • 2017年19月には、量子コンピュータを含む次世代技術開発に3年間で150億ドルの投資を 発表。世界中から優秀な研究者100人を集め、シンガポールを含む世界7か所にラボを開設 ⁃ 量子コンピュータのほか、data intelligence, IoT HCIがターゲット領域 ⁃ これまでの投資規模の約2倍

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