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2018年HCD-Net東海
UXデザイン連続セミナー
STEP0 2018/05/12
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安 藤 昌 也
千葉工業大学先進工学部知能メディア工学科 教授
早 稲 田 大 学 政 治 経 済 学 部 経 済 学 科 卒 業 。
NTTデータ通信(現、NTTデータ)、経営コンサ
ルティング会社取締役、早稲田大学、国立情報学
研究所、産業技術大学院大学など経て、2011年千
葉工業大学工学部准教授、2015年教授。2016年
より現職。博士(学術) .
専門は、人間中心デザイン。UX(ユーザ体験)
の研究者。人間工学ISOの国内対策委員等を務める。
認定人間中心設計専門家 / 認定専門社会調査士
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『UXデザインの教科書』は“教科書”である
UXデザインを学びたい人が、一通りの知識を習得するため
に独習できる教科書。
1章 概要
なぜUXデザインが必要なのか?
UXデザインの背景と歴史を学ぶ
2章 基礎知識
UXデザインの知識を新たに体系化
7つの要素で重要な知識を学ぶ
3章 プロセス
実践する際の包括的なプロセスを整理
各段階での知識とコツ・留意点を学ぶ
4章 手法
プロセスを実践する手法を整理
22の手法とコツを学ぶ
知
識
か
ら
実
践
へ
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UXデザインにおける安藤のポジション
20年間、UXデザインの実践・理論・教育の全てに携わる。
実践 理論
教育
NTTデータ通信
アライド・ブレインズ
UXの研究で博士号
国立情報学研究所
産業技術大学院大学
千葉工業大学
UX
UXD
千葉工業大学
履修証明プログラム
「人間中心デザイン」
産業技術大学院大学
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ユーザーがうれしいと感じる体験となるように
製品やサービスを企画の段階から
理想のユーザー体験(UX)を目標として
デザインしていく
取組み方とその方法論
Copyright © Masaya Ando
体験価値とUXデザイン
“体験”こそ商品
総合的な体験を通して顧客が得る価値こそ商品
Copyright © Masaya Ando
消費者は“体験”を買っている
バルミューダは「物より体験」をキーワードに、スチーム
オーブントースターなどヒット商品を開発。
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消費者は“体験”を買っている
バルミューダのWebサイトと他社のサイトを比較すると、
体験価値をいかに伝達するかに注力しているかに気づく。
美味しく炊ける機能は必要だが
それによってユーザーは美味しい食事のある生活価値を求めている
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UXデザインによるビジネス成功例の増加
国内においてもUXを考慮したアプリケーションが、これま
でにないビジネス展開のコアとなる事例も出ている。
Copyright © Masaya Ando
UXとは何か?
Copyright © Masaya Ando
におけるUXの定義
注1:ユーザーエクスペリエンスは,使用前,使用中及び使用後に生じ
る,ユーザーの感情,信念,嗜好,知覚,身体的及び心理的反応,行動
など,その結果の全てを含む。
注2:ユーザーエクスペリエンスは,ブランドイメージ, 提示,機能,
システムの性能,インタラクティブシステムにおけるインタラクション
及び支援機能,事前の経験・態度・技能及び人格から生じるユーザーの
内的及び身体的な状態,並びに利用状況,これらの要因によって影響を
受ける。
注3:ユーザビリティは,ユーザーの個人的な目標の観点から解釈され
たとき,通常はユーザーエクスペリエンスと結び付いた知覚及び感情的
側面の類を含めることができる。ユーザビリティの基準は,ユーザーエ
クスペリエンスの幾つかの側面を評価するために使用できる。
(教科書 p.52、ただしJIS Z 8530原案の最新版に基づき変更)
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UXの期間モデル
UXは、時間の観点捉えることが重要。ユーザーは、それぞ
れ、異なる評価基準で体験を評価する。
Copyright © Masaya Ando
ユーザー体験(UX)とは?
ユーザー体験は、製品やサービスを実際の利用状況(利用文
脈)の中で利用する際の、ユーザーの中に生じるもの。
利用文脈
ユーザー体験
(体験価価値値) ユーザーと製品との関わり
ユ
ー
ザ
ー
ユーザビリティ
利用品質製品
ササービスス
(教科書 p.49)
モノ側ヒト側
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産業デザインとしてのUXデザイン
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そもそも“体験”は
デザインできるか?
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展示会の例~商工会議所からの依頼をUXDで解決
「ショッピングセンターでの企業展示を誰もみてくれない」
という依頼。“見てもらう体験”は、設計できる。
安藤研が関わる1年前の展示の様子
中小企業の製品は、部品だけだったり、専門的
なものが多すぎ、パネルだけではわからない
体験が仕込まれた展示
時間が限られていたため、企業
パネルはそのままで、人が見て
くれる仕掛けを埋め込んだ
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展示会の例~商工会議所からの依頼をUXDで解決
想定したエクスペリエンスは、多少姑息な手段だが。。。
体験を実現するために制作物を工夫してデザイン。
企業紹介補助パネル
従来のパネルだけでは、見ても分からない。そこで、地図
を載せることで、地元の人にはどこら辺かが伝わる。
また短いコピーで特徴を表現し「見る体験」に意味を付与。
似顔絵と塗り絵
顔のある絵に子供は
惹かれる。塗り絵は
単純だが、子供は惹
かれる。。。
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展示会の例~商工会議所からの依頼をUXDで解決
計画通りのエクスペリエンスが創出され、従来と比較になら
ないほど人が見てくれ、やたらに感謝された。
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展示会の例~AED・CPRのプロモーション
AEDと心肺蘇生法の認知を、千葉工大の学内で高めるための
プロモーション企画。伝えたいことは展示会で伝達。
学内のAEDの場所を告知する
キャラクターパネル
展示会までの1週間毎日
ソセイダーの様子を
Tweetして興味をひく
キャラクターパネルの掲示後、1週
間後に学内で啓発の展示会を実施
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展示会の例~AED・CPRのプロモーション
認知を高める体験もそうだが、通路での展示だからこそ、
ポスターの文字を制御して見る人が広がらないようにできた。
具体的に読みたくなる部分の文字を、あえて小
さい文字にすることで、一歩前に近寄らせ、
後ろに通路のスペースを確保する狙い。
2008年頃
安藤「僕はユーザーを導くデザインを研究しています」
福田哲夫先生「僕は “うながすデザイン” だな。
導くって上から目線。僕とは違うねw」
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“新しい価値を感じる体験”をデザインからUXデザイン
人が何に興味を持ち、どんなモチベーションを抱き、行動に
つなげるか。心理学などの理論を理解した上で丁寧に理想の
行動を考え、小さなデザインに魂を入れる。
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UXデザインにおける
新しい体験を生み出すまでの
基本的な考え方
Copyright © Masaya Ando
UXデザインの大きな特徴
「ユーザーの主観的体験」という扱いにくい事象を、
ユーザーモデリングという技法を活用し、デザインの俎上に
載せる点が最大の特徴である。
ユーザー群のイメージ
ユーザーの主観的な体験のままでは
個別すぎて扱いにくい
パターンとして捉えてモデルを作ることで
操作可能になる
従来のマーケティング・セグメントと異なり
「体験」の本質を見極めてモデルを作らないと意味がない
特定の人だと思えば
“その人”のことを
考えてあげられるね
Copyright © Masaya Ando
ユーザーモデリングとUXデザインの考え方
ユーザーモデリングの三階層は、UXデザインの基本発想。
現実の
コンテクスト
属性層
行為層
価値層
想定ユーザー
提案するコンテクスト
(シナリオ/ストーリー)
新しいユーザーの行為
実現したい理想のUX
着目する価値
体験価値
(本質的ニーズ)
(p.132)
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様々な調査法や分析法は三階層で対応付けられる
ユーザーモデリグの三階層
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デプスインタビュー
アンケート
ユーザー調査の代表的な手法
■価値・意味・理解の把握
■行為・文脈・流れの把握
■ユーザーの属性・目標の把握
行動観察
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ペルソナ法
インタビュー
問題シナリオ
ワークモデル分析
上位・下位関係分析
KA法
(価値分析法)
ジャーニーマップ
(現状モデル)
価値層
行為層
属性層
(p.134)
Copyright © Masaya Ando
UXデザインの基本ユーザーモデル「UX3点セット」
ユーザー調査結果は、少なくともこの3つにモデリングして
おく必要がある。
ペルソナ
ジャーニーマップ
価値マップ
ユーザー調査
属性層
行為層
価値層
(p.136)
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UXデザインの
インプットとアウトプット
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実践としてのUXデザインの要素と関係性
(p.38)
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UXデザインのインプット
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UXデザインのアウトプット
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UXデザインのプロセス
①実現する体験価値の設定
②理想のUXと利用文脈の想定
④UXを実現する製品・
サービスを提供する仕組み
の設計
③理想のUXを実現する
製品・サービスをの制作
○既存UXの把握、利用文脈の把握
○製品・市場の把握
アイデアの発想とコンセプトの作成
利用文脈とユーザー体験の把握
プロトタイプの反復による
製品・サービスの詳細化
実装レベルの制作物による
ユーザー体験の評価
実現するユーザー体験と
利用文脈の視覚化
ユーザー体験のモデル化と
体験価値の探索
体験価値の伝達と保持のための
指針の作成
Analyze調
査
・
分
析
Design
コ
ン
セ
プ
ト
デ
ザ
イ
ン
Prototype
プ
ロ
ト
タ
イ
プ
Evaluation
評
価
Deliver
提
供
○ユーザーモデルの作成
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HCDとUXDプロセス
人間中心設計は、UXデザインを実践するための理論。
Copyright © Masaya Ando
UXをデザインするための諸手法の位置づけ
アイデアの発想とコンセプトの作成
利用文脈とユーザー体験の把握
プロトタイプの反復による
製品・サービスの詳細化
実装レベルの制作物による
ユーザー体験の評価
実現するユーザー体験と
利用文脈の視覚化
ユーザー体験のモデル化と
体験価値の探索
体験価値の伝達と保持のための
指針の作成
ユーザー行為の観察/エスノグラフィ
インタビュー/フォトエッセイ/日記法/エクスペリエンス・
フィードバック法
KA法/上位下位分析法/KJ法/メンタルモデルダイアグラム
ペルソナ/エンパシーマップ
ジャーニーマップ(AS-ISモデル)
問題シナリオ
発想法/アイデアソン
バリューシナリオ/ストーリーテリング
UXコンセプトツリー
アクティビティシナリオ
ジャーニーマップ(TO-BEモデル)
9コマシナリオ/ストーリーボード
アクティングアウト(体験スケッチ)/体験ムービー
コンセプトテスト
ペーパープロトタイプ/オズの魔法使い
プロトタイプ/ウォークスルー評価
サービスブループリント
ビジネスモデルキャンバス/CVCA
専門家評価/ヒューリスティック評価/認知的ウォークスルー
ユーザビリティテスト
フィールドテスト
UX指標に基づく評価/UX評価尺度による評価
コンセプトブック/クレド
デザインガイドライン
アクセスログ解析/コールセンター問い合わせ情報解析
Analyze
調
査
・
分
析
Design
コ
ン
セ
プ
ト
デ
ザ
イ
ン
Prototype
プ
ロ
ト
タ
イ
プ
Evaluation
評
価
Deliver
提
供
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Copyright © Masaya Ando
基本発想の転換
Copyright © Masaya Ando
UXデザインの品質に影響する3要素
製品・サービス以外のユーザーとのタッチポイントも同様に
体験価値及び目標とするUX を尊重し一貫して計画・実施する
Copyright © Masaya Ando
もっと うれしい 体験を。

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Mais de Masaya Ando

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Mais de Masaya Ando (12)

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UXデザイン概論

  • 1. Copyright © Masaya Ando 2018年HCD-Net東海 UXデザイン連続セミナー STEP0 2018/05/12
  • 2. Copyright © Masaya Ando 安 藤 昌 也 千葉工業大学先進工学部知能メディア工学科 教授 早 稲 田 大 学 政 治 経 済 学 部 経 済 学 科 卒 業 。 NTTデータ通信(現、NTTデータ)、経営コンサ ルティング会社取締役、早稲田大学、国立情報学 研究所、産業技術大学院大学など経て、2011年千 葉工業大学工学部准教授、2015年教授。2016年 より現職。博士(学術) . 専門は、人間中心デザイン。UX(ユーザ体験) の研究者。人間工学ISOの国内対策委員等を務める。 認定人間中心設計専門家 / 認定専門社会調査士
  • 3. Copyright © Masaya Ando 『UXデザインの教科書』は“教科書”である UXデザインを学びたい人が、一通りの知識を習得するため に独習できる教科書。 1章 概要 なぜUXデザインが必要なのか? UXデザインの背景と歴史を学ぶ 2章 基礎知識 UXデザインの知識を新たに体系化 7つの要素で重要な知識を学ぶ 3章 プロセス 実践する際の包括的なプロセスを整理 各段階での知識とコツ・留意点を学ぶ 4章 手法 プロセスを実践する手法を整理 22の手法とコツを学ぶ 知 識 か ら 実 践 へ
  • 4. Copyright © Masaya Ando UXデザインにおける安藤のポジション 20年間、UXデザインの実践・理論・教育の全てに携わる。 実践 理論 教育 NTTデータ通信 アライド・ブレインズ UXの研究で博士号 国立情報学研究所 産業技術大学院大学 千葉工業大学 UX UXD 千葉工業大学 履修証明プログラム 「人間中心デザイン」 産業技術大学院大学
  • 6. Copyright © Masaya Ando ユーザーがうれしいと感じる体験となるように 製品やサービスを企画の段階から 理想のユーザー体験(UX)を目標として デザインしていく 取組み方とその方法論
  • 7. Copyright © Masaya Ando 体験価値とUXデザイン
  • 9. Copyright © Masaya Ando 消費者は“体験”を買っている バルミューダは「物より体験」をキーワードに、スチーム オーブントースターなどヒット商品を開発。
  • 10. Copyright © Masaya Ando 消費者は“体験”を買っている バルミューダのWebサイトと他社のサイトを比較すると、 体験価値をいかに伝達するかに注力しているかに気づく。 美味しく炊ける機能は必要だが それによってユーザーは美味しい食事のある生活価値を求めている
  • 11. Copyright © Masaya Ando UXデザインによるビジネス成功例の増加 国内においてもUXを考慮したアプリケーションが、これま でにないビジネス展開のコアとなる事例も出ている。
  • 12.
  • 13. Copyright © Masaya Ando UXとは何か?
  • 14. Copyright © Masaya Ando におけるUXの定義 注1:ユーザーエクスペリエンスは,使用前,使用中及び使用後に生じ る,ユーザーの感情,信念,嗜好,知覚,身体的及び心理的反応,行動 など,その結果の全てを含む。 注2:ユーザーエクスペリエンスは,ブランドイメージ, 提示,機能, システムの性能,インタラクティブシステムにおけるインタラクション 及び支援機能,事前の経験・態度・技能及び人格から生じるユーザーの 内的及び身体的な状態,並びに利用状況,これらの要因によって影響を 受ける。 注3:ユーザビリティは,ユーザーの個人的な目標の観点から解釈され たとき,通常はユーザーエクスペリエンスと結び付いた知覚及び感情的 側面の類を含めることができる。ユーザビリティの基準は,ユーザーエ クスペリエンスの幾つかの側面を評価するために使用できる。 (教科書 p.52、ただしJIS Z 8530原案の最新版に基づき変更)
  • 15. Copyright © Masaya Ando UXの期間モデル UXは、時間の観点捉えることが重要。ユーザーは、それぞ れ、異なる評価基準で体験を評価する。
  • 16. Copyright © Masaya Ando ユーザー体験(UX)とは? ユーザー体験は、製品やサービスを実際の利用状況(利用文 脈)の中で利用する際の、ユーザーの中に生じるもの。 利用文脈 ユーザー体験 (体験価価値値) ユーザーと製品との関わり ユ ー ザ ー ユーザビリティ 利用品質製品 ササービスス (教科書 p.49) モノ側ヒト側
  • 18. Copyright © Masaya Ando 産業デザインとしてのUXデザイン
  • 20. Copyright © Masaya Ando そもそも“体験”は デザインできるか?
  • 21. Copyright © Masaya Ando 展示会の例~商工会議所からの依頼をUXDで解決 「ショッピングセンターでの企業展示を誰もみてくれない」 という依頼。“見てもらう体験”は、設計できる。 安藤研が関わる1年前の展示の様子 中小企業の製品は、部品だけだったり、専門的 なものが多すぎ、パネルだけではわからない 体験が仕込まれた展示 時間が限られていたため、企業 パネルはそのままで、人が見て くれる仕掛けを埋め込んだ
  • 22. Copyright © Masaya Ando 展示会の例~商工会議所からの依頼をUXDで解決 想定したエクスペリエンスは、多少姑息な手段だが。。。 体験を実現するために制作物を工夫してデザイン。 企業紹介補助パネル 従来のパネルだけでは、見ても分からない。そこで、地図 を載せることで、地元の人にはどこら辺かが伝わる。 また短いコピーで特徴を表現し「見る体験」に意味を付与。 似顔絵と塗り絵 顔のある絵に子供は 惹かれる。塗り絵は 単純だが、子供は惹 かれる。。。
  • 23. Copyright © Masaya Ando 展示会の例~商工会議所からの依頼をUXDで解決 計画通りのエクスペリエンスが創出され、従来と比較になら ないほど人が見てくれ、やたらに感謝された。
  • 24. Copyright © Masaya Ando 展示会の例~AED・CPRのプロモーション AEDと心肺蘇生法の認知を、千葉工大の学内で高めるための プロモーション企画。伝えたいことは展示会で伝達。 学内のAEDの場所を告知する キャラクターパネル 展示会までの1週間毎日 ソセイダーの様子を Tweetして興味をひく キャラクターパネルの掲示後、1週 間後に学内で啓発の展示会を実施
  • 25. Copyright © Masaya Ando 展示会の例~AED・CPRのプロモーション 認知を高める体験もそうだが、通路での展示だからこそ、 ポスターの文字を制御して見る人が広がらないようにできた。 具体的に読みたくなる部分の文字を、あえて小 さい文字にすることで、一歩前に近寄らせ、 後ろに通路のスペースを確保する狙い。
  • 26.
  • 28. Copyright © Masaya Ando “新しい価値を感じる体験”をデザインからUXデザイン 人が何に興味を持ち、どんなモチベーションを抱き、行動に つなげるか。心理学などの理論を理解した上で丁寧に理想の 行動を考え、小さなデザインに魂を入れる。
  • 29. Copyright © Masaya Ando UXデザインにおける 新しい体験を生み出すまでの 基本的な考え方
  • 30. Copyright © Masaya Ando UXデザインの大きな特徴 「ユーザーの主観的体験」という扱いにくい事象を、 ユーザーモデリングという技法を活用し、デザインの俎上に 載せる点が最大の特徴である。 ユーザー群のイメージ ユーザーの主観的な体験のままでは 個別すぎて扱いにくい パターンとして捉えてモデルを作ることで 操作可能になる 従来のマーケティング・セグメントと異なり 「体験」の本質を見極めてモデルを作らないと意味がない 特定の人だと思えば “その人”のことを 考えてあげられるね
  • 31. Copyright © Masaya Ando ユーザーモデリングとUXデザインの考え方 ユーザーモデリングの三階層は、UXデザインの基本発想。 現実の コンテクスト 属性層 行為層 価値層 想定ユーザー 提案するコンテクスト (シナリオ/ストーリー) 新しいユーザーの行為 実現したい理想のUX 着目する価値 体験価値 (本質的ニーズ) (p.132)
  • 32. Copyright © Masaya Ando 様々な調査法や分析法は三階層で対応付けられる ユーザーモデリグの三階層 エスノグラフィ コンテクスチュアル インクワイアリー フォトエッセイ デプスインタビュー アンケート ユーザー調査の代表的な手法 ■価値・意味・理解の把握 ■行為・文脈・流れの把握 ■ユーザーの属性・目標の把握 行動観察 主なユーザーモデリング手法 ペルソナ法 インタビュー 問題シナリオ ワークモデル分析 上位・下位関係分析 KA法 (価値分析法) ジャーニーマップ (現状モデル) 価値層 行為層 属性層 (p.134)
  • 33. Copyright © Masaya Ando UXデザインの基本ユーザーモデル「UX3点セット」 ユーザー調査結果は、少なくともこの3つにモデリングして おく必要がある。 ペルソナ ジャーニーマップ 価値マップ ユーザー調査 属性層 行為層 価値層 (p.136)
  • 34. Copyright © Masaya Ando UXデザインの インプットとアウトプット
  • 35. Copyright © Masaya Ando 実践としてのUXデザインの要素と関係性 (p.38)
  • 36. Copyright © Masaya Ando UXデザインのインプット
  • 37. Copyright © Masaya Ando UXデザインのアウトプット
  • 38. Copyright © Masaya Ando UXデザインのプロセス ①実現する体験価値の設定 ②理想のUXと利用文脈の想定 ④UXを実現する製品・ サービスを提供する仕組み の設計 ③理想のUXを実現する 製品・サービスをの制作 ○既存UXの把握、利用文脈の把握 ○製品・市場の把握 アイデアの発想とコンセプトの作成 利用文脈とユーザー体験の把握 プロトタイプの反復による 製品・サービスの詳細化 実装レベルの制作物による ユーザー体験の評価 実現するユーザー体験と 利用文脈の視覚化 ユーザー体験のモデル化と 体験価値の探索 体験価値の伝達と保持のための 指針の作成 Analyze調 査 ・ 分 析 Design コ ン セ プ ト デ ザ イ ン Prototype プ ロ ト タ イ プ Evaluation 評 価 Deliver 提 供 ○ユーザーモデルの作成
  • 39. Copyright © Masaya Ando HCDとUXDプロセス 人間中心設計は、UXデザインを実践するための理論。
  • 40. Copyright © Masaya Ando UXをデザインするための諸手法の位置づけ アイデアの発想とコンセプトの作成 利用文脈とユーザー体験の把握 プロトタイプの反復による 製品・サービスの詳細化 実装レベルの制作物による ユーザー体験の評価 実現するユーザー体験と 利用文脈の視覚化 ユーザー体験のモデル化と 体験価値の探索 体験価値の伝達と保持のための 指針の作成 ユーザー行為の観察/エスノグラフィ インタビュー/フォトエッセイ/日記法/エクスペリエンス・ フィードバック法 KA法/上位下位分析法/KJ法/メンタルモデルダイアグラム ペルソナ/エンパシーマップ ジャーニーマップ(AS-ISモデル) 問題シナリオ 発想法/アイデアソン バリューシナリオ/ストーリーテリング UXコンセプトツリー アクティビティシナリオ ジャーニーマップ(TO-BEモデル) 9コマシナリオ/ストーリーボード アクティングアウト(体験スケッチ)/体験ムービー コンセプトテスト ペーパープロトタイプ/オズの魔法使い プロトタイプ/ウォークスルー評価 サービスブループリント ビジネスモデルキャンバス/CVCA 専門家評価/ヒューリスティック評価/認知的ウォークスルー ユーザビリティテスト フィールドテスト UX指標に基づく評価/UX評価尺度による評価 コンセプトブック/クレド デザインガイドライン アクセスログ解析/コールセンター問い合わせ情報解析 Analyze 調 査 ・ 分 析 Design コ ン セ プ ト デ ザ イ ン Prototype プ ロ ト タ イ プ Evaluation 評 価 Deliver 提 供
  • 42. Copyright © Masaya Ando 基本発想の転換
  • 43. Copyright © Masaya Ando UXデザインの品質に影響する3要素 製品・サービス以外のユーザーとのタッチポイントも同様に 体験価値及び目標とするUX を尊重し一貫して計画・実施する
  • 44. Copyright © Masaya Ando もっと うれしい 体験を。