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日本におけるジオパーク活動の中で使われる「ジオ」
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「ジオ」用語問題のきっかけ
●
2012 年 11 月 5 日.日本ジオパーク室戸大会で
の室戸宣言.
日本におけるジオパークは, 2007 年よりその活動が本格化し,現在まで発展し続けてきた.現在, 5 地域のジオ
パークが世界ジオパークネットワークに加盟し, 25 地域のジオパークが日本ジオパークネットワークに加盟し, 15
地域の日本ジオパークネットワーク準会員地域,さらに多くのジオパークを目指す地域があり,様々な分野の人によ
り各地域の活動が支えられている.
●
2012 年 11 月 2 日から 5 日まで,高知県室戸市において,「人と地球の心地よい関係のために」をテーマに,第
3 回日本ジオパーク全国大会が開催をされた.そこで私たち参加者 498 名は,自然の恵みが豊かでありつつも災害の
多い日本のジオパークの活動を進める上で,真に「心地よい関係」とは何かを考えるために,地球の特徴を学び,地
震を伴う隆起によってつくられた大地の姿や,そこに根付いた文化や産業・歴史をジオツアーで体験し,地域住民が
主役となるジオパーク活動のあり方と,そこでの“持続可能な発展”とは何かということについてお互いに語り合い,
討議を重ねた.その結果,私たちはここに以下のことを宣言する.
●
「人々はジオの中で暮らし,ジオの恵みを受
け,文化を育んできた.」
●
「ジオ的な視点を盛り込んだ地域のストーリー
を紡ぎ出していく」 14
- 3. 3
論点
●
「ジオ」の概念は共有されているのか?
●
ジオパークにおける科学の役割
●
問題意識. 2010 年 JpGU のジオパークセッショ
ンのテーマ.「ジオパークにおける研究者の役割」
ジオパークにおいて、研究者が果たす役割は当然のことながら大きい。ジオ
パークのメインコンテンツである地球科学的ストーリーを創り出すのは地球科
学の研究者である。研究者がジオパークに貢献するためには、その地域の地
形・地質に関する、子供にもわかりやすくしかも本質的なストーリーを地域に
提供することが不可欠である。地域における研究者の適切な援助により、ジオ
パークの価値は高まって観光による地域の経済発展が可能になり、また地球科
学の普及にもつながる。
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