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write once, publish anywhere ……という夢を見た。
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Kenshi Muto
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商業品質の紙書籍と電子書籍の両方を作るというミッションを数年来継続し、得られた知見・経験を紹介する。
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write once, publish anywhere ……という夢を見た。
1.
write once,write once, publish
anywherepublish anywhere 株式会社トップスタジオ株式会社トップスタジオ 武藤 健志武藤 健志 @kmuto@kmuto ……という夢を見た。
2.
株式会社トップスタジオ ● http://www.topstudio.co.jp ● 創業19年目の編集制作プロダクション –
翻訳、編集、組版、デザイン、企画、執筆、 検証、人材派遣 – IT書籍を中心に、 多数の出版社の書籍制作をお手伝い – メーカーや一般企業の マニュアルやカタログの制作も お仕事いつでも募集中!
3.
株式会社トップスタジオ ● 電子書籍ニーズに合わせて、 紙書籍と電子書籍双方の同時作成 – 電子書籍のみの案件もあり ●
紙書籍も 「安く」 「早く」 「当然品質よく」 の強い圧力
4.
紙書籍 ● InDesign ● たまにTeX
(upLaTeX) ● QuarkXpress (えっ ● 紙面デザインは 案件ごとに異なる(シリーズ書でも) – 専用システム化のコストをかけられない
5.
電子書籍 ● 電子販売用PDF – 単一ファイル –
表紙 – しおり – 目次・索引等の ハイパーリンク ● EPUB / Kindle mobi
6.
EPUB ● EPUBとは ● HTMLや CSS といった 既存のWeb 技術 ●
JavaScript は利用前提 不可 コンテンツHTML 画像(カバー、図版、アイコン等) CSSスタイルシート 書誌情報(opfファイル) 目次HTML container.xmlmimetype 既存のWeb技術 ZIPファイル圧縮
7.
EPUB ● EPUBリーダー – Readium,
iBooks, BiB/i, Sony Reader, … ● 他電子書籍形式の変換元形式 – Kindle mobi, iBooksブック, … – 電子取次企業 ● 固定型とリフロー型
8.
固定型EPUB ● 紙のページ表現を完全に再現 – マンガ、デザイン性の高い書籍など ●
全部、画像。 – あるいはCSSで要素のレイアウト厳密指示 PDF→固定EPUBの変換、お安く承ります!
9.
リフロー型EPUB ● ページ表現は可変 – 画面やウィンドウのサイズ、 基本フォントの大きさなどによって 自動で整形 ●
EPUBリーダーによって表現・制約が異なる – 種類が増えるほど、検証・対応のコストは 指数的に増加
10.
EPUB作成手段 ● ネイティブEPUBデータを直接作成 – Sigilなど ●
紙データ→EPUBの変換 – 出版社の既存資産の再利用 ● 抽象化データ→EPUB・紙データの変換
11.
InDesign→EPUB ● いちおうあるけど…… ● InDesign
→ 固定型EPUB出力 – フォントバンドル問題 ● InDesign → リフロー型EPUB出力 – ちょっと凝ったデザインで即破綻 – 便利なスタイル機能を使うと文字が欠落 – 手直し つらいです…… ● ADPS か PDF が無難
12.
LaTeX→EPUB ● LaTeXがフリーダムすぎる – マクロで無限に拡張可能 ●
latexmlを使ったEPUB生成ツールは作ってみた – latexml: TeX原稿をHTML+MathMLにするツール – latex2epub: https://github.com/kmuto/latex2epub – マクロ対応が不十分 – MathMLでの再現がイマイチ
13.
EPUB作成手段 ● ネイティブEPUBデータを直接作成 – Sigilなど ●
紙データ→EPUBの変換 – 出版社の既存資産の再利用 ● 抽象化データ→EPUB・紙データの変換
14.
抽象化 ● 表現形態(InDesign, TeX,
EPUBなど) の上位層としての「抽象化形式」で管理する EPUB (HTML) TeXInDesign 抽象化形式原稿 EASY!EASY!EASY! HARD... HARD... 表現形態
15.
抽象化 ● Markdown ? –
でんでんコンバーター http://conv.denshochan.com/ – 単純だが本格的な紙書籍制作には課題多い ● XML ? – 機能豊富だが人間には読みにくい ● HTML ? – XMLより気楽に始められるが紙書籍制作に 使おうとすると結局複雑化
16.
Re:VIEW (りびゅー) http://reviewml.org GNU LGPL
2.1 に基づく フリーソフトウェア
17.
Re:VIEW ● 抽象化形式およびその変換処理システム ● Re:VIEW記法の抽象化形式原稿を、 各表現形態向けに変換 HTML
/ EPUB TeX / PDF XML / InDesign Re:VIEW変換処理 Re:VIEW原稿 手組用 テキスト Markdown
18.
Re:VIEW ● review-epubmaker – 1コマンドでEPUB作成 ●
review-pdfmaker – 1コマンドでPDF作成(TeX利用) ● Ruby言語で実装 – Unix/Linux、Mac OS Xで動作 – Windowsは開発陣としては関心薄め…… 一応動く(Cygwin利用)
19.
デモ Demonstration
20.
Re:VIEW記法 ゆるふわ
21.
Re:VIEW記法 ゆるい書き方で、 ふわふわとしたいろいろ な表現形態 に対応!
22.
Re:VIEW記法 ● テキスト型の .reファイル ●
細かいところは https://github.com/kmuto/review/blob/ master/doc/format.ja.md をご参照 ● RD, EWBなどの記法からインスパイア
23.
Re:VIEW記法 ● 段落 – 空行が登場するまで、 文中の改行の有無に かかわりなく1つの段落と見なす 我輩は猫である。名前はまだ 無い。 どこで生れたかとんと見当が つかぬ。…… 我輩は猫である。名前はまだ 無い。[改行] [空行] どこで生れたかとんと見当が つかぬ。…… 我輩は猫である。[改行] 名前はまだ無い。[改行] [空行] どこで生れたかとんと[改行] 見当がつかぬ。……
24.
Re:VIEW記法 ● 見出し – =
〜:章見出し – == 〜:節見出し – === 〜:項見出し …… – 変換時に自動採番
25.
Re:VIEW記法 ● 箇条書き – ナカグロ箇条書き ●
[空白] * [空白] 〜 – 番号箇条書き ● [空白] [数字] . [空白] 〜 – 定義箇条書き ● [空白] : [空白] 〜
26.
Re:VIEW記法 ● インラインタグ – 段落や見出し中で使用 –
@<命令>{内容} ● ブロックタグ – 複数の行や段落を囲む – //命令[オプション...]{ 内容…… //}
27.
Re:VIEW記法 ● 図 – //image[識別子][キャプション]{ 画像についてのメモなど…
//} – 表現形態に最適の画像形式ファイルを自動選択 (明示指定も可能) ● 表 – //table[識別子][キャプション]{ タブ区切りセル… //} – 列数が一定の単純な表を想定 ● 相互参照 – 章、見出し、図表、コードリスト等の 「識別子」による採番参照機能
28.
Re:VIEW設定ファイル群 ● config.yml – 書誌情報、Re:VIEWパラメータ指定 ●
catalog.yml – ファイル順序(目次) ● locale.yml (オプション) – 「図X.X」などのカスタマイズ、多言語対応 ● review-ext.rb (オプション) – Re:VIEW自体の挙動のカスタマイズ
29.
Re:VIEWの開発 ● 青木峰郎さん(@mineroaoki) – 原作者。自身の執筆環境 ●
武藤健志(@kmuto) – 現在のリード開発。自身の執筆、制作業務環境。 InDesign, EPUB対応 ● 高橋征義さん(@takahashim) – 自身の執筆、制作業務環境。TeX, EPUB対応 ● 角征典さん(@kdmsnr) – 自身の翻訳執筆環境。 全般の機能改良、リファクタリング
30.
Re:VIEWの開発 「自分のため」 に使いやすいもの であり続けること
31.
実績 ● 商業書籍(トップスタジオ) – 紙のみ50冊、紙+電子50冊、電子のみ50冊 (適当算出) ●
トップスタジオ以外の商業制作例 – 達人出版会、オライリー・ジャパン、オーム社、 インプレス など ● 同人誌 – TechBoosterなど – 同人誌→Re:VIEWのまま商業出版社刊行の例も ● https://github.com/kmuto/review/wiki/利用実績
32.
write once, publish
anywhere やったね、 これで紙も電子も すぐできるよ!
33.
write once, publish
anywhere? ところがどっこい、 そう甘くは ありません……
34.
表現形態の制約 ● 「紙の見た目に似せたEPUBに」 ● InDesignのスタイル→EPUBのCSSスタイル –
手作業 – × 級数やpt ○ 相対倍率指定 (しかも複利適用) – 絶対的に足りないフォント – バリエーションの少ないケイ囲み ● EPUBリーダーによって なんか表示結果が違う……
35.
表現形態の制約 ● 紙の組見本が確定したら間をおかずに CSS作成作業へ – 制作序盤から出版社との間で EPUBでのイメージを共有 –
原稿更新に合わせてEPUB/HTMLを 自動生成し、(高コストの)紙組版に入る前の 「文字校正プレビュー」としても活用 ● Compassの導入 – CSSの作成・管理作業を効率化
36.
数式 ● reファイル内で、TeX数式で記述した箇所 – 社内では
数式→画像生成ツールを開発・使用 ● InDesign – TeX数式の配置やサイズ調整の手作業が大変 – 計算してTeXっぽく配置・リサイズする ツールを開発 ● EPUB – MathMLの機能不足 – KindleでSVG不可?
37.
画像と色 紙はモノクロ、 電子PDFとEPUBはカラー でよろしくね。
38.
画像と色 ● 紙PDF vs
電子PDF ● 紙制作データをカラーで作って、 紙の入稿時にPDFをグレースケール化? – Acrobatプリフライトのグレースケール変換 – たまに内容が壊れる? (図版の点線が実線になったり消えたりする) ● 危険の臭いを感じたら紙の安全を最優先 – 電子PDFのカラー化見送りも提言 – 入稿直前ではなく早期からテストする
39.
画像と色 ● 紙 – ファイル形式:Illustrator
AI、 Photoshop PSD、EPS、TIFF – 色表現:CMYK ● EPUB – ファイル形式:JPEG、PNG、GIF、SVG – 色表現:RGB
40.
画像と色 ● キャプチャ画像はRGB側データ優先 ● ドロー図やイラストはCMYK側データ優先 –
キャプチャに矢印や吹き出しを付けるものは…? ● どちらが主画像かの管理が煩雑 ● 紙画像データ←→EPUB画像データ変換の必要 – ImageMagick, Inkscape – IllustratorやPhotoshopのアクション、 自作スクリプト http://kmuto.jp/indesign/
41.
画像と色 ● 2色(2C)刷 – 紙面、図版の「特色」 –
CyanかMagentaの版で代用 – 印刷所でDICカラーに基づいて印刷 夏目 漱石 夏目 漱石C版に特色適用 (色はDICで指定)
42.
画像と色 ● 電子PDFの場合 ①PhotoshopでDICの値を調査 ②Lab値を調査 ③Lab値に基づいてカラープロファイルを作成 ④AcrobatでPDFを開く ⑤Acrobatのグローバル設定の色設定を ③のプロファイルに切り替えて、 印刷工程メニューの色変換を実行 ⑥PDFを保存 ⑦忘れないうちに色設定を元に戻す
43.
画像と色 ● EPUBの場合 – DICが入稿直前まで決まらない –
RGB値を探す作業が煩雑 – C/M使用図版のRGB変換が困難 【緩募】2C 色変換の解決方法
44.
まとめ
45.
まとめ ● 「write once,
publish anywhere」の実現 には、抽象化形式での原稿管理が妥当です。
46.
まとめ ● 「write once,
publish anywhere」の実現 には、抽象化形式での原稿管理が妥当です。 ● Re:VIEWは、完全な解ではないかもしれませ んが、「今」write once, publish anywhereを実現する「現実的」なソリュー ションです。
47.
まとめ ● 「write once,
publish anywhere」の実現 には、抽象化形式での原稿管理が妥当です。 ● Re:VIEWは、完全な解ではないかもしれませ んが、「今」write once, publish anywhereを実現する「現実的」なソリュー ションです。 ● とはいえ、紙・電子の同時刊行は容易とは限 らず、苦難に遭遇するかもしれません。
48.
まとめ ● 「write once,
publish anywhere」の実現 には、抽象化形式での原稿管理が妥当です。 ● Re:VIEWは、完全な解ではないかもしれませ んが、「今」write once, publish anywhereを実現する「現実的」なソリュー ションです。 ● とはいえ、紙・電子の同時刊行は容易とは限 らず、苦難に遭遇するかもしれません。 – 2C本の電子化作業はツライということを今後も 強く訴えていきたい所存です。 Happy Writing & Publishing!
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