Japan SharePoint Group勉強会 #11でお話させて頂いた資料です。 （2014/6/27） 21スライド目の継続クロールの間隔変更に用いる PowerShell が間違っていました。修正しました。

1. SharePoint 2013
アーキテクチャの変更点と新機能
Japan SharePoint Group #11 @福岡
2013/10/12
株式会社内田洋行 太田浩史

2. 自己紹介
太田 浩史 （おおた ひろふみ）
• 株式会社 内田洋行 （http://www.uchida.co.jp）
– オフィス空間
– 教育関連
学校の黒板やロッカー、黒板消しクリーナー等々
– 情報システム
1960年代より、ウノケ電子工業（現 PFU）さんと
オフコン（USAC ブランド）を開発していたり等々
• MOSS 2007頃より、お客様への、計画、設計、構築、開発、運用支援を担当
• 自社 Notes の SharePoint Online 移行も実施
⇒ 現在、SharePoint Online 2013 へのアップグレード作業中

3. ブログ idea.toString();
http://idea.tostring.jp/
「idea.tostring」を bing で検索すると出てきます。

4. 個人的な活動
Ota Hirofumi
https://facebook.com/hrfm.jp
@hrfmjp
https://twitter.com/hrfmjp
Hirofumi OTA
http://www.slideshare.net/hirofumi_ota

5. 本日の内容
• ファーム構成、サービスアプリケーション配置
• Office Web Apps ファーム
• Exchange 2013 への接続
• 検索サービス
• コンテンツ データベース
• 分散キャッシュ
• SharePoint 2010 モード

6. ファーム構成
サービスアプリケーションの配置

7. SharePoint ファーム構成
おさらい（SharePoint 2010）
ファーム
SharePoint Server
Web フロントエンド
クライアントからのアクセスを受ける
アプリケーションサーバー
検索サービス、
ユーザープロファイルサービス等、
各ジョブを実行
SQL Server
コンテンツ データ
構成情報、設定等をデータベースに格納

8. サービスアプリケーションの配置
従来のトポロジー（Traditional）
Web フロントエンド
サーバー
アプリケーション
サーバー
Access Services
Business Data Connectivity
Managed Metadata
User Profile
User Profile Synchronization
Excel Calculation
PerformancePoint
Project
Search （場合に応じて専用サーバー）
データベース
サーバー
ConfigDB
ContentsDB
…

9. サービスアプリケーションの配置
合理化されたトポロジー（Streamlined）
Web フロントエンド
サーバー
※メモリを多めにする
Access Services
Business Data Connectivity
Managed Metadata
User Profile
バッチ処理
サーバー
User Profile Synchronization
Workflow
Machine Translation
Work Management
専用サーバー
※必要に応じて
Search
Excel Calculation
PerformancePoint
Project
データベース
サーバー
ConfigDB
ContentsDB
…
SharePoint 2013 から新出の考え方、リソースの最適化やユーザーへ
のパフォーマンス最大化を目的とする構成

10. Office Web Apps ファーム

11. SharePoint
ファーム
Office Web Apps
ファーム
SharePoint 2010 から登場した
Office Web Apps は、専用ファーム
として独立
サーバーは専用サーバーにする
必要あり⇒他機能と同居不可
SharePoint ファーム構成の変更点
Office Web Apps ファームの登場

12. Office Web Apps
ファーム
SharePoint ファーム構成の変更点
Office Web Apps を複数のサービスから利用
Exchange
Lync
SharePoint
SharePoint

13. HTTP/HTTPS
Office Web Apps の動作
SharePoint
Office Web Apps
①ドキュメントを開く
②アクセストークン
/WOPIソース
③アクセストークン
/WOPIソースを渡す
④情報を基に
SharePoint から
ドキュメントを取り出す
⑤ブラウザに描画
アクセストークン、WOPIソースを盗聴することにより、第三者がドキュメント
を取り出せるため、ネットワーク上に流れるトラフィックの保護（SSL）を検
討します。
クライアント

14. Office Web Apps の画面構成
画面全体に WOPIFrame（iFrame）が展開されており、Office Web Apps サーバー上の
PowerPointFrame.aspx（.pptx の場合）が描画されています。
URL
http(s)://<SPS>/_layouts/15/WopiFrame.aspx?sourcedoc=/Shared%20Documents/…

15. 他サーバーへの接続
Exchange Server 2013

16. OAuth
JSON
SharePoint と他サーバーの連携
Exchange 2013 との接続
SharePoint
JSON メタデータ
エンドポイント
Web アプリケーション
SSL
Exchange
エンドポイント
SSL
New-SPTrustedSecurityTokenIssuer –MetadataEndpoint "https://<Exchange>/autodiscover/metadata/json/1" –
Name "<FriendlyName>"
SharePoint から Exchange を信頼する
$exchange=Get-SPTrustedSecurityTokenIssuer
$app=Get-SPAppPrincipal -Site http://<SharePoint> -NameIdentifier $exchange.NameId
$site=Get-SPSite http://<SharePoint>
Set-SPAppPrincipalPermission –AppPrincipal $app –Site $site.RootWeb –Scope sitesubscription –Right fullcontrol -
EnableAppOnlyPolicy
SharePoint へのアクセス許可を構成する
cd c:¥'Program Files'¥Microsoft¥'Exchange Server'¥V15¥Scripts
.¥Configure-EnterprisePartnerApplication.ps1 -AuthMetadataUrl https://<SharePoint>/_layouts/15/metadata/json/1
-ApplicationType SharePoint
Exchange から SharePoint を信頼する

17. サイトメール ボックス
サイト メンバーの権限により、管理されるメールボックス。
Outlook から接続することによって、「サイトのメールボックス」「ドキュメント ライブラリ」を
シームレスに閲覧ができます。

18. その他の連携機能
• インプレース電子情報開示（eDiscovery）
– SharePoint 上の電子情報開示センター サイトコレクションから、SharePoint
と Exchange、Lync のドキュメントやメールデータ、ログを一括検索、
メールデータを PST ファイルへエクスポート。
• タスク同期
– SharePoint 上のタスク、Exchange 上のタスクを集約して表示
– Enterprise Edition が必要

19. 検索サービス

20. Web フロントエンド
サーバー
なし
アプリケーション
サーバー
Index
Query Processing
Crawl
Content Processing
Admin
Analytics
データベース
サーバー
Search Admin DB
Crawl DB
Link DB
Analytics DB
検索サービス
コンポーネント配置
SharePoint 2013 では検索機能が強化され、インデックス・クエリ処理
へも大きな変更が加えられました。
企業内利用では、Web フロントエンドサーバーに検索サービスのコンポー
ネントを配置しない構成が、標準的な構成として示されるようになりました。

21. 検索サービス
継続的クロール
SharePoint のコンテンツに対するクロール処理を短い間隔で並行して
実行可能になりました。これにより、検索結果の鮮度が向上します。
クロール
クロール
クロール
クロール
クロール
既定は15分間隔。PowerShell により間隔を調整可能。
$ssa = Get-SPEnterpriseSearchServiceApplication
$ssa.SetProperty("ContinuousCrawlInterval",n)
※ n は分で指定。最短は1分。
時間

22. 検索サービス
クロスサイト発行機能やコンテンツ検索Webパーツ
サイト コレクションを越えて、コンテンツを再利用する新機能
※Enterprise Edition のみで利用可能です。
これまで難しかった、サイト コレクションを越えたコンテンツ共有を、検索
インデックスを仲介することにより実現。
クロスサイト発行用
サイト コレクション
検索
インデックス
サイト コレクションA
サイト コレクションB
サイト コレクションC

23. コンテンツ データベース

24. コンテンツ データベース
Shredded Storage
ライブラリ内に保存したドキュメントや添付ファイル等の
コンテンツ データベースへの格納方法が変更されました。
• SharePoint 2010
– BLOB を AllDocsStream テーブルに1行で格納
• SharePoint 2013
– BLOB を DocStream テーブルに複数行に分割して格納
– 取り出す際には、チャンク（分割された単位）を結合する

25. コンテンツ データベース
Shredded Storage
ホワイトペーパーの記載では、ストレージ
容量を30%～40%程度削減できると
なっています。
ドキュメントA のバージョン1
ドキュメントA のバージョン2
ドキュメントA のバージョン3
ドキュメントA のバージョン1
ドキュメントA のバージョン2（差分）
ドキュメントA のバージョン3（差分）
SharePoint 2010 SharePoint 2013
BLOB を分割して格納することで、バージョン管理をしているライブラリを利用
するシナリオで、データの差分管理がされています。（既定で有効）

26. 分散キャッシュ

27. 分散キャッシュ
SharePoint 2013 から新登場の”インメモリ” キャッシュです。
Windows Server AppFabric を利用しています。
※事前の必須コンポーネント インストールの項目に含まれています。
このキャッシュには、下記のような情報が格納されます。
• ニュースフィードのコンテンツ
• アクティビティのコンテンツ
• これらコンテンツのアクセス権情報

28. 分散キャッシュのクラスタ
• Web フロントエンドサーバーへの配置や専用サーバーへの配置（大規模
向け）の構成が可能です。複数台のサーバーへ配置した場合、分散キャッ
シュ クラスタとなります。
• 既定のインストールでは、全てのサーバーで分散キャッシュが有効となり、
搭載メモリの10%が分散キャッシュに自動で確保されます。
• そのため、機能や構成に応じて有効・無効、容量を PowerShell で変更。
• 複数台でホストする場合、ホストする全てのサーバーで同容量のメモリを
確保する必要があります。
目安となる規模 10,000 ユーザー未満 100,000 ユーザー未満
推奨キャッシュ サイズ 1GB 2.5GB
分散キャッシュ サービス
に確保するサイズ
2GB 5GB
共用・専用サーバー WFE共用
または専用サーバー
専用サーバー

29. 分散キャッシュに関するコマンドレット例
割り当てメモリ サイズの変更
Set-CacheHostConfig -Hostname <Hostname FQDN> -cacheport <Cacheport> -cachesize <Cachesize(MB)>
分散キャッシュ ホスト サーバーのシャットダウン時
ホスト サーバーのシャットダウン時には、キャッシュを他のホストサーバーへ事前に転送しておく
必要があります。そのため、クラスタからホスト サーバーを切り離します。
Stop-SPDistributedCacheServiceInstanceGracefullyOnLocalServer
Remove-SPDistributedCacheServiceInstanceOnLocalServer
分散キャッシュ ホスト サーバーの起動時
クラスタへ再度ホスト サーバーを参加させます。
Add-SPDistributedCacheServiceInstanceOnLocalServer

30. SharePoint 2010 モード

31. SharePoint 2010 モードとは？
アップグレード時や、サイト コレクション作成時に選択します。

32. SharePoint 2010 モード
「C:¥Program Files¥Common Files¥microsoft
shared¥Web Server Extensions」に「14」フォルダーと
「15」フォルダーが存在します。
15
アセンブリ
14
アセンブリ
リダイレクト
ポリシー
2010 モード 2013 モード
要求ルーティング
コード コード ページページ
/_layouts/15//_layouts/
コンテンツDB
構成DB

33. SharePoint 2010 ソリューションの展開
• SharePoint 2010 のソリューション（WSP）は、SharePoint
2013 上の「14」アセンブリで動作します。
• SharePoint 2010 のソリューションを、「15」アセンブリで動作させる
には、manifest.xml で指定、または、Install-SPSolution の
CompatibilityLevel パラメーターで指定します。
CompatibilityLevelの値 展開先フォルダー
14 「14」フォルダー
15 「15」フォルダー
14,15 「14」「15」両フォルダー

34. まとめ

35. SharePoint 2013 サーバーレイアウト例
最小限の冗長構成のあくまで一例
クローラー クローラー
インデックス パーティション1
クエリ1 クエリ1 ミラー
検索管理
（アクティブ）
検索管理
（非アクティブ）
分散キャッシュ クラスタ
フェールオーバー or ミラー or AlwaysOn
ネットワークロード バランサー
Offie
Web
Apps
Offie
Web
Apps
インデックス パーティション2
クエリ2 ミラー クエリ2

36. まとめ
• 合理化されたトポロジー
• Office Web Apps ファーム
• Exchange 2013 への接続
– サイトメールボックス、電子情報開示、タスク同期
• 検索サービス
– 継続的クロール、
• コンテンツ データベース
– Shredded Storage
• 分散キャッシュ
– 運用時の手順に注意が必要
• SharePoint 2010 モード

37. 参考情報
• SharePoint 2013 でサービス展開を計画する
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/jj219591.aspx
• Traditional topologies for SharePoint 2013
http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=30377
• Streamlined topologies for SharePoint Server 2013
http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=37000
• Office Web Apps Server のご紹介
http://blogs.technet.com/b/microsoft_office_/archive/2012/12/21/offic
e-web-apps-server.aspx
• Office Web Apps Server の概要
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/jj219437.aspx
• SharePoint 2013 と Exchange Server 2013 の間のサーバー間認証を構成する
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/jj655399.aspx

38. 参考情報
• SharePoint Server 2013 での検索の概要
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/jj219738.aspx
• SharePoint Server 2013 の検索アーキテクチャ
http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=30374
• SharePoint Server 2013 でクロスサイト発行を計画する
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/jj635876.aspx
• Introduction to Shredded Storage in SharePoint 2013
http://blogs.technet.com/b/wbaer/archive/2012/11/12/introduction-to-
shredded-storage-in-sharepoint-2013.aspx
• Overview of Shredded Storage in SharePoint 2013
http://www.microsoft.com/en-sg/download/details.aspx?id=39719
• Plan for feeds and the Distributed Cache service in SharePoint Server
2013
http://technet.microsoft.com/en-us/library/jj219572.aspx

39. 参考情報
• Overview of sites and site collections in SharePoint 2013
http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc262410.aspx
• Install-SPSolution
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ff607534.aspx
• Architecture design for SharePoint 2013 IT pros
http://technet.microsoft.com/en-us/sharepoint/fp123594.aspx
• Plan for performance and capacity management in SharePoint Server
2013
http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc262971.aspx