MCMCと正規分布の推測
- 10. マルコフ連鎖モンテカルロ法
乱数の生成に際しては、パラメタの事前分布として一様分布を仮定
( µ 〜 U(0,1000), σ 〜U(0,100) )
バーンイン:生成された乱数のうち初期に生成された乱数 → 同時事後
分布に従わない
事後分布の性質を調べるには、バーンイン以降の有効な乱数を用いる
(m = B+1, B+2, … , M)
チェイン(Chain):乱数列
チェイン数:乱数列の数
図 1-4(p.15)は T=10000 (= [M=(21000-1000)]×5)個の有効な乱数を
用いて描いた散布図
乱数列は、θ(t)(t = 1, 2, …, T) のように表記する
トレースプロット:事後分布から乱数が発生しているか視覚的に評価
- 18. ベイズ的推測
平均値(µ)に関する推測
点推定(EAP, MED, MAP):
→ EAP = MED = MAP = 80.6(RQ1への答え)
区間推定:µ(t) の平均値である は、µ の事前分布の型状にかかわらず
、正規分布に従う
→ µeap が母平均である母集団からの、µ の無限回の標本抽出と考えるこ
とができる(中心極限定理)
→ 標本分布の2.5%点〜97.5% 点の面積が信頼区間(標準正規分布におい
て信頼区間は -1.96×SD 〜 1.96×SD)
→ SD(標本の標準偏差:S.E.) = 0.01 → 80.6 ± 1.96 × 0.01
→ 信頼区間:[80.58, 80.62](95%信頼区間)(RQ2への答え)
→ 確信区間:[76.8, 84.4](95%確信区間:事後分布の面積が95%)
- 23. ベイズ的推測(2):生成量
生成量:MCMC法による標本(データ)θ(t) の関数 g(θ(t))
θ(t) を原料に作られたものが生成量
ここで g は任意の関数
例:g(θ) のEAP推定量は g(θ(t)) から計算可能
生成量を利用すると以下のRQに答えることが可能
RQ6:分散の点推定・区間推定
RQ7:変動係数の点推定・区間推定
RQ8:効果量の点推定
RQ9:効果量の区間推定・片側区間推定の下限・上限
RQ10:%点の点推定・区間推定
RQ11:基準点未満の測定値が観測される確率
RQ12:基準点との比の点推定・区間推定
推定量・区間推定の考え方は前述と同じ、推定結果は p. 47 表2.4 を参照