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2021 02 公共物破損・不備・要望提出アプリ
Notas do Editor
- 公共物の破損・不備・要望提出アプリについての説明を始めます。 よろしくお願いします。
- まず、このアプリが生まれた経緯をお話しします。 過疎地域では、公共物が破損していても放置されている場合が多く危険です。たとえば、犯罪抑止効果を持つ街灯が点灯していない事例や、そもそも街灯が落下寸前になっていて危険であるなどという事例が発生しています。 こちらのグラフをご覧ください。これは、街路灯の設置年を把握できているかについて調査したものです。ほとんどの街路灯の設置年が不明となっていることがわかります。つまり、定期的な点検は非常に重要であるということがわかります。 こちらのグラフをご覧ください。このグラフは街路灯の点検を行ったかどうかについて自治体にアンケートを採ったものです。おおよそ1/4が点検できていないような状態にあります。これでは発見に時間がかかってしまいます。 なぜ点検が行われない状態が生まれてしまっているのでしょうか。こちらのグラフをご覧ください。このグラフは点検に割ける人的資源や経済的資源に不足を感じているかについて自治体にアンケートを採ったものです。おおよそ9割の自治体がそれを問題と感じているようです。つまり自治体だけで点検を行うことは大変困難であるということがわかります。それでは、市民の目を活用してみればよいのではないでしょうか。 現状では、電話やご意見ボックスという、限られた手段でしか自治体に改善してほしいことを提出できません。これは、公共物の状態を自治体に伝えることの障壁となっていると言えるでしょう。 そこで、これらの報告をスマートフォンから行えるようにすることで、その場で気軽に報告できるようになると考えました。
- そうして生まれたこのアプリには大きく分けて2つの機能があります。 一つ目は公共物の破損不備の報告、自治体側での管理機能です。 市民が送信した破損した公共物の画像データを解析し、あらかじめ用意したデータベースと照合することで公共団体内の担当部署に直接報告を届けることができます。 これにより、スピーディーに対応を行うことができるようになります。
- 二つ目は、要望の提出とそれについての追加コミュニケーション機能です。 市民から出された要望を管理し、追加で確認したいことなどがあれば確認をとれるようにする機能です。 これにより、効率的に市民サービスを向上させることができます。 このように市民側には要望や公共物の破損などを自治体に伝えることができる、公共団体側にはこれまで気づけなかったような改善箇所を発見することができるというように、双方に利益のある状態を作り上げることで積極的に参加してもらうことができると考えます。
- ただ、ここで一つ問題が浮上します。 そうです。そんなアプリ、すでに存在するんじゃないのかってことです。 そこで、私たちで調べた既製品との違いをご説明します。 まず、マンホール聖戦。これはマンホールの画像を撮影してもらうことでマンホールに異常がないかを点検する手間を省くことができるアプリです。 私たちのアプリは、公共物全般について報告可能で、市民から自治体へ直接要望を届けることができます。
- 次に、PasCAL Voiceですが、このアプリは道路の陥没や公園遊具の故障などを自治体へ通報できるツールです。 スマートフォンを使用して対象物を撮影し、位置情報とともに自治体に送信できるようになっています。 私たちのアプリと非常によく似てはいるものの、ランキング機能、自動振り分け機能、要望提出機能、対話機能などが違いとしてあげられます。 このようなことから、私たちのアプリはもっと広い範囲の問題を解決できるのではないかと考えます。
- ここで、具体的にどんなアプリなのかご紹介します。 このアプリには先ほども申し上げたように、2つの大きな機能があります。 一つ目は、公共物の破損・不備報告機能です。 まず、市民が報告対象物の概要と備品番号を含む画像、遠目から全体を撮影した画像、そして任意で位置情報を自治体に送信します。 なお、備品番号を含む画像の撮影が難しい場合は、位置情報で代替できます。 次に、報告を受け取った自治体側のサーバーで、備品番号を含む画像にOCRをかけ、読み取った備品番号を自治体のデータベースと照合することで担当部署を判別します。 また、ここでスパム対策として、提出された報告の妥当性を検証します。 最後に、先ほど判別した担当部署にデータを送信し、報告データの一覧に追加します。 このとおり、とてもシンプルでありながら位置情報を任意とするなどして、プライバシーにも配慮しています。 また、役場側では、市民からの報告をリストとして閲覧でき、効率的に対応を行えるようになっています。
- 2つめは要望提出機能です。 まず、要望を文章として市民が送信します。このとき、部署を指定できます。もし、部署がわからない場合は、まとめ役を担当する部署に送られます。 次に、担当部署が要望を受信し、要望リストに追加されます。 ここでもし確認したいことが生まれた場合は、市民と直接LINEのような手軽さで対話できます。 この機能では、より担当部署と密接に市民が関われることを重視しています。
- 最後にこのアプリについてまとめを行います。 このアプリを使用すると、 市民の目という新たな視点から、自治体が今まで気づかなかったような公共物の不備・破損や要望を知ることができ、 市民とより密接に関わり、結果的に満足度の向上にもつなげることができると考えます。 以上がこのアプリの説明です。お聞きいただきありがとうございました。