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プレゼン・ポスターで自分の研究を「伝える」 (How to do technical oral/poster presentation)

MIRU2020若手プログラム招待講演のスライドを一般公開用にアレンジしたものです。日本語で書かれています。下記の点にご注意ください
・セリフが伴ってないので内容は限定的です
・著作権等に配慮しているので中身は結構無味乾燥です。

This is an arranged version of my invited talk at MIRU 2020 young researchers' forum. This is written in Japanese.

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プレゼン・ポスターで自分の研究を「伝える」 (How to do technical oral/poster presentation)

  1. 1. プレゼン・ポスターで 自分の研究を「伝える」 Toshihiko Yamasaki (山﨑 俊彦) Department of Information and Communication Engineering, Graduate School of Information Science and Technology, The University of Tokyo MIRU2020若手プログラム招待講演
  2. 2. お断り  この資料は MIRU2020若手プログラム招待講演 を一般公開用に編集したものです  このプレゼン資料自体はお手本になりません  一般公開を目指して著作権・肖像権等に配慮しています  わざと「駄目な例」も含めています  説明的で無味乾燥になってます  一般的なプレゼン指南書の様な内容は話しません  せっかくなので小手先ではなく汎用的なことを話します 2
  3. 3. Toshihiko YAMASAKI(山﨑俊彦) Attractiveness Computing (魅力工学) -ビッグマルチメディアデータを用いた魅力の定量化、予測、解析、強化- 不動産情報処理推薦・マッチング プレゼンテーションの印象解析 SNSの人気度予測と強化広告の「刺さる」度解析 ブランド・ファッション 3 CC-licensed Images from: https://www.maxpixel.net/Blank-Business-Presentation-Introduction-Display-3195427 https://pxhere.com/ja/photo/1577307 https://www.flickr.com/photos/travel2dot0/5408326494 https://pixabay.com/illustrations/online-dating-heart-man-woman-pair-4465305/ 講演では身近な存在である ファッションを例に説明
  4. 4. 今日のメッセージ  コミュニケーションとは  ≠自分が何を伝えたつもりか  =相手に何が伝わったか  プレゼンとは  (相手の思考・受け取り方を配慮し) 自分の伝えたいことを理解・納得してもらう手段 4
  5. 5. 若かりし頃の自分の勘違い 5素材:いらすとや 論文やプレゼンに対する指摘が細かすぎる。 技術の中身が命なのだから 細かい点は目をつぶってくれてもいいのでは? っていうか、汲み取ってよ。 たくさんの論文やプレゼンを見なくてはいけない。 そんな中、ちょっとしたことにも気配りできない いい加減な論文やプレゼンなんて論外。
  6. 6. プレゼンで大事なこと  聞き手にとって理解しやすいプレゼンかを考える  人間の認知能力に負担をかけない  人間の論理能力に負担をかけない  常識・標準・定番を疑う  常に自分をアップデートする  可能な手を全て尽くす  上手い人を真似、そうでない人の改善点を考える 6
  7. 7. プレゼンで大事なこと  聞き手にとって理解しやすいプレゼンかを考える  人間の認知能力に負担をかけない  人間の論理能力に負担をかけない  常識・標準・定番を疑う  常に自分をアップデートする  可能な手を全て尽くす  上手い人を真似、そうでない人の改善点を考える 7
  8. 8. このスライド、どう思いますか? 8https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001gj87-att/2r9852000001gl5u.pdf https://www.soumu.go.jp/main_content/000619826.pdf なぜわかりにくいか、自分で説明してみましょう (ただし、口頭発表資料として見た場合であり、元々はこれらの資料は閲覧用です)
  9. 9. 人は一般的に  あなたの言うことは聞いていない  一言一句漏らさず完璧に理解しようと思っていない  前のスライドで何を言ったか覚えていない  そもそも初めて聞く話なのでよくわからない  たくさんの種類の情報があると混乱してしまう  色の種類やフローの方向がたくさんあると意味を求める  文字があると読んでしまう  どこを見ているかわからなくなる  説明がないと混乱してしまう  意味がわからない情報は気持ち悪さを誘発する 9
  10. 10. 認知負荷をかけない方法は?  地図を示す (Why & Where) – 迷子にさせない  モチベーション・ストーリーを明確に  全体のどこを話しているのか  話したいことはそもそもいくつあるのか  さっきのスライドのどこについて話しているのか  今のスライドのどこを話しているのか  情報を限定・構造化する  色は2色(ポジティブ・ネガティブ)、方向は1種類  箇条書きなどを積極的に使う  意味の区切れを意識する 10
  11. 11. 地図を示す 11 • 話題が変わることを知らせる • 迷子になった人を呼び戻す効果がある • 「さっきのスライドのここです」と知らせる • 何を聞かされているのか安心感がある このスライドより前に出した全体像を再掲する
  12. 12. 立ち位置を明確にする 12https://towardsdatascience.com/yolo-v4-optimal-speed-accuracy-for-object-detection-79896ed47b50 https://towardsdatascience.com/yolov5-compared-to-faster-rcnn-who-wins-a771cd6c9fb4 利点欠点を一覧化する 研究を俯瞰し自分の新しさを主張する 全体の中の自分の位置を明確にする
  13. 13. 日本語のボトムアップ構造はわかりにくい  MIRUは、最先端の研究を日本語で聞くことができ、 研究者との交流も蜜にできて、かつ地方開催される ことが多いので観光や食事も楽しめて最高です。 13  MIRUが最高である理由は3つ  最先端の研究を日本語で聞くことができる  研究者との交流も蜜にできる  地方開催が多いので観光や食事も楽しめる トップダウン構造+箇条書き 結論を先にいう いくつあるかを先にいう
  14. 14. 情報の構造化(見易さ・読みやすさ)の一例 14https://www.dnp.co.jp/news/detail/10158391_1587.html 意味の区切れで改行することにより、格段に読みなすくなる (ただし、この例は速読のための技術であり、行間や文頭も調節されている)
  15. 15. 出すからには意味のある情報を 15 • こんなことくらい言われなくてもわかるから不要では? • 15分以下の短いプレゼンであればTable of Contentsは不要なことが多い • 逆に長いプレゼンでは構造を見せるためにあっても良い • 大事なのは、聞き手がわかりやすい見栄え・構成を考えること
  16. 16. スライドとセリフは対応させる  内容詰めすぎは良くない  スライドにない情報を話すのは認知負荷が高い  内容を精査し、  書いてあることは説明する  説明することは書く 16
  17. 17. 表、グラフの使い分け 17 表はより詳細な比較(論文に向いている) 図はより直感的な比較(プレゼンに向いている) Comparison of the four methods: • early fusion (concatenation) • early fusion (concatenation) + our label correlation • our late fusion (feature correlation) • our late fusion (feature correlation) + our label correlation 0% 20% 40% 60% 80% 100% Predictionaccuracy
  18. 18. グラフの認知負荷はもっと下げられる 18 0% 20% 40% 60% 80% 100% Predictionaccuracy early fusion (concatenating all features) early fusion + label correlation ※グラフの見方を説明することもとても重要! • early fusion (concatenation) • early fusion (concatenation) + our label correlation • our late fusion (feature correlation) • our late fusion (feature correlation) + our label correlation 0% 20% 40% 60% 80% 100% Predictionaccuracy 視線の動きを最小化できる
  19. 19. 表・グラフについて補足  表・グラフは論文用とプレゼン用で変える  論文はじっくり時間をかけて理解させてもよい  プレゼンでは一瞬で理解できるように  フォント: 論文用はTrueType、プレゼン用はゴシック  なので、論文からのコピペは可能な限り避ける  上記の通り、最適な作り方がそもそも違う  コピペが下手だとボケたりしがち  「サボったな」という印象を与える 19
  20. 20. 数式は認知負荷が高い 20 • 数式を出さざるを得ないときはできるだけ直感的な説明を目指す • 説明をしないで「わかりますよね」的な扱いをしてしまうと良くない • 数式を使わない工夫も重要
  21. 21. アニメーション・ポインタは認知負荷最悪  認知負担をかける最たる例  自分は次に何が来るか、ポインタがどこにあるか知ってる  聴講者は全くわからないまま聞かされる  見えない情報に負荷を感じる  ポインタを目で追いかけるだけで相当な認知負荷  良い場合  ネタバレを防ぐとき  ワンポイント、どうしても印象づけたい場合  ただし、その場合も動かさずハイライトするだけ 21 ※当然、認知負荷を書けないアニメーション作りをできるのであればこの限りでない
  22. 22. 「まとめ」について  どこかで迷子になった人の最後のリカバーチャンス  (当たり前) そのプレゼンの「まとめ」を書く  動機、提案手法、結果  「従来手法と比べて大幅に改善」ではなく具体的な数字を  「まとめ」にそれまで言っていないことを含めない 22
  23. 23. プレゼンで大事なこと  聞き手にとって理解しやすいプレゼンかを考える  人間の認知能力に負担をかけない  人間の論理能力に負担をかけない  常識・標準・定番を疑う  常に自分をアップデートする  可能な手を全て尽くす  上手い人を真似、そうでない人の改善点を考える 23
  24. 24. 研究発表でやりがちなミス 24 X 研究を行った順番で話す 「最初AをやってんですけどBという問題が見つかって、 Cという方法を考えたんだけど、やっぱり駄目でDという手法を導入して。。。」 ○ 結論、そしてその理由 「提案手法はZです。ZはX,Y,Zの3つの基本要素から構成されています。 X,Y,Zのいずれかを抜くとこの様に性能が下がります。」 先程の「トップダウン構造+箇条書き」と同じ ※最初からZが最高であることを知っていました、というスタンスで話す
  25. 25. 他人の意見を借りる 25素材:いらすとや 近年、○○の研究が注目を集めています。 いや、そんなマイナーな課題に興味あるのは君だけやろ。
  26. 26. 他人の意見を借りる 26 統計情報を引用する 印象的な出来事を引用する 権威の意見を引用する ビッグデータの時代です というよりもこの例のように 全員が写真を取っている風景を見せる
  27. 27. 具体例を出す 27 最初の自己紹介のとき、毎日接している「衣服」を例に 身近なものでもそれを魅力的にすることの難しさを説明
  28. 28. プレゼンで大事なこと  聞き手にとって理解しやすいプレゼンかを考える  人間の認知能力に負担をかけない  人間の論理能力に負担をかけない  常識・標準・定番を疑う  常に自分をアップデートする  可能な手を全て尽くす  上手い人を真似、そうでない人の改善点を考える 28
  29. 29. 常識を疑う  プレゼンに「これをやらなくてはいけない」はない  タイトルを全てのスライドにつけないと思い込んでないか?  タイトルを取り払ったら広い空間を使える  「提案手法(1)」「提案手法(2)」は情報量がない  Microsoftお仕着せのテキストボックスで苦しんでないか  今回は違和感を感じてもらうためにわざと多用しています  自分で構造化したレイアウトを作ってみるほうが良い場合も  手法→結論でないと行けないと思ってないか  最初に魅力的な結果を示してから手法を紹介するのもあり。 29
  30. 30. プレゼンで大事なこと  聞き手にとって理解しやすいプレゼンかを考える  人間の認知能力に負担をかけない  人間の論理能力に負担をかけない  常識・標準・定番を疑う  常に自分をアップデートする  可能な手を全て尽くす  上手い人を真似、そうでない人の改善点を考える 30
  31. 31. 可能な手を全て尽くす  リハーサルはしたほうが絶対にうまくなる  自分はいまも国際会議の発表の際は1日に4-5回します  知り合いの前で行うリハーサルが一番緊張するのは当然  大事なのは「固定化」を目指さないこと  スライドはギリギリまで作り変える  セリフもギリギリまで作り変える  なので自分はノートを用意しません  大事な項目を言い忘れない様にキーワードをスライド中に仕込む  与えられた時間を絶対に超えない  「練習もしてきてないの?」という印象を与える  「時間の見積もりもできないのか」という印象を与える  切られるリスクがある 31
  32. 32. プレゼンが上手い人のマネをする  プレゼンが上手い人を観察してみる  各国首脳  スティーブ・ジョブズ、孫正義・・・  アナウンサー、池上さん、・・・  彼らに共通すること  ゆっくり話している  区切り・ためを意識している  一般的な人は  メッセージを詰め込みすぎ  まくし立てて話しすぎ 32
  33. 33. 高等テクニック編  質問に備える  想定問答集とそれに対する予備スライドもあるとよい。  答え方のパターンを用意しておく。  日本人が海外のプレゼンで大失敗するのはこれが準備できていないから  視線をみんなに配る  一般的に、多くの人は画面・スクリーンを見てしまう。  7割位の時間を聴衆者に向けると非常に印象がよい。  一人だけでなくまんべんなく視線を配る。  うまく注意を惹きつける  うろうろとせず、落ち着いてしゃべる。  身振り・手振りで注意を惹きつける。  言葉と身振り・手振りで注意を誘導する。 33
  34. 34. さらに高等テクニック編 34  想像力を補うプレゼンをする  人が自分と同じ想像をしてくれるとは限らない。  例えば  言葉ではなく、イメージ図や写真  簡単なデモシステム  デモだと当日トラブルが怖いのでデモビデオ  これは特に非研究者に対するプレゼンでは有効
  35. 35. おまけ 35
  36. 36. ポスター発表で大事なこと  みんなに向かって話す  周辺に聞こえるように大声で。目の前の1人に喋らない。  みんなに視線を配る。  何について話しているかアナウンスする。  質問を受けたら大声で繰り返す。  手短に話す  聴講者はたくさんのポスターを見て回りたい。  一般的に、多く話しすぎ。30秒しかないものと思ってみよう。  完璧を目指すのではなく、エッセンスだけを紹介する。  動機、手法、結果をまずはわかってもらう。  新しい人の波が来たら繰り返すことを厭わない。  人の話を聞く  人の話は遮らずに最後まで聞く。  メモをとりながら聞くと効果的。 36
  37. 37. まとめ  コミュニケーションの大前提  自分が何を言いたいかではなく、相手に何が伝わったか  よいプレゼンを行うために  相手が理解しやすいように工夫をしつくす  常に聞き手の心理を考える  常に自分をアップデートする努力をする 37

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