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技術者としてのレオナルド

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技術者としてのレオナルド

  1. 1. 2022.11.26 土曜会 じょいとも 技術者 としての レオナルド 技術者 としての レオナルド
  2. 2. はじめに 高名なる閣下 私は、兵器専門家を自称する者たちの発明を吟味し、 それらが当たり前に使われているものと何ら変わりのない ことを確認いたしました。つきましては僭越ながら、私自身 の発明を閣下にご披露し、お役に立てればと存じます。
  3. 3. はじめに 1 きわめて軽量で強靭な橋梁。 2 包囲戦において敵城の濠の水を抜く方法。 3 固い地盤に造られたどんな要塞でも破壊する方法。 [...] 10 平時には公用、私用の建築物はもちろん、水路の設計で 誰にも負けない完璧な仕事をいたします。 [...] また、どんな絵でも描いてみせます。 レオナルド・ダ・ヴィンチからイル・モーロへの手紙
  4. 4. はじめに わたしの最も親しい友人、建築技術総監督レオナルド・ ダ・ヴィンチのために、あらゆる地域の自由通行と、彼に 対する好意的応対を命ずる。[...] さらに、公国内のすべ ての城塞、要塞、施設、土木工事は、それを施行する前 に、技術者たちは、レオナルド・ダ・ヴィンチ総監督と協議 し、彼の指示に従うことを命ずる。 チェーザレ・ボルジアの布告
  5. 5. はじめに レオナルド・ダ・ヴィンチは芸術家と してだけでなく、技術者としても 広く知られている。 実際、イル・モーロに自分を売り込む ときは技術者としての能力を強調し、 チェーザレ・ボルジアからも 技術者として評価され雇われている。
  6. 6. はじめに 現代日本のメディアアートは転機を 迎えているが、技術と芸術の関係は 今もぎこちなさを拭えていない。 ルネサンスは技術と芸術を兼ね備えた 万能人[uomo Universale]の時代である。 その代表人物であるレオナルドの、 技術者としての顔を見ていきたい。
  7. 7. 修行時代
  8. 8. 修行時代 はじめにレオナルドの 初期のキャリアを見ていく。 レオナルドは公証人の庶子として生まれ ヴェロッキオに弟子入りした。
  9. 9. 修行時代 アンドレア・デル・ ヴェロッキオ 1435頃-1488 画家、彫刻家、 建築家、金細工師 「真実を見る男」
  10. 10. 修行時代 ヴェロッキオの 『ダヴィデ像』は レオナルドがモデルと 考えられている。
  11. 11. 修行時代 1472年、 ヴェロッキオの工房は ブルネレスキ設計の サンタ・マリア・デル・ フィオーレ教会の 建設に関わっている。 20歳のレオナルドも それに加わった。
  12. 12. 修行時代 フィリッポ・ ブルネレスキ 1377-1446 金細工師、建築家
  13. 13. 修行時代 デル・フィオーレ教会 は現在に至るまで 最大の石積みドームで あり、最新技術の粋を 集めたものであった。 そこでブルネレスキが 考案した建築機械が 数多く使われた。
  14. 14. 修行時代 レオナルドは ブルネレスキの 建築機械のスケッチを 数多く残している。
  15. 15. 修行時代
  16. 16. 修行時代 『キリストの洗礼』で 師ヴェロッキオを 驚かせたのと 同時期のことである。 その後レオナルドは ブルネレスキが広めた 透視図法を身につけて いく。
  17. 17. 修行時代 まもなく描かれた『受胎告知』の遠近法はまだ未熟である
  18. 18. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア
  19. 19. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア 高名なる閣下 私は、兵器専門家を自称する者たちの発明を吟味し、そ れらが当たり前に使われているものと何ら変わりのないこ とを確認いたしました。つきましては僭越ながら、私自身 の発明を閣下にご披露し、お役に立てればと存じます。 レオナルドからイル・モーロへの手紙
  20. 20. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア レオナルドは 30歳の頃から、 ミラノの支配者 イル・モーロのもとで 働いた。 その手紙のなかで、 自分を技術者として 売り込んでいる。
  21. 21. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア イル・モーロのもとで奇怪な兵器を数多く考案した。
  22. 22. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア 一度にたくさん撃てる銃。装填の問題を抱える。
  23. 23. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア 人力飛行機を数多く考案。実用性は無い。
  24. 24. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア 著名な戦車もこの時期のものである。
  25. 25. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア レオナルドの兵器は ほとんど実用化されず 舞台演出家として 評価された。
  26. 26. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア 一方で、 レオナルドの舞台は 技術を凝らしたもので あった。 著名な自動車も 舞台の大道具と 考えられている。
  27. 27. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア 『最後の晩餐』はイル・モーロに仕えた時期の作品である
  28. 28. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア 『最後の晩餐』は 『受胎告知』から遥かに遠近法の精度が 高まった数学的絵画である。 そこまでの道のりには 一人の数学者が関わっている。
  29. 29. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア ルカ・パチョーリ 1445-1517 修道士、数学者 「会計学の父」
  30. 30. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア パチョーリははじめ デラ・フランチェスカ の教えを受けた。 デラ・フランチェスカ は数学を重要視した 最初期の画家であり、 遠近法の発展に 貢献している。
  31. 31. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア パチョーリによる 数学書『スムマ』は 現代まで続く会計学の 基礎となった。 レオナルドは本書に 強く衝撃を受ける。
  32. 32. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア レオナルドは1496年に パチョーリと出会い、 彼を「人間の中の王」 と評した。 以後二人は共同研究を 行うようになる。
  33. 33. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア 『最後の晩餐』はパチョーリの助言を受けている。
  34. 34. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア レオナルドは イル・モーロのもとで 画家としての 成熟を迎えた。 そしてその進歩は 技術と数学に 裏打ちされていた。
  35. 35. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア わたしの最も親しい友人、建築技術総監督レオナルド・ ダ・ヴィンチのために、あらゆる地域の自由通行と、彼に 対する好意的応対を命ずる。 チェーザレ・ボルジアの布告
  36. 36. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア イル・モーロ失脚後は チェーザレ・ボルジア に仕えることになる。 その立場は 建築技術総監督、 つまり技術者としての ものであった。
  37. 37. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア 土木工事に従事し、巨大な土木機械を設計した。
  38. 38. イル・モーロとチェーザレ・ボルジア 『モナリザ』は この頃の作品である。 『聖アンナと聖母子』 につながる、 人物と風景の 調和を生み出した 土木的絵画と言える。
  39. 39. おわりに
  40. 40. おわりに レオナルドは 最期まで技術者で あり続けた。
  41. 41. おわりに 60歳頃に製作したライオンロボットの予想。
  42. 42. おわりに 浚渫船。レオナルドはこの5年後に死去。
  43. 43. おわりに 技術はレオナルドの 活動の中核で あった。 しかしそのアイデアは 奇妙であったり、 実現不可能なものも 少なくない。
  44. 44. おわりに レオナルドにとって 技術とは 何であったのか。 最後に中原佑介の 分析を紹介する。
  45. 45. おわりに レオナルドが技術の重要性について次のように 述べるとき、それは人工のライオンという 「無用の長物」の発明と無縁ではなかった筈である。
  46. 46. おわりに 「機械学という学問は、あらゆる学問のうちでももっとも 高貴で、かつもっとも有用なものである。[中略] 機械学は数学的諸学の楽園である。なぜかと言えば、 われわれは機械学によって数学の果実に到達するから である」。
  47. 47. おわりに 芸術と技術が分離してしまった現代では、 「芸術と技術」という問題は、新しい技術を利用した芸術 という傾向を帯びざるを得ない。つまり、それは「奇妙な 発明」というよりは、技術的開発力の芸術への導入という 性格をもってしまうのである。
  48. 48. おわりに 実現されなかったもの、あるいは実現されえないものこそ、 『アイディア』の自立性をもっとも鮮明に物語る。 そこに見られるのは、いわば想像力と計画の結びついた、 空想の王国でのみ存在するさまざまな事物である。 19世紀の不運な人力飛行機の発明家たちも、現実には敗北 し、想像力のなかで自由を獲得したということができるだろう。 それこそが「芸術と技術」の一体化にほかならなかった。 中原佑介
  49. 49. じょいとも 独立系キュレーター。 技術史書を執筆中。 <主な展示企画> 2019: ループアニメーションの 世界 2018: ループアニメの世界 2016: バラックアウト 2014: いつも以上にHappyLife
  50. 50. 主な参考図書 • ウォルター・アイザックソン 「レオナルド・ダ・ヴィンチ 上(文春文庫)」 文藝春秋, 2022年, 土方奈美 訳 • 塩野七生「わが友マキアヴェッリ2 (新潮文庫)」新潮社, 2010年 • 田中靖浩「会計の世界史」日本経済新聞出版, 2018年 • ジェイコブ・ソール「帳簿の世界史(文春文庫)」 文藝春秋, 2018年, 村井章子 訳 • ドメニコ・ロレンツァほか「ダ・ヴィンチ 天才の仕事」 二見書房, 2007年, 松井貴子 訳 • 中原佑介「大発明物語: 芸術と科学的思考」現代企画室, 2013年

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