1. 若手アトツギ向け
家業の枠を超える
出会いの作り方
2021年9月2日
中本 卓利（Nakamoto Takuto）
一般社団法人ベンチャー型事業承継 エヴァンジェリスト

2. はじめに

3. 前提
本スライドは家業の枠組みを超えるきっかけを与えてくれる新しい出会い
の作り方に関して書き記すものである。
出会い 発展
家業の枠外へ

4. 何故出会いが重要か

5. 出会いの重要性
事業に欠かせないヒト・モノ・カネ・情報の中で最も重要な要素はヒトである。
モノの製造も、カネの調達も、情報の獲得も、全てヒトによって成されるから
である。ヒトが事業を左右すると言っても過言ではない。
カネ
ヒト モノ 情報

6. 何故家業外の出会いが重要か

7. 家業外の出会いの重要性
画期的に見える製品やサービスも既に世にあるモノの組み合わせ。しかしな
がら家業の中で日々を過ごしていると組み合わせの発想が陳腐化しがち。
それを打破するためには自分とは異なる背景を持つヒト（業界外の方々
やアトツギ以外の方々）と出会うことが重要である。
家業の中 家業の外

8. 出会うだけで十分か

9. 出会いのステップ
もちろん出会うだけでは不十分。その場限りの名刺交換に留まらず、相手
に記憶され、共に何かを手掛ける関係にまで発展させることが望ましい。
接点 記憶
1 2
協同
3

10. スライドの進め方
以上の前提に基づき、本スライドは以下のように進める。
出会いの接点 出会いの記憶
1 2
出会いの発展
3
良き出会いを得るためには何
を心がければ良いのかについて
説明する。
相手の記憶の留めて貰う必要
があるために、どのような取り組
みをすべきか説明する。
良き出会いもそのまま放置して
はその場限り。どのようにして発
展させるかについて説明する。

11. 出会いの接点
1

12. 若手アトツギが
陥りやすいミス①
家業と身近なところで
接点を作る

13. 若手アトツギが
心掛けるべきこと①
家業と離れたところで
接点を作る

14. 出会いの接点とは
距離の心掛け 未知の心掛け
家業から遠く離れた領域の出会いを持つことは、新しい情報や考え方を取
り入れることに大きく寄与する。以下三つの心掛けを持つことが望ましい。
対価の心掛け

15. 1.1 距離の心掛けとは
距離の心掛けとは、物理的に遠く離れた場所に出会いを求めることである。
土地が違えば風俗・習慣なども違い、それらは自分の持っている思い込み
の打破に寄与する。
近場の機会 遠方の機会

16. 1.2 対価の心掛けとは
対価の心掛けとは、高い金銭的ハードルが設けられた場所に出会いを求
めることである。対価を支払って場に飛び込む方は常に研鑽を重ねる方々
であり、そんな人々との会話を通じて気付き学びを得られるものは多い。
無償の機会 有償の機会

17. 1.3 未知の心掛けとは
未知の心掛けとは、自身と関係がない機会に出会いを求めることである。
自分が家業で送る日々がどれだけ思い込みに縛られているかに気付く一助
となる。
既知の機会 未知の機会

18. 補足1
離れた場所での出会い、対価が必要な出会い、未知な機会での出会いに
付け加える要素として、自身と年齢が離れた方々との出会いがある。時
代の最先端を生きる人生の後輩や、自前を走り続ける先輩方からは自身
が慣れ親しんで疑うことを忘れてしまった常識から離れるきっかけを得られる。
若手アトツギ
後輩 先輩

19. 補足2
数多の出会いを重ねれば必ずと言っていいほど登場するのが詐欺や搾取を
目的とした人物である。そういった方々は自分自身を権威付けし素晴らし
い存在と見せかけようとしているため、有名人とのツーショット写真やアレオレ
（あの事業は俺が成功させた）を振りかざす傾向にあると覚えておこう。
○○さんとご一緒しています！
あの事業の立役者は私です！
悪しき人物

20. 補足3
対価の心掛けとして、金銭的ハードルの他に時間という対価が数多必要
な場所に出会いを求めることも有効である。限られた有限の時間を差し出
して場に足を運ぶ方々はモチベーションが高い傾向にあり、そんな人々との
切磋琢磨を通じて得られるものは多い。
短時間の機会 長時間の機会

21. 整理
同質性を離れ新しいモノを生み出す素地となる気付き学びを得るため、家
業とは遠く離れた出会いを得ることこそ望ましい。
距離の心掛け 未知の心掛け
対価の心掛け

22. 出会いの記憶
2

23. 若手アトツギが
陥りやすいミス②
出会った際は
名刺交換だけで
十分である

24. 若手アトツギが
心掛けるべきこと②
出会った際は
名刺交換だけでは
不十分である

25. 出会いの記憶
名刺交換だけで出会いを終えては今後の発展に結び付き辛いため、相手
に強く記憶してもらうことが望ましい。ヒトの記憶は、以下三つに紐付き易い。
五感の記憶 言葉の記憶 幸福の記憶

26. 2.1 五感の記憶とは
五感の記憶とは、視覚や嗅覚などを通じて相手に与える印象である。家業
のイメージカラーやキャラクターを模した服装を身に付けたり、真っ先に相手
に握手を求めたり、良い香りを纏うなど五感に訴えることが重要である。

27. 2.2 言葉の記憶とは
言葉の記憶とは、出会った相手に覚えていただくフレーズである。もし可能で
あれば数字が入ったもの、簡潔なもの、かつ差別化されているものが望ましい。
△△が採用した素材を手掛ける
アトツギ○○です！
沖縄で人気No.1のお土産××を
手掛けるアトツギ○○です！

28. 2.3 幸福の記憶とは
幸福の記憶とは、出会った際に紡がれた幸せな記憶である。贈り物を持参
して手渡したり、出会った相手の素晴らしいところを言葉にして伝えるなど、
相手にポジティブな感情を抱いていただくことが重要である。

29. 整理
出会いの記憶は、以下三つに紐付き易い。五感の記憶に残る工夫を施し、
言葉を通じた印象を作り、そして幸福な記憶が相手に残るよう幸せを届け
ることが重要である。
五感の記憶 言葉の記憶 幸福の記憶

30. 出会いの発展
3

31. 若手アトツギが
陥りやすいミス③
出会いは
ご縁があれば発展する

32. 若手アトツギが
心掛けるべきこと③
出会いは
自らの力で発展させる

33. 出会いの発展
出会いを名刺交換で終わらせず発展させる方法は大きく分けて三つある。
どの手段も出会った相手の幸せに寄与し、相手に自分自身のことを改め
て思い出していただき、関係の発展に繋げることが出来る。
助力の提供
祝福の提供 情報の提供

34. 3.1 祝福の提供とは
祝福の提供は、出会った相手に祝福を届けることである。SNSで繋がって
いれば誕生日のお祝いメッセージを送ることも出来るし、またプレスリリース
等のニュースを通じて知り得た事業の発展に対してお祝いの品を贈ることも
出来る。
祝福 幸福

35. 3.2 助力の提供とは
助力の提供とは、出会った相手が抱える課題に力を貸すことを指す。例
えば相手が採用面接の進め方で困っていれば人の素質の見抜く質問や事
例集を共有したり、実際面談練習に付き合うなど、相手のネガティブな状
態を消し去ることが重要である。
助力 課題解消

36. 3.3 情報の提供とは
情報の提供とは、相手が手掛けている事業に関連する有用な情報を提
供することである。例えば相手がお茶の事業展開をしていれば海外でクラウ
ドファンディングを成功させた有名なお茶であったり、新しいお茶の楽しみ方
を提唱する記事を共有するなど、相手に学びを届けることが重要である。
有用な情報 新しい学び

37. 補足1
これらの出会いの発展に寄与する方法論は、SNSで繋がるからこそ実
践できる手段である。名刺交換だけでは誕生日も分からず、相手の普段
の取り組み等も見えず、また相手が抱える課題もその場では把握し辛い。
だからこそSNS上での連絡先の交換も出来る限り行おう。
名刺交換 SNS交換

38. 補足2
出会いの発展に寄与する方法論として、既に業界で結果を出している
先輩方には別のアプローチも考えられる。例えば「ご相談に乗っていただ
けないでしょうか？」といった風に先輩方を頼り、情報や助力をお願いして
受け取り、御礼と感謝と報告を伝え続けることが重要とも覚えておこう。
相談 御礼

39. 補足3
祝福の提供は誰でも実践できるからこそ工夫が求められる。例えば誕生
日のお祝い一つにしても、機械的な定型文に終わらせず、その人に纏わる
言葉を添えてみたり、誰よりも早くメッセージを送ってみたり、花の画像を同
封してみたりと、相手に寄り添う祝い方を考え心掛けてみよう。
機械的な対応 心の通った対応

40. 整理
出会いを名刺交換で終わらせず発展させる方法は大きく分けて三つある。
ただこれらの手段はSNSだからこそ実践できるため、相手に失礼にならな
い範囲でオンラインで繋がる提案を行う必要がある。
助力の提供
祝福の提供 情報の提供

41. まとめ
若手アトツギ向け
家業の枠を超える
出会いの作り方

42. まとめ
未来を紡ぐ出会いで外せない三つのポイント
①出会いの接点は出来る限り家業と離れたところで作る。
②出会いの記憶は名刺頼みにせず様々な工夫を凝らす。
③出会いの発展はSNSを駆使して相手への貢献を継続。
出会いの接点
出会いの記憶
1
2
出会いの発展
3
距離の心掛け 対価の心掛け 未知の心掛け
助力の提供
祝福の提供 情報の提供
言葉の記憶
五感の記憶 幸福の記憶

43. 最後に

44. 若手アトツギが
陥りやすいミス④
事業に出会いは
関係ない

45. 若手アトツギが
心掛けるべきこと④
事業に出会いは
欠かせない