第10回長崎IT技術者会で発表デビューしたときのスライドです。 Turnipを使ってサンプルを動かしたときの話をしています。

1. Turnipによる
エンドツーエンドテスト
ことはじめ
第10回 長崎IT技術者会
2016/1/23(Sat) 氏田孝幸

2. 自己紹介
 氏田孝幸（うじたたかゆき）
 ～2015年8月 某IT企業で、プログラマとか社内SEとか
 BtoBのWebアプリの開発メイン
 一番使ってた言語はJava(すべて独自FW！)
 Ruby On Railsは経験ゼロ
 2015年9月～ 第三者検証会社でテストエンジニア
 Webサービスのテスト実装、テスト実行
 最近の活動・参加コミュニティ
 JSTQB AL 試験対策勉強会主催
 長崎IT技術者会スタッフ など

3. 参考資料
 るびま「エンドツーエンドテストの自動化は Cucumber から
Turnip へ」
http://magazine.rubyist.net/?0042-FromCucumberToTurnip
 スクラムの受け入れ条件と対応させてTurnipで自動テストを書く
http://dev.classmethod.jp/server-side/turnip-acceptance-
testing-2/
 受け入れテストとは、顧客(ユーザー目線)でのテストのこと。
http://morizyun.github.io/blog/the-rspec-book-review-rails/
このスライドは、主にるびまの影響を受けて作りました

4. 今日の目的(ゴール)
 経験ゼロの自分がTurnipを動かすところまで
を紹介する
 Turnipをちょっとだけ理解してもらう
 何かできそうな気になってもらう

5. Turnipのその前に…
 Ruby on Rails が動く環境が必要です
 ホストOS：Windows10
 ゲストOS：CentOS6.7
 Ruby：2.2.4
 Rails：4.2.5
 MySQL：5.6.28
 この辺の話はQiitaにまとめてます

6. Turnipとは？
 Ruby on Railsの自動テストツール(RSpec)の
テストの手順などを定義するためのDSLです。
 分かりやすい日本語でテストの概要を書けます。
 そのため、プログラマでなくても自動テストが
何をしてるか理解しやすくなったりします
 でも実は、Turnipを使わずRSpecだけでも
自動化は実現できちゃいます。

7. RSpec
Steps
開発者
ユーザ/
第三者
よっしゃ
任せろ！
・・・
Turnipがなかったら・・・

8. RSpec
Steps
開発者
ユーザ/
第三者
協力
するお
一緒に
やるお
Turnipがあると
feature

9. 自動化してみよう

10. 自動化の手順
1. テストする内容(シナリオ)を決める
2. シナリオをもとにfeatureファイルを作る
3. stepsファイルを作る
4. テストを実行する

11. 自動化の手順
1. テストする内容(シナリオ)を決める
2. シナリオをもとにfeatureファイルを作る
3. stepsファイルを作る
4. テストを実行する

12. テストする内容(シナリオ)を決める
 ①トップ画面に遷移する

13. テストする内容(シナリオ)を決める
 ②New Blogリンクを押して作成画面を開く

14. テストする内容(シナリオ)を決める
 ③タイトルと本文を入力する

15. テストする内容(シナリオ)を決める
 ④Create Blogボタンを押して投稿する

16. テストする内容(シナリオ)を決める
 ④タイトルと本文の内容をチェック

17. 自動化の手順
1. テストする内容を決める
2. featureファイルを作る
3. stepsファイルを作る
4. テストを実行する

18. featureファイルを作る
 テストする内容を、
機能 / シナリオ / ステップ の構成で書く
 その時使うのがGherkin記法
 ファイル名はxx.featureとなります

19. featureファイルを作る
#encoding: utf-8
#language: ja
機能: ユーザはブログ記事を作成できる
ブログ投稿機能のテストを行います
@blog
シナリオ: タイトルと本文を入力して記事を作成できること
もし トップを訪問する
かつ Newリンクをクリックする
かつ タイトルと本文を入力して作成ボタンを押す
ならば 作成したタイトルが表示されていること
かつ 作成した本文が表示されていること

20. featureファイルを作る
#encoding: utf-8
#language: ja
機能: ユーザはブログ記事を作成できる
ブログ投稿機能のテストを行います
@blog
シナリオ: タイトルと本文を入力して記事を作成できること
もし トップを訪問する
かつ Newリンクをクリックする
かつ タイトルと本文を入力して作成ボタンを押す
ならば 作成したタイトルが表示されていること
かつ 作成した本文が表示されていること
Featureファイルを
日本語で書くためのおまじない
stepsファイルと連携する
ために書いておく

21. featureファイルを作る
#encoding: utf-8
#language: ja
機能: ユーザはブログ記事を作成できる
ブログ投稿機能のテストを行います
@blog
シナリオ: タイトルと本文を入力して記事を作成できること
もし トップを訪問する
かつ Newリンクをクリックする
かつ タイトルと本文を入力して作成ボタンを押す
ならば 作成したタイトルが表示されていること
かつ 作成した本文が表示されていること
テストしたい機能。
ユーザーストーリーとか、
「○○機能」とか。

22. featureファイルを作る
#encoding: utf-8
#language: ja
機能: ユーザはブログ記事を作成できる
ブログ投稿機能のテストを行います
@blog
シナリオ: タイトルと本文を入力して記事を作成できること
もし トップを訪問する
かつ Newリンクをクリックする
かつ タイトルと本文を入力して作成ボタンを押す
ならば 作成したタイトルが表示されていること
かつ 作成した本文が表示されていること
テストシナリオ
(テストしたいこと)の要約。

23. featureファイルを作る
#encoding: utf-8
#language: ja
機能: ユーザはブログ記事を作成できる
ブログ投稿機能のテストを行います
@blog
シナリオ: タイトルと本文を入力して記事を作成できること
もし トップを訪問する
かつ Newリンクをクリックする
かつ タイトルと本文を入力して作成ボタンを押す
ならば 作成したタイトルが表示されていること
かつ 作成した本文が表示されていること
テストシナリオの
画面操作と合格条件。

24. 自動化の手順
1. テストする内容を決める
2. featureファイルを作る
3. stepsファイルを作る
4. テストを実行する

25. stepsファイルを作る
1. featureファイルのステップ
に対応する具体的な処理(スクリプト)を書く
2. スクリプトはRSpecを使って書いていきます
3. ファイル名はyy_steps.rbとなります

26. stepsファイルを作る
steps_for :blog do
step 'トップを訪問する' do
visit 'blogs'
end
step 'Newリンクをクリックする' do
click_link 'New Blog'
end
：以下略

27. stepsファイルを作る
steps_for :blog do
step 'トップを訪問する' do
visit 'blogs'
end
step 'Newリンクをクリックする' do
click_link 'New Blog'
end
：以下略
featureファイルの
@blog に対応する部分

28. stepsファイルを作る
steps_for :blog do
step 'トップを訪問する' do
visit 'blogs'
end
step 'Newリンクをクリックする' do
click_link 'New Blog'
end
：以下略
もし トップを訪問する
かつ Newリンクをクリックする
かつ タイトルと本文を入力して作成ボタンを押す
ならば 作成したタイトルが表示されていること
かつ 作成した本文が表示されていること

29. テスト自動化の手順
1. テストする内容を決める
2. featureファイルを作る
3. featureを満たすstepsファイルを作る
4. テストを実行する

30. 実行する
$ bundle exec rspec -fd
※パラメータについて…
-[f]ormat Choose a formatter.
[p]rogress (default - dots)
[d]ocumentation (group and example names)
[h]tml
[j]son
custom formatter class name

31. 実行する
$ bundle exec rspec -fd

32. 実行する
$ bundle exec rspec -fd機能とシナリオの内容

33. 実行する
$ bundle exec rspec -fdステップの内容

34. 実行する(おまけ)
$ bundle exec rspec -fh > result.html

35. 最後に
 Turnipを使うことで、プログラマでない第三
者やユーザにとって自動テストが理解しや
すいものになります
 Railsで自動化を推進している現場であれば、
比較的導入しやすいかと思います。
 そうでない方も、ぜひチャレンジしてみて
ください！