2019/6/22 「Visual Studio 2019 Launch at Kansai」のセッション資料です。

1. WPF & Windows Forms
on .NET Core 3.0
Visual Studio 2019 Launch at Kansai
2019/6/21
青柳臣一
@ShinichiAoyagi

2. 自己紹介（1）
 株式会社ディーバ https://divakk.co.jp/
 大阪市中央区（淀屋橋）
 代表取締役 青柳臣一 aoyagi@divakk.co.jp Twitter:ShinichiAoyagi
 C#好き
 マイクロソフトMVPの受賞経験あり
 日本初のMS MVP 6名のうちの1人（2002年）、当時は唯一の.NET系MVP
 2002,2003 .NET / 2004～2007 C# / 2008 ASP.NET(Silverlight)
 書籍
 WindowsPhoneビジネスアプリケーション開発ガイド（2015年12月 秀和システム）
 Xamarinネイティブによるモバイルアプリ開発
C#によるAndroid/iOS UI制御の基礎Xamarinで作るAndroid／iOSアプリ（2017年9月 翔泳社）

3. 自己紹介（2）
 株式会社ディーバ
 オリジナルソフト開発
 給排水設備CAD（C# WPF）
 mupic（Xamarin C# + MonoGame）
 受託開発
 C#
 ASP.NET MVC/WebAPI / ASP.NET Core / WPF / UWP / Xamarin.iOS,Android
 （依頼があればVB、Java、PHP、Ruby、Node.jsなどなど）
 フレックスタイム制（コアタイムなし） / 客先常駐なし / 服装自由 / 在宅
勤務OK
https://bit.ly/2wu25LL

4. mupic（ミューピック）
 画像から音楽を自動生成し、動画を制作するスマホアプリ
Xamarin C#
DOZAN11（元三木道三）との共同開発
http://mupic.jp/

5. WPF & Windows Forms on .NET Core 3.0
de:code 2019 DT07「.NET とクラウド ネイティブ ～ 本格化するクラウド移行とそのアーキテクチャ (前編)」 井上章氏
のセッション資料より

6. Windows Forms
 .NET Framework 1.0（2002年）より
 VB6の延長線上
 画面にコードをガシガシ書く
 画面はGUI（フォームデザイナー）で作成
 不可視のC#/VBのコードになる .Designer.cs/vb
 イベントにコードを書いていく

7. WPF（Windows Presentation Foundation）
 .NET Framework 3.0（2006年）より
 新規
 WPF 3.0→3.5→4→4.5
 見た目（プレゼンテーション）とコード（ロジック）の分離
 XAML（Extensible Application Markup Language）
 画面定義言語
 XAMLで書けるものはコードでも書ける
 基本的にベクターグラフィックス
 Button → RectangleやPathの組み合わせ
 データバインディング

8. なぜ.NET Core？
 .NET Frameworkは4.xで終了
 Fxは今後はメンテナンスのみ
 すでに.NET Core 3.0に注力（らしい）
 次は.NET 5
 高パフォーマンス
 .NET Core 2.0→2.1
 Performance Improvements in .NET Core 2.1
https://devblogs.microsoft.com/dotnet/performance-improvements-in-net-core-2-1/
 Performance Improvements in .NET Core 3.0
https://devblogs.microsoft.com/dotnet/performance-improvements-in-net-core-3-0/
 .NET Framework 4.8のJITはCore 2.1ベース
 「JIT コンパイラの機能強化。 .NET Framework 4.8 の Just-In-Time (JIT) コンパイラは、.NET Core 2.1 の
JIT コンパイラが基になっていいます。 .NET Core 2.1 の JIT コンパイラに対して行われた最適化の多くと
すべてのバグ修正が、.NET Framework 4.8 の JIT コンパイラに含まれます。」
https://docs.microsoft.com/ja-jp/dotnet/framework/whats-new/#v48

9. 注意
 .NET Core 3.0はまだPreview 6です。
（TextBox系で謎のエラーが発生して困ってる。。。）

10. 開発環境
 Visual Studio 2019 16.2.0 Preview2をインストール（後述）
 Communityでも可（のはず）
 .NET Core SDK 3.0 Previewをインストール
 https://dotnet.microsoft.com/
 SDK入れるとVSのテンプレートも増える
 入ってるバージョンの確認
 コマンドプロンプトで
dotnet --list-sdks

11. プロジェクトの作成
 コマンド
dotnet new wpf
 Visual Studio
 安定版の最新16.1.3はダメ
 Visual Studio Preview
https://visualstudio.microsoft.com/ja/vs/preview/
16.2.0 Preview2だとOK
[ツール]-[オプション]の[プロジェクトおよびソリューション]
の[.NET Core]の"use preview versions of the .NET Core SDK"

12. すんごい発展途上
 WPFのデザイナーあるの？
 まだないよ
↓
できたよ（2019/5）
（けどまだWPFのみみたい）
 Self-contained deployment（SCD）作れる？
 VSでは無理。コマンドラインでやってね
↓
きっとVSで「発行」できるようになるんだろうなぁ

13. WPF on .NET Core 3.0の互換性（1）
 .NET Framework用ライブラリ
 結構動く
 警告は出る
 邪魔なら「警告の抑制」に「NU1701」を追加
 Extended WPF Toolkit
 MahApps.MetroやMaterialDesignThemes
 問題なく使えそう
 GrapCityの人がいろいろ書いてた（英語）
 https://www.grapecity.com/blogs/using-the-dot-net-core-3-0-preview-with-wpf

14. WPF on .NET Core 3.0の互換性（2）
 AnyCPU以外
 x64/x86ともに作れる
 hostfxr.dllがないというエラーが出るとき
 たぶんx64/x86のランタイム/SDKが入ってない
 https://dotnet.microsoft.com/ からインストール

15. ん？.NET Framework用のライブラリが動く？！
 うまいことやってくれてるので動きます
 Bait and switch（おとり商法）
 .NETではビルド時に使用するDLLが特定される
 と、いうのが前提だけどインターフェース（クラスやメソッド）がまったく同じ
なら実装時に差し替えちゃってもいいよね？
 もともとXamarinやNuGetなどで普通に使われてる技術
 けど、100%じゃない
 メソッドはあってもNotImplementだったりすることも

16. Windows APIが足らない
 .NET Coreはマルチプラットフォーム
 Windows固有のAPI（クラス・メソッド）がない
 Windows 互換機能パック
 NuGet: Microsoft.Windows.Compatibility
 https://docs.microsoft.com/ja-jp/dotnet/core/porting/windows-compat-pack
 Registry, SqlClient, EventLog, Drawing, Pipe, などなど
 Linux/Macでもレジストリーを再現してくれる
↓
ただし、Linux/Macでは動作しないものもある（実行時例外）
↑
とりあえずWPFとWindows Formsでは関係ない（Windowsでしか動かないので）

17. 未対応が決定済みのもの
 .NET Core で使用できない .NET Framework テクノロジ
 https://docs.microsoft.com/ja-jp/dotnet/core/porting/net-framework-tech-unavailable
 AppDomain
 CAS（コードアクセスセキュリティ）
 あきらめろ
 WCF
 リモーティング
 もしかしたらある？

18. .NET Portability Analyzer
 https://docs.microsoft.com/ja-jp/dotnet/standard/analyzers/portability-analyzer
 Visual Studio拡張
 互換性に問題がありそうなところを指摘してくれる
 あくまでクラス・プロパティ・メソッドなどから判断している
だけ

19. .NET Coreのうれしいところ その2
 Side by Side
 フォルダーの中に必要なものをまるっと入れればそれでいい
 WPFとWindows Formsも同じ
 .NET Coreが入っていないWindowsにexe1つでデプロイするこ
とも可能

20. デプロイ方式
https://docs.microsoft.com/ja-jp/dotnet/core/deploying/
 フレームワークに依存する展開
（Framework-dependent deployment / FDD）
 dotnet public
 自己完結型の展開
（Self-contained deployment / SCD）
 .csprojに
<RuntimeIdentifiers>win10-x64</RuntimeIdentifiers>
を追加（もしくは↓のように「-r win10-x64」を指定）
 dotnet publish -r win10-x64 --self-contained true /p:PublishSingleFile=true

21. ご清聴ありがとうございました。