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富士通クラウドテクノロジーズ株式会社
藤井 義隆
第39回 ニフクラエンジニアミートアップ
これから始めるエンジニアのための
クラウド超入門
3. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
自己紹介
藤井 義隆
• アプリ開発(Web・スマートフォン)営業、
Microsoftライセンス販売、
企業向けネットワーク販売の経験
• 2015年からはニフクラ(当時はニフティクラウド)
のセールスとして活動し、セミナーでの講演も行う
• ニフクラ/FJcloud-V認定資格(アーキテクト)、
AWS 認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト保
有
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4. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
本日のターゲット
これからエンジニアを目指す方
FUJITSU-RESTRICTED
お客様にクラウドを提案する可能性がある営業職
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5. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
目指す理解度
従来からのコンピューティング技術(オンプレミス)
とクラウドとの違いが明確に説明ができる
クラウドの特徴や利点を理解し、適切なサービス
形態を選ぶための基礎知識を習得する
個別のサービス(ニフクラ・AWS・Azure)等の紹介・比較は
本日の説明からは省きます
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7. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
クラウドのイメージ(1)
ネットを使ってお金を集めること?
ネットでフリーランス仕事や
お小遣い稼ぎができること?
広い意味では間違いでは無いですが
今回のテーマとは違うものです
クラウドファウンディング クラウドソーシング
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8. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
クラウドのイメージ(2)
パソコンやスマホが
データをやり取りしている先
写真・動画・音楽のデータを保存
おおよそあっています…が
エンジニアの第一歩として必要なレベルをお伝えします
本日の目指す理解度
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9. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
クラウドの定義
クラウドコンピューティングは、共用の構成可能な
コンピューティングリソース(ネットワーク、サーバー、
ストレージ、アプリケーション、サービス)の集積に、
どこからでも、簡便に、必要に応じて、ネットワーク経由で
アクセスすることを可能とするモデルであり、最小限の利用手続き
またはサービス プロバイダとのやりとりで速やかに割当てられ
提供されるものである。このクラウドモデルは 5 つの 基本的な特徴と
3 つのサービスモデル、および 4 つの実装モデルによって構成される。
「NIST によるクラウドコンピューティングの定義」より抜粋 https://www.ipa.go.jp/files/000025366.pdf
ヨクワカリマセン
曖昧なクラウドにも定義がきちんとあります…が
もう少し噛み砕き、ポイントを絞ってお話します
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11. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
社会インフラ
生活インフラ
そもそもインフラとは
Infrastructure = 下部構造
※「インフラ」という略語は日本特有だそうです
生活・社会を下で支えるもの
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12. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
ITインフラとは
https://pfs.nifcloud.com/navi/words/it_infrastructure.htm から抜粋・改変
サーバーやPCなどのハードウェア
インターネットやLANなどのネットワーク、
OSやミドルウェアなどのソフトウェアが
ITインフラに含まれます。
具体的には
メール ネットショッピング Web会議
ITインフラは
必ず使われています
様々なITサービスを下支えするもの
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14. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
サーバー
クライアント
サーバー
サービスや機能を提供する側の
として使うために、主に
性能面を調整された機器
役割 機器
サーバーとはサービスや機能を提供する側のコンピュータのこと
サービスや機能を提供する側の
コンピュータ機能のこと
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15. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
サーバーの主要パーツ
CPU コンピュータの制御や演算や情報転送などを行う 人間の脳
メモリ 一時的にアプリケーションやファイルを置く 作業机
ストレージ すぐには使用しないアプリケーションやファイルを保存 作業机の引出し
例えると
主要パーツは特にサーバーの性能に大きく関係している
必要な性能や容量を見誤ると処理力低下や処理不能(サーバダウン)につながる
状況により該当サーバーのCPUやメモリの追加、サーバの増設などを検討することもある
パソコンやスマートフォンもこの3つの要素が性能に影響します
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17. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
クラウド以前のコンピューティング
ユーザー(個人・企業)がコンピュータのハードウェア、
ソフトウェア、データなどを自分自身で保有していた
スタンドアロン型
自分が操作するパソコン内だけ
ですべて処理をする
社内に設置してあるサーバーと
ネットワークを経由して処理
オンプレミス型
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18. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
ソーシャルゲームB
業務システムA
ソーシャルゲームB利用者
業務システムA利用者
クラウドコンピューティングとは(要約版)
ユーザー(個人・企業)はインターネットの向こう側から
サービスを受け、サービス利用料を支払う
インターネット
▲▲円/ガチャ●回分
■■円/1ユーザー/月
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19. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
クラウドでできること
実生活でも意識せずに利用しているものがあります
Gmail等
Dropbox
Onedrive等
Youtube
Spotify等
社内のパソコン・
クライアントアプリ
のみメールが使える
社内のパソコンのみ
ファイルサーバに
アクセス
SDカードや機器内
に保存されたものだけ
視聴できる
以前はコンピューティングを利用できる環境に制限があった
メール
オンライン
ストレージ
動画・音楽
配信サービス
具体例 少し昔のお話
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21. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
仮想化以前のサーバー調達
従来のサーバー調達方法(物理サーバー)
システムを構築するため
に物理サーバーが必要
物理サーバーの調達・利用開始には一般的に数週間~月単位の時間が必要
①サーバーを購入
②ネットワーク設定
サーバー設置
OS
アプリ
③OSインストール
アプリ開発
App
System
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22. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
仮想マシン
サーバー仮想化とは
仮想化したサーバーのことを仮想マシン(VM)と呼びます
②仮想化ソフトウェアを導入・設定
仮想化ソフトウェア
ゲストOS
①物理サーバーを1台(以上)調達する
③仮想マシンを仮想化ソフトウェア上で作成
アプリ
④ゲストOSインストール・アプリ開発
仮想マシン 仮想マシン
…
ゲストOS
アプリ
ゲストOS
アプリ
③を繰り返すことで
短時間で仮想マシンを作成できる
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23. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
サーバー仮想化のメリット・デメリット
サーバー仮想化にもデメリットはあります
メリット デメリット
効率的に
サーバー
を使える
初期投資が
大きい
素早く
サーバーを
提供
仮想化基盤
のコスト
マシン
パフォー
マンス
CPU使用率向上
サーバー管理負担軽減
設定だけで新しい
サーバーが作成可能
スペックが可変
(CPU・メモリ・ストレージ等)
ハイスペック
サーバーが
必要
ライセンス費
学習コスト
物理サーバー
より若干
劣る場合有
クラウドをサービスとして提供するためには必要不可欠な技術
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24. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
クラウド事業者
クラウドでのサーバー作成
仮想化サーバーとの違いを意識しましょう
仮想化ソフトウェア
①クラウド事業者と契約し
管理画面払出しを受ける
②管理画面にインターネット
経由でアクセス
③管理画面でサーバー作成
操作を行う
α社仮想マシン
ゲストOS
管理画面があれば仮想マシンを数分で調達可能
α社
β社仮想マシン
ゲストOS
管理画面
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25. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
サーバー仮想化とクラウドの違い
最終的に作成するのは同じ仮想マシン、でも異なる点が多い
クラウド 仮想化
物理サーバー
の所有者
仮想マシン作成
クラウド事業者
管理画面上で操作/
APIで作成
利用者が保有
仮想化基盤の管理ツール/
APIで作成
物理サーバーの
故障対応・買い替え
クラウド事業者 利用者自身で対応
サーバー増減による
調達コスト
基本的には変わらない
仮想サーバー台数が
少ないとコスト高
スペックの自由度 クラウド事業者の
提供メニューから選択
仮想化基板上で
自由に選択できる
クラウドは事業者任せにできるが、利用できるサービスは一部制限がある
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27. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
クラウドコンピューティングの定義
アメリカ国立標準技術研究所(NIST)が定義しています
5つの特徴
クラウドに備わっていなくてはならない
基本的な特徴
3つの
サービスモデル
クラウドをサービスとして提供する
システム資源の違いによって分類する
考え方をサービスモデルという
4つの
配置モデル
システムの設置場所の違いによって、
分類する考え方を配置モデルという
※実装モデルとも呼ぶ
3つのサービスモデルはクラウドを理解する上で特に重要です
3つの
サービスモデル
クラウドをサービスとして提供する
システム資源の違いによって分類する
考え方をサービスモデルという
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28. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
5つの特徴
①オンデマンド・
セルフサービス
ユーザは、各サービスの提供者と直接やりとりすることなく、必要に応じ、自動的に、
サーバーの稼働時間やネットワークストレージのようなコンピューティング能力を
一方的に設定できる
②ネットワーク越し
に利用
コンピューティング能力は、ネットワークを通じて利用可能で、標準的な仕組みで
接続可能であり、そのことにより、様々なクライアントから(例:スマホ、タブレット、
PC)からの利用を可能とする
③リソースの共用
サービスの提供者のコンピューティングリソースは集積され、複数のユーザにマルチ
テナントモデルを利用して提供される。様々な物理的・仮想的リソースは、ユーザの
需要に応じてダイナミックに割り当てられたり再割り当てされたりする
④スピーディな拡張性
コンピューティング能力は、伸縮自在に、場合によっては自動で割当ておよび提供が
可能で、需要に応じて即座にスケールアウト/スケールインできる
⑤サービスが計測可能
であること
利用料は、使用した量により請求される
従来の物理機器を買うの調達方法とは概念が異なるものです
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29. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
3つのサービスモデル
①SaaS:サース、サーズ
Software as a Service
アプリケーション(ソフトウェア)の提供
②PaaS:パース
Platform as a Service
アプリケーションを実行・開発するための
基盤(プラットフォーム)の提供
③IaaS:イアース、アイアース
Infrastructure as a Service
サーバ、CPU、ストレージなどのインフラの提供
カバーする範囲が異なるので用途や難易度に応じて使い分ける
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30. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
3つのサービスモデルのカバー範囲
アプリケーション
ミドルウェア
OS
ハードウェア
ファシリティ
プログラム、ソフトウェア
SQL Server・Oracle DB
Apache HTTP Serverなど
Microsoft Windows Server
Red Hat Enterprise Linuxなど
サーバ・ストレージ・
ネットワーク・仮想化基盤
データセンター
場所・電気・空調・回線
IaaS
PaaS
SaaS
自前で準備
自前で準備
導入の難易度
利用者の自由度
高 低
高 低
自由な環境で
開発する
工数を減らし
て開発する
サービスを
手軽に利用
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31. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
4つの配置モデル
①プライベート
クラウド
企業や団体組織など単一の組織によって運用されるクラウド。
プラットフォーム 自社運用型(オンプレミス)と他社運用型(オフプレミス)の
2つの形態がある
②コミュニティ
クラウド
企業や団体などで複数の組織によって共有使用されるクラウドプラットフォーム 。
プライベートクラウドに近い。
共通した利害関係(ミッション、セキュリティ要件、ポリシー、コンプラ)を
持つ特定コミュニティを支援する。自社運用型と他社運用型の2つの形態がある
③パブリック
クラウド
一般の不特定多数ユーザーを対象とした配置モデル。
多くの場合、IT業界での大規模企業がクラウドプラットフォームを所有し、一般ユーザー
にクラウドの利用基盤を公開・提供する
④ハイブリッド
クラウド
2つ以上のクラウド(プライベート、コミュニティ、パブリック)から構成される
クラウド・プラットフォーム。
それぞれが1つのクラウドとしての実体を持つが、標準技術や独自技術によって
クラウド間が相互接続されており、データとアプリケーションの相互運用性を実現する
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32. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
4つの配置モデル
①プライベート
クラウド
企業や団体組織など単一の組織によって運用されるクラウド。
プラットフォーム 自社運用型(オンプレミス)と他社運用型(オフプレミス)の
2つの形態がある
②コミュニティ
クラウド
企業や団体などで複数の組織によって共有使用されるクラウドプラットフォーム 。
プライベートクラウドに近い。
共通した利害関係(ミッション、セキュリティ要件、ポリシー、コンプラ)を
持つ特定コミュニティを支援する。自社運用型と他社運用型の2つの形態がある
③パブリック
クラウド
一般の不特定多数ユーザーを対象とした配置モデル。
多くの場合、IT業界での大規模企業がクラウドプラットフォームを所有し、一般ユーザー
にクラウドの利用基盤を公開・提供する
④ハイブリッド
クラウド
2つ以上のクラウド(プライベート、コミュニティ、パブリック)から構成される
クラウド・プラットフォーム。
それぞれが1つのクラウドとしての実体を持つが、標準技術や独自技術によって
クラウド間が相互接続されており、データとアプリケーションの相互運用性を実現する
単純にクラウドという場合はパブリッククラウドを指すことが多いです
③パブリック
クラウド
自力(もしくは個別に委託して)で
専用のクラウドを作る
パブリックと他形態の組み合わせ
いわゆる一般的にいうクラウド
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33. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
これを覚えればクラウドを理解したエンジニアへの第一歩
物理サーバーと
クラウドの違い
クラウドを支える
仮想化技術
IaaS/PaaS/SaaS
の違い
要求されるシステムの性能・要件
運用のしやすさ
コスト …等々
クラウドのメリット・デメリットを理解した上で
最適な構成・提案ができるエンジニアを目指してください!
実業務では…
実際に
提案・構築・設計
するときは
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34. Copyright 2021 FUJITSU CLOUD TECHNOLOGIES LIMITED
参考資料
クラウドナビ(ニフクラサービスサイト内)
https://pfs.nifcloud.com/navi/
クラウドとは?からクラウドを支える技術や
関連用語まで徹底解説
基礎知識から最新トレンド技術まで解説しています
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