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2011年9月9日


       長期的なユーザー体験の概念モデル化の試み




                            千葉工業大学 デザイン科学科
                            Chiba Institute of Technology Department of Design

                            安藤 昌也
                            ando@sky.it-chiba.ac.jp
Copyright ©   Masaya Ando
1

   本日のアウトライン
              これまでの実証的研究成果を再構成し、デザインの際に
                  UXを理解しやすい形にモデル化を行った


              1             問題意識


              2             実証研究に基づく
                            UXプロセスモデルの提案




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              1
                            問題意識




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   ユーザエクスペリエンス:UXへの期待
    昨今、家電、ソフトウェア、ネットサービスなどあらゆるイ
     ンタラクティブ製品で、UXが主要な課題になっている。




                              ユーザ体験
                            user experience




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   UXとユーザビリティ
    本来ユーザビリティは、利用品質でありいわばモノ側の
     品質。UXはモノの利用によるユーザ側の反応。

                            モノサイド                      ユーザサイド

                                        コンテキスト

                       インタラクティブ
                          製品            相互作用




                  有効さ・効率            ユーザビリティ      満足度



                                                 ユーザエクスペリエンス

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   UXに関する共通認識の構築に向けた動き
                   ISO 9241-210: 2010    User eXperience White Paper

    規格対象が、インタラクティブシス                   UXの定義に混乱があることから、
     テムだけでなく、サービスにも拡大                    世界のUX研究者が集まり、基本
                                         コンセプトを整理した議論の成果
    UXがテクニカルタームとして定義
                                        “定義”そのものではないが、UXと
    HCDの目的として、トータルなUX                   はどういう観点から捉えるべきか
     を実現することと位置付け                        をわかりやすく解説




              “UX”というユーザ側の特性をいかにデザイン活動に組込み
                      やすいようにとらえるかが課題に

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   様々な観点からのUX
    『UX白書』によるUXを期間の観点で区切る考え方は、
     様々に用いられる言葉を整理するのに役立つ。




         だが、まだ抽象度が高くデザインには結びつきにくい

                            (出所:2011年2月:User Experience White Paper,日本語訳はhcdvaluによる)
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              2
                              実証研究に基づく
                            UXプロセスモデルの提案




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   安藤のUXに関するこれまでの研究成果
    安藤は実利用環境の製品評価を研究対象に、ユー
     ザーの利用体験と評価の構造を研究してきた。

     1. 長期実利用の間の利用の歴史と評価の変化
              – のべ13アイテムの利用の来歴と評価を「利用年表法」によりインタビューし、
                質的分析法で評価プロセスをモデル化

     2. 製品利用に影響するユーザ側の利用意欲の解明
              – 10名に対するデプスインタビューで、利用意欲の構造を質的分析法でモデ
                ル化

     3. 利用意欲が長期の製品評価に及ぼす影響分析
              – 定量調査により、利用意欲が製品評価に強く影響していることを検証

                            これらの成果を再構成し、デザインを行う際に
                            デザイナーでもイメージしやすいモデルにする
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   1.の成果
    概念関係図




     安藤、黒須 (2007)
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                                ※自己効力感 「それぞれの課題が要求する行動の過程を、うまく
   2.の成果                         成し遂げるための能力についての個々の信念」(Bandura,1977)

    概念関係図:                                      ② 利用対象製品への
                       ①インタラクティブ製品の                  関与
                       利用に対する自己効力感

                                        利用対象製品
                                         の方向づけ




                                                 インタラクティブ製品の
                                                  利用意欲の形成


     安藤 (2010)                                        利用行動
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   3.の成果
    探索によるモデルの改善                                                                                                   分析モデル 探索モデル
                                                                                        適合度指標 GFI                   0.951   0.982
                                                                                      修正適合度指標 AGFI                  0.889   0.958
                                                                                      平均残差平方根 RMR                   0.385   0.303
                                                                                    平均2乗誤差平方根 RMSEA                 0.089   0.024
       ユーザの心理的要因                      実利用環境における製品評価                                                   χ2値           61.38   21.77
                                                                                     χ2検定            自由度 df           20      19
                                                                                                      p 値             0     0.296
              自己効力感         .42***                               e3                  赤池の情報量基準 AIC                  111.38   73.77
              (尺度得点)
                                                 ユーザビリティ評価
                                                                                    Browne-Cudeck基準 BCC            113.38   75.84
                                                                                      ベイズ情報基準 BIC                  200.59   250.58
                            .26 ***
                                       -.31***
                                                      .49***
        .37***
                            e2          不満感
                                                                      .26***
                                                                               e5
                            .16**                              -.19***                .84    CS1      e6
                                        -.21***                                         .84 ***
                                                                           顧客満足              CS2      e7    -.29
                                                                                        .84 ***
                                                                  .47***                     CS3      e8
               製品関与                                 使う喜び・
              (尺度得点)
                            .30***                   愛着感                        -.10*

              e1                                     e4
                                                                           利用期間
                                            -.13*                                                 (*** p < .001, ** p < .01, * p < .05)
Copyright ©   Masaya Ando                                      (*** p < .001, ** p < .01, * p < .05)
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   研究成果をそのまま統合したモデル
    実利用環境での利用経験に基づく製品評価構造
                        心理的要因                 製品の利用経験              製品評価         継続利用の判断

                                ユーザビリティ評価に影響
                                                               経験に対する評価の集約

                                               利用経験の時間的な変遷
                            自                                    E: 第一段階の
                                                A: 利用開始当初の関心
                            己                                       製品評価        I: 問題への心理的
                            効        利用
                                                                                   対処
                            力
                            感

                                               B: 実利用における気づき
                                          製                     F: 実利用中における
                                          品                         製品評価
                                 利
                                 用        の    C:利用状況の変化に伴う                             使用の中止
                                 意        利        ニーズの変化
                                 欲        用                                     J: 問題への慣れ
                                          品
                                          質
                                                                G: 長期利用の結果
                                                                   としての愛着
                            製                                         時間経過による
                            品                                         愛着感の低下
                            関
                            与
                                                                H: 継続利用の評価と
                                                 D: 製品の陳腐化                      使用の終了・廃棄
                                                                     判断


                                満足感・愛着感の評価に影響
                                ユーザビリティ評価にも影響

                                                                評価の集約としての
                                                               使う喜びや満足感・愛着感

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   ユーザー体験のプロセスモデル
              動機・期待          行動     結果評価   経験の蓄積


                            利用行動の    結
                 (




                 自          5つの態     果
                 己                   へ      使モ
                 効           所有     の      うノ
                 力利                  反      智の
                 感用          目標     応      恵 理
                 ・ 意                 ・        解
                 製                   評      の
                 品欲          探索     価      蓄・意
                 関                          積味
                 与           観望     ・
                                     解
                 )                   釈
                             遭遇

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   まとめ
              これまでの実証的研究成果を再構成し、デザインの際に
                  UXを理解しやすい形にモデル化を行った

        1. 利用意欲、体験、短期的なUX、長期的なモノの意
           味としてのUXという4つに整理できた。
        2. UXデザインで重要なのは、最初の利用体験の結果
           から、次の行動にどんなフィードバックをしうるかを
           想定することである。提案のモデルでは、その点が
           まだ十分ではない。
        3. 今後、実際のUXデザインの際にどのように活用す
           るのが有効か検討していきたい。
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長期的なユーザー体験の概念モデル化の試み

  • 1. 2011年9月9日 長期的なユーザー体験の概念モデル化の試み 千葉工業大学 デザイン科学科 Chiba Institute of Technology Department of Design 安藤 昌也 ando@sky.it-chiba.ac.jp Copyright © Masaya Ando
  • 2. 1 本日のアウトライン これまでの実証的研究成果を再構成し、デザインの際に UXを理解しやすい形にモデル化を行った 1 問題意識 2 実証研究に基づく UXプロセスモデルの提案 Copyright © Masaya Ando
  • 3. 2 1 問題意識 Copyright © Masaya Ando
  • 4. 3 ユーザエクスペリエンス:UXへの期待  昨今、家電、ソフトウェア、ネットサービスなどあらゆるイ ンタラクティブ製品で、UXが主要な課題になっている。 ユーザ体験 user experience Copyright © Masaya Ando
  • 5. 4 UXとユーザビリティ  本来ユーザビリティは、利用品質でありいわばモノ側の 品質。UXはモノの利用によるユーザ側の反応。 モノサイド ユーザサイド コンテキスト インタラクティブ 製品 相互作用 有効さ・効率 ユーザビリティ 満足度 ユーザエクスペリエンス Copyright © Masaya Ando
  • 6. 5 UXに関する共通認識の構築に向けた動き ISO 9241-210: 2010 User eXperience White Paper 規格対象が、インタラクティブシス UXの定義に混乱があることから、 テムだけでなく、サービスにも拡大 世界のUX研究者が集まり、基本 コンセプトを整理した議論の成果 UXがテクニカルタームとして定義 “定義”そのものではないが、UXと HCDの目的として、トータルなUX はどういう観点から捉えるべきか を実現することと位置付け をわかりやすく解説 “UX”というユーザ側の特性をいかにデザイン活動に組込み やすいようにとらえるかが課題に Copyright © Masaya Ando
  • 7. 6 様々な観点からのUX  『UX白書』によるUXを期間の観点で区切る考え方は、 様々に用いられる言葉を整理するのに役立つ。 だが、まだ抽象度が高くデザインには結びつきにくい (出所:2011年2月:User Experience White Paper,日本語訳はhcdvaluによる) Copyright © Masaya Ando
  • 8. 7 2 実証研究に基づく UXプロセスモデルの提案 Copyright © Masaya Ando
  • 9. 8 安藤のUXに関するこれまでの研究成果  安藤は実利用環境の製品評価を研究対象に、ユー ザーの利用体験と評価の構造を研究してきた。 1. 長期実利用の間の利用の歴史と評価の変化 – のべ13アイテムの利用の来歴と評価を「利用年表法」によりインタビューし、 質的分析法で評価プロセスをモデル化 2. 製品利用に影響するユーザ側の利用意欲の解明 – 10名に対するデプスインタビューで、利用意欲の構造を質的分析法でモデ ル化 3. 利用意欲が長期の製品評価に及ぼす影響分析 – 定量調査により、利用意欲が製品評価に強く影響していることを検証 これらの成果を再構成し、デザインを行う際に デザイナーでもイメージしやすいモデルにする Copyright © Masaya Ando
  • 10. 9 1.の成果  概念関係図 安藤、黒須 (2007) Copyright © Masaya Ando
  • 11. 10 ※自己効力感 「それぞれの課題が要求する行動の過程を、うまく 2.の成果 成し遂げるための能力についての個々の信念」(Bandura,1977)  概念関係図: ② 利用対象製品への ①インタラクティブ製品の 関与 利用に対する自己効力感 利用対象製品 の方向づけ インタラクティブ製品の 利用意欲の形成 安藤 (2010) 利用行動 Copyright © Masaya Ando
  • 12. 11 3.の成果  探索によるモデルの改善 分析モデル 探索モデル 適合度指標 GFI 0.951 0.982 修正適合度指標 AGFI 0.889 0.958 平均残差平方根 RMR 0.385 0.303 平均2乗誤差平方根 RMSEA 0.089 0.024 ユーザの心理的要因 実利用環境における製品評価 χ2値 61.38 21.77 χ2検定 自由度 df 20 19 p 値 0 0.296 自己効力感 .42*** e3 赤池の情報量基準 AIC 111.38 73.77 (尺度得点) ユーザビリティ評価 Browne-Cudeck基準 BCC 113.38 75.84 ベイズ情報基準 BIC 200.59 250.58 .26 *** -.31*** .49*** .37*** e2 不満感 .26*** e5 .16** -.19*** .84 CS1 e6 -.21*** .84 *** 顧客満足 CS2 e7 -.29 .84 *** .47*** CS3 e8 製品関与 使う喜び・ (尺度得点) .30*** 愛着感 -.10* e1 e4 利用期間 -.13* (*** p < .001, ** p < .01, * p < .05) Copyright © Masaya Ando (*** p < .001, ** p < .01, * p < .05)
  • 13. 12 研究成果をそのまま統合したモデル  実利用環境での利用経験に基づく製品評価構造 心理的要因 製品の利用経験 製品評価 継続利用の判断 ユーザビリティ評価に影響 経験に対する評価の集約 利用経験の時間的な変遷 自 E: 第一段階の A: 利用開始当初の関心 己 製品評価 I: 問題への心理的 効 利用 対処 力 感 B: 実利用における気づき 製 F: 実利用中における 品 製品評価 利 用 の C:利用状況の変化に伴う 使用の中止 意 利 ニーズの変化 欲 用 J: 問題への慣れ 品 質 G: 長期利用の結果 としての愛着 製 時間経過による 品 愛着感の低下 関 与 H: 継続利用の評価と D: 製品の陳腐化 使用の終了・廃棄 判断 満足感・愛着感の評価に影響 ユーザビリティ評価にも影響 評価の集約としての 使う喜びや満足感・愛着感 Copyright © Masaya Ando
  • 14. 13 ユーザー体験のプロセスモデル 動機・期待 行動 結果評価 経験の蓄積 利用行動の 結 ( 自 5つの態 果 己 へ 使モ 効  所有 の うノ 力利 反 智の 感用  目標 応 恵 理 ・ 意 ・ 解 製 評 の 品欲  探索 価 蓄・意 関 積味 与  観望 ・ 解 ) 釈  遭遇 Copyright © Masaya Ando
  • 15. 14 まとめ これまでの実証的研究成果を再構成し、デザインの際に UXを理解しやすい形にモデル化を行った 1. 利用意欲、体験、短期的なUX、長期的なモノの意 味としてのUXという4つに整理できた。 2. UXデザインで重要なのは、最初の利用体験の結果 から、次の行動にどんなフィードバックをしうるかを 想定することである。提案のモデルでは、その点が まだ十分ではない。 3. 今後、実際のUXデザインの際にどのように活用す るのが有効か検討していきたい。 Copyright © Masaya Ando