1. 弱小アカデミッククラウド連合は
大規模商用クラウドに勝てるか？
棟朝雅晴
北海道大学情報基盤センター
アカデミッククラウドシンポジウム2011＠北海道大学
2011年8月24日

2. 「合従」と「連衡」

3. 古代中国：戦国時代
秦への対抗策
合従
連衡
秦
燕
斉
趙
魏
韓
楚

4. 秦
燕
斉
趙
魏
韓
楚
秦
燕
斉
趙
魏
韓
楚
合従 連衡
Amazon,
Google, etc
ク
ク
ク
ク
ク
ク
Amazon,
Google, etc
ク
ク
ク
ク
ク
ク

5. 合従戦略
小規模なクラウドシステム群が連携
相互運用などを通してスケーラビリティ
を確保する
統一規格、運用指針等がないと、調整
が困難となる

6. 連衡戦略
必要最小限をプライベートクラウドと
して、足りない部分はパブリッククラ
ウドに任せる
個々のユーザにとっては最適戦略だが、
日本全体として本当に良いか？

7. 最終的には
クラウドサービスも電力や電話のよう
になる（研究開発等特殊用途は除く）
「合従連衡」の例が示すように最終的
には大規模商用クラウドが勝つ？
ただし。。。

8. 「過渡応答」は大事
最終的な収束点が “hogehoge” だからと
行って、すぐにそうなるわけではない
また、完全な「収束」もあり得ない
そこに至るまでの “Attractor” がどうな
るか、どうするかが大事

9. 集中 分散
完全な「集中型」も「分散型」もあり
得ない（物理的に不可能）
集中と分散の間を揺れ動いている
その時代での技術的制約に依存する

10. 大型計算機
クラウド
インターネット
？？
集中 分散
パソコン

11. クラウドの方向性
次世代の情報システムがクラウド化す
るのは必然
電力網のような「集中化」とインター
ネットのような「分散化」が混在した
システムになるのではないか？

12. 今後の見通し
短期：ニーズに応じて各大学にプライベー
トクラウドが構築される
中期：拠点大学やセンター等に徐々に
集約されて行く
長期：それらがスピンアウトする等、
パブリッククラウドとして運用される

13. どうすべきか？
使い方だけ分かれば良いのか？
クラウドデータセンターのオペレーショ
ン技術をどのレベルで維持すべきか？
による
世界 / 国内 / コミュニティ / 組織

14. アカデミッククラウドの意義
短期的：学術組織の教育研究に対して
最適なIT Resourceを提供する
中期的：クラウド関連技術の研究開発、
技術レベルの維持、人材育成
長期的：？？（次の技術へ置き換え）