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原題:It’s the end of the web as we know it
著者:Adrian Short



「Web の終わり」

自分のドメインを持っているなら、あなたはウェブの一級市民だ。家主で地主だ。 自

分のサイトでできる事は法と常識にのみ制限される。自分の好きなコンテンツを投稿

できる。 自分の好きなソフトウェアを走らせられる。カスタマイズされたソフトや自作

のものでも大丈夫だ。 ビジュアルも自分の意思通りにできる。 自分でウェブホスティ

ングサービスと契約しているならいやになったら別のサービスに移ればいい。 URL

はそのままだからユーザーは気づきもしない。そのサイトは10年たってもそこにある
だろう。 100年後にも存在しているかもしれない。


他の誰かのドメインで、他の誰かの有料ウェブサービスを使っているなら、あなたはテ

ナントだ。二級市民だ。 コントロールなんてほとんど無い。家主の家具と装飾品と窮

屈なルールの下で暮らすしかない。 あなたのコンテンツはあなたが支払いを続け、プ
ロバイダが店をたたまない限りはこの URL で存在し続ける。 私の経験からするとそ

れはあまり長くは続かない。お金を払っている客としてある程度の権利はあるだろう

が、 大した意味は無いだろう。あなたがここを離れた時、データは多分もらえるだろう

けど、被リンクは全部失うし 、検索エンジンのランキングや多くのユーザーも失うだろ
う。 こういうサービスはあなたが引っ越すその日まではいい条件だと思いやすい。


無料のウェブサービスを使っているなら、あなたは下級市民だ。良くてゲストだ。悪く

て乞食だ。 ウェブを点々とし、残飯にありつこうとする存在だ。ありきたりだがあえて

言おう:「 もし対価を払っていないならあなたは客ではなくて商品だ」。 あなた個人の

アカウントはサービスプロバイダにはほとんど価値が無いだろうから、 彼らは自分た
ちの利益のためにサービスをいじったり大々的にサイトを変えたりすることに全く躊躇

しないだろ う。嫌ならばどうぞお帰りくださいと言ったところだ。 自分のコンテンツや

データは持って行けないかもしれないし、 もし持って行けたとしてもあなたの URL は
全て壊れているだろう。


ここでの結論は明白のはずだ:もしあなたが自分のサイトのことを本当に大切に思っ

ているなら、 自分のドメインを使わないといけない。あなた自身の URL が必要だ。完

全に主導権を握る事ができ、 だれもあなたからあなたのサイトを奪うことはできなくな
る。他には誰もいらない。努力すればいずれ報われる 。


だが残念なことに、もはやこんなにシンプルな事ではなくなってしまった。


サイトを運営したことのある人なら誰でも知っているだろうが、 サイトを作るのとユー

ザーに見つけてもらうのとは完全に別ものだ。 現実世界での立場が小さければ小さ

いほどこれは難しい。あなたが全国紙やハリウッドスターなら、 ユーザーにあなたの

サイトに来てもらうのはそう難しい事じゃないだろう。だがもしあなたが自営業の配管
工や 、空いた時間で記事を書く無名のブロガーなら、これは何倍も難しくなる。


以前はサイトのユーザーは三カ所からやってきた:現実世界(広告、名刺、口コミな
ど)、検索エンジン、 そして被リンクだ。あなたがどの分野のどのレベルにいたとして
も、 公平な条件で似たようなサイトと競争していた訳だ。


だが、ソーシャルネットワークが全てを変えた。ユーザーに新しい情報共有と情報発

見のツールを与える事で、 今では Facebook と Twitter が巨大な力を振りかざしてい

る。 独立したサイトをリンクと検索エンジンで緩く集めただけの「オープンウェブ」 上
でこの力を再現することは不可能だ 。
ちょっと昔を振り返ってみると、ブレイク前のバンドは MySpace を使わないといけなか

った。 今ならおそらく Facebook を使わないといけない。どちらにせよ、 ソーシャルメ
ディア上の存在のほうがあなた自身のサイトより重要な訳だ。


もしあなたが駆け出しのフリーランス写真家なら、何万人もの人に見つけてもらえる、
Flickr のようなフォトシェアリングのサイトを使うのは必須だろう。


テクノロジーを含む多くの分野の最も勝ちのある会話は今や Twitter 上で起こってい

る。 もしあなたがそこに居ないのなら、それはあなたが存在しないのと同じ事だ。 あ
なたがまだ駆け出し中なら尚更そうだ。


あなたの分野で重要なソーシャルメディアから背を向け、 自分のサイトを自分のドメ

インで運営することはできる。だが、この「自由」は日に日に「無視される自由」 になっ

てきている。「餓死する自由」になってきている。 私たちはユーザーに見つけてもらう

ためにソーシャルメディアを使わなければならない。 だがこれを受け入れれば私たち

はデジタル世界の農奴と化してしまう。 ユーザーに振り向いてもらえる希望を胸に、

私たちがツイートするたびに、記事を投稿するたびに、巨大なウェブ会社たちはその

力を増す。 自由で自営なオープンウェブがこれほどまでに非力に映ったことは未だ
かつて無い。


ソーシャルメディアの王者、 Facebook がその力を乱用しなければこの事態に頭をな

やませる必要など無かったのかもしれない。今週 オープングラフ を発表する前から

Facebook が私たちがのウェブ上の行動全てを把握し、 所有したいと考えていた事

はそれなりに明白 だった。Facebook は現在 7.5 億人のメンバーがいる。もし

Facebook が国ならば、 中国とインドに次いで世界で三番目に人口の多い国になる。

アメリカでさえたった 3. 12 億人の人口しかいない − Facebook の半分にも満たない。

Facebook のオープングラフを使えば Facebook と全く関係ないサイトでも、 そこでユ

ーザーが何をしているかを Facebook に伝える事ができる。Facebook の「いいね!」

ボタンをサイトのありとあらゆるアクションにつなげる事ができる。 あなたが音楽サイ
トで曲を聞けば、 このサイトは Facebook にあなたが何を聞いているか教える事がで

きる。 新聞記事を読めば Facebook があなたが何を読んだか知る事になる。 あなた

のウェブ上での行動は全て Facebook に記録される。そしてこのデータが消えること

は絶対にない 。Facebook はこれは「無摩擦シェアリング」と読んでいる。こう言うとよ

く聞こえるが、 中身は絶対的な諜報活動に他ならない。一度登録すれば(現在、参
加は任意)「シェア」 するために何かする必要はなくなる。”It’s Automatic.”


サイトオーナーや開発者は歓喜している。 ホスティング会社の Heroku はオープング
ラフが発表された次の日にこの驚愕のツイート を発信した。


ソーシャル開発者たちがすごい勢いだ。 この 24 時間で 33800 個の新しい Facebook

アプリが登録された。そう。たった一日で、たった一つのホスティング会社の客だけで、
3万4千個近くの新しい Facebook アプリが作られた。驚愕の数字だ。


オープングラフはまだマシだ。Facebook はこの技術については素直なのだから。 だ

が Facebook の「いいね!」ボタンを使ったユーザーのプライバシーの侵害 はあまり

報道されていない。私たちは皆「いいね!」 ボタンのシステムがどういうものかを知っ

た気になっている 。どこかのサイトで面白い記事があったので、「いいね!」ボタンを
押すわけだ。 そのページへのリンクが私たちの Facebook ページに張られ、私たちの

友達はそれを見ることができる。 Facebook はもちろんこのデータを保管し、広告を売
るために役立てる。ここまでは予想通りだ。


ほとんどの人が知らないのが、「いいね!」ボタンが私たちのウェブ上の履歴を記録し

続けているということだ 。 私たちが「いいね!」 ボタンのあるサイトを訪れる度に

Facebook はこのデータを私たちのアカウントに保存する。 私たちのページに何かが

のる事は無いが、 Facebook は私たちがウェブ上でどこに行ったかを記録し続ける。

しかも、Facebook からログアウトしてもこの記録は続く 。「いいね!」ボタンはもはや

一般的なサイトならどこでも組み込んである。サイトを訪れる度に「 無摩擦シェアリン

グ」を知らずにしている訳だ。え?こんなのに合意した覚えは無いって?いやだなあ、
Facebook でアカウントを登録した時点で合意しているんですよ。え?外すことは出来
るのかって? Facebook のアカウントを消去しない限りは無理ですよ。


私が線引きをするのはここだ。私は、私たちのネット上での行動の全て、 そして現実

世界での行動の一部でさえもが記録されている事は百も承知だ。 携帯電話を持って

いる人ならば位置情報は電話会社に絶えず記録されている。 あなたが犯罪の容疑

者になったり行方不明になったりしたらこの情報は警察に渡される。 多くの人はこの

事を知った上で携帯電話を持ち歩いている。現金を使わない限り、 ものを買うときの

取引は銀行やお店に記録される事を私たちは知っている。ネット上での行動がパソコ

ン、 そしてプロバイダに記録されていることも私たちは知っている。しかし、これらは

容易に予想が付くし、 サービスを受けるための必要悪でもあるとも言える。プライバ

シーの侵害は嫌かもしれないが、 代わりに受けるサービスの品質と身の安全は気に
入っている。納得して譲歩しているわけだ。


Facebook がしていることは根本的に違う。 第三者のサイトでの私たちの行動を

Facebook が記録するときに Facebook の存在は全く必要ない 。Facebook が自身の

サービスを運営するためにこのデータは必要ない。 それに Facebook が私たちの

様々なネット上での行動を把握し、記録するのは、 電話会社が私たちの電話情報を

持つ事や銀行が私たちの金融情報を持つ事とは根本的に違う。最悪なのは、

Facebook が私たちのデータをどのようにして集め、使うかは想像に難しい上に不透

明だ。 Facebook の技術や制度はめまぐるしく変化し続けるため、あなたが技術と法

律のスペシャリストであり 、 なおかつ常に Facebook の行動を膨大な時間を費やし

て調べ続けない限りは彼らがあなたのデータをどの 様に使っているかを理解する事
など出来ない。


私たちは個人としては Facebook から手を引くことが出来る。 現代社会でソーシャル

メディア無しで充実した生活をすることはまだまだ可能だ。 人によって難易度は異な

るだろう。Facebook 上でのみ知らされるイベントへの招待状、 Facebook にしか共有
されない友達の写真、Twitter 上の会話など、失うものは尐なくない。 だが今ならま

だ大多数の人には十分な代替案がある。タバコと同じように、 始めから吸わないほう

がやめるよりも簡単だ。一旦登録したら「友達」が一人増えるたび、 写真を一つのせ

るたび、一言つぶやくたびに「やめるコスト」は高くなる。だから私は今のところ Google
+に登録していない。


だが組織や企業はこうはいかない。もうソーシャルメディアを無視できる時代は終わっ

た。 ソーシャルメディアを使わない企業は使う競合に対して大きなハンデを背負って

しまう。 ソーシャルメディア上にはユーザーに注意、会話、そして流れがある。 公共

や政治関係の機関でさえもソーシャルメディアの重要度が増してきている。 必要不
可欠になるまではあとどれくらいだろうか。


オープンウェブの希望は日に日に不透明になってゆく。 テクノロジーは存在し続ける

だろうし、進化し続けるだろう。 自分のドメイン上で自分のサーバーを走らせることも

当面の間はできそうだ。だが、 本当に意味のあるものはごく尐数の巨大なウェブ会

社によって支配されるだろう。 あなたのアイデンティティはあなた自らが所有するドメ

イン名ではなく、Facebook、Google、 そして Twitter 上のアカウントになるだろう。 こ

れらの巨大なウェブ会社に私たちは一銭も払っていないのだから、 私たちのアイデ

ンティティと全てのデータはいつでも取り上げられてしまうだろう。多くの人の目にとま

り、 多くの人に使ってもらえるものは Facebook、Google、 そして Twitter が私たちに

行ってもらいたいものになるだろう。 あなたのサイトではあなたがしたいことをすれば
いいだろうが、多分誰の目にも留まらないだろう。


もし何か答えを見つける事が出来れば書くが、今のところのぞみは薄い。私たちの知
っているウェブの終わりだ。 気分は全然良くない。

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Webの終わり

  • 1. 原題:It’s the end of the web as we know it 著者:Adrian Short 「Web の終わり」 自分のドメインを持っているなら、あなたはウェブの一級市民だ。家主で地主だ。 自 分のサイトでできる事は法と常識にのみ制限される。自分の好きなコンテンツを投稿 できる。 自分の好きなソフトウェアを走らせられる。カスタマイズされたソフトや自作 のものでも大丈夫だ。 ビジュアルも自分の意思通りにできる。 自分でウェブホスティ ングサービスと契約しているならいやになったら別のサービスに移ればいい。 URL はそのままだからユーザーは気づきもしない。そのサイトは10年たってもそこにある だろう。 100年後にも存在しているかもしれない。 他の誰かのドメインで、他の誰かの有料ウェブサービスを使っているなら、あなたはテ ナントだ。二級市民だ。 コントロールなんてほとんど無い。家主の家具と装飾品と窮 屈なルールの下で暮らすしかない。 あなたのコンテンツはあなたが支払いを続け、プ ロバイダが店をたたまない限りはこの URL で存在し続ける。 私の経験からするとそ れはあまり長くは続かない。お金を払っている客としてある程度の権利はあるだろう が、 大した意味は無いだろう。あなたがここを離れた時、データは多分もらえるだろう けど、被リンクは全部失うし 、検索エンジンのランキングや多くのユーザーも失うだろ う。 こういうサービスはあなたが引っ越すその日まではいい条件だと思いやすい。 無料のウェブサービスを使っているなら、あなたは下級市民だ。良くてゲストだ。悪く て乞食だ。 ウェブを点々とし、残飯にありつこうとする存在だ。ありきたりだがあえて 言おう:「 もし対価を払っていないならあなたは客ではなくて商品だ」。 あなた個人の アカウントはサービスプロバイダにはほとんど価値が無いだろうから、 彼らは自分た
  • 2. ちの利益のためにサービスをいじったり大々的にサイトを変えたりすることに全く躊躇 しないだろ う。嫌ならばどうぞお帰りくださいと言ったところだ。 自分のコンテンツや データは持って行けないかもしれないし、 もし持って行けたとしてもあなたの URL は 全て壊れているだろう。 ここでの結論は明白のはずだ:もしあなたが自分のサイトのことを本当に大切に思っ ているなら、 自分のドメインを使わないといけない。あなた自身の URL が必要だ。完 全に主導権を握る事ができ、 だれもあなたからあなたのサイトを奪うことはできなくな る。他には誰もいらない。努力すればいずれ報われる 。 だが残念なことに、もはやこんなにシンプルな事ではなくなってしまった。 サイトを運営したことのある人なら誰でも知っているだろうが、 サイトを作るのとユー ザーに見つけてもらうのとは完全に別ものだ。 現実世界での立場が小さければ小さ いほどこれは難しい。あなたが全国紙やハリウッドスターなら、 ユーザーにあなたの サイトに来てもらうのはそう難しい事じゃないだろう。だがもしあなたが自営業の配管 工や 、空いた時間で記事を書く無名のブロガーなら、これは何倍も難しくなる。 以前はサイトのユーザーは三カ所からやってきた:現実世界(広告、名刺、口コミな ど)、検索エンジン、 そして被リンクだ。あなたがどの分野のどのレベルにいたとして も、 公平な条件で似たようなサイトと競争していた訳だ。 だが、ソーシャルネットワークが全てを変えた。ユーザーに新しい情報共有と情報発 見のツールを与える事で、 今では Facebook と Twitter が巨大な力を振りかざしてい る。 独立したサイトをリンクと検索エンジンで緩く集めただけの「オープンウェブ」 上 でこの力を再現することは不可能だ 。
  • 3. ちょっと昔を振り返ってみると、ブレイク前のバンドは MySpace を使わないといけなか った。 今ならおそらく Facebook を使わないといけない。どちらにせよ、 ソーシャルメ ディア上の存在のほうがあなた自身のサイトより重要な訳だ。 もしあなたが駆け出しのフリーランス写真家なら、何万人もの人に見つけてもらえる、 Flickr のようなフォトシェアリングのサイトを使うのは必須だろう。 テクノロジーを含む多くの分野の最も勝ちのある会話は今や Twitter 上で起こってい る。 もしあなたがそこに居ないのなら、それはあなたが存在しないのと同じ事だ。 あ なたがまだ駆け出し中なら尚更そうだ。 あなたの分野で重要なソーシャルメディアから背を向け、 自分のサイトを自分のドメ インで運営することはできる。だが、この「自由」は日に日に「無視される自由」 になっ てきている。「餓死する自由」になってきている。 私たちはユーザーに見つけてもらう ためにソーシャルメディアを使わなければならない。 だがこれを受け入れれば私たち はデジタル世界の農奴と化してしまう。 ユーザーに振り向いてもらえる希望を胸に、 私たちがツイートするたびに、記事を投稿するたびに、巨大なウェブ会社たちはその 力を増す。 自由で自営なオープンウェブがこれほどまでに非力に映ったことは未だ かつて無い。 ソーシャルメディアの王者、 Facebook がその力を乱用しなければこの事態に頭をな やませる必要など無かったのかもしれない。今週 オープングラフ を発表する前から Facebook が私たちがのウェブ上の行動全てを把握し、 所有したいと考えていた事 はそれなりに明白 だった。Facebook は現在 7.5 億人のメンバーがいる。もし Facebook が国ならば、 中国とインドに次いで世界で三番目に人口の多い国になる。 アメリカでさえたった 3. 12 億人の人口しかいない − Facebook の半分にも満たない。 Facebook のオープングラフを使えば Facebook と全く関係ないサイトでも、 そこでユ ーザーが何をしているかを Facebook に伝える事ができる。Facebook の「いいね!」 ボタンをサイトのありとあらゆるアクションにつなげる事ができる。 あなたが音楽サイ
  • 4. トで曲を聞けば、 このサイトは Facebook にあなたが何を聞いているか教える事がで きる。 新聞記事を読めば Facebook があなたが何を読んだか知る事になる。 あなた のウェブ上での行動は全て Facebook に記録される。そしてこのデータが消えること は絶対にない 。Facebook はこれは「無摩擦シェアリング」と読んでいる。こう言うとよ く聞こえるが、 中身は絶対的な諜報活動に他ならない。一度登録すれば(現在、参 加は任意)「シェア」 するために何かする必要はなくなる。”It’s Automatic.” サイトオーナーや開発者は歓喜している。 ホスティング会社の Heroku はオープング ラフが発表された次の日にこの驚愕のツイート を発信した。 ソーシャル開発者たちがすごい勢いだ。 この 24 時間で 33800 個の新しい Facebook アプリが登録された。そう。たった一日で、たった一つのホスティング会社の客だけで、 3万4千個近くの新しい Facebook アプリが作られた。驚愕の数字だ。 オープングラフはまだマシだ。Facebook はこの技術については素直なのだから。 だ が Facebook の「いいね!」ボタンを使ったユーザーのプライバシーの侵害 はあまり 報道されていない。私たちは皆「いいね!」 ボタンのシステムがどういうものかを知っ た気になっている 。どこかのサイトで面白い記事があったので、「いいね!」ボタンを 押すわけだ。 そのページへのリンクが私たちの Facebook ページに張られ、私たちの 友達はそれを見ることができる。 Facebook はもちろんこのデータを保管し、広告を売 るために役立てる。ここまでは予想通りだ。 ほとんどの人が知らないのが、「いいね!」ボタンが私たちのウェブ上の履歴を記録し 続けているということだ 。 私たちが「いいね!」 ボタンのあるサイトを訪れる度に Facebook はこのデータを私たちのアカウントに保存する。 私たちのページに何かが のる事は無いが、 Facebook は私たちがウェブ上でどこに行ったかを記録し続ける。 しかも、Facebook からログアウトしてもこの記録は続く 。「いいね!」ボタンはもはや 一般的なサイトならどこでも組み込んである。サイトを訪れる度に「 無摩擦シェアリン グ」を知らずにしている訳だ。え?こんなのに合意した覚えは無いって?いやだなあ、
  • 5. Facebook でアカウントを登録した時点で合意しているんですよ。え?外すことは出来 るのかって? Facebook のアカウントを消去しない限りは無理ですよ。 私が線引きをするのはここだ。私は、私たちのネット上での行動の全て、 そして現実 世界での行動の一部でさえもが記録されている事は百も承知だ。 携帯電話を持って いる人ならば位置情報は電話会社に絶えず記録されている。 あなたが犯罪の容疑 者になったり行方不明になったりしたらこの情報は警察に渡される。 多くの人はこの 事を知った上で携帯電話を持ち歩いている。現金を使わない限り、 ものを買うときの 取引は銀行やお店に記録される事を私たちは知っている。ネット上での行動がパソコ ン、 そしてプロバイダに記録されていることも私たちは知っている。しかし、これらは 容易に予想が付くし、 サービスを受けるための必要悪でもあるとも言える。プライバ シーの侵害は嫌かもしれないが、 代わりに受けるサービスの品質と身の安全は気に 入っている。納得して譲歩しているわけだ。 Facebook がしていることは根本的に違う。 第三者のサイトでの私たちの行動を Facebook が記録するときに Facebook の存在は全く必要ない 。Facebook が自身の サービスを運営するためにこのデータは必要ない。 それに Facebook が私たちの 様々なネット上での行動を把握し、記録するのは、 電話会社が私たちの電話情報を 持つ事や銀行が私たちの金融情報を持つ事とは根本的に違う。最悪なのは、 Facebook が私たちのデータをどのようにして集め、使うかは想像に難しい上に不透 明だ。 Facebook の技術や制度はめまぐるしく変化し続けるため、あなたが技術と法 律のスペシャリストであり 、 なおかつ常に Facebook の行動を膨大な時間を費やし て調べ続けない限りは彼らがあなたのデータをどの 様に使っているかを理解する事 など出来ない。 私たちは個人としては Facebook から手を引くことが出来る。 現代社会でソーシャル メディア無しで充実した生活をすることはまだまだ可能だ。 人によって難易度は異な るだろう。Facebook 上でのみ知らされるイベントへの招待状、 Facebook にしか共有
  • 6. されない友達の写真、Twitter 上の会話など、失うものは尐なくない。 だが今ならま だ大多数の人には十分な代替案がある。タバコと同じように、 始めから吸わないほう がやめるよりも簡単だ。一旦登録したら「友達」が一人増えるたび、 写真を一つのせ るたび、一言つぶやくたびに「やめるコスト」は高くなる。だから私は今のところ Google +に登録していない。 だが組織や企業はこうはいかない。もうソーシャルメディアを無視できる時代は終わっ た。 ソーシャルメディアを使わない企業は使う競合に対して大きなハンデを背負って しまう。 ソーシャルメディア上にはユーザーに注意、会話、そして流れがある。 公共 や政治関係の機関でさえもソーシャルメディアの重要度が増してきている。 必要不 可欠になるまではあとどれくらいだろうか。 オープンウェブの希望は日に日に不透明になってゆく。 テクノロジーは存在し続ける だろうし、進化し続けるだろう。 自分のドメイン上で自分のサーバーを走らせることも 当面の間はできそうだ。だが、 本当に意味のあるものはごく尐数の巨大なウェブ会 社によって支配されるだろう。 あなたのアイデンティティはあなた自らが所有するドメ イン名ではなく、Facebook、Google、 そして Twitter 上のアカウントになるだろう。 こ れらの巨大なウェブ会社に私たちは一銭も払っていないのだから、 私たちのアイデ ンティティと全てのデータはいつでも取り上げられてしまうだろう。多くの人の目にとま り、 多くの人に使ってもらえるものは Facebook、Google、 そして Twitter が私たちに 行ってもらいたいものになるだろう。 あなたのサイトではあなたがしたいことをすれば いいだろうが、多分誰の目にも留まらないだろう。 もし何か答えを見つける事が出来れば書くが、今のところのぞみは薄い。私たちの知 っているウェブの終わりだ。 気分は全然良くない。