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LEAF2009
         東アジア国際学生フォーラム
         日本セッション最終報告書




LEAF日本実行委員会
CONTENTS                  代表挨拶
                         今、東アジアは新しい局面を迎えています。                             ワークの軽さを生かし、課題解決に向けたアク
 1.代表挨拶                 日本では鳩山政権になりにわかに熱を帯びる「                             ションを着実に行なっていきます。それは小さ
                        東アジア共同体構想」ついに中国は日本を抜                              な動きかもしれません。しかし小さなゆらぎが大
 2.LEAFコンセプト
                        き「世界第二位の経済大国」へ。積極的なFTA                            きなうねりを生み出し、次第に大きな波となるよ
 3.LEAFの歴史と活動紹介         交渉により経済力強化を進める韓国。                                 うに、日々の積み重ねがやがて東アジアを変え
 4.LEAFフォーラム2009コンセプト    今まで歴史・政治的な背景から東アジア圏で                             る大きなムーブメントになるとLEAFメンバーは
                        は、常に気持ちの側面を全面に出した「相互理                             信じています。
 5.フォーラム全体の流れ
                        解」の重要性が語られてきました。しかし、未来                             本報告書は2009年11月に行なわれたLEAF
 6.事前勉強会                へ向けて動き出した東アジアに必要なことは、                             FORUM2009日本セッションを総括するもので
 7.シンポジウム               協力関係により相互にメリットを生むことのでき                            す。これを読んだ方が少しでもLEAFの「本気」
                        る「共同利益」関係ではないでしょうか。本来は                            感じ、一緒に活動していく仲間となるきっかけと
 8.経済分科会
                        目標が定まって初めて、お互いを 理解しようと                            なればうれしく思います。
 9.環境分科会                努めるはずです。
 10.メディア分科会              2007年度に創設されたLEAFは今年で3年
                        目を迎えます。LEAFでは東アジアにおける意
 11.文化交流会
                        識の高い学生のネットワークとして、未来に向
 12.写真集                 け、真剣に東アジアの成長戦略を描いていき                                                                                    LEAF日本実行委員会代表
 13.参加者からのメッセージ         ます。                                                                                                     東京大学 
                         また、机上の空論だけではなく、学生のフット                                                                                  林達
 14.社会人からのメッセージ
 15.データ集
 16.助成団体・協賛企業一覧
 17.スタッフ紹介                                                        The world today is inflicted by precarious           ities as well as conflicts between our countries.
 18.アート担当スタッフ紹介                                                  economy and polluted environment. The recent          But this is not what we were there for! We were
                                                                 economic tsunami has revealed many hidden             there to discuss about a bright future of our
                                                                 problems in the financial world, and that calls       region with the co-operation of all our three
                                                                 for new solutions. As a result, we can already        countries; we were there to put away differ-
                                                                 see a sign of gradual shifting of economic bal-       ences and seek common ground; we were there
                                                                 ance to the east. Nevertheless, despite the fast      to be creative and pragmatic. I strongly believe
                                                                 economic growth in some parts of the world            that one day when we become the leaders of our
                                                                 such as the East Asian region, our environ-           own societies, we will all work together again to
                                                                 ment is at the same time seriously polluted due       realize what we have discussed today.
                                                                 to industrialization and development, and now          Furthermore, I would like to remind everyone
                                                                 people are facing pressing demand to effectively      that we are the ones to shoulder the future re-
                                                                 deal with these issues. I am glad that we have        sponsibilities of our own fields; thus our unison
                                                                 included these topics in our subjects of LEAF         will certainly shape a better tomorrow.
                                                                 session. I am sure that the synergy among the          Finally, I want to express my heartfelt
                                                                 participants from the three different cultures        gratitude to the student organizers of the host
                                                                 have already bought forth opinions with origi-        country and all the individuals and organizations
                        LEAF中国実行委員会代表                            nality.                                               that have given their help to make this confer-
                        北京大学                                      When I look back what we have experienced            ence possible and successful; and I hope our
                        Joanna Wei                               during the 7 days, I see a lot of cultural similar-   deeply friendship will last forever. Thank you.



                         It was my first time to participate in a forum. I was
                        kind of nervous at the first time because I didn’t know
                        how I could express my feelings and also it was an op-
                        portunity abroad. But I started to get courage to speak
                        every day, speaking with wonderful partners from China,
                        Japan, and Korea. I learned that there were many dif-
                        ferent aspects of thinking in East Asian issues but we
                        had one thing in common and it was the most impor-
                        tant thing. ‘We should cooperate to make better East
                        Asian Future’. It was so wonderful to know people from
                        neighboring countries and I had learned a lot from them.
                        I felt that I was living in a small place and thinking so
                        small. It was a great chance to broaden my thoughts. I                                                 LEAF韓国実行委員会代表
                        hope that we meet again in a near future and also LEAF                                                 成均館大学校
                        will keep on until it makes more peaceful and friendly                                                 Bo-hyun Kim
                        East Asia. Well done LEAF members and staffs~!!



02  CONTENTS                                                                                                                                          代表挨拶   03
LEAFコンセプト                        東アジア
                                  進む東アジア共同体構想             成長を続ける東アジア




                Our Mission


                                  課
                 東アジアの成長のために、
                今こそ課題解決に向けた動きを。     東アジアの        課題とは
                                     多くの可能性を秘める東アジア、しかしそこには多くの課題が存在することも確かである。
                                    政治、経済、環境、エネルギー、食料…これらの問題は以下に起因すると我々は考える。




                                  題
                                    -東アジアで協力しなければならないという「危機感」がない。
                                    -日中、日韓、中韓、などの2国間での関係が良好ではなく、


世界の中の東アジア
                                     地域としての連帯感がない。
                                    -世代・各分野を横断した交流の絶対量が少ない。
                                    -協力関係を結びたいと思ってはいるが、実行力を伴わず、
                                     影響力のあるネットワークを築けていない。
 世界人口の約6割を占め、EU・NAFTAを上回る成長率で
世界経済の一角を担う東アジア。21世紀の世界を考える
際、東アジアは間違いなく主役となる存在である。また、世


                                             今、何が必要なのか
界の中でも 多様な文化、価値観、社会構造が密集している




                                                                     今
地域であり、 多様性を前提にこれからの世界をリードしてい
く地域であると我々は考える。

                                           上記課題を解決するために、私たちLEAFは以下を宣言する。


                                    LEAFの本気宣言
                                     「東アジアの未来を担うリーダーとして、1国や2国間の枠組みを超え、
                                            本気で東アジアの課題解決、持続的成長を考えていく。」
                                     「学生だからこそできる『アクション』を通じて、
                                           東アジアの課題解決・持続的成長を本気で実現していく。」
                                     「意識の高い東アジアトップ層のネットワークを形成し、
                                                            東アジアを動かしていく。」

04  LEAFコンセプト                                                              LEAFコンセプト   05
OUR HISTORY                                                                年間活動
2007年10月LEAF日本実行委員会発足                                                       東アジアの課題解決という目的のため、LEAFはフォーラムの他にも様々な活動を展開している。

 北京大学学生と同大学留学中の日本人学生と
                                                            LEAF組織図         ここでは、その一部を紹介する。

の間で、今までにない、学生中心の東アジアフ
ォーラムを開催しようという壮大な計画が立ち上
がった。当時の代表であった富田(東京大学公
                                                          代表             
                                                                             留学生企画                                          かむかむじゃぱん
共政策大学院)が同大学の友人を誘い、他団体
の有志を募り、留学生寮などに訪問するなどして                                    企画局          
                                                                              LEAFでは、約2ヶ月に一度、留学生交流会を開催している。                  2008年観光庁が発足し、2010年に訪日外国人数1,000万人を
メンバーを集めた結果、東アジアから世界を変え                                     主にフォーラムの各分科会
                                                                             本やテレビ、そしてネットで知る東アジアはその本当の姿のほ                   目指す計画が発表され、外国からの観光客流入による国内経済
たいというアツい想いを持った学生が10名集ま                                    活動、シンポジウムのプログ
                                                                             んの一部に過ぎない。もっと身近で東アジアの国々の文化に                    の活性化に期待が寄せられている。
り、LEAF日本実行委員会が誕生した。結成当初                                   ラム内容を企画、運営する。
                                                                             触れ、その人々と交流する場は東アジアをつなぐためにとて                     特に東アジアからの観光客は全訪日外国人数の75%にのぼ
は人数も少なかったものの、自然と志をもった仲                                                       も重要である。留学生交流会では、日本の大学生と、日本で                    り、その消費力の高さから各地で誘致合戦が始まっている。
間が集まり、フォーラム開催時にはスタッフ数20                                   渉外局                留学する中韓の学生たちを招き、料理、スポーツ、観光とい                    LEAFでは東アジア各国学生・企業とのネットワーク、国内留学生
名を超える、大規模な団体に成長していた。                                       LEAFの活動に必要な       った様々なイベントを通して、文化交流を深めることを目標と                   とのネットワークを生かし、自治体・企業に観光客を誘致する手助
                                                          お金を集める。企業を訪        している。留学生交流会は単なる文化交流の場ではなく、交                    けをしている。
                          2008年5月 LEAFフォーラム2008 日本セッション
                                                          問し、LEAFの活動にご協      流会を通して、東アジアの国々と人々に更に関心や興味を持                     具体的には飲食店メニューの多言語化や受け入れマニュアル
                                                          力をいただける方を増や        ってもらい、東アジアの未来のために何ができるのか、などと                   の作成、海外へのプロモーションなどを行い、産官学連携プロジ
                           日中韓各国から論文試験、語学力検査により
                                                          す。LEAFの活動と社会人の     いったことを考えるきっかけを与える場でもある。留学生企画                   ェクトとして自治体・企業様と連携し、実績を挙げている。
                          選抜された、総勢54名の精鋭たちが東京に集結
                                                          方をつなぐ役割を担う。        は、“Linking East Asian Future”というLEAFの目標を、最も身   また観光という交流を通じて、日本をもっとよく知ってもらうことも目
                          した。LEAF初となるこのフォーラムは、「東アジア
                          の課題を解決し、世界の持続可能な発展に寄与                              近で実現できる場であるといえるだろう。                            標としており、2009年夏には日中観光フォーラムを主催。中国の
                          する」をテーマに開催された。初日に行った公開          広報局                                                               大学生に日本の新たな魅力を紹介した。
                          シンポジウムには前東大総長の小宮山宏氏や日            LEAFの活動を対外的に
                          本IBM最高顧問の北城恪太郎氏らが訪れ、300         情報発信する。テレビ、ラジ
                          名以上の来場者が集まった。フォーラムでは、環          オ、新聞などにアプローチし
                          境、経済、食料の3つのテーマに分かれ、参加者          LEAFの活動を広める。また
                          が官公庁や時代の先端を行く企業を訪れるととも          フォーラムやシンポジウムな
                                                          どのイベントの告知を行い、                                  LEAF-SNS                       FEAL
                          に、5日間の白熱した議論を重ねた。その成果は
                                                                                                                                        http://bbsee.info/linker/
                          最終報告会で発表され、会に訪れた教授陣や実           参加者募集、参加者選考、
                                                          参加者対応などを行う。                                     LEAF-SNSは、主にLEAFの企画に
                          務家を魅了した。
                                                                                                         参加していただいた日中韓の学生を中              FEALは「日中韓のことをもっと知りたい!
2008年11月 LEAFフォーラム2008                                                                                   心に公開されているLEAF内で独自に             」という多くの学生の声をもとに、LEAF内
中国セッション                                                   海外対応局                                          開発されたSNSである。LEAFSNSの目          で独自に創られた日中韓交流掲示板で
                                                           中国・韓国委員会とプログ                                  的は主に以下の2つである。1つは、フ             ある。FEALの目的は主に以下の2つであ
 日本セッションに続き、日中韓各国から選抜さ                                    ラム内容、参加者選考、航空                                  ォーラムなどの企画の当日の質を高め              る。1つ目は、フォーラムやその他の企画
れた学生が北京に集結した。 「文化」というテー                                   券の手配など3カ国で関係す                                  るための事前交流・事前勉強の場の提              で育まれた絆に留まることなく、より幅広い
マに対し3ヵ国の共通点、相違点を探るそれぞれ                                    る事柄の連絡・調整を行う。                                  供であり、2つ目は、企画後にも続く継             ネットワーク形成の場を構築することであ
の立場に分かれ、フィールドワークや専門家へ                                                                                    続的な人的ネットワークを構築できる場             り、2つ目は、近い国同士とはいえ容易に
のヒアリング、ディスカッションを通してテーマを                                   財務局                                            の提供である。日中韓の学生が忌憚な              知ることのできない、各国の街角の話題、
深めていった。最終報告会では中国古来の楽                                       財団に活動内容を申請し、                                  く議論できる場を提供し、東アジアの課             流行などを互いに発信しあう交流の場の
器である「二胡」と日本舞踊を融合させるというユ                                   資金を集める。LEAFの物                                  題解決に寄与することを目指す。                提供である。日中韓の学生が気軽にコミュ
ニークな発表や3カ国の女性進出の違いとその                                     品、資金の管理を行い、フォ                                                                 ニケーションできる場を提供し、真の相互
解決策を提示した発表など、未来の3カ国の文                                     ーラムのための予算、決算                                                                  理解を目指す。
化像が垣間見られたようであった。                                          を行う。

                          2009年8月 日中学生観光フォーラム
                                                          ロジ局           
                                                           フォーラムの運営を統括す
                           LEAF中国実行委員会とは異なる、新たな中国
                                                          る。フォーラム全体のタイムラ
                          の学生団体ISOから、共同企画の申し出を受け、
                          このフォーラムが行われることとなった。LEAFと
                                                          インを決定し、各コンテンツ、                                 ホームページ                         ブログ
                                                          各分科会の当日の動きを統                                                                  http://blog.livedoor.jp/leaf_japan/
                          しても、東アジアにおける組織ネットワークを拡
                                                          括する。                                            LEAFのネット上の顔である公式HP。
                          大していくことは重要なことであると判断し、新た
                                                                                                         活動実績や、企業のトップの方々など               LEAFではメンバー全員が担当し、定期
                          なるフォーラム開催を決定した。フォーラムは観
                                                          内務局                                            社会人からのメッセージ、スタッフ紹介             的にブログを更新している。内容はLEAF
                          光庁や墨田区、台東区の協力を得て東京で開
                                                           各局の仕事の進捗状況を                                   などを掲載している。                     の活動報告から、スタッフの私見までさま
                          催され、観光庁や各区のアドバイスを受けなが
                                                          逐次把握し、LEAFの運営                                   フォーラムや留学生交流企画につい              ざまだ。このブログの目的は、 3つある。
                          ら、観光についてさまざまな側面から議論を行っ
                                                          全体のスケジュール、メンバ                                  ては、数多くの写真も掲載している。              まず、幅広い学生に、LEAFスタッフある
                          た。最後のプレゼンテーションでは、日中の観光
                                                          ーのモチベーションなどを管                                   ブログとの連携により、毎日多くのペ             いは参加者としてLEAFに関わることへの
                          地の差異や、観光客のニーズを探りながら、外
                                                          理する。各部署の動きを全                                   ージビューがあり、公式HPを見てLEAF           興味を抱いてもらうきっかけにすること。次
                          国人観光客を魅了するプランの発表を行い、集
                                                          体で共有する場として、週に                                  に興味をもち、フォーラム参加や、スタ             に、LEAFに共感してくれる社会人の方
                          まった行政関係者も真剣なまなざしで発表を聞
                                                          1度のミーティングを取りまと                                 ッフを希望する人も多い。                   々に継続的に、あるいは、新たに協力・協
                          いていたようだ。
                                                          める。                                                                           賛して頂くきっかけにすること。最後に、ス
                                                                                                                                        タッフ同士口では言いにくいことでも、ブロ
                                                                                                                                        グを通して想いを発信し合うことでLEAF
                                                                                                                                        内の風通しを良くすることである。


06  Our History                                                                                                                                                     年間活動   07
LEAFフォーラム2009コンセプト
ネットやテレビでイメージはもっていたけど、
実際に話してみると全てが新鮮、
それが面白い。



                         これだけインターネットが便利になり、        持続性のあるフォーラム。
                         海外旅行も気楽に行けるようになり、         このことをLEAFは常に意識している。
                         大学ではまわりに留学生が増えているのに、      一つのフォーラムを開催して満足する。LEAFはこれを最も嫌う。
                         海外の人と面と向かって話す機会が全くなかった。   フォーラム会期を過ぎると、参加者は日常の生活に戻る。しかし、そこは切れ目ではない。
                         そんな時にLEAFとの出会いがあり、        LEAFの“L”はLinkingの頭文字。“つなぐ”ことを考える。
                         そしてLEAFでの出会いがあった。         持続性が重要だと考える。




東アジアをつなぐ                                           発展性×持続性
                         友だちになれれば良いと思っていた。         発展性のあるフォーラム。
                         仲良くなって、                   このことをLEAFは常に意識している。
                         今後も話せる仲になれれば十分だと思っていた。    フォーラムの中に可能性を探る。フォーラムの結果に次への可能性を探る。
                                                   同じことを繰り返すことで満足しない。
                         東アジアの環境問題を話した。            LEAFの“F”はFutureの頭文字。“未来”を考える。
                         メディアの課題を話した。              発展性が重要だと考える。
                         人材戦略の可能性を話した。
                         お互いに知らないことを伝え合った。
                         本気で話した。本音で話せた。


                         “友だち”になれた。


                         東アジアがつながる。そう実感した。



08  LEAFフォーラム2009コンセプト                                                                 LEAFフォーラム2009コンセプト   09
What's 中間報告会?
 フォーラム全体の流れ                               今フォーラム初めての試みであるこの報告会
                                         は各分科会から1チームずつ選出、3部屋に分
                                         かれプレゼンの中と発表を行い、情報、問題意
                                         識の共有や質疑応答によるフィードバックを目
                                         的とした。最終報告会では時間的制約等から
                                         十分に共有できない各分科会のフィールドワー
                                         クやディスカッションの進行状況等も質疑応答
  Before the Forum                       を通してできる。また、最終報告会と違い、少人
    事前勉強会                                数、フォーラム関係者のみの会であるため分科
   アイスブレイク                               会を越えた交流も気軽に参加者は楽しんだ。



                                                   DAY4
Whats アイスブレイク?                                   各分科会活動
                                                  中間報告会
 初顔合わせの夜、参加者たちの顔
には期待とともに不安や緊張が伺え
る。そこで、これからの5日目に備え
て、参加者たちの緊張を解きほぐし、
彼らがお互いについてよく知り合える
よう、アイスブレイクとして、全体で軽
いゲームを行った。ゲームの種目は「
人間ビンゴ」。ビンゴゲームを自己紹
介に応用したものである。短い時間
ではあったがゲームは盛り上がりを見        DAY1
せ、参加者の中には若干打ち解けた
雰囲気が流れた。これから、一年で       シンポジウム                                           DAY5
最も長い5日間が始まる。LEAF200   参加者顔合わせ                                         最終報告会
9フォーラムの幕開けである。                                                      Farewell Party


                                                                  What’s Farewell Party?
                                                                   LEAFフォーラム最終日の夜は「フ
                                                                  ェアウェルパーティ」で締めくくる。オ
                                                                  リンピックセンター内のレストランにお
                                                                  いて立食形式で行われたパーティ。
                                                                  顧問の出井先生、山本先生と共に、
                                                                  参加者やスタッフの皆で五日間のお
              DAY2                                                互いの健闘を称えあい、苦楽を共に
            各分科会活動                                                過ごした仲間との最後の交流を楽し
                                                                  んだ。会場は終始、国境を越え信頼
                                                                  関係を築き、東アジアの将来により希
                                                                  望を見出した学生の笑顔で溢れてお
                                  DAY3                            り、最後の最後まで別れを惜しむ姿
                                各分科会活動                            が見受けられた。
                                 文化交流会




                                                                                           After the Forum
                                                                                                 観光
                                                                                            参加者見送り




10  フォーラム全体の流れ                                                                               フォーラム全体の流れ   11
事前勉強会
                      母国語の異なる中国・韓国の参加者との議論にあたり、
Oct.17 第一回事前勉強会       日本人参加者の協力は不可欠である。
@東京大学公共政策大学院演習室       間の交流を目的とした事前勉強会を行った。内容は以下の通りである。
                                                                    Oct.31 第二回事前勉強会
13:00~18:00                                                         @オリンピックセンター センター棟401号室
                                                                    16:00~19:00
LEAF団体説明           ディベート講座                 懇親会
                                                                     これから中国・韓国の参加者と対面する日本人参加者に対して、中国人・韓国人と接するに際して心得ておくべきことをテーマにレクチャー
                                                                    を行った。中国に関しては、外務省大臣官房審議官の井出敬二氏に、韓国に関しては外務省経済局アジア太平洋経済協力室APEC担当
 LEAFの組織や活動、今回の日    過去に日本一のディベート団体に所属し、     様々な想定外トラブルが予想される中、      交渉官實生泰介氏に、それぞれ講演をして頂いた。講演後、参加者と両氏との懇親会が行われ、中国・韓国に関する知識を深めた。
本セッションの説明を行い、日本セ   就職活動においても、グループディスカッシ    開催国である日本の参加者の絆は、フォ
ッションの全体像を概観。また各分   ョンでは無敗という経歴を持つLEAFスタッ   ーラムの成功を大きく左右する。フォーラ
科会ごとに、それぞれ基礎的な知    フが、一般的な議論の行い方、議論におけ     ムに全く関係のない話題も含め、互いの       井出 敬二氏                             實生 泰介氏
識をインプットするため、議論やビ   る戦術についてレクチャーを行った。「砂漠    親睦を目的とした食事会を開催。初対面
デオ視聴などを行った。        に不時着した乗客が生き残るためには?」と    であるにも関わらず、東アジアの問題につ
                                                                    日本外務省大臣官房審議官                       外務省経済局アジア太平洋経済協力室
                   いうテーマをもとに、その解決方法を全員で    いて熱く語り出すが参加者も散見され、フ                                         APEC担当交渉官
                   話合った。「なぜそのように考えるのか?」「   ォーラム参加への意気込みを感じた。ま
                                                                    1980年 4月 外務省入省
                   初めの意見と食い違っていないか」といった    た、交流会後も継続的に問題について話
                                                                    1981年 6月 在アメリカ合衆国日本
                   事を意識して話すことによって、論理的思考    し合う事ができるよう、LEAF独自のネットワ
                                                                    国大使館 外交官補(在外研修)
                   方法を学ぶ。これは、議論になれている中     ーク「LEAF SNS」を使って、参考図書や
                                                                    1983年 6月 在ソ連日本国大使館
                   国・韓国の学生に日本人が迫力負けする事     有益な情報を教え合った。そのネットワー
                                                                    外交官補(在外研修)
                   がないよう、議論の戦術を身につける意図で    クには中国・韓国の学生も参加し、フォー
                                                                    1984年 6月 在ソ連日本国大使館
                   ある。一部英語での議論も差し挟み、フォー    ラム開催までには、3国の学生全てが議論
                                                                    二等書記官
                   ラム本番さながらの雰囲気となった。       をするに足る知識を獲得した。
                                                                    1985年 7月 情報調査局分析課、
                                                                    経済局国際経済第二課首席事務
                                                                    官、欧亜局ソ連課課長補佐、総合外
                                                                    交政策局総務課首席事務官歴任
                                                                    1994年 7月 OECD日本政府代表部 一等書記官         1991年 4月 外務省入省
                                                                    1997年 7月 在ロシア日本国大使館 参事官            1992年 6月 在大韓民国日本国大使館 外交官補
                                                                    2001年 2月 アジア大洋州局地域政策課長             (在外研修)
                                                                    2002年 2月 経済局開発途上地域課長               1994年 6月 在アメリカ合衆国日本国大使館 外交官補
                                                                    2004年 2月 在中国日本国大使館公使一等書記           (在外研修)
                                                                    2007年 7月 大臣官房審議官                   1995年 6月 大阪APECプレス準備室
                                                                                                       1995年12月 在大韓民国日本国大使館 二等書記官
                                                                                                       1998年 1月 総合外交政策局安全保障政策課 
                                                                                                       1999年 4月 課長補佐
                                                                                                       2000年 7月 大臣官房総務課 課長補佐
                                                                                                       2001年 7月 北米局日米地位協定室 課長補佐
                                                                                                       2002年 9月 アジア大洋州局北東アジア課 課長補佐
                                                                                                       2003年 9月 首席事務官
                                                                                                       2005年12月 在アメリカ合衆国日本大使館 一等書記官
                                                                                                       2008年 1月 参事官
                                                                                                       2009年 1月 経済局アジア太平洋経済協力室 
                                                                                                       APEC担当交渉官




12  事前勉強会                                                                                                                   事前勉強会   13
 エアバス社は元々はヨーロッパで設立された        アジアと正面から向き合う時代

 シンポジウム                                                                        が、現在では80以上の国で構成され、航空機
                                                                               メーカーで世界のトップシェアを誇るに至る。こ
                                                                               れは東アジアでも応用できるケースであり、共
                                                                                                           に入った。欧州統合にはまず官
                                                                                                           僚とメディアが反発したが官僚
                                                                                                           に「ヨーロッパ派」が増えて政治
                                                                               通利益に向かって国家間で手を取り合ってビ        家を後押しした。議会人や文化
                                                                               ジネスを展開することについての展望は非常        人、学者の影響もきい。アジア
                     1st PART:                                                 に大きいものだと考えることができる。          にもそうした運動を作ることが必
                                                                                                           要。大学の単位交換プログラム
                     “Make the vision, take the action”                        ■グレン・S・フクシマ■
                                                                                 エアバス・ジャパン代表取締役社長
                                                                                                           (EUではエラスムス計画)に非
                                                                                                           常に期待している。
                     大きな展望を持っている東アジア。東アジアで協力していくために、今何が必要な                       米国カリフォルニア州で生まれ、1972年にスタ
                     のか。それぞれが活躍される分野からお話いただいた。                                   ンフォード大学を卒業後、ハーバード大学のビ     ■脇阪 紀行■ 
                                                                 ジネス・スクールおよびロー・スクールを卒業。ロサンゼルスの大手法律事        朝日新聞社論説委員
                                                                 務所で弁護士として活動した後、1985年に米国通商代表部に入省、1990      京都大学法学部卒。1979年入社。松山、和歌山両支局、
                      東アジアには、政治的・経済的ガバナンスの問題、非伝統的安全保障課題が
                                                                 年にかけて対日・対中通商政策の立案、調整、実施を行った。1990年以        大阪経済部を経て、外報部に移り、アジア総局(バンコク)、
                     存在する。このリスクを最小限にするため、貿易・投資という機能についての多
                                                                 降、日本AT&T株式会社副社長、アーサー・D・リトル(ジャパン)株式会社      ブリュッセル支局などで勤務。バンコク駐在時にカンボジア
                     国間経済連携の枠組み、安全保障については二国間の安保体制(日米など)
                                                                 代表取締役社長、日本ケイデンス・デザイン・システムズ社社長および会         紛争やベトナムの市場開放を取材。ブリュッセル駐在時に
                     に加え、三カ国間(日・米・中や日・中・韓)の信頼醸成の枠組み、6者協議、非
                                                                 長、日本NCR代表取締役共同社長などの要職を歴任後、2005年より現        は、欧州連合の中東欧諸国への拡大を見聞した。2005年
                     伝統的安全保障についての東アジア協力体制などの重層的枠組みを構築して
                                                                 職。1993年から1999年にかけて在日米国商工会議所(ACCJ)副会頭およ    から現職、アジアや欧州などを担当。
                     いくべきである。
                                                                 び会頭を務めた他、現在、米国外交評議会委員、公正取引委員会独占
                                                                 禁止懇話会委員、経済同友会幹事など多数の委員も務める。
                                   ■田中 均■
                                   ((財)日本国際交流センター シニア・フェロー、東
                                   京大学公共政策大学院特任教授)
                                   府立洛北高校を経て、1969年京都大学法学部卒業      2nd PART:
                                   後、外務省に入省。1972年オックスフォード大学修
                                   士課程修了。在英大使館公使、在サンフランシスコ
                                   総領事、経済局長、アジア大洋州局長、外務審議        “School days
                                   官などの経歴を持つ。著書に、『外交の力』(日本経
                                   済新聞出版社、2009年1月)、『プロフェッショナルの
                                                                    of the panelists”
                                                                  「講演者の素顔に迫る」というテーマの
                                   交渉力』(講談社、2009年3月)等がある。        下、学生時代の話を伺った。趣味やサーク
                                                                 ル活動の話から、恋愛の話まで、幅広いト
                      NAFTA、EUに勝る人口を誇るASEAN。しかし                  ピックについてのお話を聞き、講演者の意
                     名目GDPはEU・NAFTAの約12分の1、貿易も約                  外な素顔を垣間見ることができた。
                     3分の1と低いのが現状である。今後は、日中韓協
                     力を拡充し、『チェンマイ・イニシアティブ(CMI)』の
                     多角化とアジア債券市場の創設を推し進め、地域
                     統合プロセスの新たな一歩を促すことが肝要だ。
                                                                 3rd PART:
                                                                                                           シンポジウム企画長
                                                                 “To be a new leader of
                     ■谷口 和繁■                                                                               慶應義塾大学 4年
                     世界銀行駐日特別代表                                            East Asian Future”              岡野真弥
                     1977年東京大学法学部卒、財務省に入省。81年
                                                                 これからの東アジアを率いるリーダーに求められるものとは?
LEAF 日本セッション2009     スタンフォード大学にてMBA取得。主に国際金融、
                     国際課税、組織管理の3分野を経験。国際金融では開発金融政策、外国為替          現代のリーダーが未来のリーダーに期待するものとは?
                                                                                                           「自分の言葉を持ちたい」
    公開シンポジウム         市場などの他、IMF審議役として4年間出向。国際課税では主税局国際租税課
                     長、国税庁審議官を歴任、組織管理では、福岡国税局長、国税庁人事課長な          (コミュニケーション)                                シンポジウムで講演してく
『つなぐアジア、つむぐ未来』       ど。また中近東政策(外務省出向)などにも関与。国際交渉、協議、知的支援な        それぞれの国の文化的背景、習慣を理解してから外国の人々と接す            ださった方々のお話を聞い
                     どの目的で、50カ国以上を訪問。2008年から現職。世界に貢献する世界銀行職      るのはもちろん、根本的に全人格にとって大切にするべきことは2つ
  -21世紀を生きる若者へ-      員(ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー)を募る活動にも力を注いでいる。      ある。第1に自分の信頼性を確立すること。相手のことも理解し、言葉
                                                                                                           ていて何よりも強く思ったこと
                                                                                                           です。どんなに高尚で論理的な言葉を話しても、そこに魂
                                                                 に一貫性をもたせること、原理原則は譲らないこと。第2に正しい戦略          や情熱が込められていなければ人を動かすことはできない
                      東アジアの協力関係の重要性は痛感しているが、同時に、クリアな目標・目的        を持つこと。自分が代表する国家の利益と相手国の利益の双方を満            と思います。外交、政治、ビジネス、金融、マスコミ、それぞ
                     がない壮大なビジョンを抱くことには不安も感じている。また、東アジアにおける       たすウイン―ウィンの戦略を持つこと。                        れの分野で活躍されている人達だからこそ、言葉に深みと
                     政治課題の解決に努めることは歓迎すべきことだが、アメリカを除外した形で行                                                  実績からくる自信、何より魂が宿っているように感じました。
                                                                                                            シンポジウムでは、企画を練り、講演していただきたい方
国際社会で活躍していく上で必要な     うことには疑問を抱いている。包括的で、協同的な努力こそが長期的な東アジア        (ビジョン)
                                                                                                           にアポを取り、訪問してプレゼンし、共感してもらうという作
                     地域の繁栄を約束してくれるだろう。                           まず自分の問題意識をもつこと。これがなければ日常はただの風景
リーダーシップとは?                                                                                                 業を繰り返してきました。ここでも、どんな想いでこの企画
                                                                 として流れていってしまう。問題意識を持ったら、自分がそれに対し
東アジアで協力することの重要性とは?                ■ロバート S. ルーク■                  て何ができるのか、自分の立ち位置を時間的・空間的に理解すること
                                                                                                           が生まれ、どんな想いで今まで企画を練ってきたのか、そ
                                  在東京米国大使館政務担当公使                                                           れは目に見えない、言葉に込められたエネルギー、その
世界の中での東アジアのあり方とは?                                                が大切。そのために歴史を勉強し、世界中のことを学ぶ姿勢を大切
                                                                                                           人のかもし出す空気から何よりも目の前の人の心を揺さぶ
                                  1982年国務省入省。現在、公使参事官の職位。ヨ
学生のうちから踏み出せる一歩とは?                                                にすること。
                                  ーロッパに二度、日本及び中国にそれぞれ三度の勤                                                  るものになるのではないかと思います。私たちシンポジウム
将来を担う学生へ、                         務経験を有す。東アジア地域の政治経済を専門とす                                                  企画班の「言葉」が講演者の心を揺さぶり、講演者の方々
                                  る。日本語、中国語に堪能。四ヶ国語を話す。          (アクション)                                   の「言葉」が聴衆の心を揺さぶる。そんな素敵な循環作りに
各分野を率いる方々からのメッセージ。                在パリ経済協力開発機構(OECD)、国際エネルギー      どんなに苦心して作られ、格調高く、魅力的な戦略でも、それが実行           貢献できたことを大変嬉しく思います。
                                  機関(IEA)、核エネルギー庁(NEA) 、         に移されなければ全く意味をなさない。完全な戦略を待っていたら、            今回のシンポジウムで講演してくださった方々、お越しく
                                  米国代表部 経済、環境、科学、技術担当公使など        失敗に終わることが多い。日本人は失敗することを特に恐れているの           ださった皆様、そして一緒にここまで努力してきたLEAFの
                                  を経て、2009年9月より現職。               で、リスクを取る勇気を持つべきである。                       仲間たち、ありがとうございました!



14  シンポジウム                                                                                                                    シンポジウム   15
経済分科会                                                                          Day 1
                                                                                 午前は、まず初めに自己紹介を含めた簡
                                                                                単なアイスブレークを各チーム内で行い親睦
                                                                                を深めた。続いて本分科会の目的、活動内
                                                                                容やスケジュールを確認し、その後、人材戦
                                                                                略の一般理論に関する抜き打ち小テストが
                                                                                行われた。フォーラム前に伝達された予習内
                                                                                容の理解度の確認と、これから始まる5日間
                                                                                の真剣な議論のスタートを肌で体感してもら
                                                                                うためである。テスト後には人材戦略の基礎
                                                                                知識の習得のための講義がなされ、午前の
                                                                                部は終了した。
                                                                                午後は、LEAF主催のシンポジウムを聴講
                                                                                し、続いて東大本郷キャンパスを散策した。
                                                                                夜の部では、参加者による「自国企業の特徴
                                                                       及び主な人材戦略の紹介」というテーマのもとでのプレゼン大会
                                                                       が実施された。発表での質疑を通して、企業の具体的な人材戦
                                                                       略に親しみ、アジア企業の人材戦略についての知見を深めた。




-東アジアの
最優秀人材を
                                                                       Day 2
                                                                        午前は、本分科会との連携先企業である株式会社リクルート
                                                                       に足を運び、リクルート社の企業概要及び人材戦略の紹介をし
                                                                       ていただいた。その上で、リクルート社が抱える、海外進出にお
                                                                       ける人材戦略の課題点を提示してもらい、参加者たちで課題の




確保せよ!-
                                                                       解決策についての議論をおこなった。
                                                                       午後は株式会社P&Gにてフィールドワークをおこなった。世界
                                                                       屈指の人材戦略を持つといわれるP&G社の人事部の方とのセ
                                                                       ッションを通じて、P&Gの人材戦略の成功要因についてのヒアリ
                                                                       ングをおこなった。
                                                                       夜は都庁を観光するために新宿へ。都庁の上階から見える夜
                                                                       景に刺激され、多くの参加者が自国の恋愛事情について語りは
                                                                       じめ、想定外の異様な盛り上がりを見せた。



Concept
             今日、個人の生活は一国内で終結しなくなり、ヒト・モノ・カネはボー                          宿泊先帰宅後、再度議論の時間へ。フィールドワークで得た知
            ダレス化を始めた。このようなグローバル化に伴い、企業の活動ももは    Schedule               識をもとに、東アジア企業の人材戦略のあり方を、具体的なア
                                                                       ジアの企業であるリクルート社の抱える課題への求解を通して
            や一国内では収まらなくなった。そして、企業を構成する人材も多国籍                           考察した。
            化が進み、各グローバル企業は、国籍を問わず優秀な人材を求めるよ               レクチャー
                                                  Day 1
            うになった。このような状況の中、東アジアの最優秀人材は欧米企業に              プレゼンテーション
            流出してしまっている。我々は、大きな原因の一つとして、グローバル      Day 2
                                                          リクルート
                                                          P&G
            展開を目指す東アジア企業には多様な価値観を持つ人間をうまくマネ
                                                          デロイト・トーマツ・
            ジメントするシステムが欠如しているのではないか、と考えた。そこで、     Day 3
                                                          コンサルティング
            本分科会では今後グローバル人材マネジメント制度を強化しようとして              経済産業省
            いる企業として「リクルート」を取り上げ、彼らに対する理想的な人事制     Day 4
                                                          リクルート
            度の在り方を提示することで、東アジアの企業が世界を相手に戦って
            いくために必要な人材マネジメントの在り方について考えてゆく。


16  経済分科会                                                                                  経済分科会   17
Summaries of The Final Presentations
Day 3                             Day 4
                                                                      Team1: Unagi
 午前は、リクルート                                               Day4はまず経済
社により提示された                                               産業省へフィールド
課題の解決策を求                                                ワークに行った。国     The HRM system is mainly composed of 4 sub-systems;                             Vision and Strategy
めて再びチーム内で                                               の視点からのマクロ
ディスカッションをお                                              な人材戦略の課題      1.Recruitment and talent arrangement system
こなった。現時点で                                               と、その解決に向け     2.Evaluation and performance management system                               Organization Structure
の解決策の仮説を各                                               ての国家としての戦     3.Salary and financial reward system
チームでひとまず構                                               略のヒアリングが主     4.Learning and talent development system
築した。                                                    な目的である。                                                                                        Evaluation System
その仮説を検証す                                                昼は全分科会を交      The purpose of the HRM system is, to promote the
るため、午後は経営                                               えたフォーラムの中     execution of the company’s whole management strategy
コンサルティングファ                                              間報告会が行われ      and to bring up a talent from a long-term aspect.
ームのデロイト・トー                        た。報告と質疑を通して、他の分科会の参加者からのフラットな意
マツ・コンサルティン                        見と、学生たちの生の声を取り込み、仮説の更なる洗練化をおこな                                                           Recruitment System             HRM System            Financial Reward System
グ(DTC)社へ向か                        った。
った。各チームがそ                         夕方には再びリクルート社を訪問した。ここで、いよいよDay2で提示
れぞれの案を発表し、DTC社のディレクターである山本様に各チ    されたリクルート社の人材戦略上の課題に対する解決案を各チー
ームの仮説の妥当性を経営コンサルタントの視点から検証してい     ムが順番にリクルート社の人事部に向けて発表した。リクルーティン
ただいた。                             グ戦略としてのビジネスコンテスト開催策や、グローバル人材育成
 引き続き山本ディレクターから、グローバル人材戦略の最前線の    のための能力開発制                                                                                                     Talent Development System
事情についての概観を説明していただき、最後に参加者からの質     度などといった解決案
問タイムへ。最前線の中の最前線で活躍されているコンサルタント    が参加者側より提案さ
とのセッションは、日中韓の参加者を大いに刺激したようだった。セ   れ、質疑を通して更な
ッション終了後も山本ディレクターへの個別の質問がとまらず、終    る検証がなされた。
了時刻をむかえた後もお付き合いいただいた。             夜にはリクルート社に
                                  よる懇談会が開催さ                           Team2: ABC
                                  れ、お互いの健闘を
                                  たたえあった。                             Our focus is on the branding strategy for the recruitment system.
                                                                      Sony succeeded in their recruitment in China since they had outstanding brand image through their excellent products.
                                                                      For our final presentation, we propose strategies in making effective branding in order to acquire highly talented com-
                                                                      pany members.




                                              分科会長メッセージ               Team3:BIBIMBAP “The optimum HRM system – THE “MELT” PROJECT”

                                                                            1. Company culture of East Asian companies – Korea, Japan and China
                                                                            2. Background and troubles for HRM system in East Asian companies
                                                                            3. Examples of HRM systems in East Asian companies
Day 5                                                                           – L.G, Sony and Lenovo
                                                                            4. The wrong approach of HRM system - Recruit
                                                                            5. The optimum HRM system - “THE MELT” Strategy
 Day5には最終報告会が行われた。「東ア                                                       6. Conclusion
ジアのグローバル企業における理想的な
人材戦略は何か?」。この問いに対し各グ
ループは各々の切り口から三様の解を導                           和田朋子
                                             東京大学 3年
                                                                                         Mentoring System                     Leadership Program                     Task Force Team
き出した。グローバルチームについて論じ
たグループはローカライゼーションの新方
策を提案。別のグループはグローバル人                            国が違っても仲間になれる、互いの長
材の育成は国籍横断型のメンター                              所を学び合うことで高め合っていける。そ
制度により実現できると主張した。                             んな自信を深めた五日間でした。課題に
入念な分析からメンター制度と評                              取り組む間も、観光や食事の時も、会話
価制度を連動させた人材戦略を                               は尽きません。異国の学生と接するとい
算出したグループは、全体優勝                               う特別な感覚でなく、まるで長年親しん
を勝ち取った。5日間で5回のフィ                             だ友達といるような感覚でした。一方で
ールドワークと5回のプレゼンテー                             中国人の熱心さ、韓国人の優秀さには
ション、毎晩遅くまで続くディスカ                             日本人にない何かを感じ、それを取り込
ッションとハードな日程を通じ、各                             みたいと強く思いました。逆に彼らは日
チームが考え抜き出した「答え」                              本人の親切さ、人を大切にする心遣いに                                    M.E.L.T
はいずれも各々の肌感覚・文化                               驚いていたようです。この絆を広げ、強く
                                             していけば将来大きな波となると確信し
                                                                                                   PROJECT
の違いを踏まえたこれまでにない
提案であった。                                      ています。


18  経済分科会                                                                                                                                                                                       経済分科会   19
環境分科会                                                                                       Day 1
                                                                                              Day1午前のディスカッションでは各国の環
                                                                                             境問題の現状を知るため、日中韓、そして
                                                                                             東アジア全体での環境問題に対しての自国
                                                                                             の視点及び他国からの視点を共有した。ま
                                                                                             ず、各班に分かれ黄砂、漂着ゴミ、越境大気
                                                                                             汚染、E-Waste、大陸進出企業による環境
                                                                                             破壊、輸出物生産に伴う環境破壊という6つ
                                                                                             の主な東アジアにおける越境汚染黄砂や漂
                                                                                             着ゴミなどの被害状況を報告しあった。その
                                                                                             後、メディアから得た他国の情報と、各国の
                                                                                             参加者から聞いた事実が異なることを実感し
                                                                                             た参加者は、環境問題の現状、およびその
                                                                                             深刻さを重く受け止め部屋に帰っても非常
                                                                                             に熱心に議論していた。 
                                                                                              夜のディスカッションでは、上記に述べた6
                                                                                             つの東アジアにおける越境汚染を例にとり、
                                                                                             被害国、加害国という視点から、越境汚染の
                                                                                             原因はどこにあるのか分析した。ここでは、
                                                                                             あえて越境汚染の解決方法を「国」レベルで
                                                                                             捉えさせた。それは、これからの議論やフィ
                                                                                             ールドワークを通じて、「越境汚染とは国レ
                                                                                             ベルで解決する問題ではなく、三ヶ国で協
                                                                                             力して解決していかなければならない問題
                                                                                             なのだ」ということへの気づきを与えることが
                                                                                             目的であった。




                                                                                 Schedule



-環境問題を
                                                                                   Day 1   ディスカッション

                                                                                           東アジア環境情報発伝所
                                                                                   Day 2
                                                                                           三菱UFJ投信
                                                                                           アドバイザリーby 吉田綾様(国立環境研究所)
                                                                                   Day 3
                                                                                           SONY




東アジアから-                                                                            Day 4   環境省




Concept                                         Day 2
             ~越境汚染~この言葉を知っているだろうか。現在日本では環境問
            題が多くのメディアで取り上げられ、エコブームにもなっている。しか
            し、越境汚染という言葉を知っている人はどれくらいいるのだろうか。中    午前中はフィールドワークとして、東アジアの環境情報の発
            国から日韓へ。韓国から日中へ。日本から中韓へ。このような国境を     信を主な目的として活動しているNGOである東アジア環境情
                                                報発伝所の事務所に伺った。ここではインプットとして越境汚
            越えた環境問題が多数存在する。黄砂、漂流ゴミ、廃棄物輸出、酸性     染の事例を紹介していただき、特にE-Wasteの問題について
            雨、企業の大陸進出汚染など越境汚染は様々だが、被害が隣の国で      詳しくレクチャーを受けた。さらに通訳の方を介して日中韓そ
            問題になっていても、あまり危機意識が持てないのが現状だ。今年の     れぞれの母国語にて議論を行ったことで、テーマについての
                                                理解をより深めることが出来た。午後は三菱UFJ投信の方に「
            環境分科会では、三カ国が共通に持つ越境汚染の問題を取り上げ、      社会的責任投資」という観点から、環境問題の解決方策につ
            三カ国でどのような協力体制を作れば、越境汚染の解決に寄与できる     いてのレクチャーを頂いた。社会的責任投資とは企業が社会
            かを考えた。環境問題には国境はなく、東アジアひいては地球全体で     的責任の観点から行う投資のことで、三菱UFJ投信では特に環
                                                境面に配慮した企業に対して投資を行っている。レクチャー後
            取り組まねばならない問題であることを未来のリーダーに認識させると    は、個人で出来る環境問題への関わり方について討論を行っ
            いうことがこの分科会の目的であった。                  た。センター帰還の道中には観光として都庁見学を行い、分
                                                科会内の親交を深めた。その後、チームごとに議論を行い、扱
                                                う事例をそれぞれ黄砂・漂着ゴミ・E-wasteに決定した。

20  環境分科会                                                                                                環境分科会   21
Summaries of The Final Presentations
Day 3                               Day 4
                                                                        Team1: Code Green “E-waste”                                                      Team2 Leaves ”Yellow Sand”
 午前中は、独立行政法                                             Day4の午前には、中
人である国立環境研究                                                              1. E-waste:                                                                      Yellow sand is a phenomenon of wind-borne soil and mineral
                                                       間報告会を行った。各分
所の循環型社会・廃棄物                                                             According to East Asia Environmental Information Express Messenger,              particles raised thousands of meters into the air in the arid
                                                       科会が行ったFW先の紹
研究センターから講師を                                                             E-waste means that “Electrical Waste such as television, a PC, a com-            regions of China. By using the technology, we can monitor
                                                       介、FWを通じた新たな発
お呼びして、day4の中間                                                           puter and an air conditioner are exported to China and the Southern              the movement of yellow sand and estimate where yellow sand
                                                       見、感じたこと、ディスカッ
発表会と最終日の最終                                                              Asian county, and by the inappropriate dismantling and processing,               comes from. The origin is concentrated into Mongolia and the
                                                       ションの進捗状況を他の
報告会に備えてプレ発表                                                             pollution are caused in that area ” (Hirose 2009).                               north-west part of China and yellow sand has serious effect not
                                                       分科会と共有し、意見交
を行った。それぞれの選                                                                                                                                              only in China but also in Korea and Japan. It can cause respi-
                                                       換を行った。午後には環
んだ越境汚染の事例の                                                              2. Why is this a big problem in East Asian region?                               ratory and eye diseases, school close and even missing people.
                                                       境分科会の最後のFWとし
背景となる問題について                                                             →People in local Chinese areas do not know this reality.                         Yellow sand is mainly caused by deforestation and desertifica-
                                                       て、環境省の岡野様、本
簡単なプレゼンを行い、                                                             →Even if they know it, they are so poor that they cannot stop this               tion. In China farmers cut trees and breed too many domestic
                                                       多様にレクチャーにお越
講師の方からアドバイスを                                                            E-waste work                                                                     animals in order to survive. Companies cut a lot of trees with-
                                                      しいただいた。岡野様には
頂いた。こうして専門家の意見を取り入れることで、各チームのア                                          →Japan and Korea prefer to export them to China.                                 out any consideration to environment issues because they want
                                    漂流ゴミの政策を、本多様には廃棄物輸出政策に関してレクチャ
ウトプットはますます洗練されたものとなった。その後講師の方によ                                         →Consumers in Japan and Korea do not want to return them to com-                 to pursue their own benefit. These kind of actions directly lead
                                    ーをいただいた。海ゴミと廃棄物輸出という具体的な問題を通して
り、E-wasteの解決方策の一つである循環型社会の形成について                                        panies to recycle.                                                               to deforestation and desertification.
                                    越境汚染の解決に向けて国家がどのような取り組みを行っているの
のレクチャーを受けた。                                                                                                                                              Current status of Chinese government is that they have
                                    か、越境汚染に関係している様々な国とどのように協力体制を築い
 午後は、SONYよりCSR部の統括部長の方をお呼びして、SONY                                       3. What are people, companies and governments’ recent actions toward             enacted law called, “Preventing and Controlling Sand”, mainly
                                    ているのかについてお話を伺った。また最後には環境省の方々を
のCSR活動についてレクチャーを頂いた。SONYでは、エネルギー                                        E-waste problem?                                                                 talking about what is their plan to deal with yellow sand. Also
                                    交えたディスカッション
や資源の消費を抑えた商品開発により、環境問題解決への寄与                                            →According to one of the famous Japanese electricity company, Sony,              it regulate about prevention and clarification of the responsi-
                                    を行いチームで創り上
を行っている。参加者は、CSRという観点からみた環境問題へのア                                         they are trying to create pollution free products (Tomita, 2009).                bility of the cause of yellow sand. Moreover, Chinese gov-
                                    げてきた解決のアイデ
プローチの方法について、より深い理解を得ることが出来た。                                            →According to East Asian environmental Information Express Messen-               ernment and an organization called, “Korea Future Forest”,
                                    アに関して活発な意見
その後は、翌日の中間報告会に備えて、チームごとに熱い議論が                                           ger, they are tying to inform this problem toward local people in China          started “Green Great Wall Project”. Even though it has some
                                    交換を行った。夜には
繰り広げられた。                                                                and trying to give much information towards these local NGOs and                 obstacles itself, they started getting good result out of it. In
                                    全員で渋谷に観光に出
                                                                        people around the world through their website (Hirose, 2009).                    Korean and Japanese government, because of their own coun-
                                    かけ、日本のお好み焼
                                                                        →According to Dr. Yoshida Aya who is a researcher at National Insti-             tries interests, their present attitude toward the problem is
                                    きを食べたり、プリクラを
                                                                        tute for Environmental Studies, the environmental researchers in the             first, donate money to China. Secondly, provide new technol-
                                    撮ったりと国籍をこえて
                                                                        institution are now trying to investigate issues and inform the research         ogy and lastly, raise fund internationally and draw international
                                    すっかり仲良くなること
                                                                        results of how we can solve E–waste problem (Yoshida, 2009).                     awareness.
                                    ができた。
                                                                        →According to the Minister of Environment, there is an International             However, there are some obstacles remaining, such as farm-
                                                                        law restriction of exporting E-waste, which is called the Basel con-             ers’ survival, companies’ greediness, the area of desert and
                                                                        vention generated in 1989. In addition, the low enhanced into force              uncertain distribution of responsibility.
                                    Day 5                               on 5th May, 1992 with 20 countries. Now, 172 parties are included:               In order to overcome these obstacles, (1) Government of China
                                                                        171+Europian Commission (Honda, Okano, 2009).                                    can help farmers to earn money, so that they will not have to
                                                                                                                                                         cut trees and they will decrease the number of its domestic an-
                                                        午前中は午後からの報告
                                                                        4. Solution                                                                      imals. It will contribute to solve desertification and deforesta-
                                                       会に向けた最終準備が行わ
                                                                        1. Japanese and Korean companies should create more pollution free               tion. (2)NGO can promote consumers not to buy self-centered
                                                       れた。バックグラウンドの異
                                                                        products.                                                                        companies’ products by publishing the reports. (3)Japanese
                                                       なる3カ国の学生が、この5
                                                                        2. More education in China, Japan, and Korea is needed.                          and Korean government should contribute more to solve yellow
                                                       日間で得たものはそれぞれ
                                                                        3. To make a good working condition for E-waste workers is necessary             sand problem. (4)Do not pay too much attention to who have a
                                                       に異なり、さらにそれをグル
                                                                        to solve health issue.                                                           responsibility, but all the actors should cooperate together in
 分科会長メッセージ                                             ープとして一つのプレゼンテ
                                                                        There are more solutions but these three points are very important ac-           order to solve the problem.
                                                       ーションにまとめることは難
                                                                        tions which we can start from today.
                日高裕紀子                                  しくも充実した作業だったよう
                                                                        Let’s make a difference!! ~Thank you for your attention~
                慶應義塾大学 3年           だ。最終報告会では「日中韓3カ国の環境分野における協力体制
                                    とは」というテーマにおいて、3つのグループから発表が行われた。5
                 こんにちは!環境分科会長       日間という短い時間でありながら、フィールドワークを通して得た知
                                    識、ディスカッションで生まれたアイデアをもとに、各グループから     Team3: 茶 LOHAS “Marine Litters”
                を務めさせていただいていた日
                高裕紀子です!私はこのフォ       具体的な案が発表された。漂流ゴミを事例として挙げたグループ                                                                                  Solution
                                    では市民・政府・企業という3つのセグメントからのアプローチによる    Introduction
                ーラムを企画するまでは越境汚                                          ・How much influence it has over the ocean and adjacent area when           ・Government---create an international legislation,the conference
                染、特に自国が他国に及ぼし       協力体制を提示した。また、別のチームではE-wasteの問題を例に                                                                              between the countries
                                    挙げ、環境問題の基となるものを探り、汚染に対する問題意識を高      the garbage was thrown in the sea and drifted into the coastal line?
                ている汚染に関してほとんど何                                          ・Definition---Marine debris, also known as marine litter, drifted          ・Companies---enhance the technology of recycling(green plastic)
                も知りませんでした。しかし越境     めそこから行動へ移すこと、そのことによりさらに意識を高めるという                                                                                          use the Eco-fund(the UFJ,we visited in the field work,is
                                    好循環を生み出す重要性を示した。黄砂を取り上げたグループで       garbage is human-created waste that has deliberately or accidentally
 汚染は日中韓が共通に抱えている問題であることを知り、相                                            become afloat in a lake, sea, ocean or waterway.                           doing business                                 called Eco-fund)
 互に影響を及ぼしあっている国々の学生が顔を合わせて話し        は、技術協力や、環境基金の設立、国際的な法制度による課題抑                                                                                  ・Citizen---volunteer activities(the Day we students pick the gar-
                                    制を提示した。質疑                           Body
 合うことは越境汚染の解決の第一歩だと信じてこの分科会を                                            ・Damage---Economical, Political, Social                                    bages on the seaside     up---”Blue Ocean Day” )
 創ってきました。フォーラムで、対立の起こる議論になるかと心      では、越境汚染が                                                                                                       education(by NGO)
                                    重大な問題でありな                           (700,000ton of trash being drifted into the Japanese side in a year.)
 配していましたが、実際フォーラムの議論の場には、協力方                                            ・Cause---Geographical factor (the current) The lack of government          Websites and blogs
 法を模索している三カ国の学生がいました。そして将来各国        がら、依然として広く                                                                                                     The sea belongs to all human being not just to a country the citizen
                                    知られていないこと                           politics people’s behavior (tourist etc...)
 を背負っていくであろうリーダーの卵に、五日間苦楽を共にし                                           ・Situation                                                                 of which throw garbage into the sea.
 た隣国の仲間の国の環境を守ろうという意識を芽生えさせるこ       への対策案を問うも                                                                                                      →We South Asian countries(not only our three countries but also all
                                    のが多く、環境に関                           ・Difficulties---Origin (difficult to identify) Material (so many kinds
 とには大きな意味があると感じました。このフォーラムを通じて                                          and huge) Amount Cost( need to a large amount of money)                    of the countries in South Asia) have to cooperate with each other!
 環境について本気で語り合った学生が将来環境の分野を東         する報道や教育な
                                    どによる意識レベル                           Responsibility (no countries want to take the responsibility)
 アジアで協力して大きくリードすることを楽しみにしています。                                          →Who is the victim?---the attitude of thinking their own countries
 最後に環境分科会に携わっていただきましたたくさんの方         からの解決案などが
                                    出された。                               just as victims is wrong since all countries are affecting each other.
 々、本当にありがとうございました。                                                      (“Only my country is the victim!!!”is wrong.)

22  環境分科会                                                                                                                                                                                             環境分科会   23
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Leaf2009_Report

  • 1. LEAF2009 東アジア国際学生フォーラム 日本セッション最終報告書 LEAF日本実行委員会
  • 2. CONTENTS 代表挨拶  今、東アジアは新しい局面を迎えています。 ワークの軽さを生かし、課題解決に向けたアク 1.代表挨拶 日本では鳩山政権になりにわかに熱を帯びる「 ションを着実に行なっていきます。それは小さ 東アジア共同体構想」ついに中国は日本を抜 な動きかもしれません。しかし小さなゆらぎが大 2.LEAFコンセプト き「世界第二位の経済大国」へ。積極的なFTA きなうねりを生み出し、次第に大きな波となるよ 3.LEAFの歴史と活動紹介 交渉により経済力強化を進める韓国。 うに、日々の積み重ねがやがて東アジアを変え 4.LEAFフォーラム2009コンセプト  今まで歴史・政治的な背景から東アジア圏で る大きなムーブメントになるとLEAFメンバーは は、常に気持ちの側面を全面に出した「相互理 信じています。 5.フォーラム全体の流れ 解」の重要性が語られてきました。しかし、未来  本報告書は2009年11月に行なわれたLEAF 6.事前勉強会 へ向けて動き出した東アジアに必要なことは、 FORUM2009日本セッションを総括するもので 7.シンポジウム 協力関係により相互にメリットを生むことのでき す。これを読んだ方が少しでもLEAFの「本気」 る「共同利益」関係ではないでしょうか。本来は 感じ、一緒に活動していく仲間となるきっかけと 8.経済分科会 目標が定まって初めて、お互いを 理解しようと なればうれしく思います。 9.環境分科会 努めるはずです。 10.メディア分科会  2007年度に創設されたLEAFは今年で3年 目を迎えます。LEAFでは東アジアにおける意 11.文化交流会 識の高い学生のネットワークとして、未来に向 12.写真集 け、真剣に東アジアの成長戦略を描いていき LEAF日本実行委員会代表 13.参加者からのメッセージ ます。 東京大学   また、机上の空論だけではなく、学生のフット 林達 14.社会人からのメッセージ 15.データ集 16.助成団体・協賛企業一覧 17.スタッフ紹介  The world today is inflicted by precarious ities as well as conflicts between our countries. 18.アート担当スタッフ紹介 economy and polluted environment. The recent But this is not what we were there for! We were economic tsunami has revealed many hidden there to discuss about a bright future of our problems in the financial world, and that calls region with the co-operation of all our three for new solutions. As a result, we can already countries; we were there to put away differ- see a sign of gradual shifting of economic bal- ences and seek common ground; we were there ance to the east. Nevertheless, despite the fast to be creative and pragmatic. I strongly believe economic growth in some parts of the world that one day when we become the leaders of our such as the East Asian region, our environ- own societies, we will all work together again to ment is at the same time seriously polluted due realize what we have discussed today. to industrialization and development, and now  Furthermore, I would like to remind everyone people are facing pressing demand to effectively that we are the ones to shoulder the future re- deal with these issues. I am glad that we have sponsibilities of our own fields; thus our unison included these topics in our subjects of LEAF will certainly shape a better tomorrow. session. I am sure that the synergy among the  Finally, I want to express my heartfelt participants from the three different cultures gratitude to the student organizers of the host have already bought forth opinions with origi- country and all the individuals and organizations LEAF中国実行委員会代表 nality. that have given their help to make this confer- 北京大学  When I look back what we have experienced ence possible and successful; and I hope our Joanna Wei during the 7 days, I see a lot of cultural similar- deeply friendship will last forever. Thank you.  It was my first time to participate in a forum. I was kind of nervous at the first time because I didn’t know how I could express my feelings and also it was an op- portunity abroad. But I started to get courage to speak every day, speaking with wonderful partners from China, Japan, and Korea. I learned that there were many dif- ferent aspects of thinking in East Asian issues but we had one thing in common and it was the most impor- tant thing. ‘We should cooperate to make better East Asian Future’. It was so wonderful to know people from neighboring countries and I had learned a lot from them. I felt that I was living in a small place and thinking so small. It was a great chance to broaden my thoughts. I LEAF韓国実行委員会代表 hope that we meet again in a near future and also LEAF 成均館大学校 will keep on until it makes more peaceful and friendly Bo-hyun Kim East Asia. Well done LEAF members and staffs~!! 02  CONTENTS 代表挨拶   03
  • 3. LEAFコンセプト 東アジア 進む東アジア共同体構想 成長を続ける東アジア Our Mission 課 東アジアの成長のために、 今こそ課題解決に向けた動きを。 東アジアの 課題とは  多くの可能性を秘める東アジア、しかしそこには多くの課題が存在することも確かである。 政治、経済、環境、エネルギー、食料…これらの問題は以下に起因すると我々は考える。 題 -東アジアで協力しなければならないという「危機感」がない。 -日中、日韓、中韓、などの2国間での関係が良好ではなく、 世界の中の東アジア 地域としての連帯感がない。 -世代・各分野を横断した交流の絶対量が少ない。 -協力関係を結びたいと思ってはいるが、実行力を伴わず、 影響力のあるネットワークを築けていない。  世界人口の約6割を占め、EU・NAFTAを上回る成長率で 世界経済の一角を担う東アジア。21世紀の世界を考える 際、東アジアは間違いなく主役となる存在である。また、世 今、何が必要なのか 界の中でも 多様な文化、価値観、社会構造が密集している 今 地域であり、 多様性を前提にこれからの世界をリードしてい く地域であると我々は考える。 上記課題を解決するために、私たちLEAFは以下を宣言する。  LEAFの本気宣言   「東アジアの未来を担うリーダーとして、1国や2国間の枠組みを超え、 本気で東アジアの課題解決、持続的成長を考えていく。」   「学生だからこそできる『アクション』を通じて、 東アジアの課題解決・持続的成長を本気で実現していく。」   「意識の高い東アジアトップ層のネットワークを形成し、 東アジアを動かしていく。」 04  LEAFコンセプト LEAFコンセプト   05
  • 4. OUR HISTORY 年間活動 2007年10月LEAF日本実行委員会発足 東アジアの課題解決という目的のため、LEAFはフォーラムの他にも様々な活動を展開している。  北京大学学生と同大学留学中の日本人学生と LEAF組織図 ここでは、その一部を紹介する。 の間で、今までにない、学生中心の東アジアフ ォーラムを開催しようという壮大な計画が立ち上 がった。当時の代表であった富田(東京大学公 代表                    留学生企画 かむかむじゃぱん 共政策大学院)が同大学の友人を誘い、他団体 の有志を募り、留学生寮などに訪問するなどして 企画局            LEAFでは、約2ヶ月に一度、留学生交流会を開催している。  2008年観光庁が発足し、2010年に訪日外国人数1,000万人を メンバーを集めた結果、東アジアから世界を変え  主にフォーラムの各分科会 本やテレビ、そしてネットで知る東アジアはその本当の姿のほ 目指す計画が発表され、外国からの観光客流入による国内経済 たいというアツい想いを持った学生が10名集ま 活動、シンポジウムのプログ んの一部に過ぎない。もっと身近で東アジアの国々の文化に の活性化に期待が寄せられている。 り、LEAF日本実行委員会が誕生した。結成当初 ラム内容を企画、運営する。 触れ、その人々と交流する場は東アジアをつなぐためにとて  特に東アジアからの観光客は全訪日外国人数の75%にのぼ は人数も少なかったものの、自然と志をもった仲 も重要である。留学生交流会では、日本の大学生と、日本で り、その消費力の高さから各地で誘致合戦が始まっている。 間が集まり、フォーラム開催時にはスタッフ数20 渉外局 留学する中韓の学生たちを招き、料理、スポーツ、観光とい LEAFでは東アジア各国学生・企業とのネットワーク、国内留学生 名を超える、大規模な団体に成長していた。  LEAFの活動に必要な った様々なイベントを通して、文化交流を深めることを目標と とのネットワークを生かし、自治体・企業に観光客を誘致する手助 お金を集める。企業を訪 している。留学生交流会は単なる文化交流の場ではなく、交 けをしている。 2008年5月 LEAFフォーラム2008 日本セッション 問し、LEAFの活動にご協 流会を通して、東アジアの国々と人々に更に関心や興味を持  具体的には飲食店メニューの多言語化や受け入れマニュアル 力をいただける方を増や ってもらい、東アジアの未来のために何ができるのか、などと の作成、海外へのプロモーションなどを行い、産官学連携プロジ  日中韓各国から論文試験、語学力検査により す。LEAFの活動と社会人の いったことを考えるきっかけを与える場でもある。留学生企画 ェクトとして自治体・企業様と連携し、実績を挙げている。 選抜された、総勢54名の精鋭たちが東京に集結 方をつなぐ役割を担う。 は、“Linking East Asian Future”というLEAFの目標を、最も身 また観光という交流を通じて、日本をもっとよく知ってもらうことも目 した。LEAF初となるこのフォーラムは、「東アジア の課題を解決し、世界の持続可能な発展に寄与 近で実現できる場であるといえるだろう。 標としており、2009年夏には日中観光フォーラムを主催。中国の する」をテーマに開催された。初日に行った公開 広報局 大学生に日本の新たな魅力を紹介した。 シンポジウムには前東大総長の小宮山宏氏や日  LEAFの活動を対外的に 本IBM最高顧問の北城恪太郎氏らが訪れ、300 情報発信する。テレビ、ラジ 名以上の来場者が集まった。フォーラムでは、環 オ、新聞などにアプローチし 境、経済、食料の3つのテーマに分かれ、参加者 LEAFの活動を広める。また が官公庁や時代の先端を行く企業を訪れるととも フォーラムやシンポジウムな どのイベントの告知を行い、 LEAF-SNS FEAL に、5日間の白熱した議論を重ねた。その成果は http://bbsee.info/linker/ 最終報告会で発表され、会に訪れた教授陣や実 参加者募集、参加者選考、 参加者対応などを行う。  LEAF-SNSは、主にLEAFの企画に 務家を魅了した。 参加していただいた日中韓の学生を中 FEALは「日中韓のことをもっと知りたい! 2008年11月 LEAFフォーラム2008 心に公開されているLEAF内で独自に 」という多くの学生の声をもとに、LEAF内 中国セッション 海外対応局 開発されたSNSである。LEAFSNSの目 で独自に創られた日中韓交流掲示板で  中国・韓国委員会とプログ 的は主に以下の2つである。1つは、フ ある。FEALの目的は主に以下の2つであ  日本セッションに続き、日中韓各国から選抜さ ラム内容、参加者選考、航空 ォーラムなどの企画の当日の質を高め る。1つ目は、フォーラムやその他の企画 れた学生が北京に集結した。 「文化」というテー 券の手配など3カ国で関係す るための事前交流・事前勉強の場の提 で育まれた絆に留まることなく、より幅広い マに対し3ヵ国の共通点、相違点を探るそれぞれ る事柄の連絡・調整を行う。 供であり、2つ目は、企画後にも続く継 ネットワーク形成の場を構築することであ の立場に分かれ、フィールドワークや専門家へ 続的な人的ネットワークを構築できる場 り、2つ目は、近い国同士とはいえ容易に のヒアリング、ディスカッションを通してテーマを 財務局 の提供である。日中韓の学生が忌憚な 知ることのできない、各国の街角の話題、 深めていった。最終報告会では中国古来の楽  財団に活動内容を申請し、 く議論できる場を提供し、東アジアの課 流行などを互いに発信しあう交流の場の 器である「二胡」と日本舞踊を融合させるというユ 資金を集める。LEAFの物 題解決に寄与することを目指す。 提供である。日中韓の学生が気軽にコミュ ニークな発表や3カ国の女性進出の違いとその 品、資金の管理を行い、フォ ニケーションできる場を提供し、真の相互 解決策を提示した発表など、未来の3カ国の文 ーラムのための予算、決算 理解を目指す。 化像が垣間見られたようであった。 を行う。 2009年8月 日中学生観光フォーラム ロジ局             フォーラムの運営を統括す  LEAF中国実行委員会とは異なる、新たな中国 る。フォーラム全体のタイムラ の学生団体ISOから、共同企画の申し出を受け、 このフォーラムが行われることとなった。LEAFと インを決定し、各コンテンツ、 ホームページ ブログ 各分科会の当日の動きを統 http://blog.livedoor.jp/leaf_japan/ しても、東アジアにおける組織ネットワークを拡 括する。  LEAFのネット上の顔である公式HP。 大していくことは重要なことであると判断し、新た 活動実績や、企業のトップの方々など  LEAFではメンバー全員が担当し、定期 なるフォーラム開催を決定した。フォーラムは観 内務局 社会人からのメッセージ、スタッフ紹介 的にブログを更新している。内容はLEAF 光庁や墨田区、台東区の協力を得て東京で開  各局の仕事の進捗状況を などを掲載している。 の活動報告から、スタッフの私見までさま 催され、観光庁や各区のアドバイスを受けなが 逐次把握し、LEAFの運営  フォーラムや留学生交流企画につい ざまだ。このブログの目的は、 3つある。 ら、観光についてさまざまな側面から議論を行っ 全体のスケジュール、メンバ ては、数多くの写真も掲載している。 まず、幅広い学生に、LEAFスタッフある た。最後のプレゼンテーションでは、日中の観光 ーのモチベーションなどを管  ブログとの連携により、毎日多くのペ いは参加者としてLEAFに関わることへの 地の差異や、観光客のニーズを探りながら、外 理する。各部署の動きを全 ージビューがあり、公式HPを見てLEAF 興味を抱いてもらうきっかけにすること。次 国人観光客を魅了するプランの発表を行い、集 体で共有する場として、週に に興味をもち、フォーラム参加や、スタ に、LEAFに共感してくれる社会人の方 まった行政関係者も真剣なまなざしで発表を聞 1度のミーティングを取りまと ッフを希望する人も多い。 々に継続的に、あるいは、新たに協力・協 いていたようだ。 める。 賛して頂くきっかけにすること。最後に、ス タッフ同士口では言いにくいことでも、ブロ グを通して想いを発信し合うことでLEAF 内の風通しを良くすることである。 06  Our History 年間活動   07
  • 5. LEAFフォーラム2009コンセプト ネットやテレビでイメージはもっていたけど、 実際に話してみると全てが新鮮、 それが面白い。 これだけインターネットが便利になり、 持続性のあるフォーラム。 海外旅行も気楽に行けるようになり、 このことをLEAFは常に意識している。 大学ではまわりに留学生が増えているのに、 一つのフォーラムを開催して満足する。LEAFはこれを最も嫌う。 海外の人と面と向かって話す機会が全くなかった。 フォーラム会期を過ぎると、参加者は日常の生活に戻る。しかし、そこは切れ目ではない。 そんな時にLEAFとの出会いがあり、 LEAFの“L”はLinkingの頭文字。“つなぐ”ことを考える。 そしてLEAFでの出会いがあった。 持続性が重要だと考える。 東アジアをつなぐ 発展性×持続性 友だちになれれば良いと思っていた。 発展性のあるフォーラム。 仲良くなって、 このことをLEAFは常に意識している。 今後も話せる仲になれれば十分だと思っていた。 フォーラムの中に可能性を探る。フォーラムの結果に次への可能性を探る。 同じことを繰り返すことで満足しない。 東アジアの環境問題を話した。 LEAFの“F”はFutureの頭文字。“未来”を考える。 メディアの課題を話した。 発展性が重要だと考える。 人材戦略の可能性を話した。 お互いに知らないことを伝え合った。 本気で話した。本音で話せた。 “友だち”になれた。 東アジアがつながる。そう実感した。 08  LEAFフォーラム2009コンセプト LEAFフォーラム2009コンセプト   09
  • 6. What's 中間報告会? フォーラム全体の流れ  今フォーラム初めての試みであるこの報告会 は各分科会から1チームずつ選出、3部屋に分 かれプレゼンの中と発表を行い、情報、問題意 識の共有や質疑応答によるフィードバックを目 的とした。最終報告会では時間的制約等から 十分に共有できない各分科会のフィールドワー クやディスカッションの進行状況等も質疑応答 Before the Forum を通してできる。また、最終報告会と違い、少人 事前勉強会 数、フォーラム関係者のみの会であるため分科 アイスブレイク 会を越えた交流も気軽に参加者は楽しんだ。 DAY4 Whats アイスブレイク? 各分科会活動 中間報告会  初顔合わせの夜、参加者たちの顔 には期待とともに不安や緊張が伺え る。そこで、これからの5日目に備え て、参加者たちの緊張を解きほぐし、 彼らがお互いについてよく知り合える よう、アイスブレイクとして、全体で軽 いゲームを行った。ゲームの種目は「 人間ビンゴ」。ビンゴゲームを自己紹 介に応用したものである。短い時間 ではあったがゲームは盛り上がりを見 DAY1 せ、参加者の中には若干打ち解けた 雰囲気が流れた。これから、一年で シンポジウム DAY5 最も長い5日間が始まる。LEAF200 参加者顔合わせ 最終報告会 9フォーラムの幕開けである。 Farewell Party What’s Farewell Party?  LEAFフォーラム最終日の夜は「フ ェアウェルパーティ」で締めくくる。オ リンピックセンター内のレストランにお いて立食形式で行われたパーティ。 顧問の出井先生、山本先生と共に、 参加者やスタッフの皆で五日間のお DAY2 互いの健闘を称えあい、苦楽を共に 各分科会活動 過ごした仲間との最後の交流を楽し んだ。会場は終始、国境を越え信頼 関係を築き、東アジアの将来により希 望を見出した学生の笑顔で溢れてお DAY3 り、最後の最後まで別れを惜しむ姿 各分科会活動 が見受けられた。 文化交流会 After the Forum 観光 参加者見送り 10  フォーラム全体の流れ フォーラム全体の流れ   11
  • 7. 事前勉強会 母国語の異なる中国・韓国の参加者との議論にあたり、 Oct.17 第一回事前勉強会 日本人参加者の協力は不可欠である。 @東京大学公共政策大学院演習室 間の交流を目的とした事前勉強会を行った。内容は以下の通りである。 Oct.31 第二回事前勉強会 13:00~18:00 @オリンピックセンター センター棟401号室 16:00~19:00 LEAF団体説明 ディベート講座 懇親会  これから中国・韓国の参加者と対面する日本人参加者に対して、中国人・韓国人と接するに際して心得ておくべきことをテーマにレクチャー を行った。中国に関しては、外務省大臣官房審議官の井出敬二氏に、韓国に関しては外務省経済局アジア太平洋経済協力室APEC担当  LEAFの組織や活動、今回の日  過去に日本一のディベート団体に所属し、  様々な想定外トラブルが予想される中、 交渉官實生泰介氏に、それぞれ講演をして頂いた。講演後、参加者と両氏との懇親会が行われ、中国・韓国に関する知識を深めた。 本セッションの説明を行い、日本セ 就職活動においても、グループディスカッシ 開催国である日本の参加者の絆は、フォ ッションの全体像を概観。また各分 ョンでは無敗という経歴を持つLEAFスタッ ーラムの成功を大きく左右する。フォーラ 科会ごとに、それぞれ基礎的な知 フが、一般的な議論の行い方、議論におけ ムに全く関係のない話題も含め、互いの 井出 敬二氏 實生 泰介氏 識をインプットするため、議論やビ る戦術についてレクチャーを行った。「砂漠 親睦を目的とした食事会を開催。初対面 デオ視聴などを行った。 に不時着した乗客が生き残るためには?」と であるにも関わらず、東アジアの問題につ 日本外務省大臣官房審議官 外務省経済局アジア太平洋経済協力室 いうテーマをもとに、その解決方法を全員で いて熱く語り出すが参加者も散見され、フ APEC担当交渉官 話合った。「なぜそのように考えるのか?」「 ォーラム参加への意気込みを感じた。ま 1980年 4月 外務省入省 初めの意見と食い違っていないか」といった た、交流会後も継続的に問題について話 1981年 6月 在アメリカ合衆国日本 事を意識して話すことによって、論理的思考 し合う事ができるよう、LEAF独自のネットワ 国大使館 外交官補(在外研修) 方法を学ぶ。これは、議論になれている中 ーク「LEAF SNS」を使って、参考図書や 1983年 6月 在ソ連日本国大使館 国・韓国の学生に日本人が迫力負けする事 有益な情報を教え合った。そのネットワー 外交官補(在外研修) がないよう、議論の戦術を身につける意図で クには中国・韓国の学生も参加し、フォー 1984年 6月 在ソ連日本国大使館 ある。一部英語での議論も差し挟み、フォー ラム開催までには、3国の学生全てが議論 二等書記官 ラム本番さながらの雰囲気となった。 をするに足る知識を獲得した。 1985年 7月 情報調査局分析課、 経済局国際経済第二課首席事務 官、欧亜局ソ連課課長補佐、総合外 交政策局総務課首席事務官歴任 1994年 7月 OECD日本政府代表部 一等書記官 1991年 4月 外務省入省 1997年 7月 在ロシア日本国大使館 参事官 1992年 6月 在大韓民国日本国大使館 外交官補 2001年 2月 アジア大洋州局地域政策課長 (在外研修) 2002年 2月 経済局開発途上地域課長 1994年 6月 在アメリカ合衆国日本国大使館 外交官補 2004年 2月 在中国日本国大使館公使一等書記 (在外研修) 2007年 7月 大臣官房審議官 1995年 6月 大阪APECプレス準備室 1995年12月 在大韓民国日本国大使館 二等書記官 1998年 1月 総合外交政策局安全保障政策課  1999年 4月 課長補佐 2000年 7月 大臣官房総務課 課長補佐 2001年 7月 北米局日米地位協定室 課長補佐 2002年 9月 アジア大洋州局北東アジア課 課長補佐 2003年 9月 首席事務官 2005年12月 在アメリカ合衆国日本大使館 一等書記官 2008年 1月 参事官 2009年 1月 経済局アジア太平洋経済協力室  APEC担当交渉官 12  事前勉強会 事前勉強会   13
  • 8.  エアバス社は元々はヨーロッパで設立された  アジアと正面から向き合う時代 シンポジウム が、現在では80以上の国で構成され、航空機 メーカーで世界のトップシェアを誇るに至る。こ れは東アジアでも応用できるケースであり、共 に入った。欧州統合にはまず官 僚とメディアが反発したが官僚 に「ヨーロッパ派」が増えて政治 通利益に向かって国家間で手を取り合ってビ 家を後押しした。議会人や文化 ジネスを展開することについての展望は非常 人、学者の影響もきい。アジア 1st PART: に大きいものだと考えることができる。 にもそうした運動を作ることが必 要。大学の単位交換プログラム “Make the vision, take the action” ■グレン・S・フクシマ■ エアバス・ジャパン代表取締役社長 (EUではエラスムス計画)に非 常に期待している。 大きな展望を持っている東アジア。東アジアで協力していくために、今何が必要な 米国カリフォルニア州で生まれ、1972年にスタ のか。それぞれが活躍される分野からお話いただいた。 ンフォード大学を卒業後、ハーバード大学のビ ■脇阪 紀行■  ジネス・スクールおよびロー・スクールを卒業。ロサンゼルスの大手法律事 朝日新聞社論説委員 務所で弁護士として活動した後、1985年に米国通商代表部に入省、1990 京都大学法学部卒。1979年入社。松山、和歌山両支局、  東アジアには、政治的・経済的ガバナンスの問題、非伝統的安全保障課題が 年にかけて対日・対中通商政策の立案、調整、実施を行った。1990年以 大阪経済部を経て、外報部に移り、アジア総局(バンコク)、 存在する。このリスクを最小限にするため、貿易・投資という機能についての多 降、日本AT&T株式会社副社長、アーサー・D・リトル(ジャパン)株式会社 ブリュッセル支局などで勤務。バンコク駐在時にカンボジア 国間経済連携の枠組み、安全保障については二国間の安保体制(日米など) 代表取締役社長、日本ケイデンス・デザイン・システムズ社社長および会 紛争やベトナムの市場開放を取材。ブリュッセル駐在時に に加え、三カ国間(日・米・中や日・中・韓)の信頼醸成の枠組み、6者協議、非 長、日本NCR代表取締役共同社長などの要職を歴任後、2005年より現 は、欧州連合の中東欧諸国への拡大を見聞した。2005年 伝統的安全保障についての東アジア協力体制などの重層的枠組みを構築して 職。1993年から1999年にかけて在日米国商工会議所(ACCJ)副会頭およ から現職、アジアや欧州などを担当。 いくべきである。 び会頭を務めた他、現在、米国外交評議会委員、公正取引委員会独占 禁止懇話会委員、経済同友会幹事など多数の委員も務める。 ■田中 均■ ((財)日本国際交流センター シニア・フェロー、東 京大学公共政策大学院特任教授) 府立洛北高校を経て、1969年京都大学法学部卒業 2nd PART: 後、外務省に入省。1972年オックスフォード大学修 士課程修了。在英大使館公使、在サンフランシスコ 総領事、経済局長、アジア大洋州局長、外務審議 “School days 官などの経歴を持つ。著書に、『外交の力』(日本経 済新聞出版社、2009年1月)、『プロフェッショナルの    of the panelists”  「講演者の素顔に迫る」というテーマの 交渉力』(講談社、2009年3月)等がある。 下、学生時代の話を伺った。趣味やサーク ル活動の話から、恋愛の話まで、幅広いト  NAFTA、EUに勝る人口を誇るASEAN。しかし ピックについてのお話を聞き、講演者の意 名目GDPはEU・NAFTAの約12分の1、貿易も約 外な素顔を垣間見ることができた。 3分の1と低いのが現状である。今後は、日中韓協 力を拡充し、『チェンマイ・イニシアティブ(CMI)』の 多角化とアジア債券市場の創設を推し進め、地域 統合プロセスの新たな一歩を促すことが肝要だ。 3rd PART: シンポジウム企画長 “To be a new leader of ■谷口 和繁■ 慶應義塾大学 4年 世界銀行駐日特別代表           East Asian Future” 岡野真弥 1977年東京大学法学部卒、財務省に入省。81年 これからの東アジアを率いるリーダーに求められるものとは? LEAF 日本セッション2009  スタンフォード大学にてMBA取得。主に国際金融、 国際課税、組織管理の3分野を経験。国際金融では開発金融政策、外国為替 現代のリーダーが未来のリーダーに期待するものとは? 「自分の言葉を持ちたい」 公開シンポジウム 市場などの他、IMF審議役として4年間出向。国際課税では主税局国際租税課 長、国税庁審議官を歴任、組織管理では、福岡国税局長、国税庁人事課長な (コミュニケーション)  シンポジウムで講演してく 『つなぐアジア、つむぐ未来』 ど。また中近東政策(外務省出向)などにも関与。国際交渉、協議、知的支援な それぞれの国の文化的背景、習慣を理解してから外国の人々と接す ださった方々のお話を聞い どの目的で、50カ国以上を訪問。2008年から現職。世界に貢献する世界銀行職 るのはもちろん、根本的に全人格にとって大切にするべきことは2つ   -21世紀を生きる若者へ- 員(ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー)を募る活動にも力を注いでいる。 ある。第1に自分の信頼性を確立すること。相手のことも理解し、言葉 ていて何よりも強く思ったこと です。どんなに高尚で論理的な言葉を話しても、そこに魂 に一貫性をもたせること、原理原則は譲らないこと。第2に正しい戦略 や情熱が込められていなければ人を動かすことはできない  東アジアの協力関係の重要性は痛感しているが、同時に、クリアな目標・目的 を持つこと。自分が代表する国家の利益と相手国の利益の双方を満 と思います。外交、政治、ビジネス、金融、マスコミ、それぞ がない壮大なビジョンを抱くことには不安も感じている。また、東アジアにおける たすウイン―ウィンの戦略を持つこと。 れの分野で活躍されている人達だからこそ、言葉に深みと 政治課題の解決に努めることは歓迎すべきことだが、アメリカを除外した形で行 実績からくる自信、何より魂が宿っているように感じました。  シンポジウムでは、企画を練り、講演していただきたい方 国際社会で活躍していく上で必要な うことには疑問を抱いている。包括的で、協同的な努力こそが長期的な東アジア (ビジョン) にアポを取り、訪問してプレゼンし、共感してもらうという作 地域の繁栄を約束してくれるだろう。 まず自分の問題意識をもつこと。これがなければ日常はただの風景 リーダーシップとは? 業を繰り返してきました。ここでも、どんな想いでこの企画 として流れていってしまう。問題意識を持ったら、自分がそれに対し 東アジアで協力することの重要性とは? ■ロバート S. ルーク■ て何ができるのか、自分の立ち位置を時間的・空間的に理解すること が生まれ、どんな想いで今まで企画を練ってきたのか、そ 在東京米国大使館政務担当公使 れは目に見えない、言葉に込められたエネルギー、その 世界の中での東アジアのあり方とは? が大切。そのために歴史を勉強し、世界中のことを学ぶ姿勢を大切 人のかもし出す空気から何よりも目の前の人の心を揺さぶ 1982年国務省入省。現在、公使参事官の職位。ヨ 学生のうちから踏み出せる一歩とは? にすること。 ーロッパに二度、日本及び中国にそれぞれ三度の勤 るものになるのではないかと思います。私たちシンポジウム 将来を担う学生へ、 務経験を有す。東アジア地域の政治経済を専門とす 企画班の「言葉」が講演者の心を揺さぶり、講演者の方々 る。日本語、中国語に堪能。四ヶ国語を話す。 (アクション) の「言葉」が聴衆の心を揺さぶる。そんな素敵な循環作りに 各分野を率いる方々からのメッセージ。 在パリ経済協力開発機構(OECD)、国際エネルギー どんなに苦心して作られ、格調高く、魅力的な戦略でも、それが実行 貢献できたことを大変嬉しく思います。 機関(IEA)、核エネルギー庁(NEA) 、 に移されなければ全く意味をなさない。完全な戦略を待っていたら、  今回のシンポジウムで講演してくださった方々、お越しく 米国代表部 経済、環境、科学、技術担当公使など 失敗に終わることが多い。日本人は失敗することを特に恐れているの ださった皆様、そして一緒にここまで努力してきたLEAFの を経て、2009年9月より現職。 で、リスクを取る勇気を持つべきである。 仲間たち、ありがとうございました! 14  シンポジウム シンポジウム   15
  • 9. 経済分科会 Day 1  午前は、まず初めに自己紹介を含めた簡 単なアイスブレークを各チーム内で行い親睦 を深めた。続いて本分科会の目的、活動内 容やスケジュールを確認し、その後、人材戦 略の一般理論に関する抜き打ち小テストが 行われた。フォーラム前に伝達された予習内 容の理解度の確認と、これから始まる5日間 の真剣な議論のスタートを肌で体感してもら うためである。テスト後には人材戦略の基礎 知識の習得のための講義がなされ、午前の 部は終了した。 午後は、LEAF主催のシンポジウムを聴講 し、続いて東大本郷キャンパスを散策した。 夜の部では、参加者による「自国企業の特徴 及び主な人材戦略の紹介」というテーマのもとでのプレゼン大会 が実施された。発表での質疑を通して、企業の具体的な人材戦 略に親しみ、アジア企業の人材戦略についての知見を深めた。 -東アジアの 最優秀人材を Day 2  午前は、本分科会との連携先企業である株式会社リクルート に足を運び、リクルート社の企業概要及び人材戦略の紹介をし ていただいた。その上で、リクルート社が抱える、海外進出にお ける人材戦略の課題点を提示してもらい、参加者たちで課題の 確保せよ!- 解決策についての議論をおこなった。 午後は株式会社P&Gにてフィールドワークをおこなった。世界 屈指の人材戦略を持つといわれるP&G社の人事部の方とのセ ッションを通じて、P&Gの人材戦略の成功要因についてのヒアリ ングをおこなった。 夜は都庁を観光するために新宿へ。都庁の上階から見える夜 景に刺激され、多くの参加者が自国の恋愛事情について語りは じめ、想定外の異様な盛り上がりを見せた。 Concept  今日、個人の生活は一国内で終結しなくなり、ヒト・モノ・カネはボー 宿泊先帰宅後、再度議論の時間へ。フィールドワークで得た知 ダレス化を始めた。このようなグローバル化に伴い、企業の活動ももは Schedule 識をもとに、東アジア企業の人材戦略のあり方を、具体的なア ジアの企業であるリクルート社の抱える課題への求解を通して や一国内では収まらなくなった。そして、企業を構成する人材も多国籍 考察した。 化が進み、各グローバル企業は、国籍を問わず優秀な人材を求めるよ レクチャー Day 1 うになった。このような状況の中、東アジアの最優秀人材は欧米企業に プレゼンテーション 流出してしまっている。我々は、大きな原因の一つとして、グローバル Day 2 リクルート P&G 展開を目指す東アジア企業には多様な価値観を持つ人間をうまくマネ デロイト・トーマツ・ ジメントするシステムが欠如しているのではないか、と考えた。そこで、 Day 3 コンサルティング 本分科会では今後グローバル人材マネジメント制度を強化しようとして 経済産業省 いる企業として「リクルート」を取り上げ、彼らに対する理想的な人事制 Day 4 リクルート 度の在り方を提示することで、東アジアの企業が世界を相手に戦って いくために必要な人材マネジメントの在り方について考えてゆく。 16  経済分科会 経済分科会   17
  • 10. Summaries of The Final Presentations Day 3 Day 4 Team1: Unagi  午前は、リクルート  Day4はまず経済 社により提示された 産業省へフィールド 課題の解決策を求 ワークに行った。国 The HRM system is mainly composed of 4 sub-systems; Vision and Strategy めて再びチーム内で の視点からのマクロ ディスカッションをお な人材戦略の課題 1.Recruitment and talent arrangement system こなった。現時点で と、その解決に向け 2.Evaluation and performance management system Organization Structure の解決策の仮説を各 ての国家としての戦 3.Salary and financial reward system チームでひとまず構 略のヒアリングが主 4.Learning and talent development system 築した。 な目的である。 Evaluation System その仮説を検証す 昼は全分科会を交 The purpose of the HRM system is, to promote the るため、午後は経営 えたフォーラムの中 execution of the company’s whole management strategy コンサルティングファ 間報告会が行われ and to bring up a talent from a long-term aspect. ームのデロイト・トー た。報告と質疑を通して、他の分科会の参加者からのフラットな意 マツ・コンサルティン 見と、学生たちの生の声を取り込み、仮説の更なる洗練化をおこな Recruitment System HRM System Financial Reward System グ(DTC)社へ向か った。 った。各チームがそ 夕方には再びリクルート社を訪問した。ここで、いよいよDay2で提示 れぞれの案を発表し、DTC社のディレクターである山本様に各チ されたリクルート社の人材戦略上の課題に対する解決案を各チー ームの仮説の妥当性を経営コンサルタントの視点から検証してい ムが順番にリクルート社の人事部に向けて発表した。リクルーティン ただいた。 グ戦略としてのビジネスコンテスト開催策や、グローバル人材育成  引き続き山本ディレクターから、グローバル人材戦略の最前線の のための能力開発制 Talent Development System 事情についての概観を説明していただき、最後に参加者からの質 度などといった解決案 問タイムへ。最前線の中の最前線で活躍されているコンサルタント が参加者側より提案さ とのセッションは、日中韓の参加者を大いに刺激したようだった。セ れ、質疑を通して更な ッション終了後も山本ディレクターへの個別の質問がとまらず、終 る検証がなされた。 了時刻をむかえた後もお付き合いいただいた。 夜にはリクルート社に よる懇談会が開催さ Team2: ABC れ、お互いの健闘を たたえあった。 Our focus is on the branding strategy for the recruitment system. Sony succeeded in their recruitment in China since they had outstanding brand image through their excellent products. For our final presentation, we propose strategies in making effective branding in order to acquire highly talented com- pany members. 分科会長メッセージ Team3:BIBIMBAP “The optimum HRM system – THE “MELT” PROJECT” 1. Company culture of East Asian companies – Korea, Japan and China 2. Background and troubles for HRM system in East Asian companies 3. Examples of HRM systems in East Asian companies Day 5 – L.G, Sony and Lenovo 4. The wrong approach of HRM system - Recruit 5. The optimum HRM system - “THE MELT” Strategy  Day5には最終報告会が行われた。「東ア 6. Conclusion ジアのグローバル企業における理想的な 人材戦略は何か?」。この問いに対し各グ ループは各々の切り口から三様の解を導 和田朋子 東京大学 3年 Mentoring System Leadership Program Task Force Team き出した。グローバルチームについて論じ たグループはローカライゼーションの新方 策を提案。別のグループはグローバル人  国が違っても仲間になれる、互いの長 材の育成は国籍横断型のメンター 所を学び合うことで高め合っていける。そ 制度により実現できると主張した。 んな自信を深めた五日間でした。課題に 入念な分析からメンター制度と評 取り組む間も、観光や食事の時も、会話 価制度を連動させた人材戦略を は尽きません。異国の学生と接するとい 算出したグループは、全体優勝 う特別な感覚でなく、まるで長年親しん を勝ち取った。5日間で5回のフィ だ友達といるような感覚でした。一方で ールドワークと5回のプレゼンテー 中国人の熱心さ、韓国人の優秀さには ション、毎晩遅くまで続くディスカ 日本人にない何かを感じ、それを取り込 ッションとハードな日程を通じ、各 みたいと強く思いました。逆に彼らは日 チームが考え抜き出した「答え」 本人の親切さ、人を大切にする心遣いに M.E.L.T はいずれも各々の肌感覚・文化 驚いていたようです。この絆を広げ、強く していけば将来大きな波となると確信し PROJECT の違いを踏まえたこれまでにない 提案であった。 ています。 18  経済分科会 経済分科会   19
  • 11. 環境分科会 Day 1  Day1午前のディスカッションでは各国の環 境問題の現状を知るため、日中韓、そして 東アジア全体での環境問題に対しての自国 の視点及び他国からの視点を共有した。ま ず、各班に分かれ黄砂、漂着ゴミ、越境大気 汚染、E-Waste、大陸進出企業による環境 破壊、輸出物生産に伴う環境破壊という6つ の主な東アジアにおける越境汚染黄砂や漂 着ゴミなどの被害状況を報告しあった。その 後、メディアから得た他国の情報と、各国の 参加者から聞いた事実が異なることを実感し た参加者は、環境問題の現状、およびその 深刻さを重く受け止め部屋に帰っても非常 に熱心に議論していた。   夜のディスカッションでは、上記に述べた6 つの東アジアにおける越境汚染を例にとり、 被害国、加害国という視点から、越境汚染の 原因はどこにあるのか分析した。ここでは、 あえて越境汚染の解決方法を「国」レベルで 捉えさせた。それは、これからの議論やフィ ールドワークを通じて、「越境汚染とは国レ ベルで解決する問題ではなく、三ヶ国で協 力して解決していかなければならない問題 なのだ」ということへの気づきを与えることが 目的であった。 Schedule -環境問題を Day 1 ディスカッション 東アジア環境情報発伝所 Day 2 三菱UFJ投信 アドバイザリーby 吉田綾様(国立環境研究所) Day 3 SONY 東アジアから- Day 4 環境省 Concept Day 2  ~越境汚染~この言葉を知っているだろうか。現在日本では環境問 題が多くのメディアで取り上げられ、エコブームにもなっている。しか し、越境汚染という言葉を知っている人はどれくらいいるのだろうか。中  午前中はフィールドワークとして、東アジアの環境情報の発 国から日韓へ。韓国から日中へ。日本から中韓へ。このような国境を 信を主な目的として活動しているNGOである東アジア環境情 報発伝所の事務所に伺った。ここではインプットとして越境汚 越えた環境問題が多数存在する。黄砂、漂流ゴミ、廃棄物輸出、酸性 染の事例を紹介していただき、特にE-Wasteの問題について 雨、企業の大陸進出汚染など越境汚染は様々だが、被害が隣の国で 詳しくレクチャーを受けた。さらに通訳の方を介して日中韓そ 問題になっていても、あまり危機意識が持てないのが現状だ。今年の れぞれの母国語にて議論を行ったことで、テーマについての 理解をより深めることが出来た。午後は三菱UFJ投信の方に「 環境分科会では、三カ国が共通に持つ越境汚染の問題を取り上げ、 社会的責任投資」という観点から、環境問題の解決方策につ 三カ国でどのような協力体制を作れば、越境汚染の解決に寄与できる いてのレクチャーを頂いた。社会的責任投資とは企業が社会 かを考えた。環境問題には国境はなく、東アジアひいては地球全体で 的責任の観点から行う投資のことで、三菱UFJ投信では特に環 境面に配慮した企業に対して投資を行っている。レクチャー後 取り組まねばならない問題であることを未来のリーダーに認識させると は、個人で出来る環境問題への関わり方について討論を行っ いうことがこの分科会の目的であった。 た。センター帰還の道中には観光として都庁見学を行い、分 科会内の親交を深めた。その後、チームごとに議論を行い、扱 う事例をそれぞれ黄砂・漂着ゴミ・E-wasteに決定した。 20  環境分科会 環境分科会   21
  • 12. Summaries of The Final Presentations Day 3 Day 4 Team1: Code Green “E-waste” Team2 Leaves ”Yellow Sand”  午前中は、独立行政法  Day4の午前には、中 人である国立環境研究 1. E-waste: Yellow sand is a phenomenon of wind-borne soil and mineral 間報告会を行った。各分 所の循環型社会・廃棄物 According to East Asia Environmental Information Express Messenger, particles raised thousands of meters into the air in the arid 科会が行ったFW先の紹 研究センターから講師を E-waste means that “Electrical Waste such as television, a PC, a com- regions of China. By using the technology, we can monitor 介、FWを通じた新たな発 お呼びして、day4の中間 puter and an air conditioner are exported to China and the Southern the movement of yellow sand and estimate where yellow sand 見、感じたこと、ディスカッ 発表会と最終日の最終 Asian county, and by the inappropriate dismantling and processing, comes from. The origin is concentrated into Mongolia and the ションの進捗状況を他の 報告会に備えてプレ発表 pollution are caused in that area ” (Hirose 2009). north-west part of China and yellow sand has serious effect not 分科会と共有し、意見交 を行った。それぞれの選 only in China but also in Korea and Japan. It can cause respi- 換を行った。午後には環 んだ越境汚染の事例の 2. Why is this a big problem in East Asian region? ratory and eye diseases, school close and even missing people. 境分科会の最後のFWとし 背景となる問題について →People in local Chinese areas do not know this reality. Yellow sand is mainly caused by deforestation and desertifica- て、環境省の岡野様、本 簡単なプレゼンを行い、 →Even if they know it, they are so poor that they cannot stop this tion. In China farmers cut trees and breed too many domestic 多様にレクチャーにお越 講師の方からアドバイスを E-waste work animals in order to survive. Companies cut a lot of trees with- しいただいた。岡野様には 頂いた。こうして専門家の意見を取り入れることで、各チームのア →Japan and Korea prefer to export them to China. out any consideration to environment issues because they want 漂流ゴミの政策を、本多様には廃棄物輸出政策に関してレクチャ ウトプットはますます洗練されたものとなった。その後講師の方によ →Consumers in Japan and Korea do not want to return them to com- to pursue their own benefit. These kind of actions directly lead ーをいただいた。海ゴミと廃棄物輸出という具体的な問題を通して り、E-wasteの解決方策の一つである循環型社会の形成について panies to recycle. to deforestation and desertification. 越境汚染の解決に向けて国家がどのような取り組みを行っているの のレクチャーを受けた。 Current status of Chinese government is that they have か、越境汚染に関係している様々な国とどのように協力体制を築い  午後は、SONYよりCSR部の統括部長の方をお呼びして、SONY 3. What are people, companies and governments’ recent actions toward enacted law called, “Preventing and Controlling Sand”, mainly ているのかについてお話を伺った。また最後には環境省の方々を のCSR活動についてレクチャーを頂いた。SONYでは、エネルギー E-waste problem? talking about what is their plan to deal with yellow sand. Also 交えたディスカッション や資源の消費を抑えた商品開発により、環境問題解決への寄与 →According to one of the famous Japanese electricity company, Sony, it regulate about prevention and clarification of the responsi- を行いチームで創り上 を行っている。参加者は、CSRという観点からみた環境問題へのア they are trying to create pollution free products (Tomita, 2009). bility of the cause of yellow sand. Moreover, Chinese gov- げてきた解決のアイデ プローチの方法について、より深い理解を得ることが出来た。 →According to East Asian environmental Information Express Messen- ernment and an organization called, “Korea Future Forest”, アに関して活発な意見 その後は、翌日の中間報告会に備えて、チームごとに熱い議論が ger, they are tying to inform this problem toward local people in China started “Green Great Wall Project”. Even though it has some 交換を行った。夜には 繰り広げられた。 and trying to give much information towards these local NGOs and obstacles itself, they started getting good result out of it. In 全員で渋谷に観光に出 people around the world through their website (Hirose, 2009). Korean and Japanese government, because of their own coun- かけ、日本のお好み焼 →According to Dr. Yoshida Aya who is a researcher at National Insti- tries interests, their present attitude toward the problem is きを食べたり、プリクラを tute for Environmental Studies, the environmental researchers in the first, donate money to China. Secondly, provide new technol- 撮ったりと国籍をこえて institution are now trying to investigate issues and inform the research ogy and lastly, raise fund internationally and draw international すっかり仲良くなること results of how we can solve E–waste problem (Yoshida, 2009). awareness. ができた。 →According to the Minister of Environment, there is an International However, there are some obstacles remaining, such as farm- law restriction of exporting E-waste, which is called the Basel con- ers’ survival, companies’ greediness, the area of desert and vention generated in 1989. In addition, the low enhanced into force uncertain distribution of responsibility. Day 5 on 5th May, 1992 with 20 countries. Now, 172 parties are included: In order to overcome these obstacles, (1) Government of China 171+Europian Commission (Honda, Okano, 2009). can help farmers to earn money, so that they will not have to cut trees and they will decrease the number of its domestic an-  午前中は午後からの報告 4. Solution imals. It will contribute to solve desertification and deforesta- 会に向けた最終準備が行わ 1. Japanese and Korean companies should create more pollution free tion. (2)NGO can promote consumers not to buy self-centered れた。バックグラウンドの異 products. companies’ products by publishing the reports. (3)Japanese なる3カ国の学生が、この5 2. More education in China, Japan, and Korea is needed. and Korean government should contribute more to solve yellow 日間で得たものはそれぞれ 3. To make a good working condition for E-waste workers is necessary sand problem. (4)Do not pay too much attention to who have a に異なり、さらにそれをグル to solve health issue. responsibility, but all the actors should cooperate together in 分科会長メッセージ ープとして一つのプレゼンテ There are more solutions but these three points are very important ac- order to solve the problem. ーションにまとめることは難 tions which we can start from today. 日高裕紀子 しくも充実した作業だったよう Let’s make a difference!! ~Thank you for your attention~ 慶應義塾大学 3年 だ。最終報告会では「日中韓3カ国の環境分野における協力体制 とは」というテーマにおいて、3つのグループから発表が行われた。5  こんにちは!環境分科会長 日間という短い時間でありながら、フィールドワークを通して得た知 識、ディスカッションで生まれたアイデアをもとに、各グループから Team3: 茶 LOHAS “Marine Litters” を務めさせていただいていた日 高裕紀子です!私はこのフォ 具体的な案が発表された。漂流ゴミを事例として挙げたグループ Solution では市民・政府・企業という3つのセグメントからのアプローチによる Introduction ーラムを企画するまでは越境汚 ・How much influence it has over the ocean and adjacent area when ・Government---create an international legislation,the conference 染、特に自国が他国に及ぼし 協力体制を提示した。また、別のチームではE-wasteの問題を例に between the countries 挙げ、環境問題の基となるものを探り、汚染に対する問題意識を高 the garbage was thrown in the sea and drifted into the coastal line? ている汚染に関してほとんど何 ・Definition---Marine debris, also known as marine litter, drifted ・Companies---enhance the technology of recycling(green plastic) も知りませんでした。しかし越境 めそこから行動へ移すこと、そのことによりさらに意識を高めるという use the Eco-fund(the UFJ,we visited in the field work,is 好循環を生み出す重要性を示した。黄砂を取り上げたグループで garbage is human-created waste that has deliberately or accidentally 汚染は日中韓が共通に抱えている問題であることを知り、相 become afloat in a lake, sea, ocean or waterway. doing business called Eco-fund) 互に影響を及ぼしあっている国々の学生が顔を合わせて話し は、技術協力や、環境基金の設立、国際的な法制度による課題抑 ・Citizen---volunteer activities(the Day we students pick the gar- 制を提示した。質疑 Body 合うことは越境汚染の解決の第一歩だと信じてこの分科会を ・Damage---Economical, Political, Social bages on the seaside up---”Blue Ocean Day” ) 創ってきました。フォーラムで、対立の起こる議論になるかと心 では、越境汚染が education(by NGO) 重大な問題でありな (700,000ton of trash being drifted into the Japanese side in a year.) 配していましたが、実際フォーラムの議論の場には、協力方 ・Cause---Geographical factor (the current) The lack of government Websites and blogs 法を模索している三カ国の学生がいました。そして将来各国 がら、依然として広く The sea belongs to all human being not just to a country the citizen 知られていないこと politics people’s behavior (tourist etc...) を背負っていくであろうリーダーの卵に、五日間苦楽を共にし ・Situation of which throw garbage into the sea. た隣国の仲間の国の環境を守ろうという意識を芽生えさせるこ への対策案を問うも →We South Asian countries(not only our three countries but also all のが多く、環境に関 ・Difficulties---Origin (difficult to identify) Material (so many kinds とには大きな意味があると感じました。このフォーラムを通じて and huge) Amount Cost( need to a large amount of money) of the countries in South Asia) have to cooperate with each other! 環境について本気で語り合った学生が将来環境の分野を東 する報道や教育な どによる意識レベル Responsibility (no countries want to take the responsibility) アジアで協力して大きくリードすることを楽しみにしています。 →Who is the victim?---the attitude of thinking their own countries 最後に環境分科会に携わっていただきましたたくさんの方 からの解決案などが 出された。 just as victims is wrong since all countries are affecting each other. 々、本当にありがとうございました。 (“Only my country is the victim!!!”is wrong.) 22  環境分科会 環境分科会   23