TEST

1. 取手食堂＋
地域住民
企業
大学NPO
来訪者
行政
多様な主体『取手食堂＋』におけるその理念と概説
■ 取手市の都市辺縁部における現状と課題
茨城県は関東の北東に位置する日本屈指の農
業地帯である。取手市はその南に位置する、人
口約 11 万人の市である。人口動態としては、
1995 年をピークに人口減少に転じており、特に
都市辺縁部において著しい人口減少が起きてい
る。また、この人口減少は今後も続くことにな
る見込みである。
人口減少に伴う空家は、取手市の都市辺縁部
だけではなく、全国的な問題である。空家等対
策の推進に関する特別措置法が平成 26 年 11 月
27 日に法制化され、漸く強制力を伴う対策も可
能となった。また、耕作放棄地も発生しており、
茨城県としても、耕作放棄地の再生利用を図る
など、対策を行っているのが現状である。また、
取手市の都市辺縁部では、少子化による児童数
の減少に伴う小学校の統廃合が余儀なくされ、
小学校４校が廃校となることが決まっている。
取手市における今後のコンパクトシティ化に
向け、今後も引き続き発生する都市辺縁部で進
む空家、耕作放棄地、廃校という現象は、それ
ぞれが、時代の趨勢のうえで食い止めることの
困難な現象であることは自明である。しかしな
がら、今後数十年にわたり益々の激化を増す現
象であり、いかにして積極的且つ有効にそれら
を利活用することができるかが、取手市の郊外
における課題であると考える。
■ 取手市の都市辺縁部における課題の解決策
課題の解決策に寄せる理念…日本の文化再発
見の場の形成
「日本の文化とは？」という問いに対する答え
は非常に困難を極める。乱暴だが私はそれを「現
代の日本人ひとりひとりにおいて、それが自身
の日本人らしさとともに或る種の美徳を形成し
たと感じられる事象全てである。」と考えている。
それは日本という、世界の東方にある島国にお
いて悠久の時間を費やし醸成されてきたもので、
様々なものが該当すると思う。わかりやすく書
けば、～道、和～、日本～という単語などで、
具体的には、茶道・剣道・書道・武道や、和食・
和歌・和紙、日本画・日本刀・日本建築など、
枚挙に暇がない。そして「日本語」そのものも、
最重要のものであると考える。
そして、それら日本の文化というものに、現
代の我々の大多数は、日常的にはロクに意識し
ていないのではないかと考える。
なぜだろう、と考えてみると、それは大多数
の人が「日常の忙しさの中では、わざわざそれ
に費やす時間を確保することが困難だから。」と
いう回答になるからではないか。
実は、そういう回答をしてしまう大多数の日
本人にとっても、もう染みついて決して消えよ
うもないものとして、様々な日本の文化が影響
を与えてきていると思う。
これら日本の文化にはそれぞれに専門性があ
る。専門家になるべく習得したり研究したりし
ている方も少なからずいらっしゃる。そういう
方には、「本末転倒であろう。政治や経済などの
無味乾燥なものに一喜一憂し、ルーティンワー
クを繰り返している時間こそ勿体ない。」と叱ら
れそうだ。それは重々承知の上のつもりだ。
「そう言われてなんとなくわかる。私も日本人
だなぁ。」と思う経験は皆さんにあろうと思う。
お世話になった方への手土産の表に何と書くべ
きかで困った時だったり、外国の方に道を尋ね
られ、とりあえず笑みを浮かべてしまった時だっ
たり。 そんな大多数の人に向け、自分に根差し
ている日本の文化というものをあらためて発見
し直してもらう場を、この肥沃で温暖な取手市
の都市辺縁部に、多様な主体とともに形成した
いと考え、それを『取手食堂＋( プラス）』と名
付けた。古き良き日本の文化を大事にしようと
いうのではない。日本の文化は巧みに変化し、
いつの時代も懐古的ではなかった。日本人ひと
りひとりが日本の文化をより一層磨き込み、変
化させながら、日本の文化の素晴らしさを世界
に対しても発信し続け、その結果として、
「人口減少期においてさえ、民族の高度な発展を
持続できた。」
という世界に稀な事例を残すことに寄与できる
と信じている。
■ 『取手食堂＋』の概説
取手市内で今後廃校予定の決まっている４校
を、『取手食堂＋』として再生する。中心に『食堂』
という、人間の活動の中でコミュニティ形成に
最大効果を発揮する『共に食べる』場を据える。
そこに、日本の文化を縦軸のテーマ、多様な主
体によるコミュニティを横軸のテーマとした、
集う場・見守り見守られる場・学ぶ場・研究の場・
生活の場・商いの場などを、空家と耕作放棄地
を転用することで実現しようとするものである。
薙刀 日本建築 書道 和食 日本刀 彫刻（仏像など）

2. 白山西小学校
利
根
川
小貝川
294
6
牛久沼
を実感・体験してもらう県立高校生への出前、
講座や県内高校生へのインターシップ受け入れ
収穫した農作物の校内直売や校外販売実習を通して
地域交流を図る
地域のまつりやイベントへの参加
幼稚園児対象の ( いも掘り ) 等を通じたふれあい
大学校学生の学習成果発表会の公開
就農者への農業機械操作研究会開催
・
・
・
・
・
・
・就農希望者や帰農希望者への営農塾を平日夜間や
休日に開催
◆市外機関との連携から始められる各活動
取手食堂 + 研究
学ぶこと、技術の発展に特化した場
取手食堂 + 食育
日本の伝統を意識した場
アンテナショップを運営
・「MADE IN TORIDE」を発信
・子供たちの職業体験の場
アンテナショップを運営
取手食堂 + 実習
より産業を中心にした場
取手食堂 + 本部
取手食堂の中核となる場
日本農業実践学園
農業大学校
農業大学校園芸部
日本農業実践学園
農業大学校
農業大学校園芸部
取手市
農作放棄地⇒帰農
空家⇒帰農者が利用する住居
農作放棄地⇒弓道場
空家⇒部室
耕作放棄地⇒最先端農業の実践
空家⇒研究室
空家⇒陶芸教室
企業 行政
取手食堂
地域
住民
大学NP O
高齢者× 子ども
守り守られる空間
食は最高の
コミュニケーション
空家⇒茶室
空家⇒料理教室
< 廃校：コミュニティの核 >
『 取手食堂＋ 』
～ 日本文化再発見の場 ～
～ 日本文化再発見の場 ～
～ 食育の場 ～
～ 食文化研究の場 ～
～ 農地再生の場 ～
～ 地域文化継承の場 ～
SHOP
手段
『 取 手 食 堂 ＋ 』計画マップ
[ 小学校の廃校・統合計画 ] と [ 過去五年間の人口推移 ]
統
廃
統統
廃
廃
廃
統
統
統
統
人口減
人口増
±0
統
廃
統合予定
廃校予定
取手の現状から・・・『廃校』に着目。新しい食文化コミュニティ形成の『核』へ
廃校を利用した『取手食堂＋』のコミュニティゾーン
市外機関との連携
取手駅
藤代駅
佐貫駅
取手市役所
キリンビール
取手工場
日清食品関東工場
井野小学校
小文間小学校
戸頭西小学校